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第4回堺市公共交通検討会議 会議録

更新日:2012年12月19日

1 開催日時 平成24年1月30日(月曜) 午後2時から4時
2 開催場所 堺市役所 本館12階 第1・2委員会室
3 出席者 会議の出席者(PDF:103KB)

開会

荻田委員

 前回は地域内交通について議論いただき、一定の方向性を見出した。今回は交通ネットワークについてご議論いただきたい。今年度は第5回の検討会議で最後のまとめをさせていただきたい。

前回会議録の確認

青山座長

 前回会議録についてご意見をお願いする。

廣田委員

 会議録8ページの私の発言の最後だが、「今後いろいろ施策を進める中で、3者がきちんと話し合いの場を持ってやっていただきたい」と言ったが、その後、「バス事業者の方にどういうお考えか」と質問させていただいた記憶がある。それが抜けている。

事務局

 追加したい。

青山座長

 今の点を修正して、これを以って前回の会議録とする。

検討会議(第3回)における主な意見と対応について

青山座長

 ご意見、ご質問はないか。

川口委員

 資料1、計画全体の2番目、「自転車交通はどう取り上げるのか」の対応として、「駅までの交通手段としての役割もあることから、相互に連携を図っていく」ということで、自転車についてはあくまで駅までの交通手段という役割を限定した考え方を表に出している。堺市は自転車のシェアがものすごく高い。駅までの交通手段のみではなく、1つの交通デマンドとして、目的地までの交通手段として市民は自転車を利用している。また堺市の産業として自転車産業のウエイトが高い。全国的にも名が通っている。公共交通をバスや鉄道という交通機関だけに限定せず、公共という意味をもう少し広く取って、市民の移動についてどう考えるか、この場でそこまで踏み込んだ議論をして自転車の役割を整理した上であれば、今後の鉄道やバスの公共交通としての論議はよいと思うが、入り口論として、ただ駅までの交通手段としての役割があるからとか、前回私が質問したときも別途やっているというような答弁をいただいたが、自転車の取り上げ方が浅いのではないか。この場でもう少し深く取り上げないと、自転車の位置付けが弱いものになるのではないか。

事務局

 総合都市計画の検討を進めていく中で最初にご説明していると思うが、公共交通中心の議論、堺市として公共交通をどうしていくのかという視点で総合都市交通計画をとりまとめさせていただきたいと考えている。自転車については公共交通との関連性の中で整理をさせていただきたい。ご指摘のように自転車が人の移動を支える1つの手段としての機能を持っているという認識は持っている。

川口委員

 公共交通として鉄道・バス中心で論議するのは結構だと思う。しかし、鉄道・バスの今後の整備はどうするかという議論の中では、必ず交通空間の議論が必要である。その中で道路という大きな交通空間をどう位置づけるか。公共交通と車、並びに自転車交通の間の考え方をどうするのか。また行政としては道路整備をどう考えて、公共交通と個別交通にどのような考え方で対応しようとしているのか。そういうことまで踏み込んだ上で、公共交通として鉄道・バスの議論を進めていってもよいのではないか。入り口論としては総合的な見方をした上で鉄道・バスに取り組んでいくのがよいのではないか。

事務局

 道路空間のあり方はそういうことも踏み込んで考えるべきという意見だと思う。公共交通、特にバスなどが走行する空間としての道路空間の考え方があり、昨今自転車が歩道から車道へという部分でさまざまな議論があるということも承知している。ただ、公共交通の整理をする中では自転車交通とトータルで庁内議論を進めているが、今回の検討会議でお願いしている、堺市の公共交通をいかに便利にして、いかに使いやすくしていくのかという議論と、今ご指摘いただいた議論は、議論の場なり方向性を分けて整理すべきではないかと思っている。市全体への課題の提示ということで承りたい。

織田村委員

 この場で議論するには極めて重たい話だと思っている。自転車をどう位置づけるかということについては、総合交通計画である以上は何らかの整理が必要である。その部分をもう少しきちんと書いたほうがいいのではいう点については検討させていただきたい。自転車が堺のまちの中で重要な交通機関として機能しているのは間違いない話である。きちんとした交通計画上の位置づけ、それを道路空間の中でどう使っていくのか、どう利用されているのか、議論が十分ではないという認識は持っている。もう少しきちんとした検討は必要であるので、別途検討させていただきたい。この場の議論では、もちろん公共交通を支える1つの端末交通としての役割もあるということで、その部分に関しては一定整理をさせていただきたい。自転車については観光の話や、さまざまな意見があることは全く否定していない。

青山座長

 よろしいですか。

川口委員

 別途やっていただけるということで。

青山座長

 事業者の方で、どういうことに取り組んでおられるのかなど何かあればお願いしたい。

中谷委員

 資料の中で、利便性向上・利用促進ということで何点か具体例があった。1つだけ事業者の立場から、少し先走りになるかもしれないが、議論していただく中でお願いしたいことがある。乗り継ぎや、ICカード、ゾーンチケット、バスロケーションシステム等いろいろな施策が出ている。これ自体は便利なものであり、できれば我々も整備したいと考えている。一方で、資料3にも出ているように、バス事業は非常に厳しい状況が続いている。堺市内においても路線の6割が赤字である。高速バスや不動産などで利益を出すようにしているというのが実情である。確かにいろんな取り組みができれば便利になるが、これを次々に行っていくと結果として投資費用がかさんで、実際の事業が立ちいかなくなることも考えられる。効率面、費用対効果を十分踏まえつつ施策を具体化していっていただきたい。
 大阪市交通局はバスの赤字が続いている。収入だけで見ると堺市内よりよいのだか、費用がそれ以上にかかっている。その費用の中には過剰投資的な部分がある。公営ということでかなりの投資を行い、サービスを提供している。また割引についても、地下鉄とバスを乗り継ぐと半額など、利用者にとってはありがたいには違いないが、その分経営を圧迫している。そういった現実的な部分も十分にご議論いただいて進めていただきたい。

青山座長

 その他、事業者の方から取り組みについて何かご紹介していだくことはないか。

松村委員

 近鉄バスは、堺市では美原区を中心にバス事業を行っている。美原区と堺の中心地とは、交通環境、人口もかなり違う。最終バスが8時ごろ終わる、お客様が少ない、バスとしては非常に不便であるというのは我々もよく認識しているが、費用対効果の問題で困難である。お客様が増えるとすれば、フリークエンシーについては改善していきたいと考えている。
 もう1つは、バス路線は法的には路線図をバス停留所につけているが、お客様は停留所に行くのが目的ではない。そこから先、企業や病院、スーパーマーケットに行きたいわけである。その案内は至らない点がある。皆様のご意見を聞かないといけない点である。例えば駅からバスに乗るときに、どこへ行きたいかという案内が不足している。北野田駅付近に、お客様が行きたいところにどのように行けるのかという案内を詳しく表示していきたい。
 お願いしたいのは、不便ながらもバスのダイヤを引いているが、お客様に乗っていただいてのバスである。意識して数多く乗っていただきたい。乗る回数を増やしていただくことがバスを残していくことになるのではないか。よろしくお願いしたい。

吉川委員

 事業者の方にお伺いしたい。現状の形態で「乗ってほしい」というのはよくわかるし、過剰な設備投資は経営を圧迫するというのもよくわかる。将来の公共交通がどうあるべきかという議論をする中で、事業者の方は公共交通に対するニーズの変化をどのように捉えられているのか。公共の支援がないと自立できない、ギブアップだとおっしゃっているのか。今回のパーソントリップ調査でもトリップ原単位は高齢者のほうが増えていっているわけで、むしろ自家用車の利用率は高止まりである。高齢社会になると公共交通に頼らざるを得なくなる。そのときの移動ニーズをどう捉えて、現行の路線バスをどう転換されようとしているのか。事業者自らが今お考えの戦略をお示しいただけると参考になるのではないか。

中谷委員

 1つは、これから高齢化という問題にバスがどう取り組んでいくかということであるが、我々が現在取り組んでいるのは、特に泉北ニュータウンを中心とした団地内の高齢化による出控え等でバスに乗る方が減っている。どうしたら乗っていただけるのかということで、例えば今考えているのは、バス停は300から500メートル間隔にあるが、家によっては数百メートル歩かないとバス停に着かないなど不便なところがある。高齢者の方ができるだけ身近に乗っていただけるようにバス停の数を増やす。これが進むとフリー乗降、手を上げれば止まり、どこでも降りていたただけるというのが究極のあり方であるが、この辺についてある地域で実験をしている。ただ、ニュータウンになると安全面の問題があり、許可が出ない部分もある。まだ時間をいただかなければいけないが、そういう取り組みもある。
 堺市と共同でやっている「おでかけ応援バス」は、より乗っていただける機会を増やす施策として評価している。65歳以上の方は普段の2倍ご利用いただいている。これの実例として、高島屋からお礼を言われたことがある。ある日に限って地下の食品売り場の売り上げが伸びている。当初はなぜかわからなかったが、調べるとおでかけ応援バスの日であった。商店の活性化にもつながるし、バスの利用促進にもつながる。高齢者の外出機会が増えるということで非常によい施策ではないか。
 事業者としては、小型のバスを使って、今まで入れなかった路地に入る路線を作ったり、バス停の数を増やしたり、時刻表を大きくわかりやすくしたり、法規制の関係でできないこともあるが、そういう努力をしていきたいと思っている。

吉川委員

 大変いい取り組みを教えていただいた。泉北ニュータウンはフィーダーバスとして駅を向いて行くのが路線バスの基本になっているが、高齢社会になると駅に行くだけでなく、横への移動ニーズもあるのではないか。それに路線バスが対応できるとは限らない。既存の路線バスと、デマンド性を持ったバスとか、フリー乗車ができるバスとか、その組み合わせをニーズに応じて適切に供給していけば十分公共交通も利用が高まると考えている。今回の公共交通の議論とは別だが、いろいろと社会実験を公共と連携して取り組んでいただきたい。

松浦委員

 高齢者が増えているが、割合元気である。老人クラブは60歳以上である。お出かけ応援バスは65歳以上である。老人クラブも65歳からにしようとか、60歳はまだ若いなんて言っている。
 ふれあいバスの地図が広報に入っていたが、粗大ごみの収集日はいつといったもののように、保存版と書いてもらうなど、大事に取っておけるようなパンフレットを作ってもらいたい。それだと何曜日にバスが走っているのかよくわかる。年寄りは回覧板が回っても、すぐ忘れてしまう。
 ふれあいバスは、当初、老人福祉センターのお風呂に入りに行ったりしていた。年寄りの楽しみのためのバスが区役所のほうに行ったり、みんなで使えるバスに変更したと説明に書かれている。ふれあいバスとおでかけ応援バス、両方とも年寄りバスに聞こえる。ふれあいバスはみんなのバスだと思っている。ネーミングをつけるときにも公募するなど、考えてほしい。
 バス事業者と市民が相談していくと、もっといい堺のバスが走るのではないか。デマンド交通の事例で、ドイツでは時刻表の下にバス会社の電話番号が書いてある。そういうことも検討していただきたい。

上野委員

 最近できるだけバスを使いたいと思い、一番近いバス停に行くのだが、歩道がなく、車道1車線しかないのでバスを待つスペースがない。車椅子の方がそこのバス停で待つことは無理である。車椅子の人は広いところで待たなければいけない。ノンステップバスができても、あの場所では車椅子の子どもたちは待つことができない。小さいところでもあちこち回ってくれるということは便利であるが、車椅子が待てるぐらいのバス停を作ってほしい。

青山座長

 バス事業者もしくは市からバス停の話についてお願いしたい。

事務局

 重要なご指摘である。乗り物のバリアフリー化は進んできているが、必ずしも利用環境という面では十分ではなく、特に道路の狭いところのバス停というのは一番課題が多いところである。事業者、利用者のご意見を伺いしながらさまざまな検討を進めたい。難しい課題であるので、長い目で見ていただきたい取り組みであるということでご理解をお願いしたい。

鈴木委員

 子育て世代で特に小さいお子さんを連れているお母さんには、バスにベビーカーをそのまま乗せてカチッと止められるようにしたら便利である。
 ふれあいバスは、時刻表がきれいにできているのを見せてもらったが、なかなか目にする機会がない。すごく見やすい。そういうものがあることをみんなにアピールしたい。私たちの団体では研修会を1年に1回やっている。そういうところでアピールに協力できると思う。

公共交通ネットワークの形成について

青山座長

 ご意見、ご質問をいただきたい。

廣田委員

 「市民意見(抜粋)」と書かれているが、これはアンケートをされたのか。

事務局

 1つはこの検討会議の前段として、市民によるワークショップを開催している。また総合都市交通計画を検討する直前の2カ月をかけて市民意見の募集を行っている。それらの中から、すべてではないが、整理して、ネットワークに関するものを掲載している。

廣田委員

 その意見の中で、多数というのか、意見が集約されたというわけではない。私もワークショップを見させていただいたが、その中でこういう意見があったというだけで、たくさんの方がこういう意見だというわけではなかったと思う。私にはこの意見が意図的に見えた。

事務局

 数が多いものを掲載しているわけではない。たくさんの意見があったので、我々のほうで同じような方向性の意見をまとめさせていただいたということである。当然これ以外にもご意見があった。代表的なものという形で抜粋している。ご理解をお願いしたい。

青山座長

 ネットワークの議論は今日が最後になるのか。最終回はまとめか。

事務局

 最終回はまとめと考えている。ネットワークの考え方については本日ご議論をお願いしたい。

廣田委員

 都心というのは堺区のある意味地域交通、地域のネットワークになると思う。先ほど局長は公共交通ネットワークと地域交通と2つに分かれているとおっしゃっていたが、公共交通ネットワークは毛細血管にあたるきちんとしたネットワークがない限り、鉄道の駅までアクセスが難しいところがいっぱいあると思う。そういうところをきちんと確保しない限り、都心、拠点間、または広域には結びつきにくいと思う。地域交通は別と考えなければいけないのか。ネットワークとして入れることは必要ではないということなのか。

事務局

 今回の検討会議でご議論をお願いする際に4つの施策展開の方針をお示ししている。1つは公共交通のネットワーク、2つ目が地域内公共交通の充実。もちろん地域の公共交通の路線を含めた地域内公共交通の充実。3つ目が利便性向上、そして利用促進。駅までの端末についてはこの4つすべてが関係してくる。分けている目的は、全体を整理する中で、それぞれの考え方がどうなのかという議論があった上で、交通は家を出てから目的地に行くまでのすべてトータルのサービスなり具体的な施策が一貫している、連携しているものでないと実際に使っていただけないものであるため、我々としては4つそれぞれ分けた中でご議論をお願いしたいということである。細かな地域の中のネットワークは、今後、地域内交通の議論の中でされていくということでご理解をお願いしたい。

新田委員

 廣田委員のお話を聞いて、そうかなと思った。事務局のおっしゃられた内容とも矛盾しないのだが、4つ目として地域内ネットワークの形成があるわけである。考え方として入れておいて、そのあとは別に議論するということでいいと思う。ここに入れてないと全く考えていないような感じになる。入れ方を考えていただけないか。

事務局

 とりまとめにあたり表現を工夫させていただく。

青山座長

 ネットワークは絵にはできないかもしれないが、少なくとも何か記述が必要である。ネットワーク形成の考え方で、広域、拠点間、都心と3つある。この絵の見方だが、広域ネットワークは赤い線が2本ある。これは2本とも要るということか。拠点間ネットワークは点線で連携軸の線が4本ある。4本要るということか。都心ネットワークも赤い線が3本あるが、この3本が要るということか。この3種類が全部同じように、これが全部要るという意味なのか、これは選択肢であって、この中のどれか選択するのか。まだそこまで議論していないかもしれないが。事務局としてはどういう意味でこれを出しているのか。

事務局

 広域ネットワークの赤線は2本とも必要ではないかと考えている。1つは既存の線。実際にはこの線で全部が結ばれているという意味ではないが、乗り継ぎ等を含めてこういった既存路線での移動が可能な連携軸がある。それに対して、既存と書いていないものは、こういったものは必要であろうが、まだ実際に整備されているわけではないという意味でそういう表現とさせていただいている。
 拠点間ネットワークは、青で4本書いているものはすべて必要ではないかというのが基本的な考え方である。ただし、そのうちの2本は既存である。それ以外に2本、拠点間の連携軸が必要ではないかと考えている。
 ただし、広域連携や拠点間連携について、重複してそういう機能を果たす場合もあり、具体的にどうしていくかということもあるので、この絵の中ではあくまでもそういった軸線が必要という意味で書かせていただいている。
 都心ネットワークは赤線が3本、堺大和高田線、大小路線、大阪中央環状線がある。個々にこういう軸線を形成するのかということであるが、1つの東西交通軸を検討していくにあたって、その候補は実際の道路空間を中心に考えると、3本候補があるということで、3本とも交通軸を作っていくという意味ではない。これらを今後検討していくという意味で3本書かせていただいている。堺駅から西側や堺東駅から東側を1本にまとめているのは、その1つの線がこういった形でつながっている、そういう意味で書かせていただいている。なお、阪堺線から出島百舌鳥線につながっている緑線は性格の違うネットワークであるということで、別にこういったものを整備していく必要があるのではないかということで書かせていただいている。

青山座長

 それぞれ意味が違うということか。

事務局

 まとめていく上で表現を工夫させていただきたい。

事務局

 都心ネットワークとして東西を結ぶにあたってどこを強化していくかという部分では、今後、どう強化していくか、それにはどういう選択肢があるかとか、そういう話になってくると思う。現時点でも大小路線にバスは通っているし、堺大和高田線、大阪中央環状線も一定そういう軸としての機能は果たしているので、都心の中で回遊性を確保するとか、利便性を確保するとかいう中では公共交通の軸として評価していくべきだと思う。あとそれぞれの軸をどのように、どういうもので、どういう形で強化していくかという部分については、さらなる検討が必要だという意味で捉えていただきたい。

青山座長

 ということは、この検討会議のネットワークに関するアウトプットは、都心ネットワークの図に関して言うと、この3つが東西連携軸として必要であると。

事務局

 既にそういう機能を果たしているので、公共交通の軸としては既にある。さらにそれらをどのように強化していくかなどが、次の課題として出てくると考えている。

栗駒委員

 どのあたりに東西軸を持ってきたらどうなるのかが全く見えてこない。次の段階で具体になったときにどうなるのかが見えてこない。

井関委員

 1、2、3、そして地域内、もし4つがネットワークであるとして、3番の都心ネットワークの形成が、もし事業をするならば、堺市の予算が過半を占めることになるかと思う。その他は、考え方としては1も2も常識的な部分も含んでいて異論の少ないところと思う。予算がかかるということ、5年、10年単位で焦点となってきそうなこと、利害が個々人で異なりそうということで言うと、都心ネットワークの方向性はいいですよということだけではなくて、現段階で意見があるなら、この場で出していただいたほうが来年以降進めやすいと思う。
 具体的には、堺大和高田線、大小路線、大阪中央環状線という3つのルートがそれぞれ機能を果たしているけれども、それらをどれか1つか全体を強化することによって都心ネットワークをより力強いものにしたいということかと思う。そのときにどの程度の予算までならいいとか、都心のほうを堺市全体よりも先に進めることがいいのかどうかとか、そういったものを含んで意見を出しておくことは必要ではないかと思う。私自身は、都心に一定の規模の堺市の予算が投入されるということがようやく合意が取れるようなところに近づいているのではないかと思う。

青山座長

 今日でネットワークに関しての議論が終わるような時点で、具体的に3つの軸のどれかを優先ということは出せないのではないかと思う。意見があれば出していただきたい。説明にあったが、市の姿勢としては具体的な優先順位は次年度に持ち越したいということだが。

新田委員

 それぞれメリット・デメリットというか、道路には、沿道機能、交通機能などがあり、現状では違う。大阪中央環状線の場合は将来的に大環状軸を形成する意味では非常に重たいものがある。それぞれ3つ性格が違う。どれがいいかというのは言えない。それぞれ意味があるとしか今のところ言えない。大小路線は沿道のにぎわい機能が1つのポイントになってくると思う。慎重に議論したほうが良い。

青山座長

 堺市都心地域まちづくり方針(案)は決定したものか。これもかなり影響しそうである。

荻田委員

 建築都市局で都心を担当している部署がある。当初、堺東の中瓦町2丁地区で市街地再開発事業を計画していたが、いろいろな条件があり、これについては断念することになった。しかしながら、堺都心、特に堺東エリアについては都心の中心部であり、将来的にも賑わいの創出を図っていく必要がある。再開発がなくなったとしても、都心部のまちづくりを今後どのようにしていくのか、都心のまちづくり計画を策定する必要があるのではないかということで、現在、策定中である。それにあたり、幅広く市民や地権者、企業からご意見を聞かせていただく中で、今回お示ししている都心地域まちづくり方針(案)を作成して、これをもってワークショップや地権者のところに出向いて講演会等も行い、ご意見をお聞かせていただいているところである。それをとりまとめ、23年度末には都心のまちづくり計画を策定する予定である。そのためのたたき台であるとご理解いただきたい。

青山座長

 これと、我々がやっている都心ネットワークとはどういう関係があるのか。

荻田委員

 都心のまちづくり計画は都心全体のプロジェクトを総合的にとりまとめたものである。その中では、公共交通の位置づけを今後都心の中でどのようにしていくのかということも1つのツールにしている。また、阪堺線の再生を今後どうしていくのかといったこともある。今まで交通の議論の中では交通とまちづくりはパッケージで議論していくということでご意見をいただいている。その大きな議論をする中心的な計画であるとご理解願いたい。

吉川委員

 拠点間ネットワークの拠点だが、拠点をどう定めるのかというは大事な話である。この絵を見ていてわからないのは、なぜこのような色分けをしているのか。赤丸が都市拠点、水色の丸と黄色の丸は何なのか。前ページのマスタープランにある都市拠点と交流ネットワークの拠点と若干違っている。拠点というのはどう定めるのかということが大変大事なのではないかと思う。
 この案では4つの水色の拠点間を結ぶ線があるが、なぜそこを結ばないといけないのか。結ぶ必要があるのかというバックボーンがはっきり示されていないのでわかりにくい。拠点というのはもっとたくさんあると思う。例えばJR堺市駅がなぜここに拠点としてないのかと近所に住んでいる人は思うだろう。都市拠点、地域拠点、地域拠点と連携する駅前拠点というふうにマスタープランでは拠点を定義されている。拠点間ネットワークの形成のところでは簡潔に書かれているのだと思うが、なぜこの軸を定めるのかというバックボーンがもう一つわからない。
 さかのぼって資料を見てみると、拠点間ネットワークの考え方の中でそれが示されているのだが、「区役所間など市内の循環ができない」と書きながら、区役所があるところが全部ここにあるのかというと、泉ケ丘には区役所はない。北野田は何なのか。若干この図を見るだけではわかりにくさがある。なぜこの4つの軸を定めるのかという理屈がわかりにくい。もう少し書き込んでいただいたほうがよいのではないか。

事務局

 丸の書き方だが、マスタープランの中では、臨海、中百舌鳥、美原が都市拠点であろうということで赤丸で表現をしている。地域拠点は青い丸で表現されている。ここが地域拠点ということで、マスタープランの絵から概ねそういった形で示している。もちろんイコール区役所がある場所が地域拠点かというと、微妙に違っているところがある。北野田や泉ケ丘に区役所はないが、都市集積が高く人の集まる結節点になっているという意味で拠点という形になっているという理解をしている。それらをどのように結節することが市内の利便をより高めるのかというときに、市民からもご意見が多かったのだが、拠点と言われているけれども結ばれていないところがある。市の北部、南部のほうでも東西方向に結ばれていない。それ以外にも細かく見ていけば軸として結ばれていないところもあるかと思う。既存で結ばれているものに加えて、こういう新たな拠点間連携軸を作るにはどういった案が考えられるかということで、この2つの新たな拠点間連携軸を設定して市の中の一体的なネットワークを作ろうという考えで示したものである。
 具体的には、臨海から都心から美原と、鳳から深井から美原、これらを結ぶことで、多少乗り換えて移動しなければいけないところは残るが、概ねこれによって市内の拠点間の移動ができるのではないかということでまとめたものである。ご指摘のように、その辺の考え方がわかりにくいという部分については、表現をさらに工夫させていただきたい。

山口委員

 この会議にはスタンス・位置づけに多少疑問を持ちながら参画している。
 ネットワークの形成で、例えば3番目の都心ネットワークの形成についてという項目を挙げているが、都心と言っている堺東周辺の中心市街地のあたりに、通勤・通学、あるいは本庁に来られる方以外に、どんな用事があって市民がここに集まって来られるのか。賑わい創出も十数年の間、歩道を広げたり、市小学校の塀を歴史文化的なものにしてみたり、いろいろ予算をつぎ込んで努力してきているものの、今大阪の梅田の北ヤードで行われているような開発、本当の意味でそれが市民の望む賑わいかどうかは別として、堺市としてのビジョン、あるいは事業者のビジョンがどういうものであったのか。
 今後、超高齢社会を迎える堺市にあって、こういうネットワーク形成については発想をまず変えないと、特にバスなどは使う方が限られているとするならば予約登録制にするとか、きめ細やかな手当てをしていかないと、公共交通の利用促進、公共交通利用への転換と掲げてはいるが、私はそれにやみくもに反対するものではないが、事業者が例えば障害者の方々や超高齢の方々の移動手段について、5年、10年後、どういう移動手段になるとお考えの上で今後の経営を考えていらっしゃるのか。単に存続のために赤字であっても続けてほしいという声があって、それに対して堺市の税金を投入しなければならないというようなやり方が果たして未来の堺市の市民にとって、あるいは公共交通のあり方にとって本当に望ましい姿なのかどうか。根源的なところで発想を変えていかなければならないのではないかと思う。
 例えば阪堺線を存続するということが決められているが、あの沿道をどうするのか、大小路とどうつなぐのか。一応今案は出ているが、市民にとってまだまだ見えていない。泉北高速鉄道についても、市民からはいろいろ声は出ている。もちろん鉄道料金を下げてほしいというのは誰にとっても希望かもしれないが、すべての鉄道料金が下げられるということではなくて、例えば大阪の学校に通っている学割の率を上げるとか、高齢者や子育て中の方々をどう支援できるかとか、こんな従来型のパターンではめ込んでいっていたら、本当に市民が望む公共交通の利用促進は叶わないのではないかと思う。
 都心ネットワークの形成を言うのであれば、この3つの路線のいずれかがどうこうという前に、堺東や中心市街地を、市民にとってどういうまちづくりをするのか、それが先決だろう。あるいは並行してやっていかなければならないのではないか。堺に大きな企業や商業施設が来てくれない状況の中で、理想ばかり大きくて、このような計画を立ててもあまり意味がないと思う。
 しかしながら夢があるとすれば、この会議でもそうだが、私は市民の皆さん方のきめ細やかな意見にきちんと耳を傾けて、もう少し現実的なことが必要なのではないか。特に鉄道は致し方ないかもしれないが、バスに関しては、少なくとも利用者の多い公共施設がどんなことをやっているのかとか、どのぐらいの人数の市民が利用しているのかとか、そういうことも含めてパーソントリップ調査が必要なのではないかと思う。ネットワークの3パターンというのは、これを今日どうのこうのと言われても、これは従来型の公共交通の1つの典型的なパターンであって、具体的に市民にとってどう利便性が高まるのかというところまで話が進まないと。ネットワークの形成を言うのであれば、同時並行で少なくともまちづくりのビジョンが示されるべきであると思う。

青山座長

 今のまちづくりのビジョンがそれではないか。

荻田委員

 おっしゃられることはもちろんである。梅田や阿倍野、難波には大型商業ができている。そういう中で堺市がどのような位置づけを持って今後まちづくりをしていくかという話になると思う。
 今回私どもは堺市マスタープランというのを作成している。その中で3つの挑戦をしている。その1つに「歴史・文化のまち堺」を掲げている。堺には旧町家と、今後世界遺産登録をめざしている仁徳天皇陵古墳がある。これらを中心とした歴史・文化のまちづくりを今後進めていく。そういう中で、民間投資も誘致し、交流を促進してまちづくりをしていくという考えで、今都心のまちづくり計画を策定している。もうしばらく時間をいただきたい。

青山座長

 パーソントリップ調査の進捗状況を説明してほしい。

事務局

 パーソントリップ調査は既に調査は終えている。関西広域で連携して調査をやっている。その結果はまだ公表されていない。来月ぐらいには全体の結果は出ると聞いている。我々が欲しい堺市や、さらにもう少し小さい単位でこの調査結果がどうなのかというものは、もう少し期間を要する。今年の4月か5月ぐらいには細かく見ていけるデータが出ると聞いている。

青山座長

 その結果を踏まえて、都心部の3つの軸の評価をやっていくということか。

事務局

 都心だけでなく、ネットワークの検討にあたってはパーソントリップ調査をもとにした需要を見ていく必要がある。それは細かいネットワークも同様であると思っている。

織田村委員

 地域内公共交通でいうと、これまで既存のバスなどで体系づけられてきたことについて、一定の改革をしていかなければならないということは認識している。幹とフィーダーをきちんと分けて、それぞれの機能を充実させようというのが基本的な考え方である。したがって、泉北高速や南海電鉄などが幹になって、そこからフィーダーとして歩行者、自転車、バスをきちんと充実させていく。こういう方向で再編をしていくべきではないかというのが基本的な地域内交通の考え方である。ただ、地域内交通を再編していくにあたって、どこの地域でもこうでなければいけないということはない。それぞれの地域でニーズも密度も違う。それを細かく拾って、皆さんのご意見を聞きながら、どんな形で再編していけばいいかを考えていかなければいけない。そのことをここでは整理することが大事である。
 出発地から目的地へストレートに行けたほうがいい。途中で乗り換えをするのはしんどい。確かにそれは1つの考え方だが、すべてのニーズに応えるようなフレキシブルな交通機関を作るのは非常に難しい。基本的には幹と枝という考え方で、乗り継ぎをどううまくやるか。そこにおける道案内はどのようにするか。そこをきちんとやることによって、何とかどなたにも便利に使っていただくようなシステムができないか。これを考えていきたいというのが基本的な考え方である。
 都心については、都心まちづくり方針の中で、交通についてもいくつか記載している。基本方針が3つあり、交通については、基本方針1「活力のあふれる中枢性の高いまちづくり」の、4番目に「交通ネットワークの形成」という項目がある。主にやりたいことは都心の交通結節機能の強化である。従来はいろんな交通モードが堺東なり堺の中心地に集まっていたが、南北交通が非常に発達したことによって中心性が薄れてきているという現状がある。都心の交通結節ということをきちんと強化しないと、都心の活性化というのはおぼつかないだろう。そのために何ができるか。具体的な施策はこれから書いていくわけだが、その中で今日も議論させていただいているような都心を東西に貫いて何らかの交通軸、広域的なものを受けられるような交通軸というものをもっとしっかり作っていかないといけないのではないか。これについて少し検討が必要である。また、堺東駅周辺の連続立体交差事業に伴って、どんな交通結節強化策をやるべきなのか。これもきちんとこれから議論していきたいということをまずここで言っている。
 2番目の「快適に暮らせる人にやさしいまちづくり」の中で、「人と環境にやさしい交通体系の構築」とあるが、都心についてはいろいろなモードを用意して、快適に安全に移動できる面的な空間を作りたい。これによって都心の機能の受け皿を作っていくベースにしたいという考え方である。そのためには自転車をどう使ってもらうかという話もあるし、歩行空間をどう楽しくしていくか。そのために支援策は何が要るのか。もちろんバスや自動車をどうコントロールしていくかという話もある。こういったものを総合的に組み合わせて都心の中で快適に移動できる空間を作っていく。それが今日お示ししている都心ネットワークの形成の中でピンクで書かれているゾーンの意味である。ここのどこかに東西の交通軸を、もちろん現在のこの3つの軸というのがあるのだが、それらがどう機能分担して、外側の点々で出ている交通軸をどのように受けていくのか。こんな検討をしていかなければならないという整理である。
 その他、歴史・文化軸、あるいは環境という問題も含めて、交通という問題と、都心をどう作っていくかということは非常にかかわりのある問題である。都心の計画と今日ご議論いただいている交通計画の大きな方針を踏まえて、具体的な施策としてこれから考えていく。そのためのご議論をいただきたい。

青山座長

 都心ネットワークを形成するに際して、事業者がどうするかという問題もあると思うが、市としてどの程度これに関与するのか。お金の問題を絡めて、そういう覚悟はあるのか。市がどのぐらいこれに関わるのか。全部やっていくのか。

織田村委員

 まだまだ検討が必要である。かなり大きな投資が必要であるとするならば、それなりの公的資金が必要になると思っている。当然そのことを含めて検討していく。公的資金が適切な量で収まるかどうかということも含めて検討していく必要があると思っている。

弘本委員

 先ほど拠点間ネットワークがこの図を見ただけでは意図しているところが伝わらないというご指摘があったが、同じように、都心ネットワークの形成の図を見ただけでは「都心へのアクセス性と都心内の回遊性を高める公共交通の強化」というのは、技監からご説明があったような背景にある考え方というのは読み取れない。特にピンクの網がかけてある部分でどのような面的な交通網を作られるかというのはわからない。そういうことが必要だということだと思うが、それであればピンクのところはそのように考えているという説明があったほうが親切だと思う。他の拠点とのネットワーク強化という、都心に人を呼び込んでくるためのネットワークをどうするかというのは赤い丸と三角の点線で表されていると思うが、これだけを見ていても漠然としたイメージしか伝わらない。ここで具体的に書くのは難しいと思うが、少なくとも拠点間ネットワークの形成の軸みたいなものがここにはっきりと、薄い色でもいいが、拠点間ネットワークがこうあって、その上に都心ネットワークがつながってコアとしてあるというような重なりの絵のようなものを描いたほうが私は全体としてイメージがつかみやすいのではないかという気がする。
 これから人口が減少していく中でどのような都心の賑わいを作っていくのかというときに、既に人口減少が進んでいるところでは、人口が減少している中での人の集め方を社会実験としてたくさん取り組まれている事例が出てきている。最近コミュニティデザインという言葉を使ってそういうことを表現しているが、少ない人をたくさん繰り返し呼んでくるということで活力を作っていくというようなことをおそらく堺都心部とか周辺部、拠点地域でも考えていかなくてはいけない。その相互の人の頻繁な行き来を促進していかないといけない。遠くから呼んでくるというのもあるが、ベースは近場の人がどれだけやってくるか、相互に交流するかということが重要になってくると思う。近場の人たちが交流しやすい交通サービスのあり方を作っていくという発想をネットワークの発想の中にきちんと入れていくということも必要になってくるということを皆さんのお話をお聞きしながら思った。
 ここでは議論になっていないが、たとえばタクシーで、短い区間であれば300円程度という安い料金でタクシーの初乗りができる例もある。近いところにちょっと移動する際にバスとそんなに変わらない値段で乗れるということをやっている。タクシー業界の話もあるので、ここでいきなり議論にはならないが、そういうものも含めてこれからの市民の移動の利便を考えていく。これは公共交通というよりは別の交通全体のプランの話だと思うが、補完し合う公共交通のイメージみたいなことも考えていかなければいけないのではないか。

新田委員

 今日は中身の濃い議論ができてよかった。市民委員の方からもいろいろな話が聞けて、そうなんだと思うこともあった。
 ネットワークの話からいうと、今日は3つ大きなネットワークの話があった。広域ネットワークは長期なので別として、都心ネットワークは今後詰めていかなければいけない話である。ぜひとも市民のご意見をいただきながら慎重に審議していただきたい。拠点間ネットワークの形成の意味がはっきりしないと、放漫な交通システムのネットワークになってしまう可能性があると思う。総括的にはこういう形で全部がつながるという発想でいいかもしれないが、本当に移動のニーズがあって、そうすることによって市民の生活の質が上がるということが見えるようにやっていかなければ駄目だと思う。そのときに地域内ネットワークとのリンクが出てくる。拠点とフィーダーの話があったが、拠点とフィーダーで行く範囲を超えた周辺部を回って拠点に持っていくような、ピストン型ではないループ型のシステム形成を小規模にやっていかないと、移動が困難な人の需要に応えることができず、また経営的にも難しい話が出てくる。それも含めて拠点間と地域内ネットワークはこれから十分議論していく必要があると思う。
 もう1つの視点は、今日事業者から話をしてくれてよかったが、事業者は独立採算である。企業が倒産するといけないわけで、経営が成り立つギリギリの線や、努力はぜひともしていただきたいが、無理なところは無理だということをはっきり言わないと、希望だけ持たせることになると思う。
 移動は何のためにあるかというと、物流は別として、市民生活の質の向上である。行政や市民による、このレベルまでは公的に確保していくというようなレベル設定が、地域内で移動格差をなくす意味で必要になってくるのではないか。そういうときには公的資金も市民の理解を得ながら投入していくということで、そこには効率的な交通システムの運営。先ほどタクシーの話があったが、小規模な需要のところでは乗り合いタクシーもできている。岡山では倉敷で市民の方が一定負担して、1自治会いくらかで、自治会の要望に応じて、行政が負担しながら事業者と三者共同で運営している例もある。市民の活力を引き出しながらうまくやっていくような手もあると思う。いろいろ考えていくのがよい。

井関委員

 事業者の方に発言していただいてよかった。額が大きくなるとお金のことも詰めた上で中身のことを考えないと絵に描いた餅になると思う。本当に事業をしようと思えば、事業者の方の考えや、市民の本当の思いが十分ここで出ることのほうが、ペーパーをきれいに作るより大事だと思う。経営状況の話もここで十分に出るとか、市の交通や都市の建設にかかわる予算の話が出るとか、そういう側面がないとおかしいのではないか。それを前提に、この額の予算をどのように使うかという話のほうが具体的である。この会議を何回しても同じような意見が出るだろうし、ぜひ中身を深くするという意味で、今手元にある金、人、そして得られる事業者や市民、団体の協力、誰が何を持っていて、どういうことなら協力できて、どの範囲まで協力できるというのをぜひもう少し出せたらよかったと思う。

青山座長

 市民委員も我々も入っている会議の場で、しかも公開で行われている。私企業がお金の話をするのはどうか。この会議の位置づけが1つの具体案を予算も含めて決めるかどうかということがあると思う。市としてはこの検討会議をどのように位置づけているのか。

事務局

 この検討会議では、公共交通をいかに残していくか、活性化していくかというときに様々な切り口でご意見をいただき、今後の取り組みに活かしていく、そういうための議論をお願いしたいと考えている。事業費の部分もあるが、それは具体的な議論の中でさせていただきたいと思っている。そういった観点は十分持ちながら今後の検討を進めさせていただきたい。

荻田委員

 事務局で出席させていただいているのは堺の交通を担当している部局であるので、当然財源については財政部局のほうに、こういうプロジェクトをしていくにあたってこれぐらいの財源が要るという進言は今後していくつもりである。しかしながら、全体の財源の中で交通にどれだけ配分されるかということについては、トータルの中で判断される。私どもは積極的に今日いろいろお話を聞かせていただいたプロジェクトが実現するように進言していきたいと考えている。

閉会

事務局

 本日いただいたご意見については、前回同様、事務局でとりまとめ、整理をして次回説明させていただきたいと思っている。
 次回の日程については、決まり次第お知らせする。本日はありがとうございました。

以上

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