中高層建築物等の計画の公開について(前編)
更新日:2019年4月1日
堺市 建築都市局 開発調整部 宅地安全課
平成31年4月1日
公開(説明会等)にあたって、この冊子を参考にしていただき、相手方の立場を尊重し、互譲の精神で説明会等に臨んでいただきますようお願いします。
建築に関する法令は、すべてのことを想定して定められているわけではありません。その為に何ら対策を講じずに工事に着手すれば、近隣に日照阻害や電波受信障害、工事中の騒音や振動、工事車両の駐車等によるトラブルを招き、紛争に至るおそれがあります。
1 建築計画の公開について
本市では、建築基準法等関係法令に基づく申請等に先立ち、一定規模以上の建築計画をしている開発者に対し、堺市開発行為等の手続に関する条例(以下「条例」という。)に基づき事前に計画の内容や建築に伴う周辺への影響を明らかにし、発生が予想される問題を未然に防止し、あるいは解決するよう努めるものとしています。
2 公開を必要とする建築計画と対象範囲について
条例の適用により、説明会等を開催することになる建築計画につきましては、下表をご覧ください。
NO | 用途地域 | 適用を受ける建築物 |
---|---|---|
1 | 第1種低層住居専用地域 第2種低層住居専用地域 |
軒の高さが7メートルを超える建築物及び地階を除く階数が3以上の建築物 |
2 | 第1種中高層住居専用地域 第2種中高層住居専用地域 第1種住居地域 第2種住居地域 準住居地域 用途地域の指定のない区域 |
(1) 高さが12.5メートルを超える建築物及び地階を除く階数が5以上の建築物 (2) 高さが10メートル以下の建築物で地階を除く階数が4のもの |
3 | 近隣商業地域 商業地域 準工業地域 工業地域 工業専用地域 |
高さが15メートルを超える建築物及び地階を除く階数が6以上の建築物 |
公開の対象となる方
説明会等の対象となる方は、対象範囲内の近隣住民と周辺住民(以下、近隣住民等という)及びテレビジョン放送の地上波電波の受信障害が予想される者です。
注)自治会への加入、非加入にかかわらず対象になります。
説明対象範囲
計画建築物の床面積の合計 | 範囲 |
---|---|
1,000平方メートル未満 | 開発区域の境界線から1H |
1,000平方メートル以上 2,000平方メートル未満 |
開発区域の境界線から2H |
2,000平方メートル以上 | 開発区域の境界線から3H |
- 備考:この表において「H」とは、計画建築物(同一の敷地内に複数の建築物がある場合においては、これらを一の建築物とみなす。)の高さをいう。
近隣住民とは、開発区域の境界線からの水平距離が15メートルの範囲内の土地の所有者及び当該土地に存する建築物の全部又は一部を所有し、又は占有する者並びに水平距離が当該中高層建築物等の高さ(その高さが15メートル未満の場合は、15メートル)の範囲の土地に存する建築物に居住する者をいいます。
周辺住民とは、水平距離が当該中高層建築物等の高さの3倍の範囲内{条例施行規則別表第2(第7条第1項関係)参照}の土地に存する建築物に居住する者(近隣住民を除く)をいいます。
中高層建築物の建築着工にいたるまでの流れ
PDF版はこちらへ(中高層建築物の建築工事着工にいたるまでの流れ)(PDF:199KB)
3 説明会等の開催にむけて
近隣住民等への公開は「説明会」がより現実的な方法と考えています。ただし、個別訪問を否定するものではありません。
開発者は、対象範囲内に存する単位自治会等と説明会開催日時、場所等を十分打合せし、その結果を尊重してください。
また、標識以外に、自らの責任において案内状等により説明会の周知をしてください。
説明会を開催した場合、当該説明会に欠席された方については、標識の設置後30日を経過したことにより説明会に出席したものとみなします。
4 説明会のお知らせ(標識)の掲示について
開発者は、「開発行為等に係る計画に関する説明会のお知らせ」(様式第10号の2)(以下、標識という)に必要事項を記入し、建築予定敷地内で外部から見やすい位置に説明会開催の7日前に掲示してください。(設置時期は原則として「判定書」交付日以降とします。)
また、対象範囲に存する自治会等が複数で、説明会開催について標識に記載しきれない場合は、標識の一部を別途作成する等の工夫をお願いします。
5 説明会における一般的な説明事項について
開発者が説明会等で一般的に説明しなければならない事項は次のとおりです。
また、各事項とも、配慮したあるいは配慮する内容及び影響予想が相違した場合の対策についても説明してください。
- 計画建築物に関すること(概要書、配置図、平面図、立面図等により説明)
- 計画に当たり配慮した事項
配置計画・植栽計画・駐車計画・デザイン色彩計画等 - 日影の影響に関すること(冬至日における時刻日影図等により説明)
周辺への日影の影響・日影規制の内容・斜線制限等 - 電波障害対策に関すること(テレビ電波の受信障害発生の予測図等により説明)
テレビ電波の受信に関して障害発生の予測される範囲・対策方法・費用負担等 - 工事に関すること
工事予定期間・作業時間・休業日・作業方法・工事車両の運行計画及び安全対策・騒音対策・振動対策・ほこり対策・工事中の安全対策・家屋等損傷の対応・工事期間中の連絡先等 - 建築物完成後に関すること
使用に伴う騒音・風害・プライバシー等への影響等
説明会等で近隣住民等に説明される方へのお願い
近隣住民等の多くの方は、建築に関する専門的な知識を持ち合わせておられないので、「建築基準法に適合している」などを主張するのではなく、具体的にどのような配慮をしたのかを分かりやすく説明してください。誤解による行き違いはトラブルを誘発し、当事者双方の貴重な時間の無駄使いにつながります。
6 説明会における質疑応答について
質疑応答は、次のことに留意してください。
- 近隣住民等は、説明会に出席し当該開発行為等に関して意見を述べることが出来ます。
- 開発者は、質問に対して、分かりやすく丁寧に回答してください。即答できない事項については、早急に検討のうえ回答してください。
- 開発者・近隣住民等は、相手方の立場を尊重し、互譲の精神を持って臨んでください。
「開発者」へのお願い
建築物を建築すれば、近隣にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。程度の差こそあれ、振動、騒音、ほこり等の迷惑がかかります。テレビ電波の受信障害等の問題が発生することもあります。隣家の壁、塀等に損傷を与えないとも限りません。そのような不安、疑問を取り除くように努めるとともに、近隣住民等の意見は十分聞いてください。
いったん建築物が建つと、近隣住民等は長期間その建築物と付き合うことになります。良好なまちづくり、地域づくりのため、建築物の計画に際して十分な配慮をお願いします。
「近隣住民等」へのお願い
開発者は、敷地の有効活用を図るため法令の範囲内で建築計画を検討されます。建てる権利はだれにも公平に保障されています。自分自身が建て(替え)る時のことも考え合わせて、公平な立場で臨んでください。
周辺への影響について、具体的な不安、疑問があれば、聞くべき時に遠慮せず開発者の考え方を聞いてください。
注) 説明会は、工事施工者が決まっていない場合でも開催することがあります。近隣住民等の質問によっては、工事施工者が答え得る項目もあるかも知れません。その部分については、大枠を取り決め、詳細は工事施工者が決まり次第話し合うこととしてください。
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