市長記者会見 令和8年3月26日
更新日:2026年4月6日
市長
よろしくお願いします。
本日の案件は、「議会を終えて」、そして「堺エネルギー地産地消プロジェクト」です。
議会を終えて
本日の午前中、令和8年第2回市議会定例会が閉会しました。今議会で提案しました令和8年度当初予算案をはじめ、提案した議案について全て可決いただきました。今議会でも様々な議論がありまして、議員の皆様からいただいたご意見を真摯に受け止めて、今後の市政運営に活かしたいと考えています。可決された令和8年度当初予算案は、『次世代につなぐ「堺の未来投資」予算』と位置づけて、「安心できる堺の確保」と「堺の未来への挑戦」に重点を置いて編成いたしました。新年度からは、市政運営の大方針である堺市基本計画2030の対象期間が始まります。本市を取り巻く環境が一層厳しさを増すことが想定される中にあっても、更なる成長・発展を実現し、市民の皆様がこれからも堺で安心して暮らし続けることができ、将来にも夢と希望が持てる都市であるように、そして堺が有する貴重な歴史文化資源を最大限に活かしながら、積極的に挑戦したいと思います。
堺エネルギー地産地消プロジェクト(堺市役所本庁舎脱炭素化の取組)
続きまして、堺エネルギー地産地消プロジェクトについてお伝えいたします。「堺市基本計画2025」で紹介していたのですが、間もなく迎える新年度から2030が始まるということで、表紙も切り替えております。そして「堺市基本計画2030」の重点戦略の施策としまして、カーボンニュートラルの推進を掲げております。
堺市におけるこれまでの脱炭素の経緯を紹介させていただきたいと思います。まず2018年、堺市は大阪府内の自治体で初めてSDGs未来都市に選定されました。そして更に、その動きを加速させるために2021年に、「堺環境戦略」を策定して、ゼロカーボンシティを表明しています。そして2022年、堺市で地域脱炭素の早期実現をめざす「堺エネルギー地産地消プロジェクト」が、大阪府内の自治体として初めて国の脱炭素先行地域、これは2030年度までにCO2排出実質ゼロをめざすものですが、こちらに選定されております。現在取組を進めておりまして、2030年度までに都心・泉北ニュータウンエリア、そして2050年度には、堺市域全体での脱炭素化をめざしています。
この「堺エネルギー地産地消プロジェクト」、大きく3つのエリアで今行動しておりまして、都心エリアにおきましては、こちら、本庁舎をはじめ、堺市の施設の省エネルギー化や太陽光発電の設置によるエネルギーを創り出す、創エネルギーを進めています。
泉北ニュータウンエリアにおきましては、大阪府と連携して、府営住宅が多くございますので、その大阪府営住宅の跡地に、環境に配慮した住宅の街区を整備するゼロエネルギータウン創出事業を進めています。
そして、オフサイトエリアにある市内の民間施設に太陽光発電設備を設置しまして、そこで発電した再生可能エネルギー電力を都心や泉北ニュータウンエリアの堺市の施設に供給することによって、電力使用に伴うCO2排出実質ゼロを実現したいと考えています。
まず、本庁舎におけるZEB化改修による省エネルギー化をご紹介します。本庁舎の本館はこちらですが、この建物は建設から20年が経過しておりまして、空調設備の老朽化が進んでいることに加えて、約1万台の照明が蛍光灯で使用されています。これらの設備更新に合わせて国の交付金を活用し、大幅な省エネ効果が見込めるZEB、ゼロ・エネルギー・ビル化改修に着手しております。主な改修内容は、空調設備の高効率化、照明のLED化、そして空調などを最適に制御するビル・エネルギー・マネジメント・システム、いわゆるBEMSの導入です。工事期間は、昨年10月から始めておりまして、令和10年3月までを予定しています。そしてこちらの特徴としまして、3月3日に報道発表もさせていただいておりますが、本庁舎の省エネルギー化に向けた改修計画が第三者評価機関から「ZEB Oriented」の認証を受けております。
こちらがその認証のラベルです。
前に戻りますが、先ほどの工事の内容は、庁舎のZEB化改修としましては、全国最大の延床面積であるということが大きな特徴です。
そしてこのZEB Orientedという内容ですが、延床面積が1万平方メートルを超える建物を対象としたZEBの区分の1つでございまして、認証されるには国が定める基準から40%以上の省エネルギー率が求められます。堺市の計画は、43%のエネルギー削減率との評価でございまして、今回の本庁舎の認証取得をモデルケースとして、市内の民間施設のZEB化や啓発や促進を図りたいと考えております。
市内の民間施設のZEB化を進めるに当たりましては、堺市としても後押ししたいと考えておりまして、こちらは令和8年度の新規事業として、民間施設向けのZEB化無料診断を実施いたします。対象としましては、今後5年以内に空調設備の更新予定があり、竣工図及び過去の光熱費のデータを提出できる、市内の建物を所有、または使用する事業者です。受付は8月1日から9月30日にかけて予定しておりまして、市職員による簡易診断に加えて、専門の委託事業者による詳細診断をいずれも無料で実施していただくことができます。本庁舎のZEB化の取組をモデルケースに、地域全体の脱炭素化を進めたいと考えています。
最後に、本庁舎へ再生可能エネルギー電力を供給する新たな取組、堺市版オフサイトPPAです。オフサイトPPAという仕組みは、太陽光発電の導入が難しい建物が、離れた場所で発電された再生可能エネルギー電力の供給を受ける仕組みでございまして、市内の民間事業者と連携した全国的にも珍しい取組です。民間事業者の皆様には、事業所の屋根全体を用いて太陽光発電を導入していただきまして、堺市はその取組を支援します。事業所で消費し切れない余剰電力を本庁舎等の施設にシェアすることによって、民間事業者と堺市が連携して脱炭素化を進める仕組みです。これまでの2年間で、20の民間施設が参画していただいておりまして、うち5か所の施設からは、本庁舎への余剰電力の供給が既に始まっております。今堺市では、様々脱炭素に向けた行動を進めておりまして、来年度以降もこの参画する施設を増やしまして、本庁舎使用電力の更なる脱炭素化、そして堺市内全域での脱炭素化を更に推進したいと考えております。
私からは以上です。
質疑応答
(司会)
それでは、ただいまから質疑に移ります。挙手の上、社名を告げていただき、ご質問をよろしくお願いします。ご質問ございますでしょうか。
それでは、日刊工業新聞さん、どうぞ。
(日刊工業新聞社)
日刊工業新聞の冨井です。
本庁舎のZEBの改修の件で、それとオフサイトPPAだとか、いろいろ脱炭素の取組があるのですけれども、このエネルギー削減効果が43%だと、どれぐらいコスト的に削減効果があるというふうに考えたらいいでしょうか。
(市長)
この後、また説明の機会を設けさせていただければと思いますが、私たちが今把握している範囲で、年間の金額にすると約4,700万円のエネルギーのコスト効果がある、環境にも優しくて、そして市としても、それだけの光熱費の削減効果が見込めるということです。
(日刊工業新聞社)
4,700万円の削減効果があるので、もっと1億だとか、それぐらい今かかっているのが、それぐらいに減るという意味ですか。
(市長)
その差引きで4,700万円減るという認識でいいですかね。
(司会)
それでは、担当局、お願いいたします。
(脱炭素先行地域推進室)
堺市本庁舎の使用している電力エネルギーの消費量の電気料金が、年間大体1億5,000万(※ガスや水道の使用量を含めると合計約2億3,700万円)ほどございまして、そのうち4,700万円が年間削減されるということで、これが15年程度継続して削減できるというふうな仕組みでの成約契約になっております。
以上でございます。
(日刊工業新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
それでは、ほかにご質問いかがでしょうか。
それでは読売新聞さん、よろしくお願いします。
(読売新聞社)
民間施設への太陽光発電の導入を支援していくということですけども、これからの堺市の技術として、ペロブスカイト太陽電池というのが世界的にも注目されていますけれども、この普及に向けて市として取り組む上で考えていることがあれば教えていただければと思います。
(市長)
仰るように今、堺浜でシャープの工場があった場所を活用しながら、ペロブスカイト太陽電池を量産する工場の準備が進んでおります。私自身も直接先方とも話をさせていただいておりまして、やはり万博でも実装されて、これから大いに注目される次世代太陽電池ですので、ぜひ堺市内でもいろいろなところで活用したいという思いも伝えております。ただ、まだ堺では製造前でございまして、これから連携を密にしながら、どういうふうに活用をしていただけるか、これまでの太陽電池は、そちらにあるように屋根が多くて、しかもちょっと薄いけれども、硬さがあって、そして厚みもあると、ペロブスカイト太陽電池は軽くて薄くて曲げることができるという性能を持ちますので、壁面にも設置することができる、この点については、大きな転換であろうということがあります。その一大製造拠点が堺にできるということですので、ぜひ活用しながら、堺でもペロブスカイト太陽電池が活用されている様子を多くの市民の皆様にもご覧いただくようになればなと、私の希望としては考えております。
(司会)
それでは、ほかにご質問いかがでしょうか。
それでは日経新聞さん、どうぞ。
(日本経済新聞社)
日経の高橋です。
今の本題とかとちょっとずれてしまうのですけども、ごみについて3つ質問があります。1つは、衣料品、アパレルのごみを減らす大阪府のプロジェクトに、堺市は自治体として参画しているのですけれども、その狙いは何ですかと。
それから同じく、アパレル、衣料品の回収、それから分別回収と、回収した後のトレーサビリティとか透明化について、堺市として現状をどう改善しようとしているのかというのが2つ目。
3つ目は、アパレルに限らないのですけれども、今度ごみ処理施設、700から800億円の概算事業費を要すると言われているのですが、ごみの削減への期待、つまりごみがどんどん減れば、新築費も抑えられると思うのですけども、ごみ削減に対するそういった経済的な面での期待みたいなところ、3つ教えていただけますか。
(市長)
1点目に仰っている、アパレルのごみを減らす取組ですが、すみません、多々ごみ減量の施策を行っておりまして、ちょっと具体的な事例に関して、今は正確にお伝えできるだけの知識を持ち合わせておりません。ですので、また必要であれば調べて、今の状況も把握した中で、次回等の会見でもお伝えできればというふうに思っております。
ただ、ごみ減量であったり、もしくは4Rの取組ですね。ごみをもう受け取らないから、実際に減らす、リサイクルするという取組まで、堺市は特に今力を入れて行っておりまして、例えばこどもが使う、もうすぐ新入学の時期ですが、制服においてもリユースをする、卒業した後、同じ制服であれば、また新入学するようなこどもで使えないかとか、堺市の中でも民間事業者と連携しながら取組を進めております。
そして、ごみ減量そのものへの期待ということですが、これまで堺市もごみを減量するという大きな目標を掲げながら、なかなか大幅な削減につながらなかったということがあります。その点で、2、3年前、2年間かけて、ごみ減量4R大作戦という大きなプロジェクトを実施いたしました。これはこれまでの継続でなかなか削減が難しいのであれば、もう2年間限定で、大きな堺市としても大作戦と銘打って行うことによって、本当にごみの減量がもう頭打ちでこれ以上減らないのか、それともまだ余地があるのかということを確かめるために、市民の皆様、事業者の皆様に協力いただきました。その結果、実は大きく下がりました。堺市が意欲的に掲げてきた目標よりも更に上回るほど、2年間連続で達成をすると、1年目で2年後の目標まで達成をしたということもございます。ですので、今ごみ減量の一般廃棄物の計画を立てておりますが、その中でもそれを踏まえて、更にそこから減量させるような取組もしております。コロナ禍の中で、変動要因が多かったのですが、コロナが落ち着いてからも、ごみの減量の傾向というのは続いていると、全国からしても、特に事業者向けの方々のご協力も大きかったと思いますが、いい影響が出ていると思いますので、堺市としてもやはり市民の皆様が日々意識していることが重要だと思いますので、呼びかけながらごみ減量化を働きかけていきたいと思います。
(日本経済新聞社)
追加で、今700、800億円の概算事業費を要すると言われているところ、これから詳細な計画とか、事業者を決めていくと思うのですけども、更なるごみ削減というところで、その期待感、できるだけ金額も抑えたいわけじゃないですか、そこと絡めて、もし一言あれば仰っていただけますか。
(市長)
私も市長として就任するときに、そろそろクリーンセンターの更新が必要だということも聞いておりました。この間検討を重ねながら、今回その計画も立てることとなりました。その中で特にしたのが整備費の問題なのですね。仰っていたように、今予定で786億円と、非常に高額な費用がかかります。特にごみ減量大作戦等で減らしたから、これから減っていくんだったらもう少しコンパクトにして、安くできるんじゃないかという思いも実はあったのですが、詳しく専門等で話を聞くと、その処理数が少し減ったからといって、総額はあまり変わらないということなのですね。なので、今の状況よりこれから詳細な設計に入っていきますので、その中でもちろん費用を減らすことができれば、越したことはないですが、そこはごみ減量、将来のクリーンセンターというのは、これからも更新が必要な施設ですので、ごみ減量を続けることによって、少しの減量ではなかなか大きな整備費の削減というのは難しかったとしても、今後更に効果的な建設、もしくは整備ができないかということも考えていきたいと思います。
(日本経済新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
それでは、ほかにご質問いかがでしょうか。
それでは毎日新聞さん、どうぞ。
(毎日新聞社)
毎日新聞の中村です。
今市長が仰った、制服のリユースというのは、結構堺市内って盛んとか、規模が大きかったりするのか、教えていただければと思います。
(市長)
今は特定の事業者の方にまだ限られておりまして、もともと制服を扱っているリユースショップがございました。そこで、特にひとり親家庭の方向けではあるのですが、なかなか経済的にも厳しい方がいらっしゃって、制服の購入費用というのも高額であるというところから、ひとり親家庭の方がより安く、半額のクーポンみたいなところでできる仕組みを事業者と連携して行いました。制服もサイズがありますし、学校も大変多くございますので、私たちもより広がればと思っておりますが、今立ち上げてまだ数年というところで、今後もリユースが更に広がることを期待しています。
(毎日新聞社)
卒業して使った人が、また卒業を終えて、新しい子にどうぞみたいな、そういうリユースなのですか。
(市長)
そうですね。ドラッグストアとか、市内の事業所にも協力いただいて、そこに制服を入れるような箱を設けていただいています。例えば卒業したり、もしくはこどもの成長って大変早いので、入学するときはぴったりだったとしても、しばらく3、4年がたつとサイズが合わなくなるようなこともあるかと思うのですよね。そういうところでもう着なくなった制服をそのまま捨てるのではなくて、次の方にリユースということで活用いただくような取組です。
(毎日新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
それでは、ほかにご質問いかがでしょうか。
朝日新聞さん、どうぞ。
(朝日新聞社)
朝日新聞の小田です。よろしくお願いします。
取り壊しが決まっていた堺能楽会館、どうも市外に移設されるということに決まった、もう堺市内という線はなくなったようですけれども、この件について市長、もしお考えがあれば、一言お願いします。
(市長)
集合住宅の中にありまして、大変歴史があって、貴重な建物だと思いますが、その住宅自体が更新の時期ということで、堺市としてもお話をお聞きしていましたが、なかなか堺市所有というわけにも民間施設でいきませんので、相談は受けていたと報告は受けております。個人で所有していらっしゃったという貴重な建物ですので、私もその移転先のことまでは存じ上げていなかったのですが、存続されるのは喜ばしいと思いますし、ぜひ多くの方に活用いただければと思います。
(朝日新聞社)
ちなみに現地に行かれたことは、市長は。
(市長)
ございます。市長に就任する前ですが。
(朝日新聞社)
堺市内で引き受け手があればというような所有者のご希望はあったのですけど、そこは残念かなとは思ったりしたのですけど、いかがでしょうか。
(市長)
そうですね、もちろん堺市内でどこかお受けできる方がおられればよかったとは思うのですが、ただ、能楽堂という設備自体が、そのまま今後残るということであれば、それも貴重かと思いますので、なかなか堺市が引き受けますというのを言えなかったのは心苦しいところではあるのですが、移転が決まったということで、よかったなと思います。
(司会)
それでは、ほかにご質問、読売新聞さん、どうぞ。
(読売新聞社)
読売新聞、福永です。
先週の3連休で、スタンプラリーが堺市内で行われて、非常に盛況だったと感じています。僕自身もちょっと周ってみたのですけども、大仙公園もさかい利晶の杜も含めて、結構多くの市内外の方が訪れていたと思います。こういったものを継続するために、市として今後こういった取組を継続していくことが大事だと思うのですけれども、今回のそのイベントの評価と、今後どう活かしていきたいという思い、考えがあれば教えてください。
(市長)
3月20日、21、22と3連休で「紐とけば堺OSAKA SAKAI EXPO」と題して、堺観光コンベンション協会が主催で行いました。この事業、大変素晴らしい取組だと思っております。私ももちろん報告を受け、堺市も関わりながら進めていたのですが、やはり万博のレガシー効果というのは非常に大きかったなと思っています。2月ぐらいから情報を流して、ミャクミャクが来るとか、その都度情報を追加しながら出していたのですが、インターネットでも大変期待が多くて、市民の方はもちろんですが、市外からも多くの方が注目されて、堺を周ろうということも言っていただいておりました。私も3日間とも実際に家族で訪れる方と同じ目線で訪れてみようということで、お伺いさせてもらったのですけど、これまで見たことがないぐらいの人が来られていました。後から、報告を受けると、さかい利晶の杜と、百舌鳥古墳群ビジターセンターは、開館以来の人出だったと聞いています。開館して10年以上経過しますが、それよりも今回のこの一イベントの人出が上回ったということです。今回、私も周っている中で、想定以上というか、これまで開館以来、最高の人出だったということで、反省点もあったと思っています。来られた方がスムーズに楽しんでいただくためにピンバッジの配布に関して、10時から整理券が配布予定だったところが、10時までに2,000人ぐらい並ばれていた。その分は配り切ったのですが、やはりそこでのオペレーション等に課題があった。ただ、その課題を踏まえて、また夜に、1日目が終わった後も打合せをして改善されたということもありますので、結果的に多くの方に満足いただけてよかったと思っています。
そして令和8年度の予算においても、この万博レガシーを活かした取組を掲げておりまして、万博期間中にインバウンドであったり、国内外の方が多く堺に訪れていただきましたし、堺の万博会場での魅力発信もございます。それを活かして、万博後にどうつなげていくかが非常に重要だということで、令和8年度予算に計上しているのですが、改めて、この3連休の「紐とけば堺」で万博のレガシーは大変効果がありますし、また、そこで来られた方が、それもインターネットでコメント等を私も拝見すると、よかったと、本当に多くの方が堺はこういうところがあったんだねと、こういう歴史文化はいいよねということを仰っておりました。また、大河ドラマでもちょうど堺が22日の放送で特集されておりましたので、やはり堺が持つ歴史文化、伝統というところを活かしながら、活用していきたいと思いますし、その意味でも令和8年というのは、万博から翌年、その万博の成果や経験をどうつなげていくかという非常に重要な年だと思いますので、前年以上に成果が出るように取り組みたいと思います。
(読売新聞社)
今市長が仰ったように、非常にいいイベントだったと感じています。平常からこのような人出がにぎわうキャパは、堺の観光地に結構あると僕は感じているのですけども、その意味で、今回ミャクミャクの人気もかなりイベントの効果押し上げに貢献したと思うのですけども、ミャクミャクを例えば大阪の観光大使にとかという形も、何か回っていた人の中でそういう声も聞こえたので、非常に面白いなと思ったのですけども、SNSの発信が、これから市内外の人への発信、インバウンドを含めてですけど、そういった点を強化することが観光客の誘客にも非常に有効だと思いまして、SNSの発信について、これからどう取り組んでいくとか、すぐにないかもしれないですけど、発信していったほうが非常に効果を上げるのかなと個人的には考えているのですけど、どう考えているか、教えてください。
(市長)
私が市長に就任したのは2019年でして、そのときからSNS、堺市公式のアカウントの整理、集約であったり、もしくは効果的な発信、そしてインスタグラムのアカウントも新たに各区であったり、本庁でも作成しており、発信に取り組んでいます。そして今またSNSの連携、SNSを使っていらっしゃる皆様同士のネットワークが更に広がっていると、特に万博ではSNSを使っていらっしゃる皆様同士でのプラットフォームというか、情報共有されて、それがまたブームの火つけ役になるようなこともございましたので、堺市が今まで取り組んできた、それぞれの媒体から、更に効果的な活用ができるというのは、万博の事象であったり、この昨今のSNSの活用、新たな展開も含めて捉えながら、戦略的な広報ができたらと思っています。
(司会)
読売新聞さん、どうぞ。
(読売新聞社)
今度は暗い話になるのですけども、昨年、私は6月に赴任して以降、不祥事がかなり相次いでいるという印象を持っていまして、それで他の自治体とかでも結構不祥事はあるのですけども、不祥事は職員の士気にも関わりますし、その是正のために例えば、東大阪市も昨日2人処分が発表されて、今日の議会で市長の減給議案を出すみたいなこともありますけども、不祥事を克服するための意気込みというか、思いを聞かせていただければと思います。
(市長)
今も報道発表等で皆様にお伝えしておりますが、職員の不祥事、私もゆゆしき事態と考えて行動している中で、まだ今も発生している。大変市長としても責任を感じています。その中で、これまで特に、これは今まで決めたルールをそのまま行っていくということではなくて、例えばパワハラであったり、もしくは民間の方に対する行動であったり、何が原因なのかというところ、その報告が上がってきて、それをまた今の全庁的な仕組みとして、それがきちんと行き届いているのか、職員の意識が対応できているのかも確認をしながら進めていきます。一朝一夕にはいかないと思っておりますが、ただ、やはり不祥事を目にする、もしくはその不祥事によって被害を受けられる方がいらっしゃると、堺市としても行政の信頼を失うことになります。毎年私も冒頭で、例えばパワハラであるとか、セクシュアルハラスメントは決して許さない、強いメッセージも出しておりますが、実際にそれが全庁的に、それは市長部局も教育委員会もですが、浸透するように改めて私自身も強い意識を持って臨みたいと考えています。
(司会)
それでは、ほかにご質問いかがでしょうか。
毎日新聞さん、どうぞ。
(毎日新聞社)
一つ戻って、紐とけば堺で、私も行って、すさまじい人出にびっくりしたのですけれども、新年度、あのぐらいの規模のイベントというのは、改めてコンベンションとも協力になると思うのですけど、何か考えていること、決まっていることとか、あるいは新しいピンバッジを作るとか、またミャクミャクが来るときがあるのかとか、今決まっていることってあるのでしょうか。
(市長)
今決まっている内容としては、毎年10月に堺まつりがございます。これは堺市内で一番大きなイベントで、毎年40万人ぐらいの方が2日間で堺に、市民の方ももちろんですが、市外からもお越しになる。そこも今、毎年来場者数が増えておりまして、その中でも茶の湯であるとか、より新しい取組を、これも堺観光コンベンション協会が主になって行っておりますが、万博の効果も含めてつなげていきたいと思っています。そしてその秋の時期に、「堺大茶湯」を実施するという予算を、今回令和8年度で計上しておりまして、そこでは例えば万博の大屋根リングの木材を活用した移動式の茶室も、今回予算として認めていただいています。秋にご披露できればと思います。今の堺の魅力発信というのが、やはり少し渋いような印象を私もこれまでも市民として思っておりまして、例えば古墳であったり、伝統文化、茶の湯、本当に素晴らしくて魅力的ですが、例えば若い人がすごくそこに注目されるか、なかなか難しかったと思うのですね。だんだん人生を経験していくと、やはり深みのある文化というのに魅力を持たれる方も多いと思うのですが、それが万博というところでも、春夏秋の催事で、それぞれの違った切り口から伝統文化、歴史を発信しました。そして今回の「紐とけば堺」みたいな、それも茶の湯とコラボレーションしたり、堺がもともと持っていた例えば気球であったり、大仙公園であったり、そういうところと合わせながら、切り口を変えて行うことによって、あれだけ多くの方に知っていただけたと、なので若い方が来られてもいいよねと、改めて再認識していただく機会になったと思うのですね。ですので、ぜひこの堺の有する歴史資源、文化資源を最大限に活用しながら、より多くの方に見ていただきたいと思いますし、令和8年度、観光集客・周遊という予算も多く各施策に散りばめていますので、効果検証を密に行いながら、ぜひ多くの方に堺を楽しんでいただきたいと思います。
(毎日新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
それではほかに、読売新聞さん、どうぞ。
(読売新聞社)
今の関連ですけれども、気球が多分半年になると思うのですけども、この半年間の評価と、あと今後、堺の観光をどう盛り上げていくお考えかというのを、伺えたらと思います。
(市長)
ありがとうございます。まず10月に気球を運行して、間もなく半年を迎えようとしています。この間、気球の運行事業者の方々、本当に頑張っていただいて、搭乗いただいた恐らくほぼすべての方に好印象を持って帰っていただけるのかなと、これまでも百舌鳥古墳群に、もしくは世界遺産に深い関心があった方はもちろんですが、例えば一緒に行こうといって連れられて来た方、もしくは気球に乗りたいと来られた方も、気球に乗ることによって、世界遺産の百舌鳥古墳群の価値を改めて感じることができたというお声も多くいただいております。1点難しいと思ったのは、気球はやはり天候に左右されます。風が強い日、もしくは雷が起きそうな日、上空100メートルまで上がりますので、安全第一を考えるならば、やはり何かしら少し怪しいなと思ったときには、もう運行しないという、それも決断ですが、事業者の方に安全第一に運行していただいております。秋は比較的運行日数も多かったのですが、12月、1月、2月の冬の時期は、かなり風が強くて運行は難しかった。今トータルで見ると、報告では概ね、目標人数は、年間ベースではクリアしているということですので順調と言えるのですが、1年経った後に、どの時期がより運行がしやすくて、またこの時期は難しいんじゃないか、もしくは今、夜6時までの運行ですが、今後軌道に乗れば、例えばもう少し遅い時間はできないのか、早い時間はできないのかというところも余地があるかなと考えております。併せて、3月20日から世界遺産・気球シャトルバスの運行を開始しております。こちらも紐とけば堺と同じ日でしたので、大盛況で乗れない方もいらっしゃって、こちらは申し訳なく思うのですが、この無料のシャトルバスを通じて、今まで気球を乗りに来る、もしくは世界遺産をご覧になる、そしてそのまま帰ってしまったり、違うところに移動する方が多かったと思うのですが、堺市内で周遊をしていただくのは、これからの大きな課題かなと思っています。そういう意味では、この世界遺産・気球シャトルバスは、大仙公園とさかい利晶の杜、そして堺駅近く堺旧港までを結ぶ無料のシャトルバスですので、これからの動向を見ながら、周遊していただくと、やはりそれぞれの地域の魅力を知っていただいたり、地域経済の活性化にもつながりますので、相乗効果を出しながら、堺全体がにぎわうようにしたいと考えております。
(読売新聞社)
併せて、今抹茶が世界的にブームになっていて、侍ジャパンのヌートバーの次は、抹茶のポーズが取り上げられるぐらいに来たと思うのですけど、その中で堺は、日本の茶の原点だということ、京都と並んで原点だということを発信していくことも大切なのかなと思うのですけども、思いも併せてお願いします。
(市長)
仰るとおりだと思います。京都の取組というのは、宇治抹茶に代表されるように、茶の産地でもございます。そして、三千家に代表される茶道のまさに本場であるということです。一方で堺は、千利休が生まれて、商人たちが中世の時代に、商人が茶の湯、町衆の茶ということで楽しんでいたと。それは実際の文化としても広く普及していたというところがあります。それぞれの良さを活かしながらつなげていくことが大事だと思っていまして、特に今、堺市が注力していること、これは2023年のG7大阪・堺貿易大臣会合のレセプションが堺で行われた際にも発信していたのですが、やはり茶の湯という文化は日本人、今の私たち日本人の精神性であったり、美意識にも大きく影響を与えていると、一期一会であったり、和敬清寂という茶の湯のその思いというのは、人間社会にとっても非常に重要であると、まさに万博の話を何度もしますが、万博会場の中でも茶会が多く毎日のように行われていたのですが、それはやはり茶の湯の和敬清寂、平和であったり、相手を敬うところが世界の方々とも共有されるところになったんじゃないかなと思っています。仰るとおり抹茶ブームでして、その抹茶ブームというのは2つ見方があるのかなと思っています。一つは、日本に来られる観光客の方が、抹茶をそのまま買って帰られると、抹茶の粉末を買って帰られて、なかなか購入制限があったり、もしくは抹茶が値上がりしたということがございます。そして、海外で今楽しまれている抹茶というのは、抹茶フレーバーのような趣旨が強いのかなと、そのまま抹茶を立てて楽しまれるというよりも、抹茶味の例えばラテであったり、スイーツであったり、そういうところが結構多くて、でもそれも含めて抹茶ブームだと思っています。そして抹茶は、信仰であるとか宗教にかかわらず楽しむことができる。万博の期間に私も中東の方とも話をする機会があって、抹茶はハラル対応というか、例えば豚肉であったり牛肉であったり難しいことがあっても、抹茶は全く問題なく楽しめる。なので日本に来て例えば、ゼリーってゼラチンは豚のエキスを使っているので食べられなかったり、おにぎりせんべいも実は食べられなかったりと、食べられそうなものでも、やはりその宗派によって、信仰によって難しいところがあるけれども、お抹茶は大丈夫なんだ。抹茶は味ももちろんですが、例えば文化面であったり、美意識、精神性のところも多く広がりがあると思いますので、ぜひ千利休が生まれたこの堺から茶の湯を通じて、多くの皆様に文化もその精神性も感じていただければと思っています。これから茶の湯の取組をどんどん行っていきますので、また取材よろしくお願いします。
(司会)
それでは日経新聞さん、どうぞ。
(日本経済新聞社)
さっき能楽会館の話が出たと思うのですが、市長が堺市として引き受けるわけにいかないと仰ったのですけども、そこの意味をもうちょっと教えてください。つまり、これまでもいろいろな自治体で本当に価値のあるもので、お金をかけていいのであれば、私の物を公が引き取るというケースは結構あると思うんです。今回はお金がそこまでないからかけられないからということなのか、それとも能というものについて、私は何となく市井の人が能をたしなむというのは堺らしいなと思うのですけれども、能というものがもうそこまでは市としてお金をかける価値がないと考えられたのか、そこの意味合いを教えていただけますか。
(市長)
まず能という芸能に対して、価値がないということでは全くございません。私自身は素晴らしいと思いますし、観阿弥、世阿弥からつながる能の精神性であったり、その意識ということは、今の多分日本人にも多く通用することじゃないかなと思っています。初心忘るべからずをはじめとして、能にまつわる格言というのも多くございます。そのことと堺市が市有として、それを補助するのかどうかというのを少しやはり切り分けて考えなくてはいけないと思っておりまして、今、堺市では公共施設をどう考えるかということも内部で検討しています。人口減少する中で、これから市の施設を今のまま維持し続ける、老朽化していく中で、それを更新するのか、もしくはこれからの役割というのは一旦終えて、また違う施設になるのかというところを考える重要な局面かと思っています。その中でも能ということに対しては大変重要な日本の文化だとは思いますが、一方で、その施設自体を堺市が引き受ける、市有にするということは考えていないということが思いですね。
(日本経済新聞)
考えていない、一応理解としては、そこまでのやはりお金というか、余力、余裕はなかなか難しいという受け止め方、つまり今仰った公共施設をどう持っていくかということに絡めると、そういうふうにも受け取れるのですけど、そういう理解でよろしいですか。
(市長)
施設を保持するということは大変重い責任を伴います。そもそも当該の能楽会館、能楽の舞台は建物の中にあったというところから、移設が非常に難しかったということも聞いております。その移転費用も、多くの費用がかかるだけではなくて、やはりそれをどこに移すか、そしてその設置をするということは、これからも維持管理をしていかなくてはなりません。そうすると、維持管理の費用であったり、もしくはせっかく貴重なものを受けていますので、厳重に管理しながら、しかも活用方法をどうするか、そうすると職員も必要になります。そういうことを考えると、堺として民間が扱っていらっしゃったものを受入れて、それを堺市で保有するというよりも、やはり民間の方で活用していただく、今回大阪市に移られるという話を先ほどお聞きしましたが、そのことが望ましいんじゃないかと考えた次第です。
(日本経済新聞社)
ありがとうございます。
あと別件で、堺旧港のカフェとかが、予定では今年の春にオープンしているはずだったと思うのですけども、今のところ全くない、そこは今後どんなふうになるのでしょうか。
(市長)
今、まだ発表はしていない内容なのですね。事業者の方から、私もその途中経過の報告を受けておりまして、当初提案していたよりも、もう少しパワーアップ、都市計画上の規制が少し変わった部分がありまして、より有意義に活用したいということをお聞きしております。また、新しい発表があるかと思います。少しお待ちいただければと思います。遠くない将来に完成と思います。
