ペットの熱中症にご注意ください
更新日:2016年8月10日
犬や猫は全身に汗をかいて熱を発散することが出来る人間と違い、「舌の表面」や「肉球」からしか熱を発散させることができず、暑さにとても弱い動物です。
春から秋にかけて、気温が上昇している時は、熱中症にならないように十分注意しましょう。
熱中症になりやすい状況の例
- 気温が高い
- 地面が熱い
- 風が通らず熱がこもる
- 動物が落ち着かず興奮気味である(旅行中、移動中など)
熱中症の症状
- 激しくあえぎ呼吸を繰り返す
- フラフラする・ぐったりしている
- 大量のよだれ
- (さらに悪化した場合)脱水症状、下痢・嘔吐、濃いオレンジ色の尿、血尿、血便 など
熱中症は重症化すると死亡することもある恐ろしい疾患です。
熱中症にかかったら
すぐに涼しい場所に移動させて水を与え、脇や足の付け根などを冷やすとともに、速やかに動物病院に相談しましょう。
特に熱中症にかかりやすい犬
- 老犬、肥満犬、子犬、病気にかかっている犬
- 短頭種や鼻の短い犬(チワワ、フレンチブルドッグ、ボストンテリア、パグ、ブルドッグ、シーズー、ペキニーズなど)
- 寒い地方原産の犬(シベリアンハスキー、セントバーナード、サモエド、グレートピレニーズ、ニューファンドランド、バーニーズマウンテンドッグ、秋田犬など)
ペットを車に乗せるときの注意
決してエアコンを切った状態でペットを車内に残さないでください!
エアコンを切ってわずか数分で、車内はサウナのような高温になる場合があります。
エアコンをつけていても、バッテリー切れなどのトラブルでエアコンが勝手に切れることがありますので、わずかな時間でも、絶対にペットを車内に残さないようにしましょう。
ペットから長時間目を離さず、様子をよくみるようにしましょう。
こまめに水分補給をさせるとともに、ペットの体調に異常が出ていないかよく観察しましょう。
ペットをキャリーケースに入れて車に乗せる場合は、中のペットの状態を人が常に確認できるように乗せるようにしましょう。
トランクにペットを入れないでください!
閉鎖されたトランク内はエアコンが全くきかず、またペットの状態が常に確認できないため、トランクには決して入れないようにしましょう。
ペットを室内で留守番させるときの注意
エアコンをつけて留守番させましょう。
室内でも、風通しがよくないと熱がこもり、車内と同様に温度が急激に上がってしまうことがあります。
室内にペットを残して外出するときは、室内が確実にそのペットにとって快適な温度や湿度になるようにして外出しましょう。
注意
- エアコンが「自動で切れるタイマー設定」になっていないことを確認してください。
- 上記で紹介した「特に熱中症にかかりやすい犬」は、特に暑さに弱いので、必ずエアコンをつけて留守番させるようにしましょう。
犬を外で飼う場合の注意
犬が常に風通しのよい涼しいところへ移動できるようにしておきましょう。
直射日光を浴び続けると特に危険です。
- 広い屋根の下に犬の居場所を作る
- よしずなど、日差しをさえぎる物を設置して日陰を作る など
注意
- ある時は涼しい日陰でも、時間帯によっては日なたになってしまうことがあります。犬がいつでも涼しい日陰に自分で移動できるようにしておきましょう。
犬の居場所の地面が熱くならないようにしましょう。
コンクリートなどの地面は、日陰でも日なたのように熱くなっている場合があります。
手で触って温度を確かめてみましょう。
犬の居場所の地面が熱い場合は、すのこをひく・ 犬の居場所を涼しい場所に移動するなどの対策を行いましょう。
水は涼しいところにたっぷり置き、いつでも冷たい水が飲めるようにしておきましょう。
外飼いの犬でも室内に入れられるように環境を整えておきましょう。
犬が熱中症や他の病気にかかった時に備えて、
外飼いの犬でも、体調管理のしやすい室内に入れることができるように、あらかじめ準備をしておきましょう。
散歩は涼しい時間帯に行ないましょう。
炎天下のアスファルトの地面は非常に熱くなっています。
人より地面に近い犬は、太陽からの熱だけでなく、地面からの「放射熱」の影響も受けやすいため、散歩中でも熱中症にかかってしまいます。
炎天下での散歩は熱中症になるだけでなく、肉球をやけどすることがありますので避けましょう。
散歩に出かけるときは、涼しい時間帯を選び、日なたの地面が熱くないことを触って確かめてから出かけるとよいでしょう。