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第4部 第2章 市民生活を支援する産業の振興

更新日:2012年12月19日

第1節 商業・サービス業の振興

動向と課題

 近年、商業を取り巻く環境は、消費者意識の変化や規制緩和の進展、情報技術の進歩などを背景に大きく変化しており、市民の消費行動も個性化・多様化がすすんでいます。
 このようななか、商業立地の郊外化や、コンビニエンスストア、インターネットを活用した販売などの新業態の台頭がすすむ一方で、これまでの地域の商店街や小売市場については空店舗が目立つなど活力が低下し、まちづくりの面からも大きな課題となっています。
 また、少子・高齢化の進展や質の高い生活への志向などにともない、医療・福祉などの生活支援サービスや、教育・文化、余暇などの生活の質的向上をもたらすサービスに対する需要が高まってきています。
 このような日常生活に密着した商業・サービス業については、市民が快適で豊かな都市生活を送るうえで不可欠なものです。そのため、既存の商店街などのよさや地域の特色を活かしながら、魅力ある商店、商店街づくりを促進するとともに、多様な生活ニーズに対応した生活関連サービス業の集積をはかることが必要です。

2010年度の目標

  • 都市拠点や地域生活拠点などにおいて、地域の特色を活かした商業地が形成され、市民をはじめ内外からの来訪者でにぎわっています。
  • 魅力ある商業・サービス業が立地し、市民が必要なときに必要な商品やサービスの提供を受けることができる環境が整っています。

目標の達成度を点検する主な指標の表1の画像

施策体系

商業・サービス業の振興 (1)地域特性に応じた商業の振興 (2)消費者に魅力ある商店・商店街づくり (3)生活関連サービス業の充実

主な取り組み

(1)地域特性に応じた商業の振興

  • 都市拠点や地域生活拠点、郊外の幹線道路沿道などにおいては、交通環境をはじめまちづくり全体との整合を確保しながら、それぞれの地域特性に応じた商業施設の適切な配置を誘導します。また、大型店の進出・撤退などが市民生活や地域商業へ及ぼす影響を調査し、適切な対応に努めます。
  • 都心のうち南海高野線堺東駅周辺地区においては、魅力ある商店の集積をはかりながら、商店街と大型店を有機的に結びつけ、堺都市圏の中心となる商業地を形成します。また、文化機能や交流空間などを整備することによって、来訪者の回遊性を高め、地域の集客力の向上をはかります。
  • 都心のうち南海本線堺駅周辺から堺旧港に及ぶ地域や山之口地区については、商業機能の一層の充実をはかり、核となる商業地を形成します。
  • 中百舌鳥新都心及び地下鉄御堂筋線の沿線地域については、広域的な交通利便性を活かして、内外から若い世代の人々を集客できる新しい生活文化創造型の商業地を形成します。
  • 臨海新都心においては、商業機能と文化・アミューズメント機能、交流機能などが一体となった複合商業空間の整備を促進し、広域的な顧客吸引力を有する商業地を形成します。
  • 地域生活拠点をはじめ主な鉄道駅の周辺地区などにおいては、これまでの商業集積を活かしながら、必要に応じて都市基盤の整備をすすめるとともに、地域の創意工夫により、地域における市民生活の中心となる商店街づくりに取り組みます。
  • 郊外の幹線道路沿道などにおいては、周辺環境との調和や近隣の住環境などに配慮し、商業施設の適正な立地に努めます。

(2)消費者に魅力ある商店・商店街づくり

  • ショッピングモール、街路灯、駐車場などの整備・充実や施設のバリアフリー化など、消費者の視点に立った商店街づくりを支援します。
  • 市民の日常的な買物や各種の生活ニーズに対応し、地域のコミュニティの場ともなる商店街づくりを促進します。また、空店舗や空閑地を活用した集客事業などを支援します。
  • インターネットを活用した販売や商店街共通カードシステムの導入など、商店街、小売市場などの情報化への対応を促進します。
  • 新しい経営感覚を備えた人材を育成するため、消費者ニーズや市場動向などに対応した研修・講習会や経営相談、情報提供を充実します。

(3)生活関連サービス業の充実

  • 医療・福祉、教育・文化、余暇関連など生活ニーズに対応した生活関連サービス業の集積をはかるため、資金援助や情報提供など多面的な支援に取り組みます。
  • 福祉、教育、文化、環境など市民のさまざまなニーズに対応した地域密着型のビジネスに取り組むNPOや企業などの活動を支援します。

主な関連施策

第2節 農業・漁業の振興

動向と課題

 本市においては、消費地と隣接した立地の優位性を活かし、野菜や畜産など収益性の高い農業経営が行われています。農業生産額では、大阪府全体の約1割を占め、府下で第1位となっています。しかし、近年、都市化の進展による農地の減少、日照・用水などの農業生産環境の悪化、農業就業人口の減少や後継者不足といったさまざまな課題を抱えています。
 また、漁業については、許可漁業などにより大阪湾に広く漁場を求めて操業しているほか、近年では、地域産物展示販売施設が開設され、消費者に新鮮な魚類を廉価で提供するなど、新たな展開もみられます。
 一方、市民生活においては、安全で新鮮な農水産物に対するニーズや、自然志向、自由時間の増加などを背景として、観光・体験型農業や海洋性レクリエーションに対する関心が高まっています。
 このようなことから、創造的で魅力ある農漁業経営や地域の特性を活かした生産基盤の整備を促進するとともに、市民が農漁業や自然などに親しみ、ふれあう機会や場づくりをすすめることが必要です。

2010年度の目標

  • 創造的で魅力ある農漁業経営が行われ、新たな展開に向けて担い手が育っています。また、農業生産基盤や漁港機能が充実し、安全で特色のある産品が供給されています。
  • 市民が楽しみながら農漁業に親しみ、自然や生産者とふれあう機会が充実しています。

目標の達成度を点検する主な指標の表2の画像

施策体系

農業・漁業の振興 (1)創造的で魅力ある経営の促進 (2)生産基盤の整備と多面的活用の推進 (3)ふれあい農業・漁業の推進

主な取り組み

(1)創造的で魅力ある経営の促進

  • 経営感覚に優れ、意欲をもった経営者を支援し、市場や消費者ニーズに敏感で創造的な経営の担い手を育成します。
  • 女性や高齢者などもみずからの能力や技術力に応じて、生産や加工、流通など、農業ビジネスに参加しやすい環境を整備します。また、他産業からの新規就業を支援します。

(2)生産基盤の整備と多面的活用の推進

  • 優良農地の確保と効率的な土地利用をはかるため、自然環境との調和に配慮しつつ、農業生産基盤を整備します。
  • 農地及び農業用施設のもつ自然、景観、防災、教育などの多面的な機能を最大限発揮できるように、農家などの意向を取り入れながらこれらの整備・維持管理に努めます。
  • 環境と調和した持続的な農業を確立するため、有機物の土壌還元などによる健康な土づくりをはじめ、自然循環機能を活用した農業技術の開発と普及を促進します。
  • 漁港の環境保全や操業の安全確保に努めるとともに、市民が憩い、親しめる海辺の環境を整備します。また、防災や海洋性レクリエーションニーズなどに配慮した安全で機能的な漁港施設を整備します。

(3)ふれあい農業・漁業の推進

  • 農業を身近に感じられる散策路や農産物直売所などを整備し、市民が農や自然とふれあう場を充実します。
  • 南部丘陵においては、「堺・緑のミュージアム」、「フォレストガーデン」、酪農団地、観光農園や農村風景などを活かして、観光農業のネットワークづくりをすすめます。
  • 南部丘陵に残された棚田や田園景観などについては、貴重な文化的資源として農家や市民などと協働して保全・継承に努めます。
  • 市民農園の整備を促進し、市民が身近に農を体験し、農家と交流する機会を充実します。
  • 酪農団地においては、市民が農業体験や学習を通じて動物や自然とふれあうことができる場を整備するとともに、ブランド牛乳のPRなどをすすめます。
  • 消費者に新鮮で安全な農水産物を供給するため、市場流通をはじめ、地場流通、産地直売など多様な流通経路の確保に努めます。
  • 健康、安全、新鮮、こだわりなど多様化する消費者ニーズに対応するため、公設研究機関などと連携して、伝統野菜をはじめ堺ブランドによる農産物の開発を促進するとともに、地場農産物のPRや販売促進を支援します。
  • 漁港や水域を利用して、市民が海に親しみ漁業にふれあう機会や場を充実します。また、関係機関と連携して、魚食の普及や消費拡大を促進します。

主な関連施策

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市長公室 政策企画部 計画推進担当

電話番号:072-228-7517

ファクス:072-222-9694

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