市長記者会見 令和8年7月14日
更新日:2026年7月21日
市長
よろしくお願いします。
本日の案件としましては、堺市におけるスタートアップ支援の取組をご紹介したいと思います。
堺市におけるスタートアップ支援の取組
今年4月から始まりました堺市の市政運営の大方針であります「堺市基本計画2030」、その中で重点戦略に「人や企業を引きつける都市魅力」を掲げまして、その施策としてその一つ、「成長産業や新事業を生み出すイノベーションの創出」を掲げ、市内中小企業や起業家の新たな事業への挑戦への支援等、地域経済の持続的な発展に力を注いでいます。
堺市北区の中百舌鳥駅周辺は、地下鉄御堂筋線や南海高野線と泉北線、大阪市内まで続く大動脈のときはま線、また堺商工会議所、大阪公立大学、さかい新事業創造センター、通称S-Cubeをはじめ、産業支援機関が集積しています。堺市では現在、この立地を最大限に活かすべく、中百舌鳥エリアをイノベーション創出拠点と位置付けて取組を進めております。
こちらの建物、S-Cubeにおきましては、産学官民による多様な主体が交流・連携できるよう、交流拠点、「Community room cha-shitsu」、開放感のある明るい雰囲気で交流ができるスペースを令和5年に開設しております。また中百舌鳥駅周辺にあります大阪公立大学におきましても、昨年にイノベーションアカデミー共創研究拠点(スマートエネルギー棟)を開設されまして交流拠点が設けられております。
また、スタートアップのオフィス立地促進も含めまして、人や企業、大学等がつながりを共創することで、イノベーションを絶え間なく生み出し続ける拠点の形成をめざしています。
堺市では、スタートアップの成長段階において様々な支援を行っています。今、こちらの資料には3点記載しておりますが、まずイノベーターを育成する取組としましては、こどもたちの主体性や論理的思考、コミュニケーション能力を育み、様々な気付きを与えるアントレプレナーシップ教育を実施しています。
また、ビジネスアイデアの具体化、そして起業までをサポートする「U30(アンダー30)」30歳以下の起業家輩出プログラムによって、次世代を担う起業家の育成を図っています。
そして、事業の立ち上げや成長に向けた支援としましては、S-Cubeでの創業支援に加えて、更なる市場拡大や事業成長に向けてスタートアップが抱える課題やニーズに応じた伴走支援を行うアクセラレーションプログラムを開催いたしまして、それらを通じた新たなプロジェクトの創出、そして事業成長を後押ししております。
また、実証機会の提供や実証事業に必要な費用などを支援するスタートアップ実証推進事業、堺市が優れた新商品・新サービスを認定して、初期需要の創出や販路拡大を支援するベンチャー調達認定制度によって、新たな技術やサービスの社会実装を推進しています。
これらの「生み出す」「育てる」「実証・実装する」という一連のステージに応じて、堺市としてスタートアップを総合的に支援しています。
そして、新たにふるさと納税の制度を活用して社会課題の解決に取り組むスタートアップを支援する取組をご紹介いたします。
堺市ガバメントクラウドファンディング活用支援事業と銘打っておりまして、こちらの事業では、ふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」に社会課題の解決をめざすスタートアップの取組を支援するプロジェクトを創設しまして、広く寄附を募ります。
この取組を通じまして、スタートアップの挑戦を地域一体で支援するなど、共感と共創、共に感じ共に創る、この輪を広げながら社会課題の解決を促進したいと考えております。
支援対象となる事業者は、本日7月14日から8月14日まで募集します。2者を対象としまして、堺市内に事業所を置くスタートアップの皆様が対象です。採択された事業者には、事業内容の発信やPRの支援に加えまして、クラウドファンディングで集まった寄附金を活用して補助金を支出します。寄附金は10月から12月まで、ふるさとチョイスで募集する予定です。
堺市では、成長産業や新事業を生み出すイノベーションの創出、そしてスタートアップや事業者の皆様の支援を今後も積極的に進めたいと考えておりますので、多くの皆様にこの機会に挑戦をしていただきまして、堺の更なる成長と発展に向けて共に行動することができればと考えております。
私からは以上です。
質疑応答
(司会)
それでは、ただいまから質疑に移ります。挙手の上、社名を告げていただきまして、ご質問をよろしくお願いいたします。
ご質問、いかがでしょうか。
日本経済新聞さん、お願いします。
(日本経済新聞社)
日経新聞、高橋と申します。
今のクラウドファンディング型の話ですけれども、すみません、私も全く事前の知識がないので、集まった寄附金のうち、例えば返礼品があるのかとか、補助というのが集まった寄附金のうちの何割ぐらいが事業者にいくのかとか。あるいは、そのスタートアップで何かしらプロダクトができてきた場合に、その先、市としてふるさと納税の返礼品を採用していってあげれば多分サポートになると思うんですけれども。そういうところまで含んでやっていくのか、もう少し細かく内容を教えてください。
(市長)
はい。分かりました。
まず、担当者から今詳しく決まっているところがありましたら、紹介してもらいたいと思います。
(司会)
それでは、担当局、よろしくお願いします。
(地域産業創造課)
お答えさせていただきます。
まず、補助率なんですけれども、上限が100万円となっておりまして、100%補助させていただくという形になっております。返礼品については、規定に基づいたクラウドファンディングの返礼品の中から選んでいただくということになっております。
後ほどプロダクトが出来上がってきた後に返礼品として加えるかどうかについては、クラウドファンディングの返礼品として適切かどうかというところも判断して、そこは考えていくことになっております。
以上でございます。
(市長)
補足をさせていただきますと、スタートアップだったり新事業を手がける皆様が取り組む分野というのは多くあると考えておりますので、今堺市としてもふるさと納税を実施しているその品目に該当するのか、もしくは魅力的な商品として打ち出すことができるのかということも踏まえて、もし効果的であれば、ぜひ堺の事業者の皆様が挑戦していただいた取組を積極的に私たちも応援したいと考えています。
まずは、スタートアップということで、社会課題の解決に向けたプロジェクトを募集しております。
(日本経済新聞社)
例えば1万円寄附した場合に、100%補助というのは1万円補助ということなのか。それから、返礼品を選んでもらうと仰ったんですけど、もう少し説明していただけますか。
(地域産業創造課)
もし1万円集まった場合は、正確に言いますと、その中から手数料として10%差し引かせていただきまして9,000円を補助金として支出させていただくことになります。
(日本経済新聞社)
返礼品は選ぶと仰っていたんですけれども、これはどういう仕組みでしょうか。
(資金課)
こちらの事業の返礼品につきましては、ポータルサイト等で行っておりますふるさと納税の返礼品とは違う形で調整はさせていただく予定になっております。
以上でございます。
(日本経済新聞社)
返礼品は寄附金の3割以下だったと思うんですけれども、1万円のうち返礼品に回る部分もあるという理解でよろしいですか。
(資金課)
先ほども申し上げましたように、一般的なふるさと納税の返礼品とは違う形(で実施する予定であり、返礼割合については寄附金の)3割以下として、現在調整中でございます。
以上でございます。
(司会)
ほかにご質問はいかがでしょうか。
読売新聞さん、お願いします。
(読売新聞社)
読売新聞の前川です。
今回のスタートアップ支援募集のところなんですけれども、募集事業者が堺市内に事業所を置く事業者となっているんですが、これは全国から新たなスタートアップ企業を堺市に呼び込むという意図ではなく、堺市内での創出をめざすという認識でよろしいでしょうか。
(市長)
はい。今回の事業に関しては、堺市内の事業者の皆様を応援したいという目的で行っております。
一方で、仰っていただいたように、今、大阪府内でも全国でスタートアップの企業の方が多くいらっしゃいますので、そちらはこの仕組みとは別に、私自身も例えばコワーキングスペースであったり、多くの方が交流される場所に出向いて直接話をして、堺で活躍してもらえるように話もしておりまして。堺市内の企業を育てながら、一方で堺市内以外の企業にも多く堺で活躍していただけるような環境を同時に進めたいと考えております。
(読売新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
ほかにご質問いかがでしょうか。
それでは、日本経済新聞さん、お願いします。
(日本経済新聞社)
日経の高橋です。
今回の案件以外で一つ教えてください。前もお聞きしたんですけれども、金利がかなり上昇していて、堺市の20年債、超長期債(堺市の20年定時償還債)の7月10日の発行が表面利率3.481とかなり上がってきています。今後、未払い負担等、経常収支比率が100%ジャストぐらいなので、未払い負担が上がってきた場合どう吸収するかとか、あとごみ処理場とか図書館、博物館、この辺が一斉に建て替えで起債が結構迫られると思うんですけれども、この辺のスケジュール感ってこれまでどおりなのか、若干調整していく可能性もあるのか教えていただけますか。
(市長)
はい。金利の上昇局面にありますので、今ご指摘いただいたように、市債発行を含め堺市の財政に与える影響というのは大きいと認識しています。今、堺市で私が市長に就任してから、毎年財政収支の見通しを公表しています。それまでは4年間ぐらいは公表してなかったと思うんですが、それを今は毎年公表するようにしていまして。その中には、財政収支の見通しと市債残高、また基金残高についても、これからの予測なのでもちろん変動はありますが、一定の目安ということをお示ししています。
その中で、金利の上昇であったり基金の減り、大規模事業に対する対応等も一定踏まえております。金利がこれからまだまだ上がっていく状況もあるかと思いますが、それも見据えながら財政運営を行っております。
また、基金もこれまでほとんど財政調整基金がない状態から、一定計画的に積み立ててまいりまして、その辺りもこれから清掃工場、図書館、そしてミュージアムという大事業が重なる中であっても、そこも見据えて行っておりますが、ただ金利だけではなくて人件費、資材の高騰等、大変大きな影響が出ておりますので、着実にそれらを見据えながら計画的に進めたいと考えています。それらも踏まえて、今財政の運営を行っているということです。
(日本経済新聞社)
多分期初に財政見通し、長期をつくられたときとはまた今違った景色だと思うんです。ですから、市長の見通しに今の金利状況、更に積極財政のもとに更に上がるかもしれないという中で、そこまで見込んでいらっしゃるのか。そこにはそこまで見てない金利の上昇が今起きつつあるのか。あと、スケジュール感として、図書館、ミュージアム、ごみ施設、スケジュール的に若干どれかを遅らせるとか、そういう必要が今後出てくると思われるか、そこはいかがでしょうか。
(市長)
はい。まず、今の金利の水準を完全に予想していたかというと、もちろんそうではありません。金利というのは、社会状況によって変動するものですので、上がることもあれば下がることもある。今の状況では、物価も上がっていますから、その中で金利が上がるということは、一定物価を抑制するということも目的としてあるかと思いますので。そういう社会状況をつぶさに把握しながら、財政運営を行っていくということです。
就任した時と異なる景色というのは、その後に堺市の基金というのが少なくて、また毎年収支不足が続く厳しい財政状況であることから、「堺市財政危機宣言」を発出して、庁内で事業の見直しを徹底的に進めてまいりました。今は、庁内の努力というよりも、社会情勢の変化は堺市だけではなく全国的な問題と認識をしておりますが、そこにも一定耐えられる状況までもってきているのと考えています。
ですので、この金利の上昇局面において、例えば清掃工場であったり、これから計画を策定するミュージアム、中央図書館の更新ということを延期することは考えておりませんが、一方で、実際に建設していただいたり手がけていただくのは民間事業者の皆様になりますので、これからの社会情勢というのは注視をしなくてはいけないだろうと。また、これからの例えば資材価格の更なる高騰であったり、それに伴う建築費の増加が発生する事態も想定されますので、慎重に行動を進めながら、物価が上がった中では図書館やミュージアムというのは更新しなくていいということにはなりません。もちろん清掃工場もです。住民の皆様に必要な施設は、確実に更新できるように力を尽くしたいと思います。
(日本経済新聞社)
ありがとうございました。
