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第5回堺市公共交通検討会議 会議録

更新日:2012年12月19日

1 開催日時 平成24年3月29日(木曜) 午後2時から4時
2 開催場所 堺市役所 本館12階 第1・2委員会室
3 出席者 会議の出席者(PDF:104KB)

開会

事務局

 これまで4回にわたりご議論いただいた。今回はそれらを事務局で「総合都市交通計画(案)」としてまとめている。これについて再度ご意見をいただきたい。

前回会議録の確認

青山座長

 前回会議録についてご意見をお願いする。

青山座長

 特に修正意見がないので、これを以って前回の会議録とする。

検討会議(第4回)における主な意見と対応について

青山座長

 前回の主な意見と対応について、質問はないか。

廣田委員

 前回会議録の5ページ、「公共交通ネットワークは毛細血管にあたるきちんとしたネットワークがない限り、鉄道の駅までアクセスが難しいところがいっぱいあると思う。そういうところをきちんと確保しない限り、都心、拠点間、または広域には結びつきにくいと思う。地域交通は別と考えなければいけないのか。ネットワークとして入れることは必要ではないということなのか。」という意見に、新田委員が、「4つ目として地域内ネットワークの形成があるわけである。考え方として入れておいて、そのあとは別に議論するということでいいと思う。ここに入れてないと全く考えていないような感じになる。入れ方を考えていただけないか。」ということで、「+地域内公共交通」となっていたと思うが、やはり地域ネットワークがその中の一つに入らなければおかしいと思う。3月15日の平成24年度予算審査特別委員会総括質疑において、成山議員から堺のまちづくりとその方向性についていくつかの質問が出た。その一つ、交通を踏まえた交流ネットワークについての質問に交通政策課長が答えられたが、公共交通のネットワーク形成は広域・拠点間・都心ネットワークの3つとのことだった。私は地域内公共交通がネットワークに入っていないということで少し遺憾に思った。3つのネットワークを支えることで地域内公共交通を充実させていかなければいけないというのは分かるが、やはり地域内公共交通の充実を図ってこそ、広域や拠点に結びつくと思う。地域内公共交通のネットワークが入って然るべきだと思う。どうして入れないのか納得できない。もう一度ご説明いただきたい。

事務局

 資料(2)の43、44ページをご覧頂きたい。地域内公共交通のネットワークが必要という考え方は持っているが、地域内公共交通は、拠点へのアクセス性という意味では、堺市内それぞれの地域で独自性・拠点のあり方があり、アクセス性がいいところもあればそうでない地域もある。公共交通空白地域を多く抱えている地域もあれば、あまりない地域もある。これらを一律的にネットワークで考えることは難しい。最終的には地域ごとにネットワークを整えていかないといけないが、そのためにはまず堺市全体の地域内公共交通の考え方、システムのあり方を、既存の施策を見直して、検討を進めていく必要がある。のちほど資料(2)でも説明するが、地域内公共交通についてはこれから議論をしなければならない部分があるということで、今の時点ではネットワークという形でお示しするところまで整理できていない。

廣田委員

 それも分かるが、43ページ、(3)都心ネットワークの形成で、前回も言ったが、都心すなわち堺区のあたりも一つの地域だと思う。都心というのは、拠点の大きなものだと思う。なので、(1)広域、(2)拠点間、(3)地域内公共交通であって、(3)の中に都心ネットワークが含まれる形だと思う。先ほど言われたように、もちろんそれぞれの地域は特色も違うし、全体としてはこうだと言えないので、それぞれの地域でどこに不備があるのか、どういうところを改善していかなければいけないのかという話し合いがあって、そこで(2)に繋げていくものだと思う。

事務局

 いただいたご意見、またこれからいただくご意見を踏まえながら修正したい。ただし、これまで説明している流れや考え方については、基本的にはこのままとさせていただきたいと思うので、ご理解をよろしくお願いする。

廣田委員

 検討していただきたい。
 主な意見と対応について、「地域内公共交通の考え方を踏まえ、公共交通ネットワークの考え方を再整理する」という表現が非常に分かり難かったので、もう少し分かりやすく文章表記をしてほしい。

総合都市交通計画(案)について

青山座長

 総合都市計画(案)、パーソントリップ調査結果、今後の進め方の3つについて何か意見ご質問はないか。

廣田委員

 「堺市総合都市交通計画(案)」となっているが、計画案ではないと思う。ホームページでは、公共交通検討会議は「平成23年6月から平成25年頃(計画策定まで)」と書かれており、「総合都市交通計画を策定するにあたり、学識経験者や公共交通事業者、市民などで意見の交換を行い、広く意見をいただく」ことがこの検討会議の役割となっている。そうすると、計画はここで立てられない。立てるのは行政ではないか。これは計画ではなく方向性を示したものだと思う。また、平成25年までのつもりだったが、今回の会議を以って終わりということならば、ここで計画案をまとめた後、パブリックコメントをして計画策定、次にそれを具体に移行していくと思う。方向性は示されているが、平成24年度以降のパブリックコメント、そして計画策定がなくて、それぞれ具体化検討を進めるのか。

事務局

 今回示している「堺市総合都市交通計画(案)」について、本日いただいた意見を踏まえて加筆修正して、それに基づいて、市民の方々に改めて意見募集をしたいと考えている。一旦とりまとめたものについて市民の方々に意見をいただき、それらを踏まえながら個別施策ごとの検討に入っていきたいと考えている。
 通常であればパブコメをして、案を取って計画とする流れだがどうするのかということだが、現時点では、定性的な堺市のまちづくりの方向性や交通に係る課題などを踏まえながら、一旦考え方として「堺市総合都市交通計画(案)」をとりまとめたものであると考えている。今後、パーソントリップ調査の詳細分析など定量的な部分や個別施策を検討していくなかでフィードバックされていくものもあり、現時点でパブリックコメント等を実施して計画を固めてしまうのではなく、これまでご議論いただいたことを踏まえながら、今後、個別施策を検討していくにあたっての指標とさせていただきたいという思いから、このような形をとらせていただいている。なお、当初は、平成25年度くらいまで総合都市交通計画の検討を幅広くご意見を頂きながら進めるということで、この検討会議もそういった趣旨で設置させていただいたが、これについては、これまでの検討会議でも様々なご意見やご議論をいただいたなかで、市としては一旦ここで大きな考えをまとめさせていただいたうえで、個別施策ごとの検討に移らせていただく、またそのときは市民の方々のご意見を取り入れながら進めさせていただく、これが堺市として公共交通を中心とした交通政策を進めていく上で一番良い方法ではないかと考えた。当初ホームページ等で掲載している内容とは少し異なっている。

廣田委員

 計画というのは課題があって具体的にどう進めていくかということだと思うが、資料を見ると、今までの現状把握であって、こういう風に計画していきましょうという内容のものではないと思う。それを計画とするとおかしいと思うし、先ほども申したように検討会議は市民、有識者、議員等の方々に広く意見を求めることが目的で、計画を立てることが目的ではないので、表題がおかしいと思う。

青山座長

 「案」が取れるのはいつか。平成24年度以降の作業が全部終わって計画になるのか。

事務局

 平成23年度末を以って取れるという訳ではなく、平成24年度以降、個別施策ごとの検討やパーソントリップの詳細な分析を進めながらフィードバックしていくので、まだ先の段階だと考えている。

青山座長

 平成24年度以降の作業が終わった後で計画ができるということか。

事務局

 そのように考えている。

青山座長

 当初、この検討会議は来年度も存続を予定していたのか。

事務局

 会議設立にあたり委員の方々にご説明した段階では、平成25年度くらいまでお願いしたいと考えていたため、そのようにご説明させていただいた経緯がある。

青山座長

 平成23年度末で検討会議を終えるという変更があったということか。

事務局

 当初の説明とは変わっている。

廣田委員

 きちんと説明しないと、委員の皆さんに失礼だと思う。計画(案)となっていて、今日で終わるとなると、後はどうするのか。開店休業ということか。

事務局

 今後の進め方にあるように、これまで5回、総合都市交通計画(案)の4つの方針についてたくさんのご議論をいただいた。会議の中で、詳細な議論が必要ではないかというご意見をいただき、個別に具体的な検討をしていかなければ交通計画の肝要な部分が詰めていけないのではないかと我々は考え、その部分については来年度以降に個別施策ごとに検討を進めさせていただきたいということである。当初の説明とは違っているが、総合都市交通計画の検討や公共交通を中心とした交通施策について、効果的に市民の方々のご意見をいただきながら進めていきたい、その為のご議論をお願いしたいというのが元々の会議の趣旨であった。「堺市総合都市交通計画(案)」が本当に確固たる計画の案といえるのかどうかという点については異論があるかもしれないが、我々としては、今年度ご議論いただいた内容を踏まえて、これから個別施策の検討を進めていくための指標、大枠の考えについては、一定この内容でまとめることができるのではないか、また、それを踏まえて様々な意見をいただいて個別施策の検討に入っていくやり方が良いのではないかと考えた。

青山座長

 この検討会議が今日で終わるとすると、「案」のついたものが我々の最終報告書になるということ。市民意見はどの段階で聞くのか。

事務局

 今日の会議の意見を踏まえて資料を修正するので、来年度早々、できれば5月頃に実施したい。

青山座長

 参考資料「今後の進め方(案)」のどこに入ってくるのか。

事務局

 平成24年度の個別施策の検討に入る前である。

廣田委員

 何度も言うが、これでもって交通計画といわれると違うと思う。方向性だと思う。

青山座長

 だから「案」がついたままである。

廣田委員

 この中で計画というのはどこにあるのか。

吉川委員

 第1回の会議で公共交通検討会議の位置づけとこの場で何を検討するのかお聞きしたが、堺市総合都市交通計画の素案を事務局が練り上げるために皆さんの意見を伺う場だと、私なりに自ら納得させて参加している。今は一定の方向性までの素案ができた段階で、次はより専門的な内容に入っていかないと具体的な計画にはならない。だから一旦この会議での意見聴取は、とりまとめとしてこの素案を以って終結させ、その後専門的な検討をいただき、最終的に、専門的、具体的な内容が詰まった計画が出来上がった時点で、例えば公共交通検討会議の皆さんに再度確認の意味でお集まりいただいて最終成果にするか、何らかの方法で報告するということで良いのではないかと思う。我々は公共交通について素人であるし、具体的な交通モードがどうなるとかいう話は言われても分からないので、そこは専門家の方にお願いをして、この交通計画を早く完成させていただくということが大事なので、現段階では私たちが頂いた役割は終了したと考えている。ただし問題は、これから市民の意見をさらに聞くとなると、それは誰にどんな方法で聞くのか。ここにいろんな代表の方がおられる中で、そこをはっきりさせた上で役割を終えるという方向で良いのではないかと思う。

事務局

 これから個別施策ごとの検討、パーソントリップ調査の詳細分析などを行って、フィードバックして、より具体的なものにしていきたい。そういったものが出来上がった時点で皆様にお示ししたいと考えている。意見募集をどうしていくのかについては、この議論を始める前に市民によるワークショップや意見募集等を行っている。それらを踏まえて、この検討会議を開催させていただいた経緯があり、結果的にまとまったものについて、最初にいただいたご意見がどういう形で反映されているのか、また反映されていないのかを含めて、意見を頂いた方は非常に関心があると思う。そういう意味で、改めて市民の方々にこの内容を見ていただく機会として意見募集を考えている。

吉川委員

 市民代表の方に来て頂いて、市民目線での公共交通という視点を、方向性を定める部分では入れていただいたと考えている。さらに市民意見を求めるというのは、どういう方法でどういう方に見ていただいて、その意見をどうするのかというところを、最初に決めておかないと聞きっぱなしになるし、この会議は何なんだという話になってしまうと思う。どういう形で市民意見を求められるのか具体的にお示しいただいた上で、皆さんの最終のご意見を求められてはいかがかと思う。

事務局

 今日いただいた意見を踏まえ、資料に修正を加えてホームページ等に掲載したいと考えており、それに対してご意見を頂きたいと考えている。広報等でもお知らせする必要があり、広報の発行時期の関係で、最短で5月になると思われるが、検討会議でのご意見を踏まえた「堺市総合都市交通計画(案)」についての意見募集を実施させていただきたい。頂いた意見については、個別施策の検討に活かしていきたいと考えている。

新田委員

 今日の資料はパワーポイントであり、説明用の資料に思える。「総合交通計画(案)」となると行政計画として将来オーソライズされると思うが、それならば文章化をしてほしい。そうしないと市民意見募集も絵を見て答えることになってしまうと思う。
 それと、行政計画としてオーソライズする時に交通基本法との関係を考えていたと思う。交通基本法はまだ決まっていないが、進捗状況を見てそのスタンスは変わったのかどうかをお伺いしたい。
 それと、総合都市交通計画で大きな方向性を示すのは良いと思うので、個別施策がそれにぶら下がる形で良いと思うが、大きな計画とは別に個別計画を作ってやっていくのか、大きな計画の中に含めるのか、その辺りの方向性をお伺いしたい。

事務局

 まず意見募集の方法について、パワーポイントのままでおこなうのか文章化してするのかは検討させていただきたい。
 交通基本法については、我々も当初はもう少し議論が進んで、交通権についても考えが示されるのかと思っていたが、進んでいない状況である。ただ、公共交通中心の様々な議論は基本法制定の動きが変わった中でも大きくは外れていないと思う。また、堺市が抱える交通の課題は交通基本法とは別の話として過去から残っており、その部分が議論で出たのではないかと考えている。

青山座長

 平成24年度以降に行われる具体化検討に対して、我々が出したこの計画案はどれくらいの拘束力があるのか、上位計画なのか、素材の一つなのか、その位置づけはどうか。折角、市民代表の方や事業者の方にも集まっていただいて、一緒に作った計画案がただの選択肢の一つなのか、それとも全体の大枠を決める計画なのか。

事務局

 大枠を決める計画とご理解いただきたい。ここで議論していただいたものを以って個別の検討へ入っていくという位置づけのもと考えている。

青山座長

 これから行う市民意見募集の結果として、大枠が変わる可能性もあると思うが、その結果についてこの会議の方々にフィードバックはないのか。

事務局

 最終的に皆様にご提示したいと思っているが、会議と言う形ではなく個別でご説明に上がりたいと思っている。

青山座長

 関心の強かった50ページの都心ネットワークのイメージはこの絵だけで文章もないが、これだと見た人それぞれに解釈が異なるのではないか。文章化は検討していないのか。

事務局

 49ページに都心ネットワークの考え方を記載している。ただ、抽象的な表現が多く、これで十分かというところについてはご意見があるかと思うが、この会議のご議論を踏まえて表現できる部分は文章化させていただいた。

山口委員

 座長・副座長からこのようなご意見が出る会議は非常に珍しいと思う。女性団体として会議に出させていただいているが、ここにいらっしゃる方々がどのように思っているか分からないが、障害者、高齢者の方々、子育て中の方々といった様々な見地から、交通の専門的な分野から少し離れた意見を言ってきたと思う。これを計画案とするなら、自分たちの意見はどこにあるのかと思う。意見集約を基に総合都市交通計画案が作られるというのは乱暴すぎないか。ここで意見集約を終えるのならば、無理に計画案とせずに、有識者の先生方と事務局でよくご相談いただいて、筋道のたった形でお示しいただきたいと思う。

事務局

 事務局で5分ほど調整させてほしい。

~一時中断、再開~

事務局

 本日は「堺市総合都市交通計画(案)」というタイトルでこれまでの議論をまとめさせていただいたが、訂正をさせていただきたいと思う。書き方については、最終的に座長と相談させていただきたいと思うが、今年度に堺市公共交通検討会議で議論していただいてきたことのとりまとめということで、大きな方向性を示したものとして取り扱わせていただきたいと思うがいかがか。

吉川委員

 それで結構だと思うが、この段階で新たに市民意見を求めるのは中途半端ではないかと思う。きちっと計画を作った段階でパブリックコメントという形で市民意見をお聞きになるのが妥当ではないかと思う。この場で市民代表の方々にいただいた意見がまたひっくり返るのはおかしいことであり、そうするとまたフィードバックということにもなってくる。

事務局

 その方向で検討したい。

廣田委員

 要望になるが、公共交通を利用されている方の意見を十分聞いてほしい。市民意見募集はインターネットや広報で行われるが、それでも言えない人もいる。それは交通困難者である。美原で行ったようなワークショップをして、行政自らが出向いて意見収集してほしい。底辺の地域内公共交通ネットワークが十分出来ないと、拠点間や広域ネットワークに続かないと思う。もう少し積極的に行政の姿勢を示していただきたい。

吉川委員

 その通りだと思う。市民の意見を聞くというのは、市民のニーズを聞くということで、絵をみてどうかではないと思う。市民ニーズを正確に把握していただくという意味で市民意見を聞くのは賛成である。ただし、更に追加してお伺いするのは良いと思うが、この会議の前段でも一旦市民ニーズを集められているし、このような資料を見せてどうかと言われても分からないと思う。

川口委員

 また市民の意見を聞くということだが、そもそも交通というのは、市民が生活していく上での移動の必要性であり、どこからどこへ移動しようという願望の端的な行動である。それをどのような手段で満足させるかについて、一年前にワークショップを開いてよく議論していただいたと思う。会議を開いた上での検討結果を示して、再度意見を求めても、市民は日常の問題点に立脚した意見を出してくると思う。そうすると、我々は1年間何をしてきたのかと思う。マスタープランができたので、それに基づいた今後の短期的・中期的な市民の足をどういう方法で解決するかをテーマに考えてはいかがか。例えば、地下鉄御堂筋線は開通してから4月で25年になるが、そのときから東西線の問題等も検討していた。近鉄も東西線の免許を持っていたが、新金岡ニュータウンの建設前に返上した。そういう背景を考えると、東西軸をどうするかは難しい問題である。それを市民が第1回の会議で問題提起した。抽象的ではなくもっと具体的に示してほしい。

事務局

 来年度以降、より具体的な検討となるよう努めていきたい。

青山座長

 位置づけは問題になっているが、今回の「総合都市交通計画(案)」は市民意見をよく踏まえて内容は充実しており、良く出来ていると思う。絵の説明や次年度以降等の問題はあるが、内容は決して悪くないと思う。市民意見はワークショップを踏まえているし、交通というのは意識だけではなく量であり、パーソントリップ調査の中に市民の行動は反映されている。市民の考え方が全て現れているのがパーソントリップ調査である。それを来年度以降に検討するということで、そういう意味では意識でなく行動を反映することが来年度以降大事だと思う。個人的な意見だが、抽象的な段階ではなく、来年度以降の具体化の検討が実った段階で、市民意見を聞くことはあってもいいと思う。

栗駒委員

 全体の議論の進め方、検討会議の位置づけは話の通りと思う。具体の問題で、53ページの地域内公共交通の施策展開に高齢者の利用促進とあり、「公共交通のバリアフリー化や、おでかけ応援バスの改変など、高齢者の公共交通の利用促進を図ります」という文章がある。この中で「おでかけ応援バスの改変」という表現があるが、この問題については議会でもいろいろ議論されている。詳細について今すぐどうこうというのは難しいが、どのような方向に改変するか、議会でも利用日や時間等について、より充実した施策となるよう検討していくとおっしゃっているので、もう少し充実した内容の記述にしてはどうか。

廣田委員

 公共交通はまちづくりとも整合しながら進めるということで、まちづくりといえば今、堺市では市民会館、文化観光拠点、ガイダンス施設(旧女子大跡)の話があり、その中で駐車場の設置がある。駐車場を全く否定するわけではなく、最低限必要だと思っている。しかし、文化観光拠点は建てられようとしている場所の3分の1を駐車場にあてるということ、市民会館は2,000席つくると今の場所では駐車場が不足するということ、ガイダンス施設も大規模な駐車場が必要ということを議会で傍聴して聞いた。車社会から公共交通へとシフトする、公共交通を優先するという考えは、堺市の理念であってゆるがせない指針だと思うが、一方では車社会からの脱却と言い、もう一方では大きな駐車場を設置するとなるとそれは相反することではないか。

事務局

 57ページの都心への自動車流入の抑制の中で、駐車場整備計画の見直しとある。これは平成7年当時、今後も駐車需要が増えるという前提で、主に都心部に駐車場を設置していくという方針で策定したものだが、その後は駐車需要が減り、またコインパーキングが増加するなど、状況が変わっているため、見直し作業に着手している。それにより、最終的には先ほどおっしゃられたような施設に対する駐車場の付置義務、取るべき駐車場の台数を削減する方向で整理できないかと思っている。今年度は駐車の実態調査を行ったが、今の時点ではどちらかといえば供給過多、駐車需要を上回る駐車場が整備されているという状況なので、そういった現状を踏まえながら2カ年ほどかけて駐車場整備計画を見直していきたいと思っている。おっしゃられた具体的な施設の附置についても、見直しの方向性を勘案しながら、それぞれの所管課と駐車台数の取り方などを相談していきたいと考えている。自動車交通から公共交通への転換を促せるように調整できたらと思っている。

弘本委員

 交通基本法についての話があったが、基本法で描いていくまちづくりと連動した都市交通政策の理念のようなものを固めていく、その上で具体的な施策や事業を進めていく、その後ろ盾となる計画をつくりたいという願いを強く持ってこの検討が始まったと思っている。なので、これはまだプランという段階ではなくて理念やビジョン、そこをしっかり作っていく場と理解するのがいいと思う。そしてここに集まっているキーパーソンの方々がこの会議で共有して、理念が固まった際には、それに基づいてまちづくりの担い手や交通事業者として具体的に動いてくれるように、そういうプラットホームとして機能していけばいいと思う。これをいかに活用していけるかという視点で育てていけたらと思う。

新田委員

 内容的にはまとめられていて問題ないと思うし、方向性は示されていると思う。しかし、最終的にどうしていくかのプロセスがよくわからないところがある。5回分のとりまとめということで今回の内容をオープンにして、「総合都市交通計画のイメージ」がサブタイトルになるのかなと思う。ただ、計画となると、イメージだけでは駄目なので、優先順位や柱、特に都心の3つの軸のように、計画から施策に移るところも詰めていかないといけないと思う。
 それから地域交通ネットワークは非常に難しいことで、これは市の財源と絡む話になり、コミュニティバスや福祉交通を走らせるなど独自採算では成り立たない状況も出てくるので、個別計画を詰めないとはっきり言えない事情もある。そうすると次の計画段階では、大きな計画として進捗管理を含めたものと、それにぶら下がる個別計画の進捗管理を含めたものをどうつくるか。そうすると計画に関するこういう議論の場がいずれ必要になると思うので、そういったことも来年度検討していただいて最後のとりまとめ、それでパブリックコメントをして行政として位置づけてもらえたらと思う。

青山座長

 「堺市総合都市交通計画(案)」という題名を修正させていただきたいと思う。この会議は今日で終わりなので事務局と私のほうで相談をして修正してもよろしいか。新田委員がおっしゃったような内容にしたいと思う。
 もうひとつ、この検討会議は今年度で終わるが、ここで出した案が来年度以降の具体検討にどのように反映されるのか皆さん非常に気にかかっていると思う。どのようにフィードバックするのか。

事務局

 座長と相談させていただきたい。

青山座長

 事務局と私と副座長とで相談させていただくということでよろしいか。

委員

 意見無し。

松浦委員

 高齢化社会について、今は5人に1人が老人だが、10年後には3人に1人になるということなので、ステップの無い車両などに変わっていくと思うが、交通としてどのように変わっていくのかを教えていただけたら、検討会議に出席して良かったと思えると思う。
 それから阪堺電車のことだが、バスで「次は阪堺電車に乗り換えです」とか、阪堺電車で「次はバス乗り換えです」とか一言かけてあげるといったことが無いと思う。そういう心があって堺が栄えていくのではないか。

事務局

 高齢化の問題など、ご議論いただいた内容が今後どのように施策に関係していくのか、ご報告の方法も含めて検討させていただきたいと思う。

閉会

事務局

 座長にご相談させていただきながら、とりまとめと今後の取り扱いについて検討させていただきたいと思う。最後に建築都市局長よりごあいさつさせていただく。

荻田委員

 本日いただいたご意見をもとに事務局で修正し、座長と相談させていただいた上で、とりまとめていきたいと考えている。
 今後は、参考資料としてお配りしている平成22年度に実施した、近畿圏のパーソントリップ調査の速報も公表されたので、堺市を中心とした詳細分析を加えて、とりまとめの案と計画にフィードバックしていきたいと考えている。東西交通軸については、導入空間における課題の整理やパーソントリップ調査に基づく需要予測結果等を加えながら、2年程度の時間をかけて検討していく予定である。今後、具体の検討にあたっては市民の皆様のご意見をいただきながら、順次進めて参りたいと考えている。本日で最後となったが、引き続き本市の公共交通施策全般に対して皆様方のご高配をよろしくお願い申し上げる。どうもありがとうございました。

以上

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