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第3部 第3章 都心の活力を生む多彩な交流の創出

更新日:2012年12月19日

第1節 国際性豊かなまちづくり

動向と課題

 交通や通信ネットワークの急速な発達などを背景として、地球規模で人、物、情報の交流が飛躍的に拡大しています。そして、経済活動はもとより市民生活に至るまで、世界的な相互依存関係が一層深まり、地球全体がさまざまな意味において一つの圏域となってきています。
 そのため、異なる文化や価値観を認めあう、開かれた地域社会づくりや、外国人が安心してくらし、活動できる環境づくりなど、地域の国際化をすすめることが重要となっています。
 本市においては、アメリカ・バークレー市や中国・連雲港市、ニュージーランド・ウェリントン市との姉妹・友好都市交流をはじめ、さまざまな都市や地域との国際交流をすすめています。また、市民や民間交流団体などによる草の根レベルの交流活動も行われており、今後、より一層、地域のさまざまな主体による幅広い分野での国際交流活動を活発化していくことが必要です。

2010年度の目標

  • 異なる文化や価値観を認めあい、尊重する精神が根づき、さまざまな国や地域の人々との交流が深まっています。また、外国人が不自由なく地域で生活できる環境が整っています。
  • 市民や企業、行政などさまざまな主体が、多彩な分野で国際交流や協力活動を展開しています。

目標の達成度を点検する主な指標の表1の画像

施策体系

国際性豊かなまちづくり (1)地域の国際化をすすめる環境づくり (2)国際交流・協力の促進

主な取り組み

(1)地域の国際化をすすめる環境づくり

  • 学校教育や生涯学習において、異なる文化に親しむ機会を提供するとともに、国際理解を深めるイベントや啓発活動などをすすめます。
  • 本市に住み、働く外国人市民が生活しやすい環境を整備するため、ボランティアやNPOなどと連携しながら、外国語による市政・生活情報の提供や医療、住宅、教育、労働などの相談機能を充実するなど生活支援に取り組みます。また、外国人に対する日本語の学習機会を充実します。
  • 日本語の理解が困難な外国人の子どもや日本に帰国した子どもが十分な教育を受けることができるように、日本語や生活習慣などを学ぶ機会を提供するとともに、教員に対する語学研修を実施するなど教育体制を充実します。
  • 留学生が安定した生活を送ることができるように、大学や関係団体などと連携しながら、留学生の受け入れ環境を充実します。
  • 外国人の来訪者に対する観光や市勢などの情報提供を充実するとともに、滞在中の各種相談に応じられるように体制を整備します。また、ホームステイなど市民の主体的な取り組みを促進します。
  • 行政施設や交通機関、医療機関、商業施設などにおける外国語表記など、外国人にとっても利用しやすい公共施設の整備を促進します。
  • 外国人市民の審議会委員への参加など、政策形成に意見を反映する機会を充実します。また、地域のさまざまな活動に参加できる機会づくりをすすめます。

(2)国際交流・協力の促進

  • 姉妹・友好都市をはじめ世界の都市や地域との間で、文化、スポーツ、学術、経済、技術協力など、幅広い分野にわたる国際交流をすすめます。また、青年海外協力隊員への支援など、国際協力事業に取り組みます。
  • 本市が有する歴史文化資源をはじめ、大学や企業などさまざまな地域資源を活かした国際交流をすすめます。
  • 市民をはじめさまざまな主体による国際交流や協力活動が活発化するように、海外事情や国際交流などに関する情報の提供や支援などを充実します。
  • 国際社会で活躍できる人材を育成するため、外国青年招致事業などを活用した外国語教育や子どもたちが異なる文化に親しむ機会を充実します。
  • 市民主体の国際交流推進体制を確立するため、ボランティアや国際交流団体の組織化、国際交流活動の拠点となる場づくりをすすめます。
  • 西暦2000年世界民族芸能祭の理念を継承するとともに、開催によって得られた資産を活用し、世界の人々との交流や相互理解を深める事業をすすめます。

主な関連施策

第2節 交流が広がる高度情報社会づくり

動向と課題

 情報通信技術の飛躍的な進歩などを背景とした高度情報化の急速な進展によって、時間的、距離的な制約が克服され、さまざまな情報の入手、利用及び発信が容易になるなど、市民生活から経済活動に至るまで、大きな影響を受けています。
 このようななか、本市においては、テレトピア計画をはじめ各種の地域情報化施策に取り組んできましたが、急速に進展する高度情報化に対応して、情報化がもたらす恩恵を市民生活の向上や豊かな地域社会づくりに活かすための環境づくりが必要です。また、情報通信基盤は都市の社会資本として、その重要性が一層高まっており、先駆的な技術を活かした情報通信基盤の整備が求められています。
 さらに、情報通信の発達がもたらす利便性を安心して享受できるように、プライバシーの保護や情報セキュリティ対策など、各種の課題への適切な対応が求められています。また、情報化の進展が教育や雇用、労働環境、人間関係などに与える影響を予見し、対応をはかっていくことが必要です。

2010年度の目標

  • 市民だれもが主体的に情報の受発信を行うことができる環境が整っています。また、情報通信技術を活かして、市民生活の利便性の向上や都市の活性化がはかられています。

目標の達成度を点検する主な指標の表2の画像

施策体系

交流が広がる高度情報社会づくり (1)情報活用能力の育成 (2)市民生活を支える情報サービスの充実 (3)情報通信基盤の整備 (4)行政の情報化の推進

主な取り組み

(1)情報活用能力の育成

  • 学校教育をはじめ生涯学習や職業能力の開発などの機会を通じて、市民の情報活用能力の向上に努めます。
  • 市民の情報管理や知的所有権の保護などに関する情報提供や啓発をすすめます。また、個人情報などを扱う事業者に対して、情報管理の徹底などを要請します。

(2)市民生活を支える情報サービスの充実

  • 行政情報や生涯学習、文化、観光、スポーツ・レクリエーションなど各種分野の情報システムを整備・拡充します。また、これらシステムをネットワーク化し、総合的な情報提供システムを構築します。
  • 市民、企業及び行政など、さまざまな主体がもつ情報を総合的にネットワーク化し、堺に関する情報を一元的に内外に発信するとともに、情報ネットワークを活用して、市民相互の交流の場を提供します。
  • 災害時や緊急時に市民の安全を守るため、気象などの予測情報や災害情報などを迅速に収集伝達するシステムを整備・充実します。
  • 高齢者や障害者をはじめ、だれもが使いやすい情報システムの整備に努めます。

(3)情報通信基盤の整備

  • 市民生活の利便性の向上や都市活動の活性化をはかるため、技術革新の進展に対応した高度な情報通信基盤の整備を促進します。
  • 市内に張り巡らされたケーブルテレビ網については、地域密着型メディアとしての特性を活かした活用や、情報通信基盤としての幅広い活用を促進します。

(4)行政の情報化の推進

  • 行政運営の効率化・高度化をはかるため、行政事務や情報管理への情報機器の導入をはじめ、情報のデータベース化・ネットワーク化をすすめます。
  • 住民票をはじめ、各種証明書などの自動交付システムを導入するとともに、行政窓口のワンストップサービス化や行政手続の電子化をすすめます。
  • 個人情報の保護対策を徹底するとともに、コンピュータウイルスの侵入やコンピュータ犯罪などへの対策を強化するなど、情報通信システムの安全性を確保します。
  • 災害や事故などによるシステムの停止などの事態に備えて、コンピュータシステムや通信回線の二重化、重要データの分散管理などをすすめます。

主な関連施策

第3節 観光・コンベンションの振興

動向と課題

 アジア・太平洋地域の経済発展などを背景として、今後これら地域からの来訪者の飛躍的な増加が予想されています。また、関西においては、関西国際空港の2期事業をはじめ、広域的な交通網の整備がすすめられており、地域の活性化の手段として観光・コンベンション振興の重要性は高まっています。
 一方、価値観の多様化や自由時間の増大などにともない、人々の観光に対するニーズは、「見る観光」から「参加・体験する観光」や「本物志向」などへと変化しています。
 このようななか、本市においては、歴史文化資源などを活用した観光振興をはじめ、各種イベントの開催、コンベンションの誘致などをすすめてきました。今後は、ビジター産業を成長産業の一つとしてとらえ、国内外から幅広い来訪者を誘致できる新たな観光魅力の創出や集客・交流機能のより一層の充実が必要です。

2010年度の目標

  • 本市が有するさまざまな資源を活かした都市の個性や魅力が発信され、内外から多くの人々を集客し、活発な交流が生まれています。また、集客・交流を支える産業活動が活発化しています。

目標の達成度を点検する主な指標の表3の画像

施策体系

観光・コンベンションの振興 (1)魅力ある観光資源の整備 (2)集客・交流のしかけづくり (3)コンベンションの振興 (4)来訪者の受け入れ体制の充実

主な取り組み

(1)魅力ある観光資源の整備

  • 歴史文化や自然環境資源を活用して、堺ならではの観光資源として整備します。また、商業や集客施設などを充実し、都市がもつ機能を集客資源として活用します。
  • 伝統産業をはじめ、市内産業の技術や施設などを活かした産業観光を振興するとともに、集客を通じて地域産業の活性化を促進します。
  • 地域別や目的別に多様な観光ルートづくりをすすめ、観光資源相互のネットワーク化をはかります。また、「見る」だけにとどまらず、参加・体験型の観光資源を充実します。
  • 社会経済情勢の変化にともなう観光需要の動向把握に努め、新たな観光資源の発掘や開発に取り組みます。

(2)集客・交流のしかけづくり

  • 観光客を積極的に誘致するため、堺ならではの魅力ある旅行商品を企画・開発し、旅行代理店をはじめ、関係機関・団体などに対する宣伝活動や、各種の媒体を利用した情報発信を充実します。
  • 歴史文化をはじめさまざまな地域資源を活用したイベントの開催や都市PRなどを通じて、観光客の誘致や都市イメージの向上に努めます。
  • 旅行業や運輸業、宿泊業、飲食・小売業、文化・アミューズメント・スポーツ関連産業などのビジター産業の振興に取り組みます。
  • 周辺都市と連携して、広域的な観光資源のネットワークづくりや宣伝活動などに取り組みます。

(3)コンベンションの振興

  • コンベンションを誘致するため、大学など関係機関・団体と連携して、全市をあげた誘致活動を展開します。
  • 歴史文化や自然、学術、産業などの地域資源を活かした会議やイベント、見本市などを開催します。
  • 集会文化系施設などの整備にあたっては、各種コンベンションの開催に対応できる機能の導入に努めます。

(4)来訪者の受け入れ体制の充実

  • 市民、事業者及び行政が一体となって、来訪者に対するホスピタリティの向上に努めるとともに、観光案内や情報提供などの受け入れサービスを充実します。また、ボランティアによる観光案内などの活動を支援します。
  • 案内板の設置や道路へのサインなど、観光サインシステムを充実します。
  • 観光施設やコンベンション施設、宿泊施設などの間の交通利便性を向上するため、公共交通手段や観光レンタサイクルの充実に努めます。また、観光施設周辺における駐車場の整備を促進します。

主な関連施策

第4節 総合的な交通基盤の整備

動向と課題

 都市における市民生活や産業活動を支える基盤として、都市交通の果たす役割はますます重要となっています。一方、自動車交通量の増加にともなって、交通渋滞などの交通問題が深刻化し、環境をはじめ社会経済全般への影響も懸念されています。
 本市の交通体系は、南北方向に大阪都心部と結ばれた鉄軌道網と都心を中心にした放射状及び環状に走る幹線道路網、都心から放射状に広がるバス網で構成されており、東西方向の交通網が脆弱です。また、都心やその周辺地域において交通渋滞もみられます。さらに、臨海新都心の整備や関西国際空港の2期事業にともない、新たな交通需要の増加も予想されています。
 このようなことから、東西方向の交通機能の強化をはじめ、新たな交通需要に対応できる総合的な交通体系を整備するとともに、公共交通機関の利用促進や自動車利用の適正化などを促進し、良好な交通環境を確保することが必要です。

2010年度の目標

  • 公共交通網や道路網の整備・充実により、総合的な交通ネットワークが形成され、市民生活や産業活動が円滑に行われています。
  • 自動車利用から公共交通機関への転換や交通容量の拡大などがすすみ、交通渋滞がなくなっています。

目標の達成度を点検する主な指標の表4の画像

施策体系

総合的な交通基盤の整備 (1)公共交通網の整備 (2)道路網の整備 (3)良好な交通環境の確保 (4)物流機能の充実

主な取り組み

(1)公共交通網の整備

  • 交通需要の利用実態に応じて交通事業者に輸送力の増強を要請するとともに、バス・鉄軌道相互の有機的な連携をはじめ公共交通網の充実などをはかり、公共交通機関の利便性を向上します。
  • 臨海新都心形成の進展などに応じて、都市拠点市街地ゾーンの鉄道駅を結節する東西鉄軌道を整備するとともに、周辺都市を含めた広域的なネットワークの形成をはかります。
  • 大阪市方面への通勤・通学の混雑緩和や、大阪市臨海部と臨海新都心及び都心との連携を円滑にするため、地下鉄四つ橋線の堺方面への延伸をすすめます。
  • 関西国際空港の2期事業や臨海新都心の整備にともなう交通需要への対応をはかるとともに、大阪湾岸地域との交通ネットワークを強化し、集客・交流機能を高めるため、海上交通の導入を検討します。
  • 都心においては、安全で快適な歩行者空間を創出しながら、交通利便性を確保するため、路面電車の活用や新たな公共交通機関の導入を検討します。
  • 身近な日常生活圏の公共交通を確保するため、鉄道駅を中心とした小型巡回バスの導入など、効果的・効率的なバス網の整備、再編をすすめます。

(2)道路網の整備

  • 市域内におけるさまざまな都市活動や市外との連携が円滑に行われるように、高速道路網の充実をはじめ、幹線道路、生活道路などを計画的に整備し、相互が有機的に連携した総合的な道路ネットワークを形成します。また、幹線道路などの広い幅員を利用して、自転車走行空間の確保に努めます。
  • 既存の高速道路網の効果的な利用と、市域内の東西方向における一般道路の交通混雑の緩和をはかるため、阪神高速道路大和川線の整備を促進します。
  • 幹線道路においては、環状及び東西方向の交通利便性を高めるなど、計画的な整備をすすめます。

(3)良好な交通環境の確保

  • 交通混雑の緩和と環境負荷の軽減をはかるため、自動車利用から公共交通機関への転換や自動車の適正な利用を促進するなど、総合的な交通需要マネジメントをすすめます。
  • 公共交通機関の運行システムの改善や定時性の確保などをはかり、公共交通機関の利便性の向上を促進します。
  • 交通渋滞の解消と道路交通の円滑化をはかるため、鉄道と幹線道路の立体交差化や交差点の改良などをすすめます。また、違法駐車対策をより一層充実します。
  • 鉄道とバス、タクシーなどとの間の交通結節機能を高めるため、駅前交通広場の計画的な整備をすすめます。
  • 都心内の円滑な交通環境を確保するため、都心及びその周辺地域において駐車場の計画的な整備をすすめます。

(4)物流機能の充実

  • 堺泉北港の港湾機能を充実するため、港湾物流ターミナルの整備を促進します。
  • 市域内外の物流の円滑化をはかるため、広域的な交通結節性の高い地区などにおいて、物流施設の整備を促進します。

主な関連施策

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市長公室 政策企画部 計画推進担当

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