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第5回 Kさん(令和5年8⽉インタビュー)

更新日:2023年9月22日

「安心・信頼される看護師になりたい!応援していただける皆さんに感謝。」

第5回は、Kさんの「STORY」をお聴きしました!

  • 年齢:30代後半
  • 家族:子ども1人(小学5年生)
  • 病院勤務(看護助手)→離婚→介護施設勤務→病院勤務(看護助手)→R5/4正看護師をめざして看護学校入学
  • R3~R4「ひとり親交流会」参加

「『できることを増やしたい!』という気持ちが決め手でした。」

Q1 国家資格が必要な正看護師をめざすことは強い覚悟が必要だったと思いますが、どのような経緯でめざそうと思いましたか?

元々は大学の被服学科を卒業して、アパレル会社で働いていました。
その後、出産や病気での入院の際に、看護師の方にとてもお世話になったことが看護師をめざそうと思った最初のきっかけです。


子どもが6歳になった頃、私が病気で入院した時期があったのですが、退院して落ち着いてから思い切って看護助手に転職しました。
看護助手の仕事はやりがいがあって、職場も良い人たちばかりで、自分に合う働きやすい職場でした。


その後、離婚して引っ越しすることになったので、自宅から近い介護施設での仕事に転職し、介護福祉士をめざしていた時期がありました。
それでも改めて考えたときに、やっぱり私には病院での仕事の方が合っているなぁと思い、看護助手として以前働いていた病院へ戻ることにしました。


そして去年の夏、病棟で新型コロナウイルス陽性になった患者さんが一時期急増しました。
看護助手は患者さんの病状に直接影響のあることはしないので、その時に「患者さんの療養のためにできることを増やしたい!」と強く感じたことが、看護師をめざす最終的な決め手になりました。

「交流会は同じひとり親の人の話を聴ける貴重な機会。前向きな気持ちで、自分と向き合える時間でした。」

Q2 ひとり親交流会に参加されて、気持ちの変化はありましたか?

交流会には計4回参加しました。


ひとり親という同じ立場の方から色々な話を聞いて前向きな気持ちになりましたし、悩んでいることや分からないことは誰かに聞くことで、「自分が本当にやりたいこと」を考えられました。
自分自身と向き合う時間にもなったので参加して本当に良かったです。


参加した回で一番思い出深いのは、「看護師・介護士資格」がテーマの回です。
当日ゲストスピーカーで来られていた看護師の方もひとり親で、かつて看護学校に通われていた頃の話もしていただけました。


丁度この時期に看護師になることを心に決めていたので、家事と勉強の両立とか具体的な話が聞けて、自分もこうやっていけばいいのか!とすごく参考になりました。


特に“家事のやり方を工夫する”という話は印象に残っています。
例えば、洗濯物は全てきっちり畳まなくてもいい、カット野菜も使いながら料理するとか、省略できる部分は省略して、私も子どもも健康第一で頑張ろう!と思えました。


看護助手だったときに知り合った看護師の方にも色々教えてもらいましたが、実際にひとり親で看護学校に通っていた経験者の話を聞ける機会はなかったので、とても貴重な機会でした。


それ以外にも、交流会では堺市のひとり親支援の情報をいろいろ聞けました。その時の情報がきっかけで、区役所の子育て支援課に相談し、看護学校に通っている間の支援を受けられる高等職業訓練促進給付金を利用することができました。

「子育てと学校の両立は大変。でも、勇気を出して看護学校に入学して本当に良かった!」

Q3 看護学校での日常を教えてください。

看護学校には今年4月に入学しました。普段は平日8時50分から16時までの授業です。


7月には病棟での実習がありましたが、受け持ちの患者さんのことなど慣れない記録でなかなか寝れず、学内報告の最終日は体調を崩して欠席してしまいました。
それでも、現場で患者さんとお話して、コミュニケーションをとれたことは嬉しかったです!


クラスメイトには同じ社会人経験者の人も半数近くいて友人もできたし、年齢が離れていてもみんな仲間としてお互い助け合って勉強できています。


入学後、ほぼ毎週テストが続いた時期は、パソコン操作の得意なクラスメイトが、試験対策プリント作ってクラスのみんなに共有してくれました。
テスト勉強にまだ慣れていなくて、夜遅くまで勉強して寝不足になったこともあったので、本当にありがたかったです。


私が家庭の用事で早く帰らないといけない日に、「掃除当番代わりますよ!」と声をかけてくれたり、人に対して優しくて、思いやりのある人が多いなぁと感じています。


ちなみに、担任の先生もお子さんが3人いるお母さんです。
とても明るくて、勉強や子育てのことを相談すると親身になって答えてくれます。
忙しいはずだけど、担当外の教科も丁寧に教えてくれるので、とても頼ってしまっています。


入学前は、学校での勉強のことや、年齢の離れた人たちと学校でうまくやっていけるかな…と心配していました。でも今は、周りの方たちと協力し合いながら、とても充実していると感じています。


卒業したら、 私自身入院した経験があるので、患者さんの立場になって細かいところまで気付き、患者さんやそのご家族、チームとして一緒に働く同僚にも安心、信頼してもらえる看護師になりたいと思います。

「自分の子どもであってもひとりの人。色んな人と関わって成長してほしい。」

Q4 普段ご家庭ではどのように過ごしていますか?

子どもは今年小学5年生です。本人が学童を希望しなかったので、16時過ぎに家に帰ってきます。
おやつを食べて宿題をしていたら丁度私が帰宅する時間になりますが、友達と遊びに出かけている日もあります。



私が看護学校に通っていることを近所のママ友も応援してくれていて、週に一度子どもを預かってくれ、友達と一緒におやつを食べて宿題をし、私が迎えに行きます。
本当にありがたいなぁと思っています。


小学校が3連休や長期休暇のときなどは、祖父母の家で過ごすこともあります。
両親は少し遠くに住んでいるのですが、たまに子どもを見てくれるのはすごく助かっています。


子どもとの関係は、親子だからと言って距離が近すぎると子どももしんどいと思うので、首をつっこみすぎずに、子どもをひとりの人として接することが大事だと思っています。
友達といっぱい遊んで、親以外のたくさんの人と関わって色々な経験をしてほしいですね。

「とにかくやってみる気持ちを大切に!あなたの周りにもきっと応援してくれる人がいるはず。」

Q5 ひとり親の方にメッセージをお願いします。

まず自分がやりたいと思うこと、興味があることを見つけることが大切だと思います。


「何から始めたらいいか分からない!」という人も多いと思いますが、交流会であったり、色々な経験をしている人の話が聴ける場に積極的に行ってほしいです。


話を聴いて“この人は自分と近いな”と思う人がいれば、何かヒントが見つかるかもしれないし、反対に自分には合わないことに気付けるかもしれません。


あとは、周りの人に頼れる部分は頼ること。
私自身も「周りに迷惑かけたら…」と考えて自分ひとりで抱え込みがちなところがありました。
でも、それが子どもに影響しても良くないですし、何か頑張ろうとしていたら応援してくれる人はきっと近くにいると思います。


そして、もし看護師をめざすか悩んでいる方がいたら、ぜひ挑戦してほしいです。
確かに、看護学校は忙しく、大変なこともたくさんあるかもしれないです。
でも、学校のクラスメイトも一緒に看護師をめざす仲間なので、助け合って学んでいけると思います。


いろんな年代の人がみんなで励まし合って頑張ることは、この年齢ではなかなかできない経験だと思うんです。
私の周りでも「大変やけど、楽しいし、入学して良かった!」という人がほとんどです。


何事も続けられるかは、挑戦してみないと分からないと思います。友達、市役所職員の人、家族とか、いろんな人に助けてもらって、まずはやってみる気持ちを大切にしてほしいです!

看護学校 担任の先生からメッセージ

入学当初は不安そうな様子で座っていたのが印象的でした。
ですが、すぐにクラスにも馴染み、今では担任も含めてクラスメイト皆がKさんを頼りにしています。



Kさんの慎重に考え、判断し、行動できる力は看護師には必要な能力です。
看護は子育てと似ていると感じています。
子育ては子どもの可能性を信じ、看護は患者だけではなく、すべての人の可能性を信じる職業です。


Kさんが忙しい学校生活と家庭生活の中でも常に子どもと真摯に向き合っている姿を見てきました。


Kさんならきっと素敵な看護師になれると考えています。
これからも近くで見守っていますので頑張ってくださいね。

【参考:Kさんが利用した支援に関するリンク先】

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