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令和元年度 第2回 堺市指定管理者制度懇話会 会議録

更新日:2020年9月3日

開催日時 令和元年7月30日(火曜)  14時00分から17時00分
会場 堺市役所 本館地下1階 職員会館会議室B
出席者

堀内 秀雄(和歌山大学名誉教授)(座長)
吉良 麻里子(公認会計士)
小林 美紀(弁護士)
鳥羽 耕一(弁護士)
松野 剛史(公認会計士)
湯崎 真梨子(和歌山大学客員教授)

欠席者 なし
事務局

松月 洋(総務局行政部長)
上田 智仁(総務局行政部行政管理課長) ほか

案件名

(1)指定管理者評価に係る検証の視点と進め方
(2)ヒアリング(フォレストガーデン、八田荘老人ホーム)
(3)意見交換、まとめ

開会

事務局

 令和元年度第2回堺市指定管理者制度懇話会を開催する。

<配付資料の確認>

案件(1)指定管理者評価に係る検証の視点と進め方

事務局

 説明資料に基づき、検証の項目と視点、検証の進め方を説明

案件(2)ヒアリング

ヒアリング(フォレストガーデン)

事務局

 フォレストガーデンに係る過去の懇話会等における意見等の説明
 農水産課の出席者紹介

農水産課

 指定管理者評価表に基づき、管理運営状況等の評価内容を説明

堀内座長

 本件につきまして、ご質問・ご意見はありませんか。

湯崎氏

 利用者が減っている原因は、民間の市民農園が増えてきたということですが、農水産課としては、耕作放棄と遊休農地も増えていることから、年間3園の市民農園開設も支援したいとあります。そうなったときに、支援されている民間の市民農園と、フォレストガーデンのように公的なものとの差別化が必要かと思います。公的なところは、一つには、高齢者の生きがいであると書いていらっしゃるので、小さい園地で、皆さんが体験するという初歩的なところをされているのかと思います。一方、民間の遊休農地対策となれば、やっていることは似ていても、全然目的が違うと思います。フォレストガーデンの利用を促進していくために、もう少しコンセプトを明確に打ち出したほうがいいのではないかと思います。そうでないと、条例で定める菜園の使用期間を改正してまで、利用者を増やすというのは、ちょっと趣旨が変わってくると思います。自分で開設してしまったら、民間の市民農園と競合するという話になるので、むしろ、その土壌とは違うところの、フォレストガーデンは生きがいづくりで、民間の市民農園は遊休農地対策であるという目的が違うと思いますので、軸足をもう少し明確にしていただきたいという気がします。

堀内座長

 関連してご意見はありませんか。

小林氏

 フォレストガーデンの市民菜園の利用料は、民間の市民農園と大きく差があるものですか。概ね同じくらいの価格で貸し出されているものですか。

堀内座長

 今の2人のご質問、ご意見に対してお答えいただけますか。

農水産課

 まず、公と民の差別化につきまして、市民農園の目的は、農地保全、緑地の保全であり、また、農家の経営の一部として行うという部分がございまして、経営的な話がメインになると思います。ただし、農地につきましては、農地法による制限があり、何でもできるというわけではございません。例えば、フォレストガーデンでしたら、駐車場、トイレ、立派な倉庫がありますが、そのような設備の整備は、ほかの農園ではできないことです。一般的な農地である市民農園でしたら、小さな小屋で、鍬などを置くスペースがある程度でございまして、駐車場などを作ってしまうと、農地法違反ということになってしまいますので、そのあたりの設備面で利便性に差があると思っております。また、フォレストガーデンができたころは、そういった法律はまだ整備され始めたころですので、フォレストガーデンとしては、モデル的、パイロット的な市民農園という位置づけもある施設であると認識しております。今後は、条例改正するのかどうかや、2年の期間の制限をどうしていくのかということについて、検討していく上では、ご意見をいただきましたように、コンセプトの明確化とか、その辺もしっかり意識して関わっていきたいとは思います。ありがとうございます。
 また、利用料につきましては、フォレストガーデンには25平米、50平米の2種類の市民菜園の区画があり、25平米が2年間で3万円、50平米が、その倍ですので、2年間で6万円の設定をしております。それが、周辺の他の市民農園と比べて、高いのか安いのかというところでございますけれども、利用料金の値上げをしたときに、堺市内の周辺の民間の市民農園の利用料を調査しておりまして、平米単価で申し上げますと、市内の平均で年間729円です。フォレストガーデンは、年間の平米単価が600円ですので、市全域に比べれば高くはありません。むしろまだ安いほうです。民間のほうは、それぞれ立地とか、区画もいろいろ工夫をされているところもありまして、狭い面積、5平米とか10平米とか狭い面積を提供されていたり、単純にそのまま比較できない部分もありますが、平均でいいますと、そうなっております。なお、参考に、民間の農園ですと、当時の一番高いところで、平米単価1,800円。一番安いところで345円というようなところもあります。

堀内座長

 民間の高いところは何が魅力的なのですか。

農水産課

 周辺に住宅地があり、集客が見込まれるかどうかということと、区画の面積が狭ければ、平米単価は高くなると思います。

堀内座長

 需給バランスで、それでも借りる人がいるということですね。

鳥羽氏

 フォレストガーデンの歳入は年間でどのぐらいになるのですか。

農水産課

 評価表の2の(4)の収支状況のオ欄になります。

鳥羽氏

 わかりました。先日の現地視察の際に、ここの施設は、全員で28人と聞いたのですが、この額でよくやってくれているなと思うのですが、市としては、何か考えているところはあるのでしょうか。

農水産課

 評価表のオの欄の徴収額3,346,500円は市に納入されまして、指定管理者には入らないお金になります。指定管理者に入るのは1,750万円です。人件費がほとんどで、あとは、経費ということになっていますが、主に活動している時間というのは午前中です。もっとも、今の季節は特に暑くて、昼間は現場で作業ができるような状況ではないということもありますので、1日当たりの稼働時間も考慮した上で、人件費は指定管理者のほうで調整していただいていると思っています。

鳥羽氏

 そういう質問ではなく、指定管理料は、これが適正だと考えているのかという質問です。適正だと考えているとすれば、その根拠は何かということを聞きたいのです。何か、割り出した数字があるはずです。

農水産課

 もともとは、指定管理になる前から作業委託ということでお願いをしておりまして、そのときからの委託料を設計していく中で、一つ一つの除草作業については、延べ何時間かかります、それに対して時給何円で計算していますという積み上げをした結果の金額があります。それを引き継いだ中で、指定管理料を算定しておりますので、適正額であると考えております。

鳥羽氏

 そういう関係からしまして、現状では、収支的にはよくできているのですか。

農水産課

 できていると思います。

鳥羽氏

 市の評価B、指定管理者の自己評価もB。現状のBをAにするには、どこを変えればAになるのでしょうか。

堀内座長

 B、Bというのは、あまり適当的ではないと。Aをめざした努力の支援を何か行っているのかという意味も込められていると思います。いろいろ大変さもあると思うのですが、指定管理者をサポートするような取組はされていますか。

農水産課

 毎月1回は、現地で指定管理者と我々職員とで会合をもって、相談にお答えしたりといったサポートはさせていただいております。また、評価については、確かに仰るとおりですけれども、Aをつけようと思いましたら、評価基準にあるように、それなりに上回っている、優れているというのをどう判断するのかという部分があります。現状の中では、よくやっていただいていると思うのですけれども、明確にしてAにするというところが、ちょっと判断がまだそこにきているような部分はないのかなと思っております。

堀内座長

 はい、ありがとうございます。他にご質問・ご意見はありませんか。

松野氏

 ちょっと揚げ足をとるみたいですが、では500万円の利益が出れば、それはAですか。Sですか。

農水産課

 それで、きちんと管理ができているのかどうかですよね。ここの施設の場合は、努力をすれば収入が上がるという施設ではありませんので、黒字を出そうと思えば、経費を下げるしかないのですけれども、数字を下げて、下げてとなると、同じような水準を保っているのであれば、それは成果という部分で、またその黒字部分は何かと言ったら、結果論という話にはなってくると思います。

松野氏

 では、儲かることは良いと考えている。それとも、それは残していいということなのですか。

農水産課

 本来は、そんなに大きな黒字が出ないというのが、前提になっていると思います。でないと、そもそも収支の計画で、高く指定管理料を設定しているということにもなってしまいますし。当然、指定管理者の努力で黒字を計上して、その分でまた利用者に還元するというのは、いいことだと思いますので、そこは、どれだけが余れば、余れば余るほどいいのかというのとは、また少し違うとは思います。

堀内座長

 他にご質問・ご意見はありませんか。

湯崎氏

 市民農園ではないのですが、ガーデン部分とわんぱく公園部分の利用状況は、どうなっているのでしょうか。

農水産課

 わんぱく広場の部分は、完全に開放した一般の公園のような部分ですので、入園者数が何人いるかというのは、カウントできるような施設ではないです。散歩で、よく通っている方もいらっしゃるでしょうし、子供さんを連れて遊びに行くような方もいらっしゃるでしょうし。

湯崎氏

 管理を委託しているわけですから、市民に愛されているとか、ちょっとさびれてきているとか、何かそういうようなものはないのでしょうか。

農水産課

 指定管理者が普段作業しているときに、そちらのほうの利用者の方々とも、よく顔を合わせるという状況です。そういった中では、毎朝のように犬の散歩に行っているとか、よく来られる方がいらっしゃるとは聞いています。

吉良氏

 昨年、台風等の災害によって修繕が発生していますが、30万円以下のため、指定管理者が負担しています。災害が発生し、その修繕費が30万円以下のものが複数起こってしまって、この支出の範囲内におさまらない事態が起こった場合は、どうするのですか。

農水産課

 その都度、協議して判断します。市で行うという判断になれば、市のほうで行うということになります。

堀内座長

 何を根拠にその30万円という数字が出ているのですか。

農水産課

 基本協定の中で、第21条で記載しています。

堀内座長

 行政管理課に言うべきことですが、このS・A・B・C・Dの評価基準はおかしい。前から評価基準を見直すべきだと言っていますが、Bで80%から100%となっています。見た人はBなんて普通だと思いますが、Bでも努力をしています。所管課もBにせざるを得ないみたいなところがあると思います。
 民間農地の支援もされているようですが、これも条例9条の使用期間の適用を受けるのですか。

農水産課

 条例はフォレストガーデンのみの条例です。

堀内座長

 民間農園の区画、年数、経費などは、民間農園が判断すればいいということですか。

農水産課

 判断するのは民間になりますけども、法律的な話として、1区画は10アールを超えてはいけないとか、そういう制限はございます。

堀内座長

 年数とか単価とかいうのは、民間の自主的な判断で経営ができるわけですね。

農水産課

 はい、そうです。

堀内座長

 だから、平米単価が1,800円のところもあったりするわけでしょう。差別化というか、民間のほうがもっと自由に、今の休耕地や耕作放棄地の活性化のために努力して、市のこの条例適用を受けるものとは違うという位置づけで、推進されようとしています。いわゆる共通ルールでベースが一緒の部分と、自由な運営という意味での差別化とを両立する方法があるのではないかと思っているのですが、それもレッセフェールですか。条件さえ合えば、自由にやってくださいということですか。

農水産課

 農地の経営に関しては、自由にやっていただいたらいいと思います。

堀内座長

 満足度のアンケートは、サンプル数が幾つあるのですか。農園を借りている人だけのアンケートですか。

農水産課

 市民菜園の利用を終了した方に対して、アンケートを実施しています。

堀内座長

 回収率は何%ですか。

農水産課

 52%です。

堀内座長

 それをもって、評価するというのはいかがなものでしょう。回収率をもう少し上げてもらうべきだと思いますし、利用者との懇談会は、指定管理者がされているのですか。

農水産課

 指定管理者が日常的に行っています。

堀内座長

 菜園利用者が全員集まる場があるのですか。

農水産課

 菜園利用者で集まるような場というのはございません。

堀内座長

 アンケートで満足度を評価するとしたら、市が関与してサンプル数はもう少しあげる努力をすべきだと思います。
 前回の評価に続き、2回現地を見に行った中で、かなり高齢の方がたくさんいらっしゃいます。地域の人が、自分の周辺の土地を、指定管理で運営するというのは非常にいいことだと思うのですが、とはいえ、後継者はかなり厳しいですよね。一生懸命されていると思いますが、それらを評価した上で、市のほうでサポートや将来性の検討は何かされていますか。

農水産課

 現在の指定期間中は、今のメンバーの方々で頑張ると仰っていますので、そこは期待しているところでございます。新しく入会される方も年に数名いるとお聞きしています。年齢的な部分で心配なところもありますので、次期の公募をした中で、他からのご意向があれば、私どもも一緒に、議論しながらできるかなと思っています。

堀内座長

 私は、地域の人がやっておられるのはいいことだと思っています。農水産課としては、今の指定期間はそれはそれとして、次は別の会社でも構わないということでしょうか。あの方たちが頑張ってやってこられて、後継者も少ないと仰っていましたが、堺の指定管理施設の中では非常にユニークなところですから、期間が終わったら、また別の人に来てもらって、続かなければ、また別でというのでは、ちょっと冷た過ぎるのではないですか。

農水産課

 次の指定管理で、別の企業が入ってきた場合でも、地元雇用という形で、今の方々も含めて、作業に入ってもらえるようにしていただきたいとは思っています。

堀内座長

 現地で指定管理者に話をお聴きすると、最近は退職してもこのような作業はしないという人も多くて、60歳から65歳ぐらいの方はあまり来てくれないと嘆いておられました。農水産課の責任ではなくて、レアな指定管理のケースであるので、A、Bという評価だけではなく、今、まさに指定管理をやっているときに、サポートや支援をしてあげるというのが大事ではないでしょうか。
 また、福祉区画について、障害者の方の作業が最初と最後だけというのは、私は福祉関係もやってきましたが、甘え過ぎだと思います。始めと終わりだけというのは、障害者の方に対する当事者参加とかケアとしても、フォレストガーデンの方は大変だと思います。手つけ、中づけ、後づけというものがあるわけですから、もう少し途中に1回か2回くらい来てもらえるように、私は福祉関係だったら、そういう支援のあり方を言います。質の追及について、庁内の調整も含めてやってもらいたいと思います。
 ありがとうございました。

ヒアリング(八田荘老人ホーム)

事務局

 八田荘老人ホームに係る過去の懇話会等における意見等の説明
 長寿支援課の出席者紹介

長寿支援課

 指定管理者評価表に基づき、管理運営状況等の評価内容を説明

堀内座長

 現地視察時にお聞きしたのは、現在の指定管理者の始期ではなく、八田荘老人ホームの指定管理をいつからしたのかと、その直前の直営時の経費がどのくらいで、今どういう行財政的効果があるのかということです。それから2期、3期と経過し、大体似たような数字の推移のみでは評価ができないわけで、もともと直営のときにどのくらいの経費で運営しており、職員の人件費をどう算出するかなど、いろいろ難しいと思われますが、それらを積算のうえ、指定管理料を算出していると思います。八田荘で言えば、指定管理を始めた平成21年の時点で経費がどのくらいだったのかということです。指定管理者は、はじめからずっと南の風ばかりですか。

長寿支援課

 おっしゃるとおりです。

堀内座長

 そのときの金額がわかったら、もう少しリアリティが出るかなということです。それはまた行政管理課に言います。

松野氏

 人件費は9,900万円とありますが、社会福祉法人の開示資料では9,200万円になっています。

長寿支援課

 9,200万円のうち、シルバーハウジングの部分を除いた八田荘老人ホームにかかる部分が、91,419,872円です。こちらは、法人からの提出資料を基に作成しています。人件費総額の99,391,092円と異なっておりますのは、福利厚生費や退職引当金などについても人件費として計上しています。

松野氏

 福利厚生は40万円ぐらいしかないです。

長寿支援課

 福利厚生は407,660円です。

松野氏

 9,140万円と9,900万円で、約800万円違いますよね。その違いは何でしょうか。

長寿支援課

 他に申しますと、職員の被服費が189,000円あります。また、法人内部の病院から嘱託医を派遣し、八田荘老人ホームで、週1回ないし週2回ほど診療をしています。これは、法人の会計区分では業務委託費になりますが、人件費のうち派遣職員等費用として660万円を計上しています。あと退職給付の引当金774,560円と合わせると、数字は整合しています。

松野氏

 嘱託医は業務委託ではなく人件費に入れるなどは、決まっているのですか。

長寿支援課

 特に決まってはいません。指定管理を公募した際の収支計算書のひな形にあわせるとすればそうなります。

松野氏

 シルバーハウジング事業は、ここには入ってないのですか。

長寿支援課

 入っていません。

松野氏

 その他の関連業務の中に入れられませんか。利益が出ているのか知りたい。

長寿支援課

 全く異なる施設ですので、関連業務として位置づけるものではないと思っています。単に隣接している施設であって、市から別に業務委託を受けているというものですので、八田荘老人ホームの指定管理業務とは、全く関連しない業務であると認識しています。

松野氏

 もし指定管理が外れると、シルバーハウジング事業はどうなるのですか。違う法人が行うのですか。

長寿支援課

 シルバーハウジング事業の所管課ではないのですが、所管課の判断によるものと考えます。

堀内座長

 八田荘老人ホームの指定管理業務として記載しているということですね。

長寿支援課

 はい、そうです。

堀内座長

 今回の収支報告は、八田荘の指定管理に関する収支報告ということですか。

長寿支援課

 おっしゃるとおりです。

吉良氏

 指定管理料の額が年度によって異なるのは、指定管理者のほうからそのように提案されたからですか。

長寿支援課

 指定期間の中で徐々に指定管理料の額を上げていくという内容で提案される傾向があります。それは定期昇給であったり、人件費が若干上昇してきているということがあります。指定期間の更新時に再度公募をした際に、若干金額を減らした提案が上がっています。八田荘老人ホームは、平成29年度から現在の指定期間になっておりまして、平成27年度と平成28年度は前の期となります。平成29年度から新しい指定期間ということで、指定管理料が若干減っているのは、そのような理由です。

吉良氏

 平成29年度から平成30年度にかけて指定管理料が増えているのは、指定管理者のほうで、人件費か何かの増額のために、指定管理料を増やして提案をされたということですか。

長寿支援課

 はい。主に人件費であるとか、それ以外の委託料などにつきましても、あらかじめ指定期間5年間の提案の中で、そのように上昇させていく提案をされています。

湯崎氏

 収支の実績について、安定的な運営ができているということで評価がBになっています。さらなる経費節減に取り組んでほしいということですが、光熱水費が今15%を占めている中、さらなる省エネに励むって、どこまで省エネに励んだらSランクになるのでしょうか。生活の場でもある施設において、安定的に収支が推移していたら、それでよいのではないかという考えもあります。BからA、AからSになるにはどこまで節約が必要なのか。市の節約目標などがあれば教えてください。

長寿支援課

 現状、八田荘老人ホームにおいてもかなり省エネの取組はしていただいていると評価をしています。評価基準では、「概ね仕様書で求める目標や水準どおり」と当課としては認識していますので、B評価としています。S評価の基準である「仕様書で求める目標や水準を大幅に上回る」というところまでいくかどうか、そこまでは至っていないと判断しており、評価基準に照らし合わせて、総合的に判断しています。

湯崎氏

 Sというのは、目標としては無理な値なのでしょうか。光熱費しかほぼ節約がないので。

堀内座長

 それはちょっと行政管理課にもの申しましょうか。所管課は、評価を評価基準の中で当てはめる必要があります。光熱費は何%縮減したらSになるのか。80~100%きちんとやってBでしょう。仰っているのは、養護老人ホームとはいえ、体の変調を来す人もいる中で、光熱費をもっと下げろとは、なかなか言いにくいところがありますよね。
 他にご質問・ご意見はありませんか。

松野氏

 シルバーハウジングは八田荘老人ホームの隣にあるので、本来どのくらい利益が出ているのか知っておくべきだと思います。

長寿支援課

 収支については、把握しております。シルバーハウジング事業の収入が2,494,013円、支出が1,682,709円で、収支差額が811,304円となっています。

松野氏

 真隣の施設ですので、普通に考えて、費用の按分などを行っていると思いますが、全く違うものとして、こちらに書かないというのはいかがなものでしょうか。

長寿支援課

 我々、所管課の判断だけではなく、行政管理課とも相談しながら、これの線引きを総合的に判断をしています。それを載せるべきというご意見でしたら、今後検討していきたいと思いますが、現時点では入れるものではないと認識しております。

堀内座長

 シルバーハウジング事業とは、市営住宅の管理運営とか、メンテナンスとか、苦情相談ではなくて、市営住宅の中にシルバーハウジング事業として入居している人のサポートのみですか。

長寿支援課

 おっしゃるとおりです。

堀内座長

 他にご質問・ご意見はありませんか。

鳥羽氏

 利用者アンケートの不満、やや不満の割合はどの程度ですか。

長寿支援課

 評価表の「利用者サービスの向上への取組」の項目で、職員の対応と施設の清潔さについてのアンケート結果をお示ししています。

鳥羽氏

 やや不満、不満の内容は、どのようなものですか。

堀内座長

 特徴的な不満の意見があれば、2、3紹介してください。後日でも結構です。

長寿支援課

 アンケートの集計結果は、後日ご説明します。

堀内座長

 アンケートの回収率は何%ですか。

鳥羽氏

 96人が回答だったら、85%くらいですね。

長寿支援課

 そうですね、回収率はかなり高いです。

堀内座長

 このような施設としては、公設民営にいく流れなのでしょうか。他市にヒアリングや調査などはされましたか。

長寿支援課

 ヒアリングまでは行っていません。

堀内座長

 かつては、公設公営で置いておくことが、例えば老人ホームとしてのパイロット、安かろう悪かろうにならないための一つの基準として残しているところが結構ありました。八田荘老人ホームについても、現在は公設民営ですが、民営化をするならば、何が一番困難ですか。

長寿支援課

 昨年度、一昨年度に、懇話会を開催し、民営化の方向案は出してもらったところです。実際、民営化をするとなると、土地建物の所有をどうするか。建物を売却するのか、売却するに当たっては、現状のまま売却するのか、あるいは、市のほうで、ある程度改修をした上で売却するのか、いろんな手法がございます。土地についても、売却するにしても、その敷地の範囲をどのように設定するのか。丘の上にありますので、法面を含めるのか。借地権を設定して、20年なり30年なりでいくのか。さまざまな課題について検討中であるため、明確なお答えができない状況です。

堀内座長

 いつごろを目途に、答申とか提言が出るのでしょうか。

長寿支援課

 懇話会のほうは、一定の指針が出ております。
 庁内の最終的な合意がまだとれておりませんが、できれば年度内にと考えているところです。

堀内座長

 官のコントロールのプラス、マイナスがありますが、既に民営化しているところの施設はどうなっているのでしょうか。2つ施設があるでしょう。

長寿支援課

 もう1か所は、民間のところでございます。最初から民営で、社会福祉法人が運営しています。

堀内座長

 公設公営だった八田荘が、今、指定管理になっていますが、それとは別に民設民営の施設があるということですね。

長寿支援課

 そうです。

堀内座長

 民営化するに当たっては、いろんな意見があるので、市が投げ出すのかといった意見もあると思います。そのあたりは十分留意して進めていかなければならないと思います。
 他にご質問・ご意見はありませんか。

小林氏

 ここは自立施設ですが、要介護4や5の方はいらっしゃらないのでしょうか。要介護3の方も入居しておられますが、どの段階で、他の施設に移らないといけないのか、何か決まりはあるのですか。

長寿支援課

 明確な決まりはありませんが、介護度が進んできている方もいらっしゃいます。ヘルパー等のサービスを使いながら、八田荘老人ホームで生活を続けている方もいらっしゃいますが、ちょっとした支援だけでは、なかなか厳しいという場合は、施設の相談員や生活支援員が、ケース会議を開いて、ここの施設での生活が難しいとの判断に至れば、ご本人やご家族にも相談した上で、特別養護老人ホームのほうに入所する等もあります。入居者の身体状況などを見ながら、その都度判断をしています。

松野氏

 特別養護老人ホームに移るのに、割とすんなりと入れるのですか。

長寿支援課

 特別養護老人ホームの入所は、なかなか空きがなくて難しいです。例えば、サービス付き高齢者住宅に行くこともあります。

堀内座長

 市長が変わられて、指定管理や民間委託の加速とか、以前と比べて変わってきましたか。仮に民営化すればというところの質問に関連しますが、土地も建物も、公共財産、市民の財産を手放すより、もし民営化に至るにしても、土地は市の所有のままで官のコントロールが行えるよう、質が落ちないように期限付きで行うとか、民営化になれば、入所者の処遇にも響いてくるわけです。民営化や指定管理というのは、ヒト・モノ・カネの効率化ということが一つ目標にあるわけですから、公的なサポートの市民的有用性みたいなものをやはりきちんとどこかで持っておかれて、公設民営をチェックしながら、民営化をするということも選択肢の一つだと思います。

長寿支援課

 何もそんな、強引に進めようとか、逆に何かこう辞めろとか、そういったことはございません。

堀内座長

 その方針は方針で良いと思うのですが、市の健全な効率的な行財政運営と、ここに書いてある市民サービス、利用者サービスの両立を図っていくのが、この制度ですからね。

長寿支援課

 懇話会のほうでも、そのようなご意見をいただいています。例えば民営化するからといって、何でもかんでも投げ出すのではないと。特に職員にかかる費用を市が公費負担するということもございますし、やはり何らかの市の関わりは、今後も持っていかなければならないと思っています。民営化するとはいっても、全てをもう、民営化したら、後はもう、知らぬ存ぜぬということはございません。

堀内座長

 ありがとうございました。

堀内座長

 それぞれの施設の指定管理が図られた始期、スタート時点の、それまでの行政が投入した経費とその推移を見なければ、第3期や第4期の指定管理期間の中だけで見ても重箱の隅をつつくような話になります。
 指定管理でも、施設の特徴もありますが、どこまで合理化したらいいのか。公の施設に関しては、それこそ、基本的人権のロアリミットみたいなものもあると思います。どれだけでも経費を下げたらいいというものではないので、制度導入始期の資料がほしい。直営のときに、どのくらい経費がかかっていたのか。それから比べたら、ものすごい努力をしてらっしゃると思います。
 また、それに対して、あとでも議論になるでしょうが、評価基準のS・A・B・C・Dというのが、片腹痛いです。

案件(3)意見交換、まとめ

吉良氏

 フォレストガーデンについては、この暑い中、広大な土地を管理されて、すごく大変だと思います。それに加えて、アンケートの不満の要因については、使用料の値上げとか、利用期間の制約に関する不満であるとか、指定管理者にはどうにもできないことを言われているのでとても気の毒だと思います。アンケートを読んでいても、もっとどこを充実してほしいとか、これをきれいにしてほしいとか、それを全部かなえようとすれば、修繕費やらの経費が必要です。ところが、指定管理料は全然値上げもされていなくて、何かちょっとひどいなと。指定管理料を見直したほうがよいのではと思いました。指定管理者からの提案なのかもしれないですが、市も昔に算定した指定管理料のままで、そのまま引き継いでいるのも、人件費なども上がっているはずなので、おかしいと感じました。
 八田荘については、こんなにすばらしい施設だったので、このまま公的のままで良いのではないかと。民に移行して、質が悪くなるよりは、このままで、どちらが収入がよくなるとか悪くなるとかを比べられないので、このままで良いのではないかと思います。

湯崎氏

 フォレストガーデンについて、ボランティア精神がある方々で市民のガーデンを管理運営しているということが、とても大事だということを改めて思います。彼らがさらに高齢化していったときに、サポートをする新たな人員の確保を行政として支援する方法はないのでしょうか。例えば、新たな応募者があった場合の入り方について、このNPOをフォローする形で入るというような公募の仕方を再考していただく方法はないのかなと思いました。
 今、人材難ですから、やはり若い60代の人の確保が難しいと思います。NPOが一生懸命努力しても、なかなかお元気な方に仲間に入っていただくのは難しいかなと思います。
 それともう一つは、市民農園以外のガーデン部分とわんぱく公園部分ですね。この辺がどのぐらい、市民に愛用されているのかというのをきちんと検証したほうがいいと思います。たくさんの市民に愛用され、親しまれれば、農園への誘客や、理解、利用促進にもつながると思うので、もう少しそこを大事にされたほうがいいと思います。
 八田荘老人ホームについては、評価基準を変更していただきたいです。どうにも、この固定費の部分をさらに節約しなさいということはなかなか難しいかなと。これはもうBでいいのではないかとか思います。

松野氏

 フォレストガーデンの利用者の高齢化という話があったと思うのですが、利用者も高齢化していくので、そこに合わせていかなければならないと思います。
 八田荘老人ホームに関しては、なぜ民営化したいのか、ちょっとわからないというのがあって、収入は定額ですし、市の関与も1年毎に見ていくのであれば、それぐらいしたらいいのではないかと。なぜそこまで譲渡したいのかは、ちょっとよくわからないです。

堀内座長

 措置費の仕事でないということになれば民間になりやすいですが、措置費でまだ運用せざるを得ない側面がありますしね。

鳥羽氏

 私は、特に不満の内容がどの辺なのかを見ていきたいと思います。少し前ですが、他市の施設で指定管理者が木を切り過ぎているのではという不満が上がっていまして、そのような不満が出てこないかどうか。フォレストガーデンにしても八田荘にしても、そのような不満はないですね。だからものすごく安心しました。  
 フォレストガーデンは、前に行ったときの人がまだいらっしゃるので、高齢化していて、大丈夫かなと思います。今後、他の事業者が入ってきたときに、この人たちをどのように支援できるのか、取り込んでやっていくのか、その辺が問題になってくると思います。この人たちを支援してあげられるような体制を今後考えていかなければならないと思います。
 八田荘老人ホームは、非常にいい施設だと思います。民間になってしまうと、かえって劣悪化しないかという心配があります。収入に応じて、入所費用が決まってくるということなので、生活保護を受ける人も入れるわけですが、民間になると、どうなるのでしょう。
 経費の問題で言えば、テレビなどは一晩中つけていても構わないのですよね。入居者の皆さんが少し制限したら、大分違うのではないかと思うのですが、一つ一つ何かやっていけば工夫ができるのではないかという気がしました。入居者の不満があまりなさそうなので安心しました。

堀内座長

 フォレストガーデンに関して、NPOや市民協働の所管はどこですか。

事務局

 市民人権局です。

堀内座長

 府大の農学部の先生が関わっていたのはどこの施設でしたか。

事務局

 堺自然ふれあいの森です。

堀内座長

 フォレストガーデンについて、堺市には大阪府立大学の農学部もあるのですから、地域密着性、愛着性の観点から、もう少し学生や専門家とのコラボレーションをしてはどうでしょう。貸農園の区画以外のところは草がボウボウでした。指定管理者に全てしろというのは無理があると思います。民間企業と連携するのも良いですが、環境とか緑とか農業のことですから、農協にも協力してもらうとか、大阪府立大学と連携するとか、NPOの持っている多様さとか、幅広さをもっと生かした指定管理運営ができるアドバイスを、行政がすべきではないかと感じました。
 NPOの方たちは自分たちの地域だから愛着があると思います。でも、あの年代であの人数で、あれだけの施設をきちんと管理するというのは限界です。市民農園を借りる人にもいろいろな要望があります。水道をつくってほしいとか、納屋や小屋がほしいとか。指定管理にしていることで、当然市役所に言われることもありますが、現地で直接言われることのオプションが少ないので、少し楽をしているのですね。その苦情を一手に現場で受けている指定管理者は大変だと思います。モンスターとかクレイマーとは言いませんが、指定管理者の人も、きっと現場で言われることがあると思います。やはり、その辺のサポートを市としても対応しなければならないと思います。既にされているとは思うのですが、もう少し工夫が要るかなと思いました。あの広大な土地の貸農園以外のところは、もう少し整備したら、もっと使いやすくなるのではないかと感じました。
 八田荘は、皆さんが仰ったとおりですが、民営化の流れにいくとしたら、最近何でも効率が優先で、民間委託至上主義みたいになっていますが、民間の士気を高めていくために、土地をすぐに売却しないで少し様子を見ながらやるとか、いろいろな各方面からの意見を聞いて、それが直営から民間委託するときの良いモデルになれば良いと思います。よそも民営化するから堺市もしようという安直なことではなく、豊かな施設経営ができるように考えていただきたいと思います。行政も硬直化しているところがあるわけですから、民間の利点を生かしたマネジメントになるような努力も含めてやっていただきたいと思います。
 そうしましたら、指定管理の進め方の市としてのあり方についてご意見をお聞かせいただきたいと思います。

小林氏

 評価をどうにかしなければならないというのは、私が1年目に参加したときから、ずっと言っていて、目標を達成したらBというのがそもそもおかしいというのが、最初に目につくところであると思います。何らかの形で評価はしないといけないと思うので、目標を設定して、達成できたかというのは、端的でわかりやすい基準ではあるとは思うのですが、その目標というのが、施設によって、それで良いのかという目標であったり、あとは、利用者サービスの向上への取組の評価は、アンケートをしないといけないというのは決まっているのでしょうか。そういうわけではないけれども、わかりやすいから、どこの施設もアンケートをとっていらっしゃるのでしょうか。行政管理課のほうで、アンケートをしなさいと言っているわけではないのですね。

事務局

 わかりやすいということもあるのではないかと思います。

小林氏

 アンケートをどのようにとって、どういう質問事項を設けるかというのも、行政管理課は全く関与されてないのですか。

事務局

 そこは関与していないです。

小林氏

 もう少し事前に一緒に考えてあげるとか。先程も回答率があまりよくないところもあるという話もありましたので、アンケートの取り方も、一緒に考えてあげないと、あまりやっている意味がないのではないかと思います。関与してはいけないのですか。

事務局

 いえ、そのようなことはないです。その辺、何か一定の基準というか、参考になるようなものを示すというやり方もあると思います。

小林氏

 懇話会で、このような意見が出ているということが、指定管理者まで届いていないのではないかと思います。そのあたりは、もう少し行政管理課で、どこの指定管理者に対しても、こういう方法もあるし、こういう方法もあるし、わからないようなことがあったら相談には乗りますよという姿勢を見せてあげてもいいと思います。

吉良氏

 そもそもの目標管理というか、S・A・B・C・Dの評価基準に、やはり疑問があって、フォレストガーデンの目標管理、適正な管理運営の、事故発生件数はゼロで、目標がゼロ、実績もゼロであるのに、指定管理者の自己評価がBとは、意味がわからないと思います。
 八田荘の光熱費のときも思ったのですが、指定管理者はきちんとやっているので、これ以上、実績を上げられないのに、この評価がBのままだというのは、おかしいと思います。目標管理、指標自体をもっと考え直したほうがいいと、行政管理課のほうで言っていただくほうが良いのではないかと思いました。

堀内座長

 懇話会の意見について、行政管理課だけで考えるのではなく、懇話会からこのような意見があり、こう変えていくので協力してほしいと言ってほしいと思います。

事務局

 評価基準については、今回の評価表に反映すべきだったのですが。当初は、堺市の人事評価を参考にしながら、つくっているというところもありますので。

堀内座長

 他市でもこのように細かく評価をしているところは、そんなにないと思います。堺市はよくやっていると思います。評価基準は人事評価をベースにしているのですか。

事務局

 参考としています。評価基準のわけ方ですとか。全くそのものを使用しているわけではないです。
 目標についても、達成するのに難しい目標もあれば、少し容易なものもあると思いますので、一律に100%であれば全部がSかというと、そうではないものもあると思っています。そのようなところを所管課がなかなか基準にあてはめにくいところもありますので、ご意見をいただいている部分について、対処できるようにしたいと思います。

堀内座長

 事務局に相談ですが、今度の評価報告書では、このS・A・B・C・Dの評価基準の見直しをされたいではなく、例えばこのようにみたいなことを少し踏み込んではどうでしょう。提言は提言ですから、それを生かすかどうかは市が判断すれば良いことです。見直すだけで、見直し方を市に任すのではなく。80~100%でB評価というのは、ものすごく幅があるように思います。私が行っている大学では、90点以上を大体5%以内としてSにしてくださいと言われています。90%達成って、すごいことだと思います。90%達成したからこそ、できてないところまで見られる謙虚さがあるということです。今日は、2回目の会議ですから、今後、これについては、どのような扱いとするかを部長も含めて考えておいてください。

事務局

 わかりました。

湯崎氏

 今までに、この評価基準で、Sだったところはあるのでしょうか。もしSの評価があるのであれば、その事例を知りたいです。

事務局

 2、3年前に出ているものはあります。

湯崎氏

 やりようによってSになれるという可能性を示してくだされば、もしかして必要かなと。
 また、それを教えていただければと思います。

事務局

 わかりました。

松野氏

 利益について、固定資産も出さないわけですから、例えば5%だったら5%を残すということは、もともと予定しておいてもらわないと、みんな手を挙げないし、手を挙げなかったら、いい経営にはなっていけないと思います。大体どれくらい残すのがベストなのかを考えておいてほしいと思います。多分ゼロではないと思いますので、実際ゼロではない数字が残っていって、何か得しているのか損しているのか、よくわからないので、5%なのか、10%なのかはわかりませんが、その辺りはある程度、見解が要るのではないかと思います。

堀内座長

 他県の例で、指定管理者のNPO法人が、ものすごく努力をして、カフェもつくって、ガーデンで食べるような食堂をつくったり、いろいろされていて、2千万円の黒字を出しました。そうすると、県が返すように言ってきたと怒っていました。それはそうだと思います。指定管理者が経営努力をして投資もしたのに。民間は利益があるから受けるのですよ。奉仕活動ではないのです。そのことと、市民サービス、利用者サービスは両立するという、今までのお役所仕事というか、公的なやり方の、あまねく平等にと言いながら、非常に斬新性、改革性がなかったり、専門性がなかったりすることがあって、この指定管理というのは広がってきたのですが、これもNPM(ニューパブリックマネジメント)という、行革方式のやり方です。けれど、受ける側が、そこに働いている人や利用者がブラックやグレーになっては意味がないので、それ相応の利益が担保できるような、指定管理者が、公的な施設を管理運営することによって、公共的社会的信用を得るのです。これはものすごく大きいです。その辺も含めて、ある程度のところで、ロアリミットというか、これ以上は下げないということをやらないと、どんどん下げていったら、もう安かろう悪かろうになって、皆、手を引いていくと思います。その辺が、どこなのかみたいなヒントを堺市から調査とか分析の発信ができたらいいと思っています。S評価がどのようなものか、一度教えてください。

鳥羽氏

 去年もこの評価基準を見直そうという意見が出ていたと思います。ここの基準、80%から100%というのはやはりおかしい。80・90・100にするなら、まだわかるのですが。
 この指定管理者制度ですが、ここへ最初に来たのは平成26年ですが、そのときまで、こんな制度があるということを知らなかったです。意外と知っている人は知っているのですが、どこのあたりまで知っているのかというのは、住民の知名度みたいなものはどのぐらいあるのかということを知りたいと思います。
 このような制度が本当に良いのかどうかというのは、もともとの経費との関係で、どの程度効果が上がっているのか。どれだけ利益が出ていて、プラスが出ているのであれば、やはり、ある程度の利益を手元に置いてあげないといけないのではないか。その基準をどこに置いているのか。もう一つは、我々の意見が少し中途半端になっているところがあると思うので、その辺を見極めていける限り、見極めていきたいと思います。

堀内座長

 指定管理を導入して何年になりますか。どこかで、評価表や評価基準を見直ししてもいいのではないですか。部分見直しであれば、なぜそこだけ変えるのかとなります。いろいろな可能性があるので、これだけが正しいということはないですが、今さら、全てを直営化に戻せないでしょう。それであれば、持続可能な制度にしなければならないと思います。市長も変わられたこの機会に、年度毎の個別評価の施設を確認するだけではなく、そのような会を開催してもよいのではないかと思います。
 懇話会の意見については、4回目の会議頃に、あとの施設の見学とヒアリングが終わった後で、たたき台を出して、皆さんにいろいろ意見を言ってもらって考えていきましょう。

事務局

 はい。

堀内座長

 それをどれだけ採用して、政策、施策化するかは市の判断です。急ぎ過ぎる必要はないけれど、着手として、この評価表とか評価基準とか、十何年やってきたら、どうしてもマンネリになります。それはまた、皆さんの意見を聞いてやりましょう。

事務局

 はい、ありがとうございます。

閉会

堀内座長

 本日は、どうもお疲れ様でした。

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