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第12回 Sさん(令和8年7月インタビュー)

更新日:2026年8月12日

覚悟が決まらなくても大丈夫。小さく踏み出した一歩が、新しい視野とやりがいを教えてくれた

第12回は、SさんのSTORYをお聴きしました!
・年齢:40代前半
・家族:夫、こども中学生2人
・経歴:以前より離婚を考え、区役所子育て支援課の女性相談を数回利用。アパレル販売員として勤務→コロナ禍を機に学校の非常勤支援員へ→在宅でのフリーランスライターを約1年半経験→「ひとり親×仕事」サポートLINEを活用しながら就職活動→令和7年8月より行政書士事務所にてパート勤務(就業1年目)。
現在は行政書士の資格取得に向けて勉強中。

家族のため、自分のため。在宅ワークから外へ踏み出した日

Q1 現在のお仕事内容と、働き方を変えようと思ったきっかけを教えてください。

現在は、行政書士事務所でパートとして事務の仕事をしています。以前は、フリーランスのライターとして1年半ほど在宅で仕事をしていました。 働き方を変えようと思ったきっかけは、こどもたちとの生活環境です。実は在宅で仕事を始めようと決めた頃、こども2人が不登校になりました。最初は「家に一緒にいてあげた方がいいだろう」と思っていたのですが、実際は逆でした。こどもが家で思うように過ごせていない様子を見ていると、どうしても気持ちが焦ってしまって…。
仕事の方も、こどもから呼ばれて細切れになったり、夜に作業しようとしても夫が帰ってきたりして、働く時間と休む時間の境界線が分からなくなっていました。常に頭の中がごちゃごちゃして、息が詰まるような感覚になっていたんです。だから、通勤の大変さはあるかもしれないけれど、自分のためにも外へ出ようと。それと、自分が働いた分だけ毎月きちんとお給料がもらえる「安定収入」のありがたみを実感したかったというのも大きいです。

生活のメリハリが生んだ心の余裕とこどもの成長

Q2 実際に外で働き始めて、生活ペースやお子さまとの関係に変化はありましたか?

働く時間と家での時間のメリハリがついたことで、心の安定につながり、頭の中がすっきりしました。 こどもにとっても、ずっと親が家にいるより、離れている時間があることで、以前よりものびのびと過ごせているようです。仕事から帰ると、「ママはもう仕事が終わったんだ」と分かってくれるので、家でずっと一緒にいた時よりも、かえってゆっくり会話ができているように感じます。 私が働き始めた頃、下の子は小学6年生でしたが、中学生になってからは休まず学校に行けるようになりました。留守番をさせる不安も少しはありましたが、思い切って環境を変えてみて本当に良かったと思っています。

堺市女性相談や友人への相談を経て、原動力となった思い

Q3 相談先や一歩を踏み出すきっかけとなった出来事を教えてください。

かなり前から離婚については考えていて、区役所子育て支援課の女性相談には何度か足を運びました。自分の状況を聞いてもらい、どのような手順で進めていけばいいか助言をもらいました。また、私の事情をよく知る友人や、実際に離婚を経験したママ友にも話を聞いてもらっていました。 でも、ずっと相談はしていたけれど、離婚には踏み切れずにいたんです。自分でもなぜだろうと思った時、やっぱり「自立できるもの」がないからだと気づきました。自立できる収入があれば、多分もうしているんですよ。 それに、こどもが不登校になった背景には、夫婦関係も少なからず影響していたのではないかと思っています。だからこそ「とにかくこの状況を変えないと」「自立できるものを持たないと」という強い焦りがありました。在宅ライターのままでは先の見通しが立たなかったので、未来につなげるためのエネルギーが、就職活動を続ける原動力になっていたと思います。

「ひとり親×仕事」サポートLINEで見つけた、子育てと両立できる仕事

Q4  就職活動はどのように進められましたか? またご自身のキャリアについてどのように考えていましたか?

就職活動は半年以上かかりました。実は、履歴書や職務経歴書を書きながら「私には次の仕事につながるような強みがないな」と落ち込んでいたんです。接客業は長くやっていましたが、年齢を重ねた時の体力のきつさも知っていたので、業種を変えてでも、長く働けそうな専門性のある事務職がいいなとぼんやり考えていました。 何社応募してもうまくいかず、「やっぱり在宅で続けるしかないのかな」と心が折れそうになった時もありました。そんな中、以前登録していた「ひとり親×仕事」サポートLINEで今の職場の求人を偶然見つけたんです。 決め手になったのは「時間」と「場所」でした。下の子が通うフリースクールの最寄り駅が職場の1駅手前で、求人の出勤時間が「10時スタート」でした。これならこどもと同じ電車で一緒に向かえると思ったんです。また、「ひとり親×仕事」サポートLINEに求人を出している会社なら、子育てとの両立にも理解があるのではと思えたことも、大きな後押しになりました。

未経験の壁とプレッシャー。温かい人間関係に救われて

Q5  未経験からの事務職、そして行政書士事務所という新しい環境で大変だったことはありますか?

事務職もこの業界もまったくの未経験だったので、最初は業務内容を理解するのに時間がかかりました。働き始めてもうすぐ1年になりますが、今でも出勤する時は「昨日失敗していなかったかな」と少し緊張します。これまで長く経験してきた接客業は「顔が見えるお客様」とのやり取りでしたが、今は書類の内容に正確さが求められる仕事です。対面なら「申し訳ございません!」と誠意をその場でお伝えできたことも、書類上の1文字の間違いが大きな影響を与えてしまうため、その重みや難しさを実感しています。 ただ、周りの社員さんやパートさんがとても良い方々で、分からないことも丁寧に教えてくださるので、人間関係で緊張することはありません。皆さんのサポートのおかげで、少しずつ仕事に慣れることができました。

ただの事務作業じゃない。心に寄り添う仕事の面白さ

Q6 お仕事の中で、やりがいや面白さを感じるのはどんな時ですか?

行政書士の仕事って、最初は「手続きを淡々と進める仕事」なのかなと想像していました。でも実際にやってみると、すごく「人間味」のある仕事だと感じています。 私が主に担当しているのは相続関係の業務です。深い悲しみを抱えている方や、時にはご親族間で意見がまとまらないようなケースもあります。そういった複雑な感情や事情に気を配りながら、いかにスムーズに手続きを進めて差し上げるか。お一人の方の死後事務などもあり、亡くなった後の様々な解約手続きなどを通してご依頼主様から頼りにされることに、とても大きなやりがいを感じています。

憧れの先輩を目標に。専門性を持って働きながらこどもたちの自立を応援したい

Q7 未来に向けて、どのような生活や自己像を描いておられますか?

今の職場で働き始めてから、行政書士という仕事に面白さを感じ、今は資格取得のために勉強をしています。資格を取って、しっかりと自立に向けた準備を整えることが今の目標です。 職場には、私と同年代の時から行政書士としてキャリアを積み、今はバリバリと働いていらっしゃる女性の先輩社員がいます。会社のお客様と電話でやり取りをしながら、期限などについて毅然と対応している姿がとても頼もしくて、「私もこんな風になりたい」と憧れています。 こどもたち二人とも中学生になり、少しずつ手が離れてきました。これからは専門性を持って働きながら、こどもたちが自立していく姿をしっかり応援できるような自分になりたいと思っています。

最初から「覚悟」がなくても大丈夫。小さな一歩から新しい未来へ

Q. 最後に、同じように悩んでいる方へメッセージをお願いします。

私自身、まだひとり親として自立した生活を始める準備をしている段階です。私と同じように、「離婚はしたいけれど踏み切れない」という方は多いと思います。 「ちゃんと準備をしてからじゃないと」「早く覚悟を決めなくちゃ」とずっと焦っていました。でも、今日覚悟を決めて、明日から人生のすべてを大きく変える必要なんてないんだと気づいたんです。大きく変わらなくてもいいから、失敗しても大丈夫と思える範囲で、パートなどから一歩を踏み出してみてください。私自身、行政書士をめざすことになるなんて思ってもみませんでした。小さくても一歩を踏み出すことで、いろいろな選択肢や新しい世界が見えてきて、少しずつ覚悟に近づいていけるのだと思います。焦らずに、今できる範囲で動いてみてください。

キャリアコーディネーターからのメッセージ

就職活動中、なかなか希望の条件や求人が見つからず、モヤモヤとされる時期もあったかと思います。それでも諦めずに情報収集を続け、ご自身が大切にしたい「軸」をブラさずに進まれたからこそ、今の素晴らしい職場へと巡り合われたのだと感じています。
勇気をだして踏み出された一歩を、ご自身の力で確かな未来へと繋げられ、
職種・業界ともに未経験という壁を前にしても、持ち前のバイタリティで前向きに捉え直し、挑戦し続けるSさんの姿は本当にかっこいいです。
これからも目標に向かって歩む姿を、ずっと応援しています!

【参考:Sさんが利用した支援に関するリンク先】

インタビュー内で紹介している支援メニューは、当時実施していた内容です。
以下のリンクは最新の支援メニューのページへ遷移するため、内容が当時と異なる場合があります。

このページの作成担当

こども青少年局 こども青少年育成部 こどもの未来応援室

電話番号:072-228-0244

ファクス:072-228-8341

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