ローリングストックをはじめよう!
更新日:2025年1月6日
大規模な災害が発生すると、電気、水道、ガスなどのライフラインが停止するだけでなく、生活に必要な食料や日用品が手に入らなくなる可能性があります。
ライフラインの復旧や支援物資が届くまでの被災生活を乗り越えられるよう、最低3日分、できれば1週間分の食料や飲料水、日用品を備蓄しましょう。
目次
普段の生活に備蓄を取り入れる「ローリングストック」
「ローリングストック」って?
「ローリング(循環)」するように「ストック(備蓄)」の使用・補充を繰り返すこと
「非常時には非常食・防災グッズを」という考え方ではなく、普段から少し多めに食材や生活必需品を買っておき、使った分だけ買い足していく。この繰り返しにより常に一定量の備蓄を行う方法です。
備蓄ではなくなぜローリングストック?
備蓄は大切ですが、実際は「忙しい」「続かない」「スペースもお金もない」などで難しいと感じる方が多いのではないでしょうか。ローリングストックは、普段のくらしを少し工夫するだけで無理なく備えることができるので、災害用にわざわざ備蓄しておくのが難しいという方にもおすすめです。
ローリングストックのメリットって何?
【お手軽】
- 普段の買い物の範囲でできるのでコストや時間的負担が少ないです!
- 買い置きスペースを少しだけ増やすだけで対応できます!
【安心】
- 災害時でも、普段から慣れたものを食べたり使用したりできます!災害時は心と体に大きなストレスがかかるので、普段から慣れたものは安心につながります!
- 消費(賞味)期限の長いものに限る必要がないので、様々な種類のもの、好きなものを備えておくことができます!
- 日々の生活の中で古いものから消費し、新しいものを買い足していくので、 備蓄品の「期限切れ」を防ぐことができます!
やってみよう!ローリングストック
1.多めに食料や飲料水、生活必需品を買っておく
備蓄しておく食料や日用品を購入します。この際に“買い置き”と捉えれば、レトルト食品や缶詰だけでなく、野菜のような生鮮品や、冷凍食品などもローリングストックの対象にすることができます。
また、食品だけではなく、飲料水やトイレットペーパー、カセットボンベ、乾電池といった生活必需品も対象になります。
2.古くなったものから順に、普段の生活の中で使っていく
買っておいたもののうち、古くなった(期限が迫ってきた)ものから毎日の生活の中で消費していきます。
定期的に消費する日を決めておくと、スムーズに循環させやすくなります。
3.使った分を買い足し、新しいものを備えておく
災害はいつ起きるかわかりません。消費した分は、なるべく早く補充するようにしましょう。
Q.備蓄品を選ぶ際の注意点は?
A.常温保存が可能で比較的賞味期限が長いものがベストです。また、栄養面も考えてたんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維が摂れるもの、自分や家族の好みに合ったものを選びましょう。
Q.どれくらいの量をストックしておく必要がある?
A.災害時は支援物資が届くまでに3日以上かかり、物流の停止により1週間以上食品などが手に入らないことが想定されます。そのため最低3日分(~1週間分)の食料、飲料、生活必需品を家族人数分備蓄してください。
栄養バランスを考えた備蓄を
買いおきしたい食品の例をご紹介
災害時に、普段から食べ慣れた食べ物・栄養バランスの良い食べ物を食べることは、ストレスを和らげ、心身を健康に保つことにも役立ちます。
備蓄しておく食品も、主食+主菜+副菜を意識して栄養バランスを考えたものにしましょう。
非常時の食事も普段の食事と同じように
必需品
水(飲料水)
※1人1日3リットル×3日分
主食
ごはん・パン・麺類(エネルギー源)
例)無洗米、レトルトのおかゆ、パン、乾麺(カップ麺)、シリアル、乾パンなど
主菜
肉や魚・大豆製品・卵などのたんぱく質を多く含む、食事のメインになるおかず(たんぱく質源)
例)肉・魚・豆などの缶詰、レトルト丼、カレー・パスタ、フリーズドライ、ロングライフ牛乳など
副菜
野菜の煮物やサラダ、汁物など。主食、主菜で不足しがちなビタミン・ミネラル・食物繊維(ビタミン・ミネラル源)
例)乾燥野菜(ほうれん草など)、切り干し大根、乾燥わかめ、日持ちする野菜、ひじき缶、コーン缶、トマト缶、レトルトスープ、即席汁物、ドライフルーツなど
間食
果物、チョコレート、ビスケット、あめなどのお菓子類、栄養補助食品
必要に応じて
調味料、アレルギー対応食品など
色々な非常食で楽しく備蓄!
自分の家族や好みにあった非常食を備蓄しておくことで、災害時でもおいしい食品を食べることができます。
大型スーパー、ホームセンターなどの防災コーナーなどで、さまざまな非常食が陳列されています。
日常の買い物ついでに、非常食もチェックしましょう。美味しい非常食も多いので「ローリングストック」におススメです。
非常食を活用したレシピをご紹介しています
期限切れを防ぐ管理方法
期限をリスト化して目につく場所に貼る
取り出しやすい場所に収納し、「食品名」「個数」「賞味・消費期限」を確認しやすくリスト化することで、期限切れや過剰な買い足しを防ぎます。
収納ケースの外側や冷蔵庫など見える場所に貼っておくのが便利です。
食品だけじゃない!それぞれの家庭に応じたストック例
ローリングストックの対象は、食品だけではありません。
それぞれの家庭で日常的に必要な生活必需品も、ローリングストックで備蓄しておきましょう。
高齢者世帯
とろみ剤、大人用紙おむつ、入れ歯用洗浄液、その他介護用品など
赤ちゃんのいる世帯
粉ミルク、離乳食、おむつセット(おむつ、おしりふき、おむつ替えシート)など
その他
コンタクトレンズ、常備薬など
熱源も備蓄しておくと便利
カセットコンロがおすすめ!
ライフラインが停止した場合にも、ごはんやスープなどの加熱・調理をすることができます。加熱をすると食材の香りも引き立つので食欲が増し、非常食をよりおいしく食べることができます。鍋ややかんなどもあれば便利です!
※カセットボンベは1人1週間あたり約6本の備蓄が必要です。
カセットコンロとポリ袋でお米を炊く方法
用意するもの(1~2人分)
- 無洗米1合(150g)
- 水(200ml)
- 耐熱性のポリ袋
手順
(1)お米と水をポリ袋に入れ30分置いておく※膨張しないよう空気を抜くために袋をねじりながら結ぶ
(2)ポリ袋が鍋肌に当たって破れないよう、耐熱皿を敷く
(3)沸騰状態の鍋に袋を入れ20分湯せん
(4)火を消して10分蒸らしてできあがり※袋から食べれば洗い物が出ません
災害発生!ライフラインが止まった!そのときは
まずは冷蔵庫や冷凍庫などの食材から
まずは、放っておくとすぐに悪くなってしまう冷蔵庫や冷凍庫などの食材から使用しましょう。その次にローリングストックしておいた物資の出番です。災害の規模によっては長引く可能性もありますので、計画的に消費することが大切です。
災害への備えは、まず始めることが大事
できることからで構わない
災害に備えると言っても、全てを一気にこなすのは難しいものです。だからこそ、まずは、自分にできることから始めてみましょう。手軽なローリングストックはもちろん、想定される災害を調べること、避難所までのルートを確認すること、家具の配置を見直すこと、防災訓練に参加してみることなどなど。
災害が起きてから「必要だと知っていたけれど何もしていなかった」では、もう遅いのです。災害はいつ起こるかわからず、備えはいつ始めても、早すぎるということはありません。 ぜひ!できることから始めましょう!
いずみ市民生協の機関誌いずみに取り上げられました
特集記事「ローリングストックを知ろう!」
「機関誌いずみ」は、毎月1回、いずみ市民生協の宅配利用組合員約27万人への配布及び12店舗(市内店舗は大野芝店、深坂店、野々井店)に設置されます。
いずみ市民生協「機関紙いずみ1月号」(PDF:2,518KB)
❝料理する派❞にオススメのコンテンツ
味の素株式会社「❝料理する派❞のローリングストック」
食品の家庭備蓄を日常の一部に。
普段の食生活を少し工夫しながら、無理なく災害時に備える方法をご紹介します。
下記メニューの他にもたくさん!
お手軽!ツナ缶青椒肉絲(PDF:174KB)
お肉の代わりにツナ缶活用!おうちにあるものでパパっと簡単☆
キャベツとコーンのモチモチお好み焼き風(PDF:201KB)
お餅を使ったお好み焼き風!フライパン1つで手軽☆おやつにも◎
ミニ・ランチョンミートおむすび(PDF:203KB)
ミニサイズで食べやすい!甘めの卵とうま味のあるランチョンミートでやみつきに
「❝料理する派❞のローリングストック」(味の素株式会社の食の情報サイト「AJINOMOTO PARK」内)
関連リンク
めざせ!「食品ロスゼロの!」消費者庁ホームページ(外部サイトへリンク)
災害時に備えた食品ストックガイド(農林水産省)(外部リンク)
要配慮者用 災害時に備えた食品ストックガイド(農林水産省)(外部リンク)
単身者用 災害時に備えた食品ストックガイド(農林水産省)(外部リンク)
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