令和元年度 第4回 堺市指定管理者制度懇話会 会議録
更新日:2020年9月3日
開催日時 | 令和元年8月19日(月曜) 14時00分から17時00分 |
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会場 | 堺市役所 本館地下1階 職員会館会議室B |
出席者 | 堀内 秀雄(和歌山大学名誉教授)(座長) |
欠席者 | なし |
事務局 | 松月 洋(総務局行政部長) |
案件名 | (1)ヒアリング(都市緑化センター、健康福祉プラザ、重症心身障害者(児)支援センター) |
開会
事務局
令和元年度第4回堺市指定管理者制度懇話会を開催する。
<配付資料の確認>
指定管理者評価に係る検証の視点と進め方
事務局
検証の項目と視点、検証の進め方を説明
案件(1)ヒアリング
ヒアリング(都市緑化センター)
事務局
都市緑化センターに係る過去の懇話会等における意見等の説明
公園緑地整備課の出席者紹介
公園緑地整備課
指定管理者評価表に基づき、管理運営状況等の評価内容を説明
堀内座長
平成30年度の収支計画をたてた後、代表団体の人事異動により人件費に変動が生じたため、人件費が予想を大きく超えたとはどういうことですか。
公園緑地整備課
当初計画では、前年度と同様に計画していたのですが、3月中に人事異動がありまして、その方が年収の異なる方だったと聞いております。
堀内座長
その方は市のOBですか。
公園緑地整備課
そうではないです。
堀内座長
協会の中の人事異動ということですね。
公園緑地整備課
はい。
吉良氏
人件費については、人事異動によりコストが上がった部分と、台風などの災害により上がった部分の両方が含まれていると思いますが、それぞれの内訳はわかりますか。
公園緑地整備課
人事異動によるものが約200万円、災害対応の時間外によるものが約16万円です。
堀内座長
200万円と16万円では、全然違いますね。わかりました。
吉良氏
では、主には人事異動によるものなので、指定管理者の都合ということですか。
公園緑地整備課
はい。
鳥羽氏
今の点で、人件費が平成29年度と平成30年度を比べたら確かに増えているのですが、平成28年度も多いですよね。平成27年度は少ない。このようなことになっているのも、人事異動の影響ですか。
公園緑地整備課
手元に資料はそろえていないのですが、概ね同じような状況だったのではないかと考えております。
堀内座長
ポストで決まらないで、人で給料が決まるというのはどういうことなのですか。それは、人によってではなくて、指定管理の申請をした段階の人件費の中で泳がないといけない話ではないのですか。
公園緑地整備課
確かにそうですね。ただ、指定管理者は市の外郭団体ですので。
鳥羽氏
マイナスが出た分は、結局、指定管理者が負担しているということですか。
公園緑地整備課
そうです。
堀内座長
前任の人より年齢が上だったので、給料が上がったということですか。
公園緑地整備課
はい。
堀内座長
その人は、ここの団体にいなかったらどこにいたのですか。
公園緑地整備課
もともと団体にはいましたが、違う業務をしていました。
堀内座長
指定管理の業務ではなかったということですね。
公園緑地整備課
なかったです。
堀内座長
他にご質問・ご意見はありませんか。
湯崎氏
人件費が約200万円もアップしているというのは、やはり、当初計画が非常に曖昧であると思います。ということは、B評価というのはおかしくないですか。人事によって何百万も変わるということで、適正な評価であると思えないです。その人でなければどうしてもいけないくらいの高度な専門性を持った方を呼ばなければならなかったとか、特殊な事情でない限り、当初計画に非常に正確ではないと思います。従ってこのB評価というのは、市のほうで甘いのではないかと思いましたが、いかがでしょうか。
公園緑地整備課
市の評価のBですが、評価基準でいいますと、概ね仕様書で求める目標や水準の80%から100%の成果があり、適正なものとした範疇で考えたところです。予算は超えておりますが、特に大きな波及をすることなく、我々が求めている水準の業務については計画に沿った形に近い形で、水準、要求は満たしていると考えましたので、今回は市のほうもB評価とさせていただいたところです。
堀内座長
令和元年は約200万円減っています。またその人が変わったのですか。
公園緑地整備課
変わりました。
堀内座長
1年で変わったりするのですか。おかしくないですか。平成30年度に余人をもって代え難い人が、年齢的なこともあってその人が前にいたポストは200万円が浮いて、指定管理のところにいた人がまた戻ったとしたら200万円の置換が起こっているわけでしょう。
公園緑地整備課
はい、人が変わっています。
堀内座長
なぜ1年で変わってしまうわけですか。その人はどこへ行ったのですか。
公園緑地整備課
団体の本体に戻って仕事をしています。
堀内座長
そのようなことは普通なのですか。団体の中で1年出向なのですか。その人の給料は、他の仕事をしていようが、緑化センターに来ようが、団体の中では一定なのですね。
公園緑地整備課
団体からの給料なので一緒です。
堀内座長
指定管理料は200万円上がっているわけですか。
公園緑地整備課
指定管理料は上がっていません。その分が赤字になっているということです。団体が自分のところで賄っていますが、仰るとおり、1年でころころ変わるというのが、市民から見たときに適正なのかどうか、その辺については、団体と話していきます。
堀内座長
市の支出とか団体の支出としては、プラスマイナスはないということですね。
人件費など、お金の流れの透明化をしないといけないですね。
公園緑地整備課
はい、仰るとおりです。
堀内座長
それを指導監督するのは行政の仕事ですね。
公園緑地整備課
はい、仰るとおりだと思います。透明化していきたいと思います。
堀内座長
B評価はおかしくないかという意見については、いかがですか。
公園緑地整備課
平成29年度、平成30年度と比べてみますと、利用者数は若干減っておりますが、満足度が上がっていたり、多目的室とかも有効利用されているようでありますし、その辺のことを全体的に鑑みましたら、Cとまではいかないのではないかというのが私どもの今の考えでございます。
鳥羽氏
不満足というか、やや満足以下の理由は何ですか。
公園緑地整備課
アンケート調査の満足度について仕様を変えております。そのあたりも含めて。
堀内座長
前にもこの話が出ましたね。アンケートで評価するには、項目をもう一回精査しようと。
公園緑地整備課
過去にございました。
堀内座長
変えてくれたのですね。結果どうなりましたか。
公園緑地整備課
もともと4段階ぐらいで、微妙な表現をしておりました。
今回、明文化を図るために、普通というのを省いて、大変満足、満足、どちらかというと満足、どちらかというと不満、不満の5段階としました。
堀内座長
それはおかしいでしょう。満足系が3つもあるのではないですか。
公園緑地整備課
数字の部分については、大変満足と満足を集計しています。
堀内座長
調査法としてそれはだめでしょう。5択に満足が3つもあるというのは、やはりおかしいと思いますよ。
公園緑地整備課
わかりました。また改良していくようにします。
堀内座長
他にご質問・ご意見はありませんか。
小林氏
実際に現地にお伺いして、指定管理者はすごく頑張っていらっしゃるし、様々なおもしろい試みなどもされているのに、思うほど集客につながっていない点がもったいないと思います。
平成30年度は広報活動に力を入れたとありますし、報告書のところで、効率的な情報発信を行いましたとか、イベント時はリスティング広告を取り入れたとか、そういうことを書いてあるのですが、具体的にどのようなことをして広報活動に力を入れたのかお聞きしたいと思います。
公園緑地整備課
具体的には、今、世界遺産の関係で、大仙公園自体が、博物館や御陵前や日本庭園などは、集客が増えているというような調査を得ております。ただ、緑化センターについては、増加というところは見られていません。
そこで、大仙公園の中で、日本庭園、博物館、緑化センターも含めて連携して集客を図れないかということで、関連施設で月に1回会議を行っています。日本庭園や博物館に来たお客さんに、啓発するなど、身近なところでは協力をしていただいております。
小林氏
啓発というのは具体的にどのようなものですか。
公園緑地整備課
パンフレットを置いてもらったりしています。
小林氏
現地に行った時も大仙公園の近くにあるのにもったいないという話が出ていて、こんなに近いのにそういうものがあることをみんな知らないね、という話になっていたので、パンフレットを置いてもらうだけではなかなか難しいでしょうね。
公園緑地整備課
日本庭園などでもアンケートをとっているのですが、そこに緑化センターのことも書いてもらって、知っていますか、行ったことはありますか、とかそのような項目も入れてもらいながら、協力はしていただいていますが、今のところ、他の施設に比べると、特に世界遺産以降、集客が増えているというようなところは、まだ見られておりません。
堀内座長
堺の1つの魅力の拠点になるような場所ですから。大仙公園、日本庭園の指定管理者はどこですか。
公園緑地整備課
大仙公園そのものは指定管理ではありません。日本庭園は大仙公園事務所から発注した指定管理者、造園業者です。
堀内座長
こことは直接の関係はないのですか。
公園緑地整備課
直接の関係はないです。
堀内座長
だからもったいないという話です。
公園緑地整備課
都市緑化センターとしましても、その辺でなんとか増えたお客さんが都市緑化センターに回ってもらえるような、もちろん啓発だけではなく、来てもらえるイベントも考えている状況です。
松野氏
評価表には、目標管理、評価等とあって、その下に評価基準S・A・B・C・Dとあるのですが、これは(1)の適正な管理運営の確保に対して評価するのですよね。総合評価のところはないですよね。1個1個の個別評価をしているのですよね。先程の全体的に見たらという話は、総合評価であればそれで構わないのですけれど、少なくとも赤字である以上は、B評価は、やはりまずいと思います。
湯崎氏
イベントの話ですが、報告書の中で、生活に役立つガーデンライフ教室と緑に親しんでもらうためにイベントに強化するというものがありましたけれども、甘酒づくりとポン酢づくりというのがなかなか納得できないです。これはネタに困ったのか、あるいは、甘酒は米との関連なのか、ポン酢は何か果実を利用してやったのか、ちょっとその辺のコンセプトがぶれていないのかなと思いました。イベントの集客の重要なポイントとするのであれば、どうなのだろうかと思ったのですが、いかがでしょうか。
公園緑地整備課
この事業につきましては、指定管理者の自主事業ということで、市から指定してやりなさいという事業ではないのですが、具体的には、仰るとおり、直接緑と関係あるのかというところでいくと、はっきり言って、薄いところはあります。センターのほうも集客ということで、少しでも一度緑化センターに来ていただいて、何かきっかけをつくってもらおうということで、自主事業の中で行っているような状況です。
湯崎氏
剪定教室などは良いと思うので、やはりもう少し緑を普及させるということで、真剣に企画をした方が良いと思いました。
公園緑地整備課
わかりました。
堀内座長
全体として、都市緑化センターの指定管理のこれからの課題について、お考えになっているところはありますか。
公園緑地整備課
百舌鳥古市古墳群の関連が今脚光を浴びていて、それで言いますと、隣接しており、良いところの施設であると思っております。せっかくこのような良い状況になっているところなので、施設自体は老朽化もありますが、まだまだ中身の内容を充実させていけば、1つの百舌鳥古市古墳群というPRだけに留まらずに、それを活用したような形で集客も増やしていけるのではないかと思っています。
できれば、人を集めるだけではなく、専門的なところまで掘り下げて、何かやっていけたらと。もともとの緑化センターができた由来といいますのが、緑の普及啓発はもちろんのこと、いろいろな相談部分にも力を入れていますので、そのためにも深掘りしたような相談にも対応できるような、せっかくなので専門性もある程度、加味したような企画も含めてできたらどうかと考えているところです。ただ、あまり深くし過ぎますと、コアな層だけの注目を集めてしまいますので、組み合わせだと思うのですが、幅広く来てもらった中で、深い部分も見せられるような、そのようなイベントなりの企画をお願いしていけたらと考えているところです。
堀内座長
参加人数について、この18万人という数字が、他の同種施設と比較して、低いか高いかわからないです。もう一つは、実参加者と延べ参加者を明確に区別すべきです。
もう少し、支援指導するときの、サジェスチョンがあればよいと思います。リアリティのある評価に説得性を持ってほしいです。
相談件数が非常に多いというのは評価して良いことなのですが、18万人が普通なのかどうかがわからないです。
公園緑地整備課
はい。
堀内座長
緑のシティセンターですよね。各区にブランチはないですよね。そこでの役割を改めてご検討いただいてもよいのではと思います。指定管理者はすごく頑張っていらっしゃいます。だけどその目標の設定の仕方とか、もう少し褒めるとか、アイデアを出してあげるとかいうことを含めて、市もやっていかれてはどうかと思います。
評価は比較の問題です。全体としての行動的な評価になって、やる気を持ってやっていただくようにならなければ、市民サービスにならないと思います。
公園緑地整備課
やりがいにもつながりますものね。他市と比べて。
堀内座長
せっかく指定管理という手法をとっているのに、市の下請けみたいな形だけなら、発展性はないと思います。一度には無理でしょうが、思い切って課題を与えなければ、人は動かないです。またご検討ください。
公園緑地整備課
研究してみます。ありがとうございました。
堀内座長
ありがとうございました。
ヒアリング(健康福祉プラザ、重症心身障害者(児)支援センター)
事務局
健康福祉プラザ、重症心身障害者(児)支援センターに係る過去の懇話会等における意見等の説明
障害施策推進課の出席者紹介
障害施策推進課
指定管理者評価表に基づき、管理運営状況等の評価内容を説明
堀内座長
本件につきまして、ご質問・ご意見はありませんか。
吉良氏
健康福祉プラザにおいて、生活リハビリテーションセンターの予約時に、定員の100%から120%ぐらいと少し多めに受け付けているということですが、実際に100%を超える出席となった場合、受入れは可能なのですか。
障害施策推進課
このような施設で予約を多くとるということは、一般的に行われています。ただ、定員を超えて訓練をするということは、いろいろな支障もありますし、問題があるということは認識をしております。ただ、100から120%の幅ということにしていますのが、対象の方たちが、事故とか脳梗塞とかによる脳損傷による障害ということで、なかなかプラザまで来場するのが難しい方も含まれております。例えば、雨が降ったときにどうしても行きにくいとか、すごく暑くて行きにくいという傾向が出ておりますので、例えば今の夏の時期でしたら大体100から120%ぐらいに広げておいて、気候のいい時期は大体100から110ぐらいにおさめていくような形で、過去に統計をとりまして、それをもとに予約を受けている状況です。
昨年は定員に対する出席率が8割程度で推移していたものが、今90%ぐらいに確保ができておりますので、今後この状況が続くことによって一定の収入を確保していけると考えております。
吉良氏
現時点で、実際の出席が100%を超えて支障が出ていることはないということですか。
障害施策推進課
今のところは、100%を超えたという実績はないと聞いております。
吉良氏
わかりました。ありがとうございます。
湯崎氏
屋上で生徒数人による火遊びが発生したとありますが、大事に至らなかったようですが、このようなときは事前に把握するような、カメラなどの設備はどうなっているのでしょうか。
障害施策推進課
この件につきましては、屋上庭園のところで、近隣の中学生がペットボトルロケットを飛ばしたという事故がありました。
清掃の方によって、燃えかすが出てきたというのでわかったのですが、平日であればいろいろお声かけなどをさせてもらっていたのですけれども、この件が発生したのが土曜日ということもありまして、実際現場というのは押さえることができませんでした。ただ、監視カメラを何台か設置しておりますので、その個人を特定することができまして、学校等に対しては教育委員会などと一緒に指導も行いました。
湯崎氏
障害者の施設ですから、もし大事に至ったときには大変なことになると思いますので、やはり、そういったとこに少し費用を使っても、何か未然に防ぐような設備強化などをされたほうが良いと思います。
障害施策推進課
はい。ありがとうございます。カメラにつきましては、開館当初の台数と比較して、平成29年度に全体的に10台程度増やしました。定期的に警備員さんが巡回しているのですが、こういうことがあったので、巡回も強化しながら、またカメラの位置も検討したいと考えています。
湯崎氏
未然に防がないと。後から犯人を特定するというよりも、即時的にわかるような何かシステムがあればと思います。
松野氏
修繕費の扱いですが、多くの施設は30万円以上のところが100万円以上になっており、精算すると書いてあります。指定管理料における修繕費は、概算払いで年度当初に支出を行った後、精算となっているのですが、現地でランニングマシンなどを見せていただいたとき、修繕が増えて困るというような話をしていました。精算であれば、なぜそのような話になるのかがわからないのですが、どのような扱いになっているのでしょうか。また、特殊なランニングマシンや腕を上げる器械があったのですが、それについては、誰が負担するのでしょうか。
障害施策推進課
まず、100万円という金額にしている理由ですが、通常、指定管理業務でしたら全て指定管理料の中で賄うという形が基本ですが、開設当時、平成24年度から修繕費のみは精算ということを導入しておりますので、一定の素早く動けるということも含めまして、100万円以下については指定管理料からという取り扱いにしております。
精算につきましては、現状、年間360万円という金額をこの修繕費に充てておりますが、開設の当時、平成24年度につきましては250万円、途中の年度で300万円に増やし、今回の平成30年度予算から360万円という形で増額をしております。最終的に残ればお返しいただき、足りなければ市からも支出をするというところです。足りなければ支出するというのは、指定管理者と市との協議の上でという形になりますけれども、あくまでも精算にしている理由というのは、修繕費が膨らんだときに措置をできるように、修繕費が見えるような形にしています。
松野氏
ということは、協議があって初めて精算するのですね。
障害施策推進課
はい、そうです。
松野氏
基本的にはもう360万円で頭打ちということだから、修繕が増えたら指定管理者が困るという話になってくると。
障害施策推進課
それはあります。
松野氏
精算とはちょっと本当は言い難いということですかね。
障害施策推進課
平成24年に開館をして、ちょうど昨年頃から、修繕の中身というものが大分変わってきております。当初は器具がちょっと壊れたとかいうようなものだったのですが、昨年、今年くらいから、館の中のプールであったりとか、施設に関わるようなところの修繕が必要になってくるということから、過去においては市が100万円を超えて負担したという実績はなかったのですが、今年度も5月に1件発生したりですとか、今も別の案件があったりとかいうような形で、やはりいろんなところに出てきております。その分に関しましては、現状の小規模の修繕から大規模の修繕まで、指定管理者が独自の裁量でできる修繕につきましても、市と情報共有しながら、今後どれぐらいかかっていくのかというところも視野に入れて、修繕の優先順位をコントロールしながら進めているところです。そういったところで、やはり4センターありますので、それぞれのセンターの中では、こっちを早くしてほしいなどの思いはあると思います。
松野氏
大規模修繕以外の小規模修繕に関しては、協議の上でしませんという可能性があるということですよね。
障害施策推進課
360万円に係るところの修繕につきましては、協議の上という形で、ただ指定管理者が、いやそれは困るということになりましたら、事前に調整をしながら、例えば予算の流用であったり、補正予算を組んだりとかいう形での調整というのは、今後必要になってくると考えております。
松野氏
大規模なものは、市が負担するというのは他の施設も一緒だと思います。他の施設と一緒という考えでいいですか。全て精算するわけではないということですね。
障害施策推進課
はい、そうです。
松野氏
わかりました。あとランニングマシンなどを購入する場合、誰が支出するのですか。
障害施策推進課
基本は市の備品ということで、購入する際は当然市のほうで購入しますが、指定管理者の自主備品という形で購入している事例もございます。
堀内座長
どのくらいの割合ですか。圧倒的に市の備品ですか。
障害施策推進課
現状、もともと最初のオープンのときに買った備品がほとんどなので、市の備品が圧倒的です。
スポーツは、ほとんど市の備品だと思います。
堀内座長
健康福祉プラザに重症心身障害者(児)支援センターが入っているということの意味合いも大きいと思うのですが、プラザの集合のメリットというか、今の時代の流れですから、いろんな施設も複合化の例はありますが、デメリットはありませんか。分割すべきということを言っているのではありません。実際にやっておられて、確かにメリットはあると思います。デメリットは余り話が出なかったので、どのようなことが考えられますか。
障害施策推進課
これがデメリットと言えるかどうかですが、やはりこれぐらいの規模で、これだけの種類が入った施設になると、運営者が一つではできないというところで、いろんな運営機関が入ってやらざるを得ないと。当然、一番良いのはあれだけの施設を一つの管理者が全て賄うと効率的だと思うのですけれど、12センターになりますので、いろいろな専門性がありますから、それぞれの専門性を持った運営者に入っていただいくということにならざるを得ないです。
ただし、それをカバーする意味でも、プラザの指定管理者が中心になって館全体をまとめていただいています。
堀内座長
12センターを一括して、人口84万人の政令指定都市にしたら立派な建物ですけど、立派過ぎることはないような。その辺の管理運営のソフト面で他に何かありませんか。トラブルなどはありますか。
障害施策推進課
今ちょうど施設が8年目になるのですが、軌道に乗ってきたといいますか、各センター間の連携も非常にスムーズになってきています。例えば1つ例を出しますと、去年からよく災害が起こりますけれど、そのような事前対策などでも、すごく積極的に皆さん一丸となって動いていただきまして、台風が来ても施設に被害が起こらないようにということで、施設の周りに土のうを置いたりとかいうのは施設が一丸となって動けるような形になってきました。
堀内座長
障害のある方は、今どれぐらいのパーセンテージでいらっしゃいますか。取り残されている人はいないでしょうか。利用する人は利用するけれど、本当は利用したい人が利用できていないのではないかという危惧もあります。
ここは、拠点センターです。各区にブランチはないですよね。だからこんな人にも利用してほしいな、ここのキャパでは合築複合施設だけでは、ニーズが肥大化、多様化してきたときに賄い切れるのかなと感じました。非常に皆さん熱心にやっておられて、それはそれで評価しています。満足度も高いです。この利用率から見れば、本当は通所できるというかしたほうがいいのに行けない人もいるのではないでしょうか。何かその辺の課題や悩みはないですか。
障害施策推進課
障害のある方が何%かということですが、その方々全てがプラザを利用しているわけではないと思います。それぞれ障害のある方の中でもニーズが異なりますので。今、民間サービスでいろいろな事業所が堺市の中でも各区にできています。就労支援の事業所であったり、あるいは日中の活動の場であったり、様々な種類の事業所が堺市内にたくさんありますので、それぞれ自分が求めるサービスには皆さん行っていただいているのかなと。
堀内座長
ネットワークシステムがもっといるのではないかと。この施設だけで、よく利用されていると満足できないのではないかと思います。いろいろなところがあって、つながっておられると思います。政令指定都市の堺市で、12センターのあの建物だけでよくやっているというふうにはならないと思います。
障害施策推進課
そういう意味ではそうですね。ブランチというか、区役所の中に障害者の相談支援センターというのが各区にあります。専門性のある拠点のプラザがあって、それぞれ相談機関は各区になるというような位置づけになっております。
堀内座長
集合のメリットとしても画期性は評価するのですけれど、それにあぐらをかいているだけではこの市の福祉の部分はうまく活ききれないのかなという心配をしました。ここの中でのセンター長会議などだけではなくて、ネットワークとつながりをもっと持ってほしいと思います。
障害施策推進課
ただ今御指摘のあった部分で言いますと、身近な地域で支援をしていくという視点では、例えば障害者スポーツなどもこれから盛り上がってくると思います。オリンピック、パラリンピックがありますから。拠点は、プラザの中の障害者スポーツセンターになるのですが、各区に体育館がございますので、そこと連携しながら障害者スポーツも進めていくというようなことは今推し進めている途中のところです。
堀内座長
城山台のファインプラザとの連携というのはあるのですか。
障害施策推進課
はい。たまたま障害者スポーツを運営している事業者がここと一緒です。すごく連携させていただいています。
堀内座長
そういうところとつながったらスポーツの関係としては良いかなと思ってお聞きしました。
小林氏
個人情報の流出について、対策としてはマニュアルを作成したとか研修を行ったと記載されているのですが、これが起こる前に、事前にマニュアルや研修などは全くなかったということですか。
障害施策推進課
マニュアルや研修は実施しておりました。今回整理をしたものは、メールを配信するときの手順やファクスを送信するときの手順を新たにマニュアルの中に詳細に入れ込む改正を行いました。
小林氏
事故の内容に応じて改正をされたということですね。もともと作成してあったマニュアルは、個人情報保護法が平成29年に改正されたと思うのですが、それに対応したものになっていたのですか。
障害施策推進課
対応したものになっております。
堀内座長
企業など大きな組織では、全員一斉配信の場合はロックをかけるなどをしているところもあります。このような施設では、ついついさわってしまったり押してしまったりすることはあるのですが、今回はその反省に立って再度整備したわけですね。
障害施策推進課
手順を整理したということになります。プラザの指定管理者が主となって、ほかのセンターも含めた形での研修を行い、それぞれ法人単位でも研修を行いました。
堀内座長
では、重症心身障害者(児)センターについてお聞きします。
ご意見、ご質問はありませんか。
吉良氏
収支差額について、利益分については電子カルテシステムや人事管理システムの導入を予定しているのでそこに充てるということですけれど、実際にそれを購入された場合はどのように把握できるのですか。
障害施策推進課
工事等も入ることになりますので、そのあたり事前の報告は当然あろうかという形です。
吉良氏
事前の報告があって、幾ら使ったという報告ももらえるものなのですか。
障害施策推進課
金額の報告義務はないのかなとは思っております。
堀内座長
収支差額を積立金という取り扱いではないかもしれませんが、別のシステムに使うというときに、もう少し透明性とか規制性があってしかるべきではないですか。きちんとされると思いますが、いかがですか。
障害施策推進課
今後、市全体の指定管理者制度のルールの中でどのような取り扱いが適切なのかというところを検討してもらう必要があると思います。
堀内座長
利益が出たものについて、施設の運営のために生かすというのは良いことだと思いますが、やはり、情報の透明化は絶対要ると思います。
鳥羽氏
同じようなところがやはり疑問です。収支差額を見ていると、指定管理料をこの額にして、平成29年度から平成30年度、平成30年度から令和元年度と少しですけどアップしていますよね。なぜそうなっているのか、理由がよくわからないです。
障害施策推進課
この指定管理料というのが特定の目的を持った指定管理料になっておりまして、一般的にこの施設を運営するに当たっての基準の人員配置というものがあるのですが、それは守ってもらうのは当たり前ですけれど、さらに上乗せして人を入れてくださいということを我々は言っています。ここの施設はかなり重度な方がいらっしゃるので、安全性をとるために。上乗せして配置する人員分については一定指定管理料を支払いますということでお支払いしている分になります。
途中で増えている分は、通所の分でかなり対象者が増えまして、定員を増やしました。そのときに看護師をさらに一人上乗せしてくださいということで指定管理料を増やしたという経過があります。
あと、少額で上がっているものにつきましては、機器の補修にかかる費用を入れています。
鳥羽氏
ただ、この4年を見ただけで、トータル4億円の収支差額がプラスで出ています。これは今どうされているのですか。何かの名目で積み立てしているのですか。
障害施策推進課
現状でいうと特にルールはないです。積み立てなどのルールはございません。
堀内座長
これは、市の監査とかチェックは及ばないのですか。通帳を見るなど。
障害施策推進課
基本的に、我々でさせていただくのは単年度のチェックになります。
単年度に関しては、当然実地調査に行ってチェックをさせていただいております。
堀内座長
どのようにチェックをしているのですか。通帳でチェックしているのですか。収支決算書の数字でチェックだけをしていたらチェックにならないですよ。
収支の差額については、それが悪いとは言っていないです。安全かつ正確、有効に活用するためのチェックをするのが行政の責任ではないですかという話だと思います。
鳥羽氏
このような収支を見ていると、指定管理料をこれだけ出しますという名目が、今の上乗せして人を入れてほしいというこの分を加味したとしてもちょっと大きくはないでしょうかという疑問があります。
松野氏
人員配置の基準を超えるものについて、超過負担として市が負担していらっしゃるということだと思うのですけれど、ということは、指定管理料と同額の人件費が出ているのですか。指定管理者に入った同額が超過負担分として、支出されているところまで確認しているのですか。
超過負担であれば単価を市が決めるのだと思いますが、そこは確認していないのですか。
障害施策推進課
基本的には人員の配置は確認しておりますが、その人の給料が幾らかというところまではとっていないというところです。
一般的な厚労省の基準で職種ごとに大体幾らというのがありますので、それをベースに組んでいます。
堀内座長
報告書の中でどれだけ実際支払っているかということは、チェックできているのですか。
きちんと安全に医療と福祉の連携の拠点施設で加配をしているという超過負担を仕様書に明記してやっていくというのは、私は非常に良いことだと思いました。しかし、仮にドクター1人に1,000万円として予算上見込んでいても、実際は800万円しかもらっていないとか、そういうことのチェックはされているのですか。
障害施策推進課
ここの加配の部分に関してはそこまでのチェックはしていないです。一定そこは給与を幾らにするかというのもここの企業努力というか、そういうところにお任せしているところです。
堀内座長
そこのチェックをやはりされたほうが良いと思います。どういう形がベターか指定管理者と協議をされて。
松野氏
それともう1つ、評価表のトップで、近隣施設が民設民営ということで全然比較をしないということになっていますね。基本的には類似の施設で、減価償却が出るかどうかだけの話なので、当然比較は必要だと思います。定員が多いとか少ないとかの話はあったとしても、人員を加配しているのであれば、当然その分が要るという、比較があるからこれだけ残るべきだというのがわかったとしても、今の状態であれば、全くわからないという状況かと思います。
堀内座長
特別な性格を持った施設ですので、市の配慮を担保したいと思いますけれど、だからこそ加配分のお金がどう回っているのか、収支差額がどのような扱いになるのかということは、額が大きくなる前にチェックされたほうが良いのではないでしょうか。そのような協議はやはり必要だと思います。
政令指定都市の中でも、このような施設で自治体が設置主体になっているところはないとお聞きしました。これは、ある面では、堺の誇りであり、売りですよね。だから余計に指定管理者との緊張関係をしっかりもたないと。行政のサポートというかチェック、信頼関係の上のチェック&サポートみたいなことをご検討いただいたほうがよいのではないでしょうか。
ありがとうございました。
障害施策推進課
ありがとうございました。
案件(2)意見交換
堀内座長
本日のヒアリングについて、意見交換をお願いします。
湯崎氏
都市緑化センターの人件費の計画性について、そこはやはり計画段階で明確にしておくほうが良いと思いました。また、緑ということをもっと深掘りして、近隣の施設とも関連したイベントを考えてはどうかと思いました。
重症心身障害者(児)センターについては、収支差額がプラスで出ているということであれば、例えば、他の施設で火事の問題などもありましたけれども、重要な危機管理などへ予算をお使いになるようなことはどうかと思いました。
吉良氏
都市緑化センターについては、職員の方はとても工夫されていたと思うのですが、人員配置によって人件費にばらつきがあるので、このような状態では、今年度はちょっと費用が余りそうだから年収が高い方をこっちに呼ぼうとか、逆に来年度ちょっときつそうだから人員配置を変えようとか、そういうことにもなりかねないという心配があって、その辺を所管課の方が重要視されていないのかどうなのかと思いました。
重症心身障害者(児)支援センターについても、やはり指定管理者は頑張っておられると思うのですが、収支差額がこれだけ出ていることは市民の方に公表されているのでしょうか。
堀内座長
ホームページでは見られるのですか。
事務局
評価表自体をホームページで公表しております。
吉良氏
市民の方が収支差額を見たら、もう指定管理料を支払う必要がないのではないかと思われると思うので、利益の部分の使い方をチェックされるとか、何か工夫されたほうがいいと思います。
市民の方が見られたときに、これだけ利益が出ているのなら利用料金をもう少し下げてほしいと思われるのが通常の感覚ではないかと思います。
堀内座長
仕様書では、収支差額の位置づけはどうなっているのですか。幾ら以上は、市に納付しなければならないとか。
事務局
そのようなものはないです。そもそもの仕様書で、一定収益が上がった分については市に還元するという条件をつけている施設もありますが、そのようなところは納付金としています。
堀内座長
施設によって異なるということですか。
事務局
一般的には、指定管理料については基本的に渡し切りという前提があります。
精算対象とする部分については、明示をしておかないといけませんので、協定書にもきちんと書いた上で、そのルールに基づいてお金を返していただくという方法になります。
利用料金収入は指定管理者の収入になる前提の制度ですので、トータルで見て収支差額がプラスになれば指定管理者の収入ですし、マイナスになれば指定管理者の負担となります。
堀内座長
211施設のそれぞれの担当課があって、行政管理課が指定管理の制度を所管していますが、施設の多様性は認めながらもそれぞれが整合性として成り立っているかどうか、チェックする必要があるかもしれませんね。
松野氏
ずっと同じ指定管理者がされているところは、予算上の収支差額をゼロで出しておられるのですが、そもそもゼロをめざしているようではまずいと思います。利益に対する考え方そのものがないのだろうと。
特に、緑化センターの赤字に関しては、良い悪いというよりも、そもそも収支差額がゼロをめざしているようではまずいだろうとやはり思います。それはずっと同じ指定管理者がやっている状況なので、どうしてもそうなるのだろうと思います。
重症心身障害者(児)支援センターに関しては、やはり先程も申し上げましたけれども、他の類似施設と絶対比較をして、うちはこれだけ手厚いから超過負担になっているなど、収支差額が12%程残っているので、その必要性というのは比較がないとわからないと考えます。
小林氏
今回対象になっている施設は、現場では皆さんすごく頑張っていらっしゃると思うのですが、数字で見たときに疑問をもってしまうような部分が残っているというのがとてももったいないと思いますし、そのあたりは、市で指導をしてあげないといけない部分であると思います。
緑化センターについては、現場ですごく頑張っておられるけれども、市の施設としてあるべき姿なのか、やり方が合っているのかどうかというところは、少しずれているような気もしなくもないので、指定管理者だけに任せずに、一緒に考えてあげないといけないと思いました。
例えば、いろいろな講習会や展示会をたくさんやっていますと仰っていましたが、数をたくさんやることで、市のサービスにつながっているのかというとそうでもないような気もします。
目標に回数を設定されていますが、回数自体は確かにたくさんこなしていらっしゃるけれども、それでサービスとして市の施設としてそもそもの設置目的に合致しているのかというと、ちょっと違うのではないかという印象を受けました。目標設定の部分も、そもそもそれが正しいのかどうかというのは検討の余地があるのではないかと思いました。
重症心身障害者(児)支援センターは、現地視察の際に、入所されている方のご家族が、「本当によくやってくれているからよく書いてや」と仰っていたのがすごく印象的で、見学していてもすばらしい施設なのだろうと思いました。
今回たまたま一緒に見ているのが緑化センターだからかもしれませんが、利用者満足で評価するような施設なのかというところも少し疑問に思います。そもそも設置目的が違うような気がするので、このような医療的な要素が強い施設については、評価の指標を変える必要もあるのかなと。利用者というと、やはりご家族の方などになると思うのですが、その方たちが良いと言えば、それで市の施設として良いのかというと、そうでもないように思いますし。では、何で評価するのがいいのかと言われても、今、思いつかないんですけれども。
鳥羽氏
緑化センターにつきまして、施設の目的自体は非常に良いと思うのですが、このような施設があるということをあまり知られていないのかというと、単純に考えたら17~18万人も来ているので、休館日もあることを考えたら、千人くらい入る日もあるのかなと思います。蓮の花や蛍など、珍しいものも見られるのですが、宣伝があまりないのですね。
健康福祉プラザは、このような施設は非常に重要なので、指定管理であることが一つの支えになっているような気がします。全くの民間にしてしまうと、何か抑えがきかなくなって、不満が生じてくる可能性があるのかなと思います。
重症心身障害者(児)支援センターは、やはり収支差額が他の施設に比べて大きいんですね。先程も説明がありましたが、プラスが出たら還元するという施設は、最初からそのような約束でやっているというのは知っているのですが、そのような施設は、多少営利的なところがある施設です。ここの施設については、プラスを残させるのはいいのですが、やはり使途などを市としてもチェックしていかなければならないという気がしました。
堀内座長
施設の運営に、利用者や地域住民の参加の仕組みをつくるべきだと思います。シビリアンコントロールというか、チェックをしないと、重症心身などの施設は、ご家族以外の当事者が発言してチェックできるような施設ではないのではないか。緑化センターもリピーターが多いと思います。利用者や市民のニーズや批判に耐えるような信頼と緊張の関係を指定管理の中にも緩やかに持ち込むということです。
指定管理料は委託料だから渡し切りというのは、それは予算の理屈で言えばそうですが、渡し切りのお金が足りるのか足りないのか、余ったときにはどう使うのかということについて、市と指定管理者の間だけではなく、利用者や市民の人にチェックをしてもらうという相互信頼関係の確立というのは要ると思います。
行政管理課は、個別の施設の仕様書を全部チェックして、介入はできないけれど、基本的なフォーマットの部分を考えられる範囲で考えてみたらどうですか。それを庁内だけでやるのではなくて、少し専門家の意見も借りたらどうでしょうか。
案件(3)前年度評価への対応状況の検証
事務局
資料に基づき、前年度評価への対応状況を説明
堀内座長
本件につきまして、ご質問・ご意見はありませんか。
(質問、意見はとくになし)
今後の予定
事務局
資料に基づき、今後の予定について説明
閉会
堀内座長
本日は、どうもお疲れ様でした。
事務局
ありがとうございました。