第2回 Nさん(令和5年1月インタビュー)
更新日:2023年2月13日
「私も娘も、前を向いて一歩踏み出せました。会話も笑顔も増えました!」
第2回は、Nさんと娘さんの「STORY」を聴かせていただきました。
- 年齢:40代前半
- 家族:子ども3人(高校生、中学生、こども園)
- 離婚→中学生の娘さんが学校に行けなくなる→親と子のチャレンジ支援事業に参加→(Nさん)短時間からフルタイムに転職、(娘さん)勉強が楽しくなる
不安でいっぱいの日々。私も娘も、「何か変われたらいいな」
Q1 どのようなきっかけで支援(親と子のチャレンジ支援事業)を利用されましたか?
ひとり親になってから、中学生の娘が学校に行けなくなりました。
勉強の遅れ、進路、受験のことなど、どうしてあげればいいのかとずっと悩んでいました。
私自身は、実家の飲食店を手伝っていましたが、短時間で、収入も不安定で、今の生活、将来のこと、子どものことなど、いろいろな面で不安でいっぱいの日々でした。
そんな時に、市役所から「親と子のチャレンジ支援事業」の案内が届きました。
親向けの生活設計セミナーと、子ども向けの家庭教師の派遣という内容で、「こんなことまでやってくれるんだ!」とすごく嬉しくなったのを覚えています。
娘も「家に来てくれるんなら」と前向きだったので、すぐに申し込みました。
私も娘も「何か変われたらいいな」という気持ちでした。
私「あんな風になりたい!少しでも近づきたい!」 娘「勉強が楽しい!」
Q2 「親と子のチャレンジ支援事業」に参加して、どのような想いや、気持ちの変化がありましたか?
「私」の気持ちの変化
私は、これまで、何かを「決断」することが苦手でした。
セミナーでは、日本シングルマザー支援協会の代表で、ひとり親当事者である江成さんのパワフルでいきいきとお話しされる姿や、自分の進む道を決めて信念をもって行動されている話から勇気をもらいました。
「同じシングルマザーなのに私は何をやってるんだろう」「あんな風になりたい!」「少しでも近づきたい!」と思えて、とても気持ちが前向きになりました。
「娘」の気持ちの変化
娘は、家庭教師の先生と気が合い、丁寧にわかりやすく教えてくれる方だったので、「先生が来てくれるのが楽しみ」「勉強が楽しい!」と、どんどん前向きになりました。
娘のがんばる姿、少しずつ変わっていく姿を見るのがとても嬉しくて、だから、私もがんばろうと思えました。
私「個別相談で状況整理→転職」 娘「勉強を続けたい!」
Q3 「親と子のチャレンジ支援事業」の後、具体的にどのようなことに取り組まれましたか。
「私」が取り組んだこと
私は、セミナーを受けたあと、すぐに江成さんの個別相談を申し込みました。
今悩んでいること、仕事のこと、子どものこと、生活のことなど、とにかく丁寧に聴いてもらいました。そして、今の状況やこれからのことを一緒に整理していただきました。
具体的な求人も紹介してもらって、気になる求人の会社見学の予約までしました。結局、コロナの影響で見学には行けなかったのですが、「変わりたい」という気持ちはますます強くなりました。
その後、別の会社の求人を知り、思い切って実家の飲食店の手伝いを辞めて、今勤めている会社に転職しました。
「娘」が取り組んだこと
娘は、市の支援の期間が終わった後も、勉強を続けたいという気持ちが強かったので、今も同じ先生の家庭教師を続けています。
高校受験にも前向きになり、「進学してからも、家庭教師は続けたい!」と言っています。
家庭教師の先生が本当に素敵な方なので、「先生みたいになりたい!」と娘の憧れの存在になっています。
当然、経済的な負担は発生していますが、私も仕事を頑張って、やり繰りしています。
「仕事を覚えて、スキルが身につく感覚がすごく楽しい。家族の笑顔や会話が増えました!」
Q4 仕事のやりがいや生活の状況など、Nさんの「今」を教えてください。
仕事のやりがい
今の仕事は、フルタイムで、事務補助の仕事をしています。
フルタイムは久しぶりだったので、慣れるまでは、体もきつくて正直大変でした。
でも、職場の方は丁寧に優しく仕事を教えてくれるので、仕事を覚えて、パソコンのスキルが身についていく感覚がすごく楽しいです。
毎日充実して、やりがいを感じながら働いています。
雇用期間が決まっているので、今の仕事で身につけられたスキルを活かして、ステップアップしたいと思っています。正社員になれたらいいなぁと思っています。
「今」の生活
家の中の雰囲気も変わりました。
娘に笑顔が増えて、会話が増えました。私も、外で働くことで、情報量が増えたり、発散できているので、何気ないことを話すことが増えたのかもしれません。
フルタイムの仕事を始める時は、家にいる時間が減ることへの不安がありましたが、子どもたちが家のことを手伝ってくれたり、きょうだいの面倒をみてくれることが増えました。
子どもたちに応援してもらえていると感じるので、私もがんばろうと思えています。
「勇気をもって誰かに相談してほしい。少しずつ、一歩ずつ、前に進めればいいですね。」
Q5 ひとり親の方にメッセージをお願いします。
ひとり親になったとき、ずっと悩んでいて、ものすごくしんどかったんです。
どうしていいかわからずたくさん悩むこともあると思いますが、そんな時ほど、一人で抱えずに、家族でも、友だちでも、行政でもいいので、勇気をもって、誰かに相談してほしいなぁと思います。
私も、相談して、親身に話を聴いてもらって、一緒に考えてもらえて、少しずつ気持ちが楽になったし、アドバイスをしてもらうとそれが気付きや学びにつながりました。
手続きで区役所に行ったときに、あまりにしんどくて、ついでに話を聴いてもらったこともあります。仕事のことを母子家庭等就業・自立支援センターに相談に行ったこともありました。
そうやって相談することで、少しずつ、一歩ずつ、前に向かって進めるようになったんだと思います。相談してよかったって思っています。
余談ですが、令和4年6月、「親と子のチャレンジ支援事業」の保護者さん向けセミナーで、講師の江成さんに促されて、みなさんの前で自分の経験談を少しお話しする機会をいただきました。
とても緊張して、ガクガク震えて、何を話したのかよく覚えていませんが、後で参加者さんから「とても良かったです」と声をかけてもらいました。
1年前には想像がつかなかったけど、もしかしたら「変われてるかも」と、少し自分に自信を持てた気がしました。
環境や状況はそれぞれ違うと思いますが、みなさんと一緒にがんばっていきたいです。
家庭教師の先生からのメッセージ
家庭教師の先生から、娘さんへのメッセージです
出会った頃に比べて、自分で考える力がすごくついたと思います。
勉強を頑張る姿をみて、私も頑張ろうと前向きになれました。
これからもきっと大変なことがあると思うけれど、Sちゃんなら大丈夫!
一緒に頑張っていけたら嬉しいです。
【参考:Nさんが利用した支援に関するリンク先】
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