「日本と世界が出会うまち・堺 2019」プロジェクト(終了しました)
更新日:2020年6月1日
堺の国際交流史などにスポットをあてた「日本と世界が出会うまち・堺 2019」プロジェクトを実施します。
このプロジェクトは、高校生を主な対象にして、公募形式によって堺の国際交流の歴史等を研究発表してもらう取り組みです。
堺は、ユネスコ世界文化遺産登録をめざす百舌鳥古墳群が造営された古代より、アジアをはじめとする多彩な国際交流で発展し、15世紀から17世紀にかけては、日明貿易、琉球貿易、南蛮貿易、朱印船貿易などで繁栄し、「日本のベニス」と呼ばれた歴史を持ちます。千利休に代表される茶の湯文化なども、この時代に大きく花開きました。
このような輝かしい堺の国際交流の歴史等について、次世代を担う若者が調査・学習・研究・発表することにより、堺や日本そして世界の歴史文化に対する理解を深めるとともに、多文化共生の心を育み、アジアをはじめ世界各地域との新たな架け橋となる人材の育成にも繋がります。
この趣旨に沿って、高校生および中学生が堺や地域の歴史などをフィールドワークや体験学習によって調べ学習し、その成果を発表していただく場を用意して参加者を顕彰します。
大阪大学や高等学校等の教育機関と堺市博物館が連携する「博学連携」の堺モデルとして、2013年にこの取り組みを開始しました。若者に堺の歴史文化はもとより、日本や世界の歴史についても学び・知り・理解する楽しさを体感してもらう貴重な機会を提供するものであり、当館の魅力を発信する上で、さらには堺の歴史文化を活かした都市魅力の創造の点でも有益な取り組みであると考えております。
これらの目的を達成するため、今年度も継続して当プロジェクトを実施します。
NEW 発表会の様子などの最終報告を更新しました。
プロジェクトの概要(進め方)
研究発表会の様子
(1)高校生等による研究発表の公募
大阪府内の高校生を主な対象として、堺の国際交流の歴史等に関する研究を公募し、その成果を(2)で発表してもらいます。
【公募締切】2019年(令和元年)6月22日(土曜)
(2)「日本と世界が出会うまち・堺 2019」研究発表会
【日時】2019年(令和元年)11月17日(日曜)14時~18時30分(予定)
【場所】堺市内ホール(堺市立東文化会館メインホールを予定)
主催
堺市 主管:堺市博物館
大阪大学 主管:大阪大学歴史教育研究会
後援
大阪府教育委員会
協力
堺ユネスコ協会
「日本と世界が出会うまち・堺 2019」プロジェクト研究会
(プロジェクトの趣旨に賛同していただいた高校教員等で構成)
高大連携歴史教育研究会
中学生・高校生が歴史に迫る 「日本と世界が出会うまち・堺 2019」研究発表会を開催しました[更新最終報告]
事業名
「日本と世界が出会うまち・堺 2019」研究発表会
日時
2019年11月17日(日曜)13:30-18:30
場所
堺市立東文化会館メインホール(南海高野線北野田駅下車すぐ)
プログラム
1)激励の挨拶
2)中学生・高校生12グループによる研究発表
3)審査結果発表、表彰式、講評
激励の挨拶 堺市博物館・須藤健一館長
本日は「日本と世界が出会うまち・堺 2019」研究発表会にお集まりいただきありがとうございます。
本会は、堺市博物館と大阪大学歴史教育研究会を中心に、大阪府教育委員会の後援、堺ユネスコ協会の協力のもとに、今年で7回、開催をしている歴史があります。
今回の研究発表会は12の中学生・高校生のグループが報告してくれます。発表の内容を見ていますと、堺の歴史、堺が日本において新しい文物をもたらしていった歴史に関心をもって研究をおこない、フィールドワークに取り組んだ成果発表であることがわかります。とりわけ16世紀の堺では、現在はグローバル時代と言いますが、そのころもグローバルな時代であり、そこから堺のローカルな歴史文化を創り出していく、今の言葉でいえば「グローカル」な活動が堺で起きていたということを発表していただけます。皆さんの発表から、堺の歴史文化で何が世界に発信できるのかということもわかります。
さて、皆さんは、中学生、高校生の段階から、自分が関心を持ったテーマを自分で調べて研究し発表するという、創造的な力を育んでいるわけです。今、大学入試改革で英語運用能力が問題になっていますが、英語は技術です。外国へ行ったとき、私の日本、私の堺の歴史や文化はこうであるということをはっきり伝えられることのほうが大切なのです。今皆さんがやっておられること、その問題意識を深掘りして成果を発表をするという経験は、皆さんの将来にとって非常に重要な意味があると思います。
これからの皆さんの研究成果、発表を私は非常に楽しみにしています。ぜひ頑張って、これまでの成果を存分に発表してください。
中学生・高校生12グループによる研究発表
研究発表の様子
堺市立三原台中学校、大阪府立三国丘高等学校、帝塚山学院中学校・高等学校、金蘭千里中学校・高等学校、関西大学中等部・高等部、帝塚山学院泉ヶ丘中学校・高等学校、大阪府立高津高等学校の11校12グループが研究発表を行いました。
発表内容は次の当日資料をご覧ください。
審査結果発表
審査は3人の審査員により行いました。
審査基準は(1)堺や対象地域の歴史の取り上げ方について(2)世界史や国際交流の視点について(3)研究内容の深さについて(4)発表の巧さについて(5)総合的な評価点の5項目で、それぞれ10点満点、合計50点満点(3人で150点満点)としました。
なお、特別賞の堺ユネスコ協会賞は大阪大学大学院生の投票をベースに選出しました。
審査結果と各グループの講評は次をご覧ください。
審査結果と各グループの発表に対する講評(PDF:171KB)
表彰式
特別賞
中学生の部 最優秀賞
高校生の部 最優秀賞
【特別賞】堺ユネスコ協会賞
大阪府立三国丘高等学校 放送研究会
テーマ 渡日する外国人との共生とは
【中学生の部】最優秀賞(ルソン助左衛門賞)
関西大学中等部 フィールドワーク部 鳥井駒吉探究班
テーマ 酒造業界の革命家「鳥井駒吉」~駒吉の目に映った世界市場~
【高校生の部】最優秀賞(フランシスコ・ザビエル賞)
帝塚山学院高等学校 歴史研究部 チームSYAMISEN☆
テーマ 三味線がつなぐ堺と世界
審査委員長講評 大阪大学・桃木至朗教授
今年は、昨年度の指摘を受け止めていただいたのか、テーマ設定や発表形式に斬新な選択が多く、たいへん素晴らしい研究発表になったと思います。
高校生の部はとりわけ優劣をつけるのがもったいないほどみんな優れた発表ばかりで、そのために審査に時間がかかりお待たせして申し訳なかったです。最優秀賞の帝塚山学院高等学校歴史研究部チーム三味線は、発表内容もしっかりしていましたし実演にも積極的に取り組んだ姿勢が高い評価となりました。他のグループも決して悪い出来ではなく、凄く良いテーマ設定、着眼点の鋭さが随所に見られました。世界的な視野視点、発表形式の斬新さの点での少しの差だと思います。
中学生の部もたいへん面白いテーマ設定を選んでいるものばかりでした。中でも、最優秀賞の関西大学中等部フィールドワーク部鳥井駒吉探究班は、高校生の研究発表かと錯覚するくらいに良くできたものでした。本当に高校生の部にもっていっても良い賞をとったのではないでしょうか。
今年の発表では、日本の歴史の範囲内で考えるのではなく、世界史と日本史をつなげたり比較したりして研究するという立ち位置でのものが多くなったように思います。あと数年で、高校の歴史の授業が大きく変わり大学入試も大きく変わっていくことになっています。歴史総合という科目が新設され、日本史と世界史の壁がなくなり、調べ学習やフィールドワークなども取り入れた自分で答えを見つけ出していく考える歴史学習が求められていきます。この研究発表会はその先駆けと言っても言い過ぎではありません。皆さんのこの研究発表の経験が確実に大学で社会で役に立つものでなのです。
また、来年もぜひこの舞台に上がり発表をしてください。春先から今日まで本当にお疲れ様でした。
高校生・中学生のみなさん 堺の国際交流の歴史や世界遺産などに関する研究発表を公募します!![終了しました]
対象
高校生で、3人以上のメンバーで構成されたグループ。中学生も応募できます。
研究テーマ
(1)堺の国際交流の歴史等に関する研究(時代は問いません)
【例】
◎古 代
○巨大古墳の造営に渡来人はどう関わったの? ○百舌鳥古墳群の世界文化遺産登録についてクイズで考えてみよう!
◎中近世
○利休が愛した茶菓子を再現しよう! ○キリシタン音楽を聴いてみませんか? ○南蛮屏風のファッションを着てみよう! ○黄金の日日・堺の町並みをCGで再現すれば○南蛮貿易を劇で再現すれば
◎近現代
○与謝野晶子とパリ~ロダンとの交流を探る~ ○近代の堺が取り入れた西洋 など
(2)堺やあなたの町の世界遺産、無形文化遺産、記憶遺産に関する研究
※研究に関して助言を必要とされるグループには、共催団体の学芸員・教員などが相談に応じます。また、夏休み期間中の8月上旬ごろに、堺市博物館で研究発表相談会を開催し、事前の打ち合わせも行う予定です。
発表形式
(1)形式は自由です。
【例】○パワーポイントを使った発表 ○模造紙などでの発表 ○実物模型などを使った発表 ○紙芝居 ○劇 ○演奏 ○ファッションショー など
(2)11月17日(日曜)14時~18時30分(予定)に堺市内ホール(堺市立東文化会館メインホールを予定)で開催する「日本と世界が出会うまち・堺 2019」研究発表会で発表していただきます。発表時間は15分前後とさせていただきます。
顕彰
(1)参加グループには、奨励賞として堺市博物館無料招待券を差し上げます。また、発表内容は、本プロジェクトのホームページでの配信などで紹介していきます。
(2)優秀な研究発表をしたグループには、最優秀賞などの賞状と記念品をお渡しします。また、全参加グループに賞状(奨励賞)を差し上げます。
応募方法
下の応募用紙等をダウンロードして必要事項を記入し、堺市博物館学芸課まで電子メールへの添付によって提出してください。メールの件名には「研究発表の応募」と明記してください。
公募締切
2019年(令和元年)6月22日(土曜)
応募用紙等
参考
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このページの作成担当
文化観光局 歴史遺産活用部 博物館 学芸課
電話番号:072-245-6201
ファクス:072-245-6263
〒590-0802 堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁 大仙公園内 堺市博物館
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