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堺市
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堺市長記者会見 令和2年10月14日

更新日:2020年10月20日

モニター掲示資料

はじめに

(市長)

 どうぞよろしくお願いします。
 まずは新型コロナウイルス感染症の状況をお伝えします。
 こちらのグラフ・表を示させていただいております。先週10月8日に民間の児童施設で、本市2例目となるクラスター事象が発生しまして、今も濃厚接触者の追跡、そして検査を着実に進めております。感染の拡大防止を徹底して行っていきたいと考えております。
 一時期、8月前半にかけて感性経路不明者数が伸びて、陽性者も増えてきました。その後、9月、10月に入るぐらいまで比較的クラスター例を除いては落ち着きを見せていたんですが、9月下旬から様々な社会経済活動が緩和をされて、東京都含むGoTo様々な各種キャンペーンも実施されているということで、グラフが、9月、今10月、というあたりで、増えたり、減ったりを繰り返すんだろうと考えております。
 本市においては、6月18日に「堺シグナル」という、堺市内での感染状況を示す指標を設定しまして、そして、7月11日に「堺シグナル」ステージ3、「要警戒」ということを発出して、市民の皆さんに注意を促してきました。その状況に応じて、例えば若い皆さんの感染が増えているときには若い皆さんに対する呼びかけを行う。そして、飲み会での注意、飛沫が発生する環境での注意、また、家族内での感染が増えているときは、家族内での感染にご注意くださいということを、民間企業・団体の皆さんにも多大なご協力をいただいて投げかけてきました。
 当初の「堺シグナル」の市民の皆様に兆候を察知する、第2波の兆候を察知するという目的は一定満たしたものと考えておりまして、これからは冬のシーズン、インフルエンザとの同時流行に備えて、どのようなことを市民の皆さんに注意を促せるかということを検討いたしまして、「堺シグナル」の見直しを行いました。先日の対策本部会議でも発表をいたしました。このような形で、矢印で今の感染経路不明者数のトレンドを示しながら、そして、その年代を円グラフ、そして、直近週間のモニタリング指標ということで示しながら、その状況に応じて、堺市から市民の皆さんにどういうふうに気をつけていただいて社会経済活動を行っていただきたいか、日々の暮らしをしていただきたいかということをお伝えしていきたいと思います。この円グラフと、新規陽性者の年齢構成割合、下のグラフを見ていただくとわかるように、再び30代以下の感染が増えているように見受けられます。一方で60代以上の方、直近ではわずか5%ということになっておりまして、第1波のときには高齢者の方が多かったんですが、私もご高齢の方とお話をしたり、ご意見を伺う機会がありますが、本当に注意をされていらっしゃいます。そのようなことも、ご協力もいただきながら、高齢者の方の感染がかなり減っていていると、そして、社会経済が活発になると外出される、頻繁に行動される方の感染が増えてくるんだなということを考えています。
 そして、感染が増えたり減ったりしながらも、感染爆発に、急拡大に至らないように、堺市として注意喚起を促しながら、新型コロナウイルスと向き合っていきたいと考えております。 

令和3年度予算編成方針

(市長)

 そして本日、皆様にお伝えしたいのが本市の財政状況、令和3年度の予算編成に向けてです。2月に堺財務戦略を策定しまして、そのときに、これから毎年40億円から50億円の収支不足が続く見込みとお伝えしました。その後、堺市内において、新型コロナウイルス感染症の発生が増えてまいりまして、各自治体におきまして様々な独自の支援策というものを実施しました。中には市民一人に現金で1万円を配る。中には一人につき12万円を配るという自治体もあらわれました。
 しかし、堺市はそれまで財政調整基金の積み立てがほとんどなかったことに加えて厳しい財政状況でありまして、知恵を絞って何ができるのかを考え、できることを実施してきたんですが、なかなか難しい状況でした。
 一方で堺市におきましては、私が就任するまで、堺市の財政は健全だとずっと言い続けてきましたので、市民の皆さんは堺市の財政は健全、余裕がある、そして、政令市になって豊かだという考えが、皆さんに、かなり浸透しています。間違った認識が浸透しているという状況です。ですから、今回のコロナ対応についても、お金があるんだからもっと配ってよと、なぜ財政が健全なのに堺市はほかの市みたいにお金を渡すことができないのかということを、私のところにも毎日のようにメールが来まして、本当に苦慮しました。ここからさらに、今般の新型コロナウイルス感染症の影響で、来年度は税収の悪化、そして、扶助費の増加というものも見込まれますので、いま一度、市民の皆さんに今の財政状況をしっかりと正しく理解していただきながら、ともに進めていく必要がある、そして、その苦しい中でも市民の皆さんの暮らしを支える必要がある、その思いで今日この予算に関する、財政に関する記者会見を設けさせていただきました。
 これまで、財政が健全と伝えてきたのに、なぜ私が就任してから、急に非常に厳しいということになってしまったのか、その要因を分析しました。そして、来年度見込まれる収支不足、一体どれだけコロナ禍の影響も受けて、どれだけの収支不足が見込まれるのか、そして、それを受けて予算編成は、どういうところに注意して行っていくのか、重点化、重要視する政策・事業は何なのかということをお伝えしたいと考えております。この点につきましては、毎日のように庁内でも議論しておりまして、本日は財政担当の中野副市長から、その説明をしたいと思っております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

(中野副市長)

 財政健全化判断比率ということで、この数値が非常に低いということをこれまで強調し過ぎるぐらい、したんではないかと思っております。それで、ここに書いていますように、早期健全化基準というのが自主的な改善を促す水準。それから、財政再生基準というのは、国が関与しながら再生計画を立てるという、言わば強制的な財政再建を求められる水準ということで、そこに、堺市の令和元年度決算と書いていますように、それぞれ早期健全化基準を大幅に下回っているのは事実なんですけれど、その下に書いておりますように、そもそもこの法律ができた背景といいますのが、平成18年6月に夕張市が財政破綻を表明したということからスタートしておりますので、夕張市のその直後の決算数値、右のほうに書いていますように、とてもとてもこれではやっていけないというふうな数字ですので、こういった水準をクリアするのは当然のことで、この数字をクリアしていることだけをもって財政が健全だというのは少し違っているんじゃないかなと私は思っております。
 それで、次のページに、今日の話の流れを記載しております。市長からは、やや第三者的立場ということで仰せつかりましたけれど、私自身昨年7月に就任するまでは、外から堺市を見ていたということから、今は当事者なんですけれど、やや第三者的立場からちょっとコメントをさせていただきたいと思います。
 今日のお話しの結論は2つあります。
 1つ目は、令和3年度当初予算。後で出てまいりますが、今見込まれるデータを基に収支不足を計算しますと、135億円不足しており、それで、手を打たなければ令和4年度、再来年度の予算が組めないという厳しい状況にあって、これから厳しい予算編成をしていかなければならないというのが一つのポイントです。
 2つ目は、昨年、永藤市長就任以来、機会あるごとに財政が厳しいんだということを訴えてまいりましたけれども、やはり市民の皆様にはまだ唐突感があって、十分お分かりいただけていないのかなと。このページでいきますと、堺市の財政は突然悪くなったんですかということに対しては、(1)にありますように、以前からよくはなかったんだと、それで、ここ数年でさらに悪化しているというのが2つ目のポイントです。
 次のページからグラフを2つ用意しておりまして、以前からよくなかった、ここ数年でさらに悪化しているという1つ目のデータ、経常収支比率というグラフを載せております。やや一般の方にはなじみにくい専門用語ですけれど、これ企業財務と地方財務で全く違った数字の取り方をしております。企業財務においては、分母を経常支出、分子を経常収入ということで、100を超えていれば資金繰りが楽だという指標になっております。地方団体の場合は逆でして、分母に収入、分子に支出を置いておりまして、財政構造の弾力性を見ると、100を超えると弾力性を欠いている、そういう数字になります。ご覧いただきますように、平成21年以降95を上回って推移してきたんですれど、ここ数年非常に右肩上がりで角度が上がってまいりまして、先般発表いたしました令和元年度の決算では100を超えたということになります。これが100に近づいていきますと、そこに書いていますように、毎年度決まって入る収入で、毎年度必要となる支出を賄えないということですので、経常的な収支以外に臨時的な収支というのがあります。分かりやすく言いますと、その例えば体育館を建てるとか、老朽化した施設を改修するとか、毎年決まって起きないような、主にハードな施設整備をする臨時的な支出をしようとした場合に、基本的に長期の借入れをしてその建物とか施設を利用している間に借金を返していって、利用する住民の負担で借入金を返すというのが基本的な仕組みですけれど、これは施設ごとに地方債の充当率といいますけれども、10億円の建物を建てるときに、必ずしも10億円の借金が認められるわけではありませんでして、必ずキャッシュ2億円とか、3億円とか、キャッシュを伴います。そのキャッシュはこの100と95の差、こういったところから回すということですので、これは100に近づいていくと投資余力がなくなるということになりますし、100を超えるともうそれすらどこかから臨時的に資金を調達してこなきゃならないと、それで、令和元年度はそうはいっても黒字だったじゃありませんかということですが、後ほど出てまいりますけれども、過去に積み立てた基金を取り崩して、いわゆる臨時的な収入で補っているというのが本市の状況であります。
 右下に計算式がありますけれど、令和2年度、今ちょうど半分過ぎたところですので、どうなるのか来年を見通すのは難しいですけれど、基本的に考えて計算式の分子にあります人件費・扶助費・公債費・物件費というのは、削ることは困難、もしくは不可能な経費ばかりです。それから、分母にあります税・交付税などですけれど、交付税についてはもう7月に決定しておりますので、これはもう動かせません。それで、市税については、大体地方の税というのは、企業にしろ、個人にしろ、今年の所得が来年度の地方税に反映されますので、今年収入が、所得が減ったという税収は来年度に本格的な影響は出てまいりますけれど、今年はやっぱりコロナの影響で徴収猶予といいまして、今年の収入が少ないので払えませんという方々にはお支払いを待って差し上げるといったこととか、あとは地方消費税というものは都道府県税ですけれど、半分が一定のルールに従って市町村に配分されますので、消費税については特に4月、5月、外出自粛をしておりました関係上、おそらくは当初見込んでいたよりは落ち込むであろうということからしますと、この経常収支比率100.7よりもさらに悪化をして上回るのではないかと思っております。
 次のグラフですけれど、これは実線が市債残高。市債といいますのは、長期の借入金です。それから、点線は人口であります。人口についてはもう将来にわたって減り続けるということが分かっている中で、その長期借入れの残高が増えていると、単純に一人当たりの借金残高を出すと、増えているということは簡単にお分かりいただけるかと思いますけれど、将来施設の利用者が減っていってその方々が今ある借金を返していかなければいけないというところにおいて、新しい施設を建ててきたということが次のページであります。市債残高が増加した主な要因ということで、そこに金額と工事期間の記載がありますけれど、施設名称で言いますとさかい利晶の杜、フェニーチェ堺、原池公園野球場、原山公園プールです。
 昨年夏に中止をしましたけれど、仁徳天皇陵(古墳)の西側にガイダンス施設も造るという計画になっておりまして、新市長の下、中止という判断をしましたけれど、私も昨年7月に着任する前にホームページ等々見ましたときに、何と堺市は新しい施設をたくさん次々と建てているということからすると、随分財政に余裕があるんだろうという思いで見ておりました。
 次のページ、毎年収支不足が続いておりますよという資料です。当初予算で90億前後推移しておったところが令和3年度、来年には約1.5倍、135億円不足するということになっております。これについても令和2年度当初予算、今年の2月に発表したときにそこにあります91億円の取崩しを、予算上しているんですということをかなり強調したつもりではあるんですけれど、私の受けている印象からしますと、それ以前は、あまり市民とか議会向けにこういう収支不足があるんですよということを積極的に広報していたのかなということについては、ややそうではなかったような印象を持っております。
 その下では、なぜ1.5倍になったのかという要因を、歳入と歳出に分けて記載をいたしております。
 歳入につきましてはもう一言コロナです。コロナの関係で、個人・法人とも所得が減少する。それから、今年4月に地方税法が改正されまして、コロナの影響を受けて固定資産税が払えない方々には、もう固定資産税も減額をするということがもう既に決まっておりますので、そういった現時点で見込める要素を見込みますと、市税等で67億円減ると、それで、代わりに臨財債を含む地方交付税が49億円増えると、これは交付税の仕組み上、当然のことでありまして、交付税を計算するときの基準財政収入額は、ごく大ざっぱにいいますと、税の75%を把握するということですので、およそ67億減ったその75%が交付税で復元をすると見ております。
 それから、歳出につきましては、令和2年度と令和3年度の当初比較でいきますとコロナの関係ではなく、扶助費・公債費などが増えている。これ収支の悪化を黒三角で表現していますので、ここの三角は歳出が増えるとご理解をいただきたいと思います。
 それで、扶助費につきましては、こども園・保育園の運営費、あるいは、障害者自立支援給付費と、こういった通常の福祉施策に伴う経費が増えていると、公債費につきましては先ほど申し上げました、長期借入金の返済額が増えていると、それから、GIGAスクールはやや子どもの教育環境を整えるということで、児童生徒一人1台タブレットを持った、その場合のランニング経費ですので、これは施策に伴うものですけれど、こういったことを考慮して135億円の収支不足があるだろうと現時点で見込んでおります。
 一番下の行にアスタリスクで、第二子、0~2歳児の保育料の無償化、これを8月の議会でもって来年の4月から実施する予定のところを、財政厳しいので延期させてほしいというお話をさせていただいております。
 これプラス8億円も反映と書いていますけれど、要するにやる予定のものをやらないと収支がよくなるという意味でのプラス8億円。つまりは、当初の予定どおり実施するならば、ここにあります来年度の135億円の収支不足は143億円になるとご理解いただきたいと思います。
 次のページに、財政収支見通しを毎年更新してこなかったということで2つ、折れ線グラフを並べております。上のラインが平成28年2月に公表しました収支見通しです。平成29、30、31は赤字で不足して、それで、令和2年以降収支均衡だということで、令和3年以降取っていますので、ほぼゼロのやや上を推移していると、それで、その下の三角の大きく立っているところが、今年の2月に財務戦略と合わせて収支見通しを発表した数値になっておりまして、これが毎年度40億円から60億円程度不足しておるということを表しております。
 では、このずれは何だということが次のページでありまして、その平成28年にその収支を公表した以降、施策の拡充をしてきました。主なものですけれど、それを令和3年度という年度で切って、影響額をそこに示しております。
 1つ目は、幼児教育・保育無償化です。これについては平成28年度以降毎年その年齢ですとか、第三子、第二子ですとか対象を拡大してきております。それでもって令和3年度は14億円。4年前には見込んでおらなかったということになります。
 2つ目の子どもの医療費助成ですけれど、これは平成31年度からそれまで15歳までだった助成の対象を18歳までに拡充しております。その影響が4億円と、その下の小・中学校のトイレの改修についても平成29年度から始めたといったようなことが、施策が拡充されながらも、その収支に反映してこれだけ厳しくなるんですよということを示してこなかったということがあろうかと思います。
 次のページは先ほど市長からもありました、市民の中には、政令指定都市になったんだから財政には余裕はあるんじゃないでしょうか、というところに対する一つのデータです。全国のデータがあります直近が平成30年度ですので、平成30年度の決算データから、政令市は20市ありますので20市の平均。中核市は60市ありますので60市の平均で、その人口一人あたりの歳入と、人口一人当たりの歳出を出させていただきました。
 大ざっぱに申し上げまして、政令市は50万円強、中核市は40万円弱ということで、備考欄に書きましたように、政令市は小・中学校の教員の給与費を負担するとか、国道・府道の管理をするということに伴って、市民税がほかの市より2%高いですとか、道路整備に伴う特別の税源がありますので、確かに住民一人当たりの歳入は増えますけれども、それに伴う仕事も増えますので、たまたまかも分かりませんがその差を見ると、むしろ平成30年度に限っては、中核市のほうがお金に余裕があるような差額になっております。
 それで、次のページ、令和4年度当初予算編成が困難というところですけれども、この縦の棒グラフ、財源調整に活用できる基金残高の見込みを示しております。左から順にご説明を申し上げますと、令和元年度の決算時点で249億円の残高があると、それで、これに、その隣にいきますと、令和2年度の当初予算で91億円取り崩す予算になっております。そうしますと、残りが158億円ですけれど、今見込んでおります135億円、何もせずにそのまま取り崩すということにしますと、令和3年度の予算編成をした後の残高は23億円になってしまうということになります。
 その隣に矢印がやや右上に向いておりますけれど、やはり予算というのは、歳出はその予算の使い余しといいますか出てまいりますので、仮にここでは91億円取り崩すとことを、36億円改善をして55億円しか取り崩さなかったという一つの想定をおきますと、これは来年の夏頃数字がはっきり分かってまいりますけれど、仮に194億円残っているということの基に、来年度の当初予算で135億円を取り崩すという予算を組んでしまいますと、残りが59億円ということになります。何ページか前にありましたけれど、ここ数年90億円前後を取り崩して予算を組んでいるというところからすると、その字で表現しております右下のところ、何ら見直しを行わない場合は、令和4年度の予算編成がそもそもできなくなるということで、タイトルのところでは令和4年度当初予算編成が困難というふうに書いております。
 次のページで、では今からどう、令和3年度当初予算をつくっていくんだというところであります。目標としましては令和2年度当初予算から義務的経費等を除く一般財源10%の削減ということです。じゃあ一般財源の10%って幾らなんだというと、ざっと見積もって40億円です。それで40億円で135億円が賄えるのかということですけれども、未来永劫40億円削れるということを今やれば、何とかさっきの基金残高とか、予算と決算の差とか、そういったところをやりくりすればいけるんじゃないかなと見積もっております。
 ただ、この10%削減というのは仕上がりベースですので、毎年新しく事業、特に来年はコロナのこととか、新しく事業を考えたり、拡充しなきゃならない事業もあります。今ある事業をすべからく10%削るということではなくて、今ある事業を本当に続けようとすれば10%以上削るものも出てくるし、根本的にやめなきゃならないというふうな事業も出てきますので、その400億円の10%の40億円を出すということは、かなり厳しい内容になるだろうと思っております。
 シーリングというと普通、天井ですので、何か薄く削るような一律カットという印象を持ちがちなんですけれど、そうではなくて、(2)のところに書いていますように、徹底した事業見直し、特に1つ目の、事業の目的を再認識しその目的を達成しうるものになっているかという視点で、事業再構築と、もう根本からやり直すということをやらないとどうしようもないというところにきているというのが現状です。
 私からの説明は以上です。

(市長)

 今、本市の財政状況と当初のずれが何なのか、そして、来年度の予算編成について、その見通しとこれからの方向性を、中野副市長から話をしてもらいました。
 これまで堺市が健全化判断基準に照らして破綻するかしないかといえば破綻しない水準だろうと、しかし、その破綻しないからといって必ずしもじゃあ市政が本当に健全なのかというとそうではなかった。しかし、あまりにも健全と発信し過ぎることで、市民の皆様が堺市政は余裕がある、お金があると思い込んでしまう。そして、一方で新しく施策を拡充することも見通しに含んでいなかった、これが重要なところだと考えています。
 先ほど、前市長の市政の下、見通しがありました。今年から毎年数億円の黒字になる収支プラスになる予定でした、しかし、一方で来年度から予定していた第二子の保育料無償化、今回私の判断で延期をいたしました。本当に心苦しい苦渋の決断となりました。この事業には約8億円がかかります。ということは、この1つの事業をしただけでも、すぐに収支がマイナスに転落する、そのような状況だったんですね。
 昨年から始めた18歳の子ども医療費、こちらも4億円ですので、この事業1つだけ取ってもマイナスでした。
 そのようなことを市民に伝えずにどんどんと住民サービスを拡充する。併せて巨額の建設費だけではなくて、ランニングコストが毎年毎年かかるフェニーチェ堺や利晶の杜、ほかの事業に関してもどんどんと建設をしていったと。本当に今のこの財政状況というのは、やはり見通しの甘さの上にこの危機が訪れている。さらに今回新型コロナウイルス感染症の問題で追い打ちをかけるように、非常事態ともいえるこの危機的な財政状況を迎えているというのが今の状況です。
 私も昨年の就任以降大型事業を見直したり、事業見直しによって外郭団体を廃止したり、様々行ってまいりました。事業の削減を行って、巨大な財政効果額も出ておりますが、それでもとても間に合わない。それが今の状況です。
 その中で、覚悟を持って、責任を持って私が今市政を担っていますので、進めていくと、その責任は私も感じておりますし、全力で立ち向かっていきたいと考えております。
 今この財政が大変厳しい中で、昨日も局長を集めて、局長・区長にこれからの予算編成に対する意識というのを徹底してもらうように伝えました。
 その中で新型コロナ禍、大変厳しい中でそして財政が危機事態の中で行っていくこととしては、まずは新型コロナウイルス感染症の対策。何においてもこれを行っていく。市民の命を守る、重症化する人を極力減らしていく、社会経済と社会活動を両立させながら、この非常事態を乗り切っていく。そのためには感染症対策が欠かせません。
 そして、一方でセーフティーネット、本当に困っている方々に手を差し伸べるために、国・府がやっている施策と、そして、堺市独自で何をするべきか、何ができるかということをしっかりと検討して行っていく。
 さらには地域経済、これも今年度、もう秋から様々キャンペーン、そして事業を行っておりますが、地域経済も支えていかなくては事業者が立ち行きませんので、これも両立をして行っていく。
 3つ目としましては、どんどんとこれから扶助費等かかる経費が増えてきます。税収増というのは今の流れではなかなか難しい、しかし、将来にわたる投資を呼び込むことは欠かせません。今堺市にある土地であったり、いろいろと規制緩和を図りながら、民間企業から投資を呼び込んでいく。大阪府と連携をしながらベイエリア、こちらも投資を呼び込んでいく。将来の税源涵養につながる取組がなくてはこれからの堺市政は成り立ちません。
 まずはこの令和3年度、そして、このままでは予算が組めなくなる令和4年度、この2年間を乗り切ることに全力を尽くしますが、たとえその2年間を乗り切ったとしても、これから毎年毎年厳しい事態がやってくる。そうならないために今の時点で投資を呼び込むための政策、着実に行っていく必要があります。
 大変厳しい状況ではありますが、ぜひ市民の皆さんと思いを共有して、皆さんの暮らしを守るために全力で戦って、この堺市政を担ってまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 私からは以上です。

質疑応答

(朝日新聞)

 何点かあります。
 まず11ページの収支見通しの比較という、平成28年と令和2年の比較の表のところなんですが、これは毎年見通しを更新していなかったということですが、他の自治体等ではこれどういう扱いになっているんですかね、必ずしも毎年更新しなくてもよいようなものなんですかね、府では毎年やっていたりするんですか。

(中野副市長)

 私は、大阪府におりましたときに、財政運営基本条例というのを橋下知事の下でつくって、そこには毎年10年ぐらいの見通しを公表するということを条例上の措置として定めましたので、毎年、2月の当初予算を公表するタイミングで公表しております。基礎自治体である、市町村で、そういうことをやっているのかというとあまり承知しておりませんけれど、やはり交付税を交付されている団体というのは、そんなに独自の施策をする余地がないはずなので、やはり、そういう独自の施策を拡充とか、充実するのであれば、そこはやはりペイアズユーゴーという、よその国での原則ありますけど、何か新しいことをするのだったら、何か潰すということをしないことにはいかないはずなので、やはりそこは事業1個と事業1個で説明するということも必要かも分かりませんけれど、やはり税も交付税も毎年少しずつ制度が変わっていきますので、やはりこういう将来が見通しにくい右肩上がりではない時代には必要な措置かなと思います。

(朝日新聞)

 この堺市の場合、平成28年の前はいつ、こういうものを作ってたんですか。

(中野副市長)

 堺市は、今ちょうど基本計画というものを5年に一度作った見直しのタイミングがありましてですね。聞いている話では、その基本計画を見直すタイミングで見直してきたということで、平成28年の前は平成26年の2月ですね。だから、その前が平成23年の2月ということですので、マスタープランの財政裏付けとして平成23年2月、消費税率の引上げなどがあったので平成26年2月と、マスタープランの後期(実施)計画ということで、平成28年ですかね。そういうタイミングで更新をしてきたということです。

(朝日新聞)

 平成28年以降はしてなかったということなんですかね。

(中野副市長)

 そうですね。はい。

(朝日新聞)

 2年ごとというわけでもなく、ただ全くやっていないわけでもなく、平成28年以降、28、29、30、3か年してないということなんですかね。4年間なぜかここ見通しを立ててなくて、この間にかなりずれてしまったという。

(中野副市長)

 ずれたというか、かなり施策を拡充したり。

(朝日新聞)

 してるにもかかわらず、その推計を修正してなくてということなんですかね。

(中野副市長)

 だから、そこは5年に一度の基本計画の見直しに合わせてやろうというふうに、今までの当局というかですね。そういうふうに判断をしてきたということです。

(朝日新聞)

 ちょっと考えにくいんですけど、財政課では手持ちの数字で毎年出していますよね、これは。そのオープンに、市民にオープンにしてなかったというだけで、手持ちの数字とか、市長なり執行部は当然見ているもんじゃないですかね。今いない方なので言ってもしょうがないんですけども。

(中野副市長)

 おそらくは、少なくとも、翌年度の当初予算を編成をしてますので、次の年足らない数字が、4年前の数字とずれているということは認識していると思います。

(朝日新聞)

 分かりました。
 あと13ページで、政令市と中核市の平均値というのが出ていますけれど、これ堺市の場合どういう数字になっているのですか。一人当たり、後でも別にいいですけれども、後ほどで。このタイミングで、こういう会見で、改めて財政が厳しいよということをあえて記者会見でやるという意図は、市長、やっぱりコロナということなんでしょうか。

(市長)

 8月議会で、前市政で予定していた保育料の二子以降の無償化を延期しました。なぜ、まず8月に発表したかということは9月から周知の時期が始まりますので、その周知の時期でお伝えしていなければ、その事業を延期することはできない。一方でもうこれだけの巨額の収支不足が発生することは想定しておりましたので、とてもじゃないけど、この二子以降無償化ができないということで、まずお知らせしました。
 議会の皆さん、周知していなかったんですが、先ほどご質問がありましたが、私の感覚では議会の皆さんも認識していなかったように感じています。維新の議員は、これまで財政は危ないということはずっと選挙で訴え続けきましたが、私が就任してからも、本当に厳しいんだということを議会でお話をすると、そうはいっても住民サービスを削るなんてことは必要ないでしょと、そこまでではないでしょと返ってきたり、まさかここまで厳しいということは、多くの議員の皆さんも理解していなかったとすると、当局がそれを発信していなくて、何らかその健全という指標を見て、その認識があったのかなと。
 今回、もちろんコロナというのは大きな引き金になっていますが、この財政の見通し、これから予算編成するに当たっては、今までの事業というのを根本的に見直す必要があります。去年、事務事業の見直しを行って、1,000事業を全てチェックして、廃止したり、改善したり、内容を見直したりというのをやってきましたが、それはあくまでもある程度やってきた内容というものがあってこそですが、今年はその目的を照らし直して、根本からその事業のあり方というのを考え直すと、そうしなければ今10%のシーリングを示していますが、10%というのは1割ですからかなり厳しいだろうなと、10%いったとしても、それでは新規事業を行えることになりませんので、本音を言えばもう少し、翌年度のこともありますので下げる必要ありますが、そうするとセーフティーネットを守りながらも、今行っている事業については大幅な見直しが行っていくだろうと、そうすると市民の皆様にも、今行っている事業というところに対して説明が必要ですので、このような形で記者会見をして、市民の皆様にも認識を共有してほしいという思いです。

(朝日新聞)

 あと、すみません。最後ですが。
 シーリングをかけていなかった対象外の経費も、そこは外して検討していくということなんですが、対象外の経費って、例えば今まではどういうものが対象外だったのでしょう。

(中野副市長)

 ここでは、もともと義務的経費等を除くと書いていますように、当然その扶助費とか、公債費とかは、約束事ですので削れません。ここで除くって言っていますのは、継続事業、継続経費ですね。例えば施設の管理を5年間契約しているけれど、例えばそういうのも少し工夫して何かするか、それができなかったら、じゃあ違う事業でやってほしいということで、今までは当然のように5年間契約したんだから、そこは見直しを及ぼさないとやってたところも、やはり目を振り向けてやってほしいということが、これまで対象外であった経費も含めてという意味です。

(毎日放送)

 少し話は変わるんですけども、永藤市長にお伺いしたいのですが、隣の大阪市では、大阪都構想の住民投票に向けていろいろと活動が活発化している中で、そもそも永藤市長は大阪都構想という考え方そのものについて、どういうふうに評価をしているのかを改めてお聞かせ願えますか。

(市長)

 今回、予算の話も、財政もご説明しましたが、おそらくコロナを受けて多くの自治体というのは今大変な状況だと思います。堺は特に大変でありますが。そうすると、これからどうやってお金を生み出していくのかということを考えなくてはいけない。これまでも、私も大阪府議会議員をしていました。大阪府と大阪市の関係、大阪府のGDPの5割以上を稼いでいる大阪市と大阪府がばらばらの方向を向いて、共に成長戦略を実施できなかったというのは、大阪市だけの問題ではなくて大阪全体にとって非常に損失があったと、機会の損失があったと考えています。ですから今の大阪都構想、大阪市で行われている大阪都構想の議論というのは、その成長戦略というものを仕組みとして、これからも大阪が成長するために行っていくということですので、大変期待をしています。
 そしてもう一つ住民サービスにつきましては、これは大阪市域のことですので、客観的に思いますが、今堺市の人口約83万人です。小学校、中学校合わせ135校あるんですね。さまざま区役所が7つあって、市民の皆さんの意見を、私も聞きながら市政を行っていますが、83万人の規模というはかなり多い。そして、私、この83万人しか経験がありませんが、83万人というのが一人の市長で見られる、ぎりぎりじゃないかとさえ感じています。大阪市の場合は、今275万人の人口でして、420校近く、小中学校あるんですよね。どういうふうにして運営しているんだろうというのは想像もつきません。
 その意味で、各区役所を4つ、特別区をもってそれぞれの特別区に、政令市の機能である児童相談所がそれぞれの区に置かれる。そして保健所も、今、1つのものが4つ置かれる。教育委員会も1つから4つ置かれる、これによって住民サービスは大幅に拡充するんじゃないかと思っておりますので、ぜひ特別区というのはこれまでずっと東京でしか行われてこなかった。それをバージョンアップした特別区の制度が、今回は示されていますので、堺市の市長としても注視して、どのように動いていくのかというのは見ていきたいと考えています。

(毎日放送)

 ありがとうございます。
 となると、かなり肯定的に捉えておられるかと思うんですけども、そうなれば、堺市でこの特別区の制度を導入するということは考えておられるのでしょうか。

(市長)

 今、この大阪市域の4つの特別区のお話をしましたが、60万人から75万人の規模ですね。堺市は今83万人の政令指定都市です。その規模的に考えて、今この堺市というものが2006年に政令市になって14年たちますが、同じような規模になる。一方で政令市になって各区役所7つできたんですが、当初から政令市であった大阪市というものと、そして50年たって、新しく政令市になった堺というのは役割も違いますし、今堺市で行っている事業というものは、まだまだ発揮できる余地があるんじゃないかと考えております。
 中野副市長からお話がありましたが、政令市になったからといって、決して財政的に豊かになるということではありません。権限が増えますが、仕事も合わさってついてきます。
 例えば阪神高速の大和川線、これ政令市になって、堺市も負担として、合計200億円以上、堺市が支出をしています。
 私が府議会議員のときに堺市の陳情がありまして、そのときには基礎自治体としては負担が大き過ぎるから大阪府でも持ってくれないかというお願いがありました。それはもちろん政令市の役目がありますので、そういうことはできないんですけれど、それほど政令市というものは権利がある一方で負担もあると。ただ、政令市になって、まだ市民の皆さんが、何が良かったのかを住民サービス的にもなかなか実感ができていないと思いますので、まず、私は今市長として、この堺市の運営をしっかりと行いながら、そして、もしその議論をするにしても、特別区、今住民投票が行われていますが可決されて、その後、特別区の制度になるのは2025年です。ですから、もしそのときに堺が頑張って、市政を改革して財政不足も改善して、そのときに何が良いのかと考えるのは少なくとも5年後にはなりますが、そのときにもしかしたら道州制という話が上がってきているかもしれないですし、この大阪都構想が、もし実現をしたら、おそらく他の自治体でも自分たちのまちは将来どうあるべきかを、おそらく真剣に考えるきっかけになると思います。ですから、そのときに住民の皆さんにとって必要なことは何なのかということを考えたいと思っています。
 ですから今、公約にも掲げました、この任期の4年間、堺市が都構想に参画するかどうかの議論は行わない。この4年間は市政の改革、特に今はもう本当に危機的状況ですから、市政の改革を行って、そして大阪市で行われている都構想の議論の成り行きを見て、そして、もし堺市が参画するかどうかの議論を行う場合には、市長選挙で掲げて公約にするということを示していますので、その約束を守ります。

(毎日放送)

 先ほどからの財政が、実は厳しいという話とかを考えると、堺が特別区になることによって、一度、大阪府のほう、もし仮に堺市がその特別区に参画するということになれば、堺市の税収というのが一度大阪府に入って、それが人口バランスなり、財政バランスに応じて堺市にまた戻ってくるという仕組みになるのではないかと考えられるんですけれども、ある意味、その仕事をきちんと整理することによって、堺でやれる、堺は住民サービスにすごい特化した施策が打てるようになるということを考えれば、今この財政がすごく厳しい中で、そういう仕事の整理をしてくれることで、税配分もきっちりとしてくれるという意味では、ある種、喉から手が出るほど手に入れたい制度と、市長はお考えですか。

(市長)

 今、例えば大阪府、市で行われている都構想の議論というのは、広域行政を府に渡す。新しい大阪府に渡すということです。港湾であったり、高速道路、国道、住民サービスは大阪市の特別区に特化するということです。これ堺市でも、先ほどのお話の阪神高速大和川線であったり、一部国道の管理も行っています。それを役割分担するということは一つありなのかなと思いますが、ただ、今83万人の規模で、一つの特別区というのは大き過ぎますし。
 逆に、例えば仮にですけど、2つで40万人、40万人としたときに、今、各大阪市域の特別区は、これから児童相談所を持つんですよね、。ただ40万人の規模で、児童相談所が果たして持てるのかどうかというと、私は疑問があります。ですから今、堺市は83万人の規模で児童相談所を持ちながら、保健所を持ちながら、教育委員会を持ちながら運営していますので、この状況というのは、堺市がこれ議論というのは、もちろん公約に掲げないとしないということにしていますので、議会で議論は行いませんが、今、堺市が入るということは現実的ではないんだろうなと考えています。

(毎日放送)

 一つだけ視点を変えて同じくこの都構想の話をしたいのですが。
 大阪市で、もし都構想が可決されて、特別区が設置されるということになると、隣接市は(いわゆる)大都市法上、議会の議決とかを経れば特別区になることができる。今、堺市の議会の構成を考えると、維新と公明の会派を足せば過半数は超えてくるということで、ある種、次の統一地方選を迎えるまでに、この都構想の議論を議会で行えば、ある種議会の議決で過半数を超えることができるので、堺でも特別区を導入することができるという、ある種政治的な判断も下せるかとは思います。そちらについて、永藤市長はどういうふうにお考えですか。

(市長)

 まず、公約で4年間議論をしないと掲げていますので、それは守ります。
 もう一つ大都市地域(における)特別区(の)設置(に関する)法(律)(※大都市法とする)13条2項だったと記憶していますが、確かにそちらは、住民投票は省くことができるとあるのですが、あとの手続って全て同じなんです。しかもその条文には、特別区が設置されている隣接する地域ですから、特別区が設置されるのは2025年なんです。そして次回の統一地方選挙は2023年ですから、その時点ではまだ特別区は設置されていません。ですから、特別区がどうするかというのは、議論はそのときにはすることはできませんし、まず、今行われている住民投票、これが可決をされなくては、大阪都構想は実現しませんので、まずは今、大阪市民の皆さんに、大阪の成長のために判断をしていただきたいなという思いです。

(毎日放送)

 ありがとうございます。

(日本経済新聞)

 このいただいた資料の13ページに「政令指定都市になっても楽にならない」というのがあるんですけれども、これを見ると、その収支だと中核市平均のほうが、プラスが多いということで、要するに政令市になると、むしろ財政負担は増えるのだと、ステータスは高まるかもしれないけど、財政負担はむしろ増えますよということを、おっしゃりたいのでしょうか。

(中野副市長)

 すみません。この収支の差、たまたまこの年が、この年度がそうだったと理解しています。どっちが大変か、どっちが楽かということではなくて、市民の声として政令市になったら豊かになるんじゃないかというところについては入るほうも増えますけれど、それは仕事が増える分に応じて、歳入が増えているのであって、だからといって楽になるわけではないということが言いたいだけの資料です。

(日本経済新聞)

 ということは、財政的にはニュートラルであるというご指摘ですか。

(中野副市長)

 やはり、その地方財政制度というのは、その仕事を、市の規模とか、中核市とかいう制度によって与えられたものを、主には地方交付税制度を通じて、そこはきちんと標準的な行政サービスができるようにするのが、地方財政制度ですので、そこはニュートラルだと思っています。

(市長)

 私の認識を少しお伝えさせていただきたいと思います。
 政令市の20市で構成する指定都市市長会というのがありまして、私も会議に参加しております。そこで一番大きな議題となるのが財政の話です。政令市というのは規模が大きい、全国の20市ですが、規模が大きいということは、人口の集積が多いと、そうするとさまざま人が集まるので、それを支えるための住民サービスであったり、扶助費、例えばその生活保護の皆さんに対する生活保護費であったり、様々な費用が発生する。都市インフラ、交通インフラというのも、ほかから都市に来る人を受け入れなくてはいけないので、そのために高速道路だったり、鉄道だったり、地下鉄を持っている自治体もありますが、そのような負担も大変大きいと、一方で、その国税と地方税の割合を見ると十分に措置がされていないと、ですから大都市特有のその財源の課題というものがあって、それをきちんと今、国からは手当てを受けられていないのだと、ですから政令市に対して、その抱える都市の課題に対応する財源を渡してほしいということは、政令市から毎年国に要望を出していると考えています。
 1,700以上ある地方自治体の中で、政令市は20ですから、もちろんその政令市という冠はいいのかもしれません。しかし、当初5大市は、特別市をめざして都道府県と同列の、独立した特別市をめざしていたのですが、それが府県の反発にあって、半ば妥協として政令市が誕生したと、それが今も、その1956年から60年以上たった今もそれが続いているわけですので、今のこの大都市が抱える課題をどうやって解決するかというのは大きな課題だと思いますし、都構想、もしこれが可決をしたら、大都市の在り方に一石を投じる非常に大きなタイミングになるんじゃないかなと考えています。

(日本経済新聞)

 今のお話に関してもお伺いしたいんですけれども、政令市であることのメリット、一方でデメリットというのを少し整理していただけますでしょうか。

(市長)

 やはり、自分たちでできる権限というのは増えます。例えば小・中学校の教員の任命権であったり、児童相談所、こちらもこれは義務としてありますので、児童虐待の対応であったり、相談にもいち早く対応することができる。そして国道の管理、以前は3桁国道とかいう言い方をされていました。今は指定国道を除く国道ということになっています。その管理、以前であったら国、地方整備局等に対して話をしていたのが、堺市で行うことができるということに関しては、一定その権利を持つということはメリットがあると考えています。そして、それに対する税収として宝くじの発行ができたり、先ほど説明がありましたが、市民税のアップということもあります。ただ、その権利と、仕事というのはイーブンですので、基本的には政令市で権利が増えて、自分たちの判断でできることは増えるけれども出ていくことも多いので、それで財政が豊かになるということではないかなと思っています。

(日本経済新聞)

 政令市は権限が多いということで、ほかの一般市から見たらちょっと不公平感もあるかもしれないと思うのですけれども、一方で、成長のエンジンとなることで、結果的に周りの市町村も潤うという効果も期待されていたんじゃないかと思うんですよね。
 それが政令市でなくなるとなくなっちゃうじゃないかと、例えば、例えばですけども、大阪市が政令市でなくなっちゃうと、企業から見て立地するメリットが薄れちゃうとかということになると大阪府全体にも回り回ってマイナスということも、二重行政がなくなる一方であり得るんじゃないかと思うんですが、その辺の成長のエンジンというか、金の卵を産む鶏という、ちょっと言い過ぎかもしれませんけど、そういうものとしての政令市とほかの市町村の不公平の問題あるんですけども、それがなくなっちゃって大丈夫なのかという点について、いかがですか。

(市長)

 大阪都構想の、今の設計書によりますと、大阪市域を4つの特別区に分けると再編をするということです。東京はもともと東京市で、それが1943年に変わって区に分かれたわけですよね。今は東京23区ある。そうすると東京市がないことで、東京の成長が阻害されたのかというとそんなことはなくて、一極集中がますます進んでいると、逆に特別区に住むことがステータスになっているような面があります。
 そうすると、その大阪市というものが特別区になったときに、これは、ステータスになるんじゃないかと私は思っているんですね。東京23区に対するような大阪4区ということで、大阪4区に住めば、その自分たちはこの区に住んでいるんだ、東京でいうと港区女子という言葉もありましたが、その区によっては、やはりステータスというのは、特別区に住むというステータスがありますので、これは必ずしもその政令市だからできる、できないということではなくて、そこでどのように住民サービスを、暮らしを支えながら、そして都市全体として大阪全体としての成長を担っていく必要があるんじゃないかなと考えています。
 全国に政令市が20ありますが、それぞれの役割というのは違っているように思います。当初の5大市は横浜市、名古屋市、京都市、神戸市、大阪市です。それぞれ地域の一番大きな市でして、横浜市の場合は関東圏ということで、東京と同じ地域かもしれないですが、そこに関しては、やはりその地域の中核として周りに影響を与えながら市政を行っていく、広域的な役割が多かった。そのために大阪市でいうと港湾だったり、大学だったり、さまざまな大都市の機能というものを持ったんだと思います。
 一方で堺市は人口が美原町と一緒になりまして、80万人を超えて政令市になりましたが、大阪府立大学はありますが、府立大学ですので、堺市立大学ではないわけですよね。堺泉北港は大阪府の管轄ですので、堺管轄ではありません。役割分担がされていましたので、二重行政という面では、大阪の成長を阻害するような、かつての大阪府と大阪市のような二重行政はないと認識しています。
 一方で、やはり政令市としてはもう少し周りの市町村と連携しながら、やはり人口規模が多いので、周りの市町村と一緒に成長していくような視点が必要だったんじゃないかなと考えています。ですので、就任後、南大阪、南河内、泉州全ての自治体を私は訪れまして、これから堺市としてどのような協力をしながら、南大阪の発展を一緒に実現できるかという話をしています。そして大阪府とも話をしながら大阪全体の成長を考えていく、そこは政令市としての役割でありますし、きちんと役割を発揮する、機能を発揮する必要があるんじゃないかなと思っております。

(共同通信)

 大阪都構想のお話で私も一点。
 先ほど市長が、堺市が都構想の特別区に入るのは現実的ではないという表現をされていたかと思うんですけれども、これは80万人の規模で一つの特別区は大き過ぎるし、二つに分けて40万人の規模では小さ過ぎるからという、今のこの堺市のこの区分を考えると難しいという、そういう表現だったんでしょうか。

(市長)

 あくまでも仮で、今ある状況で当てはめただけですが、今の都構想、例えば隣接する10市は住民投票がなくても入れるという話もあります。そもそも市町村合併に住民投票というのは必須ではありませんので、市同士が合併する場合でも、住民投票というのは住民の請求がなければしなくてもいいんですが、例えば隣接する市の中には10万人規模の都市がありますが、そこが果たして大阪都構想に参加をすると、それだけで児童相談所や保健所が持てる規模とは思われないんですよね。そうする場合にはそれらの市の再編というのは望むのであれば、これから市町村合併というのはもしかしたらあるかもしれない。その意味で言いますと、この堺市1つだけで考えたときに例えば大都市法13条2項、1つの市を全区として一つの特別区として入る場合は住民投票をやらないとありますが、そういうことは現実的ではないというのが、私が先ほどお伝えしたことです。

(共同通信)

 じゃあ、周りの大阪狭山市だとか、ほかの堺に隣接する市と一緒になって合計すれば100万人とか120万人とかになったときに、例えば2つに分けて60万人で堺市とどこかの市という形であれば入ることというのはあり得るんじゃないかと考えているという理解でよろしいでしょうか。

(市長)

 全く、検討はしていません。大阪狭山市と先日、消防の連携をしたんですね。大阪狭山市の消防行政を堺市が担うということをしました。その前に高石市の消防行政も堺市が担っていますので、そのような形で連携することはあると思っていますし、堺市が今ほかの市町村と合併をするということは全く考えていません。一方で、かつての平成の大合併のときに全国でいろんな自治体が合併をしてきましたが、大阪においては美原町と堺市だけだったんですよね。今大阪府の中の自治体というのはかなり財政的にも厳しい状況のところが多いですし、自分たちのまちだけで消防行政や水道行政を担うことが難しい自治体があります。ですから、そういう自治体というのはこの都構想で一つ枠組みが変わる中で、自分たちの立ち位置、どうして、どうやってこれから自治体の住民の暮らしを守っていくかということを考えて再編に動く可能性というのは無きにしもあらずなのかなと思います。

(共同通信)

 現段階では特別区というのは念頭に置いて、近隣の市などと合体して特別区に一緒に入ろうという、そういうような議論とかそういったのは全く考えていない、そういう認識でよろしいでしょうか。

(市長)

 考えていません。

(共同通信)

 わかりました。ありがとうございます。

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