食中毒について知っていますか?
更新日:2024年8月2日
食中毒とは
食中毒とは、食べ物や飲み物を口にすることによって起こる、腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの健康被害のことをいいます。
例えば、細菌やウイルスの付着したものを食べたり、毒キノコやふぐ毒を食べて発生します。
このページでは、食中毒に関する基本的な知識を掲載します。
食中毒を正しく知り、日頃から予防を心がけましょう。
食中毒にはどんなものがありますか?
食中毒の原因は、(1)細菌、(2)ウイルス、(3)自然毒、(4)化学物質、(5)寄生虫の5つに大きく分けられます。
主なものを表にまとめました。
分類 | 主な原因 | 特徴 |
---|---|---|
細菌 | カンピロバクター | 細菌性食中毒の中で最も多く発生しています。生や加熱不十分な鶏肉が主な原因です。 |
黄色ブドウ球菌 | 手指の傷口から汚染した、おにぎりや握り寿司が主な原因となります。 | |
サルモネラ属菌 | 卵料理や食肉などが主な原因です。 | |
腸炎ビブリオ | 刺身などの生鮮魚介類が主な原因です。 | |
腸管出血性大腸菌 | 幼児や高齢者は重症化しやすく注意が必要です。 | |
ウェルシュ菌 | カレーやシチューなど、大鍋での煮込み料理が主な原因です。 |
|
セレウス菌 | 大量調理された米飯類や麺類が主な原因です。 | |
ボツリヌス菌 | ハチミツの中にはボツリヌス菌の芽胞が入っていることがあり、腸が未発達の乳児に特有の「乳児ボツリヌス症」を起こすことがあります。 | |
ウイルス | ノロウイルス | 冬季に発生のピークを迎えます。感染力が非常に強く、二枚貝に限らずあらゆる食品が原因となります。 |
自然毒 | 有毒植物 | 毒キノコ、野草、観葉植物の誤食による事例が増えています。 |
フグ毒 | 素人調理による食中毒が例年発生しています。 | |
化学物質 | ヒスタミン、農薬など |
ヒスタミンはイワシなどの青魚で増殖し、食中毒の原因になります。 |
寄生虫 | アニサキス |
刺身など魚介類の生食により起こります。 |
クドア・セプテンプンクタータ | ヒラメなどの刺身が原因で起こります。 |
青字で表示されている病因物質をクリックすると、より詳しい情報がご覧いただけます。
どんな食中毒が多く発生していますか?
食中毒の多くは細菌やウイルスによるものです。
例年、アニサキスとカンピロバクター、ノロウイルスによる食中毒が多く発生しています。
- アニサキスによる食中毒は、刺身、酢じめ、醤油漬け、にぎり寿司などで、加熱調理や冷凍処理を行わずに魚介類を生食したことが原因で起こっています。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
- カンピロバクターによる食中毒は、生又は加熱不十分な鶏肉(鶏刺し、タタキ、湯引き等)を食べることで発生しています。
鶏肉の生食には現在規制がなく、居酒屋や焼鳥店等で提供されていますが、これらのメニューを食べないことで食中毒を予防できます。詳しくはこちらのページをご覧ください。
- ノロウイルスによる食中毒は、特に11月から3月の冬季に多く発生します。
ほとんどが調理従事者を介して汚染された食品が原因と考えられます。
感染症としても注意が必要ですが、予防には手洗いの徹底が最も有効です。詳しくはこちらのページをご覧ください。
どうやって予防したらいいですか?
食中毒予防のために、予防3原則「つけない・ふやさない・やっつける」を実践しましょう!
その1 つけない!
調理器具や取扱いを衛生的に保ち、食品を汚染しないように注意しましょう。
- 人から食品・器具につけない!→しっかりと手を洗いましょう!
手洗いは食中毒予防の第一歩です。詳しくはこちらのページをご覧ください。
- 器具から食品につけない!→調理器具は洗浄・消毒しましょう
- 食品から食品・器具につけない!→調理器具(例:焼肉のトング・箸など)を使い分けましょう
→食材の保管に注意しましょう
その2 ふやさない!(迅速・冷却)
- 細菌が増殖する時間を与えない→調理後は速やかに食べましょう!
加熱調理済の食品でも、長時間放置すると、熱に強く生き残った菌や調理後付着した菌が増殖してしまいます!
- 細菌が増殖する条件を揃えない→調理前の食材や、調理後すぐに食べない食品は冷蔵庫・冷凍庫に適切に保存しましょう!
その3 やっつける!(加熱)
- 細菌やウイルスは熱に弱い→加熱調理では、中心部までしっかりと加熱しましょう!(75℃1分以上、ノロウイルス対策には85~90℃90秒以上)
※参考※
家庭でできる食中毒予防の6つのポイント(PDF:579KB)
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