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令和7年度 第1回 堺市環境影響評価審査会

更新日:2025年9月4日

日時

令和7年7月30日(水曜) 午後3時~午後5時

場所

堺市役所 高層館20階 第1特別会議室

出席委員

新井 励     大阪公立大学大学院准教授
岩﨑 智宏    大阪公立大学大学院教授
上田 萌子    大阪公立大学大学院准教授
大島 昭彦    大阪公立大学都市科学・防災研究センター特任教授
島田 洋子    京都大学大学院教授
髙野 恵亮    大阪公立大学大学院教授
田中 みさ子   大阪産業大学建築・環境デザイン学部教授
中野 加都子   元甲南女子大学人間科学部教授
西堀 泰英    大阪工業大学工学部准教授
宮路 淳子    奈良女子大学研究院教授
宮地 茉莉    関西大学環境都市工学部助教 
吉田 恵一郎   大阪工業大学工学部教授
𠮷田 準史    大阪工業大学工学部教授

欠席委員

金田 さやか   大阪公立大学大学院准教授
清水 万由子   龍谷大学政策学部教授

傍聴者

1人

議題

会長、副会長の選任について
南港発電所更新計画に係る環境影響評価準備書について(事業者説明)

配布資料

議事録

環境共生課長

 それでは、定刻となりましたので、ただいまより、「令和7年度第1回堺市環境影響評価審査会」を開催いたします。本日はお忙しいところ、当審査会にご出席いただき、誠にありがとうございます。本日の司会を務めさせていただきます、環境共生課長の藤田でございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
 本日の会議の定数は15人ですが、ただいま会場で7人、オンラインで5人の合計12人の委員にご出席いただいております。
 従いまして、堺市環境影響評価審査会規則第3条第2項の規定により、本会議は成立しておりますことをご報告申し上げます。
 また、本日の会議は同規則第6条第1項の規定により公開となっております。
 傍聴についてですが、1人の傍聴者が来られておりますことをご報告いたします。
 傍聴者の方へのお願いですが、堺市環境影響評価審査会傍聴要綱の遵守事項をお守り頂きますようお願いいたします。携帯電話をお持ちの方は、電源をお切りになるか、マナーモードに設定していただきますようお願いいたします。
 それでは、審査会の開会にあたりまして、環境局長の植松よりご挨拶申し上げます。

環境局長

 環境局長の植松でございます。審査会の開会に当たりまして、一言ごあいさつ申し上げます。
 皆様におかれましては、このたび、堺市環境影響評価審査会委員への就任を快くお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。この場をお借りして厚く御礼申しあげます。また、本日はご多用のところ当審査会にご出席いただき、重ねて御礼申し上げます。
 この審査会は、堺市環境影響評価条例に基づいて設置されており、環境影響評価等に関する技術上必要な事項を調査、審議いただくものとなっております。幅広く、かつ専門的知見に基づいたご意見をいただくため、さまざまな分野でご活躍の皆様に委員をお引き受けいただいております。
 さて、今回の審査会の案件は「南港発電所更新計画に係る環境影響評価準備書」でございます。本事業は、環境影響評価法に基づく第一種事業であり、大阪市住之江区に位置する関西電力の南港発電所において、運転開始から30年以上経過したLNG発電設備を更新するものです。この事業では、施設の稼働に伴って海域に温排水が放水される計画となっており、本市は温排水の影響を受けるおそれがあることから、環境影響評価の関係地域となっております。
 本市としましては、当該事業について適切な環境配慮がなされることを確保するため、今般事業者から提出された準備書について審査会に諮問させていただき、今後、委員の皆様にご意見をいただきながら審査を進め、適切な市長意見を述べてまいりたいと考えております。
 委員の皆様におかれましては、各分野の専門的・技術的な観点からの活発なご議論をお願い申しあげまして、まことに簡単ではございますが、開会にあたりましてのご挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

環境共生課長

 それでは、令和7年3月から新体制となっておりますので、まずは委員の皆様のご紹介をさせていただきます。
 始めに、新たに就任いただきました委員の皆様をご紹介させていただき、続きまして引き続きご就任いただいている委員の皆様をご紹介いたします。紹介を受けられた委員につきましては、ご所属とお名前のご発言をお願いいたします。なお、会場でご参加の委員には事務局よりマイクをお渡しいたしますので、ご発言が終わりましたら、マイクをお返しくださいますよう、お願いします。
 それでは、まずは新たにご就任いただいた委員の皆様をご紹介いたします。
 いずれも、五十音順でご紹介いたします。
 Webでご参加の、上田委員でございます。

上田委員

 上田と申します。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 続いて、島田委員でございます。

島田委員

 京都大学の島田でございます。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 吉田恵一郎委員でございます。

吉田(恵)委員

 大阪工業大学の吉田と申します。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 𠮷田準史委員でございます。

𠮷田(準)委員

 大阪工業大学の𠮷田準史と申します。よろしくお願いします。

環境共生課長

 ありがとうございました。
 続いて、引き続きご就任いただいている委員をご紹介させていただきます。紹介を受けられた委員につきましては、ご所属とお名前をお願いいたします。
 新井委員でございます。

新井委員

 大阪公立大学海洋システム工学の新井と申します。よろしくお願いします。

環境共生課長

 岩﨑委員でございます。

岩﨑委員

 大阪公立大学の岩﨑と申します。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 続いてWebでご参加の、大島委員でございます。

大島委員

 大阪公立大学の大島と申します。私は地盤工学を専門としています。
 よろしくお願いします。

環境共生課長

 ありがとうございます。続きまして、髙野委員でございます。

髙野委員

 大阪公立大学都市経営研究科の髙野と申します。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 続きましてWebでご参加の、田中委員でございます。

田中委員

 大阪産業大学の田中です。よろしくお願いします。

環境共生課長

 続きまして、中野委員でございます。

中野委員

 元甲南女子大学人間科学部の中野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

環境共生課長

 Webでご参加の、西堀委員でございます。

西堀委員

 大阪工業大学の西堀と申します。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 こちらもWebでご参加の、宮地茉莉(まり)委員でございます。

宮地委員

 関西大学の宮地と申します。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございます。
 続きましてWebでご参加の、宮路淳子(あつこ)委員でございます。

宮路委員

 奈良女子大学の宮路淳子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

環境共生課長

 ありがとうございました。
 只今ご紹介しました委員の方々の他に、本日ご欠席ではございますが、配布資料の委員名簿に記載してございます、金田委員と清水委員には引き続きご就任いただいております。
 以上で、委員のご紹介を終わります。
 続きまして、堺市の出席者を紹介いたします。環境局長の植松、環境保全部長の辻尾、環境共生課課長補佐の吉田、同じく環境共生課審査係の眞下、大浦でございます。
 最後に、本日の司会を務めております、わたくし環境共生課長の藤田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 以上で、出席者の紹介を終わります。
 次に、配布資料の確認をさせていただきます。お手元にございます次第の下の部分に示しております配布資料の一覧の順に確認いたします。「堺市環境影響評価審査会 委員名簿」「南港発電所更新計画 事業者説明資料」「南港発電所更新計画に係る環境影響評価手続の流れ」「今後の審議の進め方」「準備書のあらまし」をお配りしています。
 また、参考資料といたしまして「準備書の本編」及び「準備書の要約書」につきましても置かせていただいております。
 資料は以上となりますが、資料に漏れなどはございませんでしょうか。よろしいでしょうか。Webでご参加の先生方もよろしいでしょうか。
 はい、ありがとうございます。
 それでは、次第の1つ目の議題としまして、今回は令和7年3月1日の委嘱後、初めての審査会となりますので、会長、副会長の選任を行いたいと思います。
 審査会規則第2条第1項におきまして、「審査会に会長及び副会長を置き、委員の互選によりこれらを定める。」となっております。
 いかが取り計らいましょうか。

新井委員

 会長は岩﨑委員に、副会長は田中委員にお願いするということでいかがでしょうか。

環境共生課長

 ありがとうございます。只今、新井委員より、会長に岩﨑委員、副会長に田中委員をご推薦いただきましたが、いかがでしょうか。オンラインでご出席の委員でご異議がある場合は「挙手ボタン」にてお知らせください。
 異議がないとのことでございますので、会長は「大阪公立大学教授の岩﨑委員」、副会長は「大阪産業大学教授の田中委員」ということで決定したいと存じます。
 それでは、岩﨑会長、田中副会長の順番に一言ずつご挨拶を頂戴したいと存じます。
 どうぞ、よろしくお願いいたします。

岩﨑会長

 ただいま審査会の会長にご指名いただきました岩﨑でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。

田中副会長

 ただいま審査会の副会長にご指名いただきました田中でございます。
 よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。それでは、審査会規則第3条第1項によりまして、「審査会は会長が議長となる」となっております。この後の議事進行につきましては、岩﨑会長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

岩﨑会長

 それでは、審議に入る前にまず、市長からの諮問を受けたいと思います。
 事務局よろしくお願いします。

環境局長

 堺市環境影響評価審査会会長、岩﨑智宏様。堺市長永藤英機。南港発電所更新計画に係る環境影響評価準備書の審査について諮問。事業者が環境影響評価法に基づき作成し、令和7年7月17日に送付のあった「南港発電所更新計画に係る環境影響評価準備書」について、堺市環境影響評価条例第55条の規定に基づき、令和7年11月14日までに、環境の保全の見地からの専門的な事項に係る貴審査会の意見を求めます。
 どうぞよろしくお願いいたします。

岩﨑会長

 お受けいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。
 なお、諮問文の写しにつきましては、後日、各委員にお送りしますのでご確認ください。

岩﨑会長

 それでは、南港発電所更新計画に係る準備書についての事業者説明ですが、事業者説明に入る前に、まずは環境影響評価の手続きの全体的な流れを確認しておきたいと思いますので、事務局の方から説明をお願いします。

【環境影響評価の手続きの流れについて、事務局から説明】

岩﨑会長

 ご説明ありがとうございました。
 今の説明について、委員の皆様から何かご質問はございますでしょうか。
 特にございませんか。Webで参加していただいている先生方も、特にございませんでしょうか。
 特に無いようですので、それでは事業者説明に入りたいと思います。
 事業者様、自己紹介をした上でご説明をよろしくお願いいたします。
 

【環境影響評価準備書の内容について、事業者から説明】

岩﨑会長

 ありがとうございました。
 ただいま、事業者様から説明がありましたが、委員の皆様から何かご質問がございましたらお願いいたします。では新井委員、お願いします。

新井委員

 新井と申します。よろしくお願いいたします。
 少し教えていただきたいのですが、説明資料の2-3の水環境のところですけれども、ここでの「現状」というのはシミュレーション結果ですか。

事業者

 はい。「現状」につきましては、シミュレーション結果でございます。

新井委員

 そうしますと、ここで使われた予測モデルは現状の再現はされている、要するに実際の計測値とほぼ同様のシミュレーション結果を出力できることを実証済みのモデルを使っているということですか。

事業者

 はい。南港発電所の建設の当時にも同じシミュレーションモデルで、温排水拡散のシミュレーションをさせていただいてまして、その時には運転開始した後のモニタリングも実施しておりますが、ほぼそのシミュレーションの範囲内で収まっていたことから、再現性はあったと判断しております。

新井委員

 その時の計算結果で少し教えていただきたいのですが、取水するのは底層の水、つまり比重が大きく水温が低くて塩分を含んでいる水だと思います。一方で、当該海域は大和川の河口ですので、表層は汽水であり、非常に軽い水が上に乗っていると思います。そこに対して、比重の重い深層水を温めることによって多分比重が下がった水を放流することになると思うのですが、要するに、その周辺の表層水と(深層水である温排水の)どちらの方が重たいのかについて教えていただきたいです。
 と言いますのは、表層における拡散等は全て計算されていることから、(温排水が)軽ければ結果的にもう下に沈むことはないので、全く問題ないと思います。そもそも現状よりも(温排水の排水量が)半分になるので、それ程大きな影響を及ぼすことはないだろうとは思います。ただ、温排水の予測範囲が本当に表層だけでいいのかどうかについては、少し教えていただきたいなと思いましたので、質問しました。

事業者

 先生からご質問いただいた具体的なデータにつきましては、今即答はできかねます。
 ただ、この事業の方法書における国の審査において、今回の表層の温排水のシミュレーションにあたっては、二次元のシミュレーションでさせていただくということで、審査いただいております。それにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、建設当時においてモニタリングを行って、当時の拡散範囲内に収まっているということ、その妥当性もお示しすることによって、二次元でのシミュレーションをさせていただくということにいたしました。ダイレクトなお答えにならず申し訳ないですけれど、以上です。

新井委員

 はい、ありがとうございます。そうなりますと、二次元でモデルを組んでいる時点で、恐らくそれほど河口流は生じていない、という理解でよろしいですね。

事業者

 はい。

新井委員

 あともう一点そのことに関連して、要約書の方の142ページで水温・塩分を調べていらっしゃると思うのですが、これは文献調査ですか、それとも実際測ったのかどちらですか。

事業者

 このデータは、実際に測っております。

新井委員

 温排水拡散予測は表層(海表面)、当然流速(の予測)も表層を計算しているのですが、現地調査だけは海面下0.5m層としているのはなぜですか。他は全部表層なので、(予測と同じ)表層の水温・塩分が一番重要になってくるのではないかなと思うのですけれども。
 ここの海域は私も良く調べるので知っているのですけれども、表層10センチメートルから20センチメートルぐらいに全く違う水質の層がある、ということが結構知られています。そのため、なぜ表層の水温・塩分を測らなかったのか、というところが少し気になったのでお聞きしました。
 もしくはこれ、実際に0.5m、3m、5mで測ったのではなく、CTD等の観測装置を使って(連続的に)鉛直分布を測っておいて、キリが良いので今回表記したのが50センチメートルのところであるということでしょうか。

事業者

 先生のご質問は、0.5m層よりも浅い層を測っていないのはなぜかということでしょうか。

新井委員

 そうですね。実際に測っているかどうかは分からないですけれど。

事業者

 表層は0.5m層を測っております。これは、アセスの手引きに基づいて、過去の省議アセスと同じ0.5m層で設定をさせていただいております。その理由につきましては、過去の比較もできるということで、今回0.5m層の調査をさせていただいたということでございます。

新井委員

 つまり、(発電所の)建設前のデータを0.5m層で取っていたので、比較できるように現状の現地調査も0.5m層で行ったということですね。

事業者

 はい。

新井委員

 はい、分かりました。ありがとうございます。

岩﨑会長

 では他いかがでしょうか。中野委員、お願いします。

中野委員

 詳しいご説明ありがとうございました。中野と申します。
 一般的に更新計画というのは、関電様の冒頭のご挨拶にもあった通り、リプレースと言われますので、基本的には撤去して新しくする事業と解釈されると思います。そうなりますと、方法書までも何度も申し上げたのですけれども、既存設備の撤去が今回の(環境影響評価の)対象に入るのかどうかということは、特に廃棄物分野や輸送関係で非常に重要な要素となります。
 ただ、先ほどご説明いただいた資料の10ページ目にも、工事工程の表のところの欄外の注釈で、「既設のタービン建屋等の再利用しない設備については、将来、ゼロカーボン燃料やCCUS等の導入の見通しが立ち、撤去の必要が生じた時期に撤去計画を策定する計画です。」と書いていただいているのですが、これは以前に(既存設備の撤去について)明確に書いて欲しいということをお願いしたことを受けて書いていただいたのだと思います。
 一方で、一番分厚い冊子の準備書本編の方の2-7(9)ページをご覧いただきたいのですが、このページの最後の方のところに、非常にややこしい表現があるんですけれども、「対象事業実施区域内の既設設備の設置エリア等に必要なスペースを確保する計画である。なお、新設設備の設置エリアについては、新設工事に先立って既存の設備等を撤去する計画である。」という書き方をされているのですが、これではまるで今回のアセスに(既設設備の)撤去も入るという印象を与えてしまうと思います。
 先ほどから申し上げている通り、リプレースで既存施設の撤去が入るかどうかというのは(廃棄物等の環境影響評価において)ものすごく重要な問題なのですけれども、(既存設備の撤去が)入らないということなのに、この表現では「新設設備の設置エリアについては」というのは断ってあるけれども、(今回のアセス対象事業の中で)新設工事に先立って既存の設備等を撤去するような印象を与えてしまうので、その辺をもう少しはっきり書いていただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

事業者

 そうですね。この文書がそういった印象を受けるということは申し訳ないと思います。実際、方法書の時や配慮書の時にもご説明させていただきましたけれども、本体工事着工までの事前の先行撤去につきましては、環境省の方のガイドラインで「これについてはアセス法の対象にしない」というような整理がされていまして、今回もそうさせていただくと考えております。先行撤去の対象となる場所には、昔のPR館や球場等がありますので、そういった既存の設備等を今後先行して撤去させていただいています。
 当然、先生がおっしゃる通り、こういった先行撤去につきましても、今回の環境アセスメントと同等程度に廃棄物の発生抑制やリサイクル等をしっかり取り組んでやってまいります。完成予想図を見ていただければ、既設の煙突等は新設設備が完成しても残っていますので、そういったものを今後撤去する時には、廃棄物のリサイクル等の環境負荷低減に努めていきたいと思います。すみません、書き振りが悪くて申し訳ないです。

中野委員

 結局(環境影響評価の)対象とする範囲がどこなのか、どこからどこまでなのかということをはっきり書いて欲しいと思います。

事業者

 はい、現実にはこう書いてしまっていますけれども、少し誤解を招くような書き方、そういった印象がありますから、また一般説明会とかでも、この形で既に出してしまっているものですから、一般の方に誤解のないようにご説明し、対応させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

岩﨑会長

 では、他いかがでしょうか。はい、お願いします。

吉田(恵)委員

 大阪工業大学の吉田恵一郎と申します。よろしくお願いします。
 確認に近いような話なのですけれども、2つほどあります。
 まず、説明資料83ページのCO2の年間排出量のところで、年間の発電電力量が約102から約131に将来的には上がるとなっているのですが、これは稼働率が変わるということですよね。稼働率も変わるのですね。タービンの出力自体は少し上がるぐらいなのに、発電量は増えるということは、稼働率が上がるという理解でよろしいですよね。

事業者

 はい、最新鋭の発電所になりますので、効率の良い発電所が優先的に動くことになるというような想定があります。

吉田(恵)委員

 そうしますと、排気ガスや水質に関係する予測結果についても、稼働率が上がったことも考慮された上での値になっているという理解でよろしいでしょうか。

事業者

 大気関係のシミュレーション等につきましては、そういったことも加味した予測評価になっております。一方で、温排水につきましては、発電所が年間を通じて定格で動いた時の温排水の拡散範囲をまずシミュレーションし、潮流の影響等を加味して拡大した範囲を包含する形の包絡線を変えて、どこまで温排水の影響があるのかというような評価をさせていただいています。

吉田(恵)委員

 最も影響が大きくなった場合ということですか。

事業者

 その通りです。

吉田(恵)委員

 あと、説明資料33ページのところで、発電所運転開始後の二酸化窒素濃度の予測結果(1時間値:特殊気象条件下)とありますが、これは一番有害物質の濃度が高くなるであろう条件ということですよね。

事業者

 煙突ダウンウォッシュとか逆転層とか内部境界層フュミゲーションとか色々と書いてありますけれども、これらの特殊気象条件は、普通に排煙が上がって拡散されて着地するという(通常の)状況ではなくて、煙突ダウンウォッシュでしたら、強風が下りて煙突を巻き込んで近くに高濃度の場所が発生しているという状況ですし、逆転層でしたら、蓋みたいなものが上層にできまして、それに排煙がぶつかって落ちてくるという状況を想定しております。そういった高濃度が発生しそうな条件について、予測評価をさせていただいております。

吉田(恵)委員

 この場合、あまり長い時間は続かないことから、1時間値で評価することは適当という理解でよろしいでしょうか。

事業者

 常時このような状況が続くというものではなくて、一時的なものですので、1時間値で予測して評価するというのが、発電所アセスにおけるこういった排煙のシミュレーションのやり方だと思います。

吉田(恵)委員

 ちなみに、冷気起動時というのも1時間ぐらいで終わってしまうものなのでしょうか。

事業者

 冷気起動時につきましても、数時間で立ち上がるような感じです。具体的な時間数は把握していないのですが、何日もかかって立ち上がるようなものではありませんので。

吉田(恵)委員

 分かりました。いずれにしても1時間値というのは、適当な評価ということですね。
 はい、分かりました。ありがとうございます。

岩﨑会長

 はい、それでは他いかがでしょうか。はい、お願いします。

𠮷田(準)委員

 私も𠮷田と言いますけれども、私の方は主に騒音とか振動関連のところに着目して確認させていただきたいと思っております。
 今回の場所は、比較的居住区と離れているというところで、一般的な騒音とか振動に関してはそこまで厳しくはない状況なのかなと思って話を聞かせていただいておりました。実際に予測された内容を見ていましても、かなり現況のレベル以下になっているというところで、全体のレベルを上げるような因子は少ないのではないのかなと理解させていただきました。
 ただ一点、この予測評価の中に入っていないことについてお聞きしたいのですが、準備書の271ページの府知事からの意見書のところで、ガスタービンが設置されることから低周波音の評価をしてはいかがでしょうかということが意見として出されています。
 もしかすると、このあたりの議論はもう既に行われているかもしれないのですけれど、なにぶん私、今回初めて参加させていただいておりますので、もし議論されたということであればご了承していただきたいのですが、低周波音の評価をしてはいかがでしょうかという知事意見が出ておりまして、それに対する事業者回答としまして、274ページのところを見ますと、色々と理由が記載されていて、評価項目には選定しておりませんが、その中で色々と追加で分析をしたら問題がないというようなことが記載されています。
 そこで教えていただきたいのですが、このあたりの議論というのは、もう既にここまでの審査の場で議論されて、低周波音は評価しない方向で固まっているということになっているのでしょうか。そのあたり、まず教えていただいてよろしいですか。

事業者

 方法書審査の時に、低周波音については評価する必要はないのかというようなご意見等は頂戴いたしました。一方で、低周波音につきましては、規制基準等がなく、一番近い住居が海挟んで1.4キロぐらい離れた所ですので、大きな影響はないでしょうし、同様のガスタービンは弊社の他のコンバイン発電所等にもありますけれども、そういった低周波音で大きな問題になったようなことはないということで、それほど影響はないと考えますというような答弁したと記憶しています。
 その後の議論には我々は入ってないのですけれども、恐らく審査会の方でまとめられて、やはり(低周波音の予測評価を)やってみてはどうかというようなご意見を頂戴しています。こうした意見を踏まえて、またこの知事意見を踏まえて、国の方の審査会が最後審議しているのですけれども、ここで低周波音を予測項目とせよというような勧告が出ておりませんでしたので、基本的には準備書本編のところに載せるような評価は実施しておりません。ただ、大阪府知事意見として頂戴していますので、近隣民家の方を対象に、低周波音の予測を念のためやらせていただいていますというようなストーリーになっています。

𠮷田(準)委員

 分かりました。ありがとうございます。

事業者

 (ご意見を)全く無視する訳ではなくて、意見を頂戴していますので、念のために低周波音の予測もやって、大きな問題はないということを確認しております。そういうストーリーでございます。

𠮷田(準)委員

 はい、分かりました。研究者側からしますと、実際に(低周波音について)予測していただいたのであれば、(予測した数値に)どれぐらい余裕があって、問題がないレベルなのかどうかが分かるデータまであると、非常に安心しやすいかなと感じました。
 実際に予測評価されて問題がないというところは、結果としてその通りだとは思うのですけれども、どのタイミングで、あるいはどういう方法でそれを開示するのかというところについては、まだ少し難しいところがあるかもしれないのですが、できれば何かしらの方法で(予測結果を)数字で教えていただけると、より良いのではないかと感じたところでございます。ただ、現時点で数字をお答えくださいという訳ではないです。以上です。

岩﨑会長

 はい、ありがとうございます。他に何かご質問いかがでしょうか。
 では、オンラインで参加されている上田委員の方からお願いいたします。

上田委員

 大阪公立大学の上田です。私の方からはスライドの54ページのところにありました陸域の植物の調査結果に関することで、3点申し上げたいことがございます。そのうちの2つが質問で、もう1つがコメントになります。
 まず1つ目の質問ですが、キンランが確認されたので適地への移植を行うというご説明がありましたが、この適地というのはどのあたりになるのか、この工場の敷地内にそういった場所があるのかというところを確認させていただきたいです。
 2点目の質問については、重要種の中でハマサジという種が出てきているのですけれども、ご説明の中ではハマサジは対象事業実施区域では確認されなかったということでしたが、別途、準備書の本編の方を見せていただきましたら、910ページのところで植生調査の結果が示されておりまして、その中にはハマサジの群落がこの対象事業実施区域内にあるということになっていまして、少し調査の結果に齟齬があるなということで、そのあたり実際どうなのかというところをお聞きしたいと思いました。
 3点目はコメントになるのですけれども、今回の調査でカワツルモという植物が確認されたということなのですが、こちらの植物については、大阪府の絶滅危惧種のリストをまとめたレッドデータブックというのがありますけれども、そちらでは大阪府では既に絶滅している種になっています。また、近畿圏の他の県でも絶滅危惧種に指定されているというものになります。
 このようにカワツルモは大阪府では絶滅したということになっているのですが、これが2021年に万博の海上予定地で発見されたということで、その時に少し話題になったということを聞いております。
 今回そのような希少な植物が敷地内で確認されたということで、今回の事業の工事の影響はないということですけれども、この敷地内で確認された希少な植物につきましては、今後注意深く生育地を保全するというような意識で、是非見守っていただきたいと思いました。以上です。

事業者

 先生、ありがとうございました。1問目のキンランの移植の適地があるのかというご質問についてお答えさせていただきます。
 このキンランにつきましては、専門家の方にも相談しておりまして、今後の保全措置についても色々とご指導いただいているところでございます。なお、移植の予定地としましては、今確認されているエリアというのが、まず(生育に)適した地であるだろうと考えておりますので、そこから大きく離れない場所で今回の工事の非改変エリア、つまり伐採しないエリアですね、そちらの方に移植する予定としております。

上田委員

 キンランについては、恐らく広葉樹林内で発見されているものだと思いますので、今回の工事の影響がない同じような環境に、是非移植をお願いしたいと思います。
 また、移植の時も、色々とコツと言いますか、注意することがあると思いますので、専門家のご意見を十分聞いていただきたいと思います。

事業者

 承知しました。ありがとうございます。ちなみに、千葉大の大和先生という方にご相談しておりまして、移植方法の照会等についても相談しておりますので、引き続き同様の対応をしていきたいと思います。ご意見ありがとうございます。
 もう1つご質問がありました、ハマサジ群落についてですが、確かにハマサジという種自体は、対象事業実施区域では確認されていないんですが、植生…。

上田委員

 この今示していただいている910ページの図の1番の群落ですけれども、ちょうどこの赤枠で囲われている敷地内の西側のところにあるようなのですが、先ほどのスライドの中では対象区域内にはなかったというご説明でしたので、少しこの結果と違うのかなというように思ったのですが、いかがでしょうか。

事業者

 そうですね、この1番の群落名は「ハマサジ・イソヤマテンツキ群落」と命名しておりまして、その「ハマサジ・イソヤマテンツキ群落」の特徴的な種、まあ標徴種ですね、をイソヤマテンツキ、アレチムラサキ、ウシオツメクサとかホソバハマアカザとか、そういう種が確認されますと「ハマサジ・イソヤマテンツキ群落」として表記しておりますので、こういう群落名が対象事業実施区域内に出ているというところでございます。
 実際にハマサジそのものが確認されている場所は、(対象事業実施区域から)もう少し西側の7-3区ですね。7-3区の西側の海沿いに沿って「ハマサジ・イソヤマテンツキ群落」があるのですが、ハマサジ自体はここで確認されています。よろしいでしょうか。

上田委員

 はい、なるほど。分かりました。ハマサジ自体は(対象事業実施区域内には)なかったということですね。分かりました。2点目については、承知しました。
 3点目についてはコメントになりますので、この準備書の中で色々と書いていただくというようなことではないと思うのですけれども、是非この調査でこういったものが見つかったということで、今後確認されたカワツルモに注目していただければということです。

事業者

はい、ありがとうございます。承知いたしました。

岩﨑会長

 はい、では他ご質問ございましたらお願いいたします。はい、お願いします。

島田委員

 京都大学の島田です。ご説明ありがとうございました。
 確認ですが、先ほど新井委員から、48ページの温排水の拡散予測結果のところで、左の現状のシミュレーション結果は、もちろんシミュレーション結果で、既に(温排水は)止められているのですが、30年前に建設された時のシミュレーション結果と同じだとのことで当時のモニタリング結果と比較されましたか、というご質問があったと思います。
 その点について教えていただきたいのですが、その30年前の最初の発電所建設時のモニタリングを行った時と、現在、恐らく昨年ごろのこの発電所の海水域の水温は30年前とほぼ同じだったのかどうかを比較した結果があれば、教えていただきたいです。(30年前の建設当時から海水温が)変化しているとか、そういうことはありませんかという確認なのですが、教えていただければありがたいです。

事業者

 まず、後者の方の質問についてお答えさせていただきます。
 当時と比べて、今回の海水温を見ますと、やはり高くなっております。3℃から4℃ほど高くなっております。
 一方で、前者の方のモニタリング結果については、本日データをお持ちしておりません。確か方法書の堺市における審査の中で、補足説明資料として審査会でご説明させていただいたかと存じます。
 ちなみに先生、この現状の拡散範囲といいますのは、今回の現地調査を行って、その最新のデータでもって予測をしましたということですので、その点だけご承知おきいただければと思います。

島田委員

 はい、分かりました。今回の更新では、高効率の最新鋭の技術を導入されていることから、その導入によって環境への影響がどうなるかは、主に温排水や大気汚染物質や水域などの生態系に関する予測評価を確認すれば分かると思います。
 ただ、このような更新をしなくても、発電所の周りの環境が変化しているということもあります。発電所の温排水への水温への影響が気になる住民の方もいらっしゃると思いますが、もし住民の方から懸念する意見や質問があった時は、温暖化や他の様々な原因で環境が変わり、(建設時の30年前と比べて)水温が上昇している状況もあり、大気汚染がこの海域で変化しているかもしれませんので、30年前に調査した結果と最近の結果を示して、30年の間に環境がどう変化したのかについても少し説明された方が良いのではないかと思いました。
 つまり、30年間の環境の変化のデータと高効率の技術を導入した時の予測結果の2つを並行して説明されても良いのではないかなと思いましたので、少し確認した次第です。

事業者

 先生、ありがとうございます。やはりこういう予測評価をしますと、関係者の方とか地元の方々にご説明することがあり、これもコミュニケーションの良い機会でございますので、そういった観点からも必要に応じて、そういったこともお話しできればと思います。

島田委員

 よろしくお願いします。30年の間に環境自体も変わっておりますので、そのあたりも含めて、丁寧に、もし住民の方に説明する機会があるときは、説明していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

岩﨑会長

 はい、ありがとうございます。では、他ご質問ございましたらお願いいたします。
 では、オンラインの方で田中委員、よろしくお願いします。

田中副会長

 田中です。人と自然との触れ合いの活動の場の73ページのところの将来交通量の予測結果という表についてなのですが、準備書の1042ページの表が対応してるのかなと思って見ていたのですけれど、(準備書では予測地点名が)(1)(2)(3)とABCDになっていまして、説明資料とは少し違っているのですけれども、これはどちらが正しいのでしょうか。
 もしかすると今回の説明のために、何か理由があって少し変えましたとか、何か理由があるのでしょうか。少し説明していただければと思います。

事業者

 すみません、準備書には(1)(2)(3)ABCDと書いてあるのですけれども、プレゼンの資料の方は全てAからGと記載していまして、表記的には一致しないのですけれど、特に意図はありません。少しでも見やすいようにと思いまして、Aから最後までつけたということでございます。

田中副会長

 すみません、良く聞き取れなかったのですが、もう一度お願いできますか。

事業者

すみません先生、おっしゃる通り、準備書の方には(1)(2)(3)でAからDで書いてございますが、今回の説明資料の方は、全部アルファベットでわかりやすく書いたという意図で、AからGちょっとつけ直しているところがありますので、この部分については一致しませんが、内容は一緒でございます。すみません、先生、聞こえましたでしょうか。

田中副会長

 はい、分かりました。結果はこんな感じかなと思いますので、特に異議はないのですけれど、何だか数値も少し違うような気がするので、どちらかに揃えるとか、こういう観点でこういう表示にしましたとか、あると良いと思いますので、少し検討いただければと思います。

事業者

 はい、まだこれから一般説明会等もありますので、またしっかりと確認させていただきます。すみません、今確認して数値は合っているような感じですけれども、またしっかりと確認して間違えないようにさせていただきます。

岩﨑会長

 よろしいでしょうか。はい、では、他ご質問ございましたらお願いいたします。
 では、お願いします。

髙野委員

 大阪公立大学の髙野です。
 本当に念のための確認とそれとは別に2点ほど確認させていただきます。
 まず一番最初に、今回方法書については、公告縦覧とそれから意見提出の期間として縦覧期間プラス2週間ということで行っているということでしたが、たしかもう既に17日から実施されていると思うのですけれども、今回の準備書でも同じような形で行っているということでよろしかったでしょうか。

事業者

 はい。公告縦覧は既に行っております。17日に送付・届出を実施しまして、18日から8月18日まで、縦覧をさせていただいております。

髙野委員

 では、意見書提出の機会や期間等も、準備書の方でも同じ形なのでしょうか。

事業者

 そうです。

髙野委員

 はい、ありがとうございます。
 それから、これはもしかすると素人の的外れな質問なのかもしれないのですけれど、今回の説明資料の30ページの大気質の主な環境保全措置のところで「最新鋭の装置を採用する」という記載があるのですが、この最新鋭の装置というのは、ある程度こういう機材を使うという目星が付いているのか、それとも着工するのはもっと先なので、その時の最新の装置を使うという感じなのでしょうか。

事業者

 ほぼほぼ設計も進んできていまして、今想定している採用機種を前提に進めております。

髙野委員

 はい、ありがとうございます。
 それから、さらに的外れな質問なのかもしれないのですが、水環境のところの49ページの流速のところで「現状の秒速6センチメートル程度から将来の秒速3.8センチメートル程度に減少する」と記載されています。これ考えてみれば、30年間秒速6センチメートル程度の流速だったものが減少することになると思うのですが、流速が減少することによって単純に良い効果が出てくるものなのか、それとも30年もこのような環境だったのに、逆に流速が弱まって何かしらの影響があるのか、そういった影響はないのでしょうか。それとも逆にこの程度の変化なら、全く影響はないというような理解をすればよろしいのでしょうか。

事業者

 先生、ご質問ありがとうございます。
 今回の更新事業では温排水量が79.2m3/sから39.6 m3/sに減るということで、流速も減りますということになっています。ご質問に対するお答えになるのですけれども、基本的には現状よりも将来の流速が減るということで、影響が少なくなるということです。
 一方で、最近はあまり使われないのですけれども、船舶の航行への影響に対する影響評価を実施することもございまして、一般的には50センチメートル/s以上あれば影響があるということも言われておりますので、その点からしましても、現状も将来においても影響はないものと考えてございます。

髙野委員

 はい、良く分かりました。ありがとうございます。

岩﨑会長

 では、オンラインの方で、宮地茉莉委員が先ほど挙手されてましたけれども、ご質問ございますでしょうか。はい、ではお願いします。

宮地委員

 すみません、関西大学の宮地です。
 景観についてです。スライドで言うと64ページの方になるのですけれども、視認範囲自体はそんなに大きくないというのは書いてある通りだとは思うのですけれども、アクセントカラーが結構彩度の高い緑色を使われているのではないかなと思いました。視認範囲自体は結構狭いのですけれども、結構彩度が高い緑色を使われているのは何か意図があるのかなということを少しお伺いしたくてお聞きさせていただきました。
 元々の既設の設備の方にも同じような色が使われているということだったのですけれども、写真の方では(既設設備の色は)そこまで彩度の高い色は使われていないかなと思いました。(景観に)大きく影響はないとは思うのですけれど、(彩度が高い色を使ってしまうと)視認範囲は狭いのですけど、視認性は高くなるかなというのが気になった点になります。

事業者

 ご意見ありがとうございます。アクセントカラーの方につきましては、既設発電所の色との整合性も踏まえて、今の(新設設備の)色を計画しているというところでございます。基本的にはこの既設設備のアクセントカラーのマンセル値やカラーコード等を考慮して、近いものを選んで、既設設備との整合性や周辺の環境との整合性、これらも考慮して今の色を計画しているというところでございます。いかがでしょうか。

宮地委員

 既設設備で同じような緑色が使われているということですかね。ただ、遠目から見ると、スライドの方で映された時にはそこまで思わなかったのですけれど、冊子の方の1020ページにある写真を確認しますと、フォトモンタージュの仕方だとは思うのですけれども、(新設設備の)緑色の彩度がかなり高くて、周りの緑と比べてもやはり緑色が浮くのかなというところが気になりました。視認性を高くしたいということであれば、これが正解だと思うのですけど、周りとなじませるという意味では少し彩度が高いような気がしました。

事業者

 (新設設備の緑色については)実際には(既設設備の)カラーコードに近いもの、一応マンセル値が非常に近いものを採用しているのですけれども、恐らく写真の関係上でその差が出てしまっているのかなと思うのですけれども。

宮地委員

 そうですね。できれば馴染ませるという意味では彩度をもう少し落とされてもいいのかなと思いましたので、コメントさせていただきました。

事業者

 承知しました。こちらの色の検討にあたりましては、景観や色の専門家の先生方にも色々とご相談をしまして、今の色のコンセプト、そういったところも相談した結果、今のようにさせていただいております。そのため、今の色の案につきましては、その周辺環境である大阪に合った色彩であるとか、周辺環境と調和した色であるとか、既設設備との調和等も考慮しまして、今の案とさせていただいておりますので、弊社としては、この色の案で進めていきたいと考えているところでございます。

宮地委員

 はい、分かりました。少しフォトモンタージュで目立ってるのではないかというところが気になりましたので、話し合いでそのように進められているのであれば、私の方は少しコメントさせていただいたので結構です。

事業者

 ご意見ありがとうございます。

岩﨑会長

 はい、では他ご質問ございましたら。
 よろしいですかね。では私の方から1つお聞きしたいことがあります。
 (説明資料41ページの)発電所の運転時の騒音のところですが、近傍住居等のところの予測値として残念ながら環境基準を超えてしまっている数値が出ている訳なのですけれども、今日のスライドの14ページにもありましたように「騒音の低減に努めます」ということをはっきり申し上げられていると思います。この評価では、現状の61デシベルから運転開始後の予測が残念ながら下がっていなくて、環境基準を上回っているという状況なのですけれど、これはこの騒音が抑えられるような新しい設備を導入してもやはり抑えられないということでしょうか。

事業者

 ここでの現況の数値というのは、今現状の(住居)付近を通行する車の音等の影響でこの騒音レベルになっていまして、今回この発電所ができることによって発電所からの音が到達して足されたとしても、(騒音レベルは)変わりません。そのため、発電所の影響としては、ほとんど無いというような状況になります。
 発電所ができたからといって、現状の民家の周辺の車が減る訳ではないので、現状の騒音レベルは変わりません。そのため、それに対して今回の発電所の影響を足しても、特に騒音レベルは変わらないので、影響がないというような状況になっていると思います。

岩﨑会長

 では、実際にはもう既に停止されてはいるのですが、現状の発電所からの騒音と新しく建設される発電所からの騒音を比較すると、新しい方が現状よりも(騒音レベルが)下がるということになるのでしょうか。

事業者

 下がると言いますか、今現状に対して発電所が建て替わっても影響はないですというような評価になります。

岩﨑会長

 そうなりますと、今日のスライドの14ページで「低騒音型機器等を採用することで騒音の低減に努めます」という環境保全措置が書いてありますが、(発電所の建替えによる騒音への影響がないのであれば)これはどこに反映されるのでしょうか。

事業者

 そういったものを採用することによって、こういう周辺への影響はないというものを今回はお示しているような展開でございます。

岩﨑会長

 はい、分かりました。ありがとうございます。
 では、他委員からご質問はございますでしょうか。オンラインの方で、ご参加いただいている委員の方からも特にございませんでしょうか。
 では西堀委員、お願いします。

西堀委員

 大阪工業大学の西堀と申します。先ほど交通量の話が出ましたが、私も気になっていたところがありましたので確認させていただきます。
 少し細かい話になるのですが、分厚い方の冊子である準備書の597ページにある交通量の表と、それ以外のページの交通量の表のデータが少し異なっている理由をお聞きしたいと思います。
 もしかすると、調査日等が違うということなのかなと思ってはいるのですけれども、それであれば問題ないかなと思うのですが、ここを確認したいということです。
 例えばですけれども、今映していただいている(597ページの)(1)府道住吉八尾線の合計交通量が24,713台と記載されています。ここでの交通量は24時間の往復交通量であり、将来交通量ではあるけれども表の下の注釈の2番で伸び率は考慮していないということですので、おそらく現況交通量がそのまま入っていると思います。
 それに対して653ページの上の表のデータを拝見しますと、(1)の府道住吉八尾線の全日の交通量ですね、表の右側の(台/24h)の交通量を見ると23,528台ということで、先ほどの数字と少し違っています。
 ただ、このデータの調査日が令和5年11月13日ということですので、もしかすると先ほど示した表のデータと違う日の調査結果なのかもしれないですが、このあたり(交通量の調査日が)違う日なのかどうかというところを教えていただけますでしょうか。

事業者

 この597ページと653ページの(交通量の)違いですけども、653ページは二輪車を含んでいない台数でして、597ページはこの小型車の方に二輪車を除いた台数になっておりますので、台数が異なっていることになっております。

西堀委員

 つまり、大型車(の台数)は一致しているけれども、小型車に2輪を含むか含まないかで(小型車の台数が)変わっているということでしょうか。

事業者

 はい、その通りです。653ページは振動の予測評価のところになっております。振動は二輪車からはほとんど発生しないということで、小型車の台数からは除外しているということです。

西堀委員

 はい、理解いたしました。ありがとうございます。

岩﨑会長

 はい、では他にご質問ございますでしょうか。
 では無いようですので、委員からの質問は以上となります。
 それでは、事業者の皆様、ご説明いただきどうもありがとうございました。ご退席をお願いいたします。

事業者

 ありがとうございました。

【事業者退室】

岩﨑会長

 それでは続きまして、今後の審議の進め方について事務局からご説明をよろしくお願いいたします。

【今後の審議の進め方について、事務局から説明】

岩﨑会長

 はい、ありがとうございました。ただいま事務局から説明がありましたが、委員の皆様から何かご質問等はございますでしょうか。
はい、特にございませんので、それでは議事については以上とさせていただきまして、事務局にお返しいたします。

環境共生課長

 ありがとうございます。
 本日は、岩﨑会長を初め、委員の皆様方には大変お忙しいところ、長時間にわたってご審議を賜りまして、誠にありがとうございました。
 それでは、これをもちまして、「令和7年度第1回堺市環境影響評価審査会」を終了させていただきます。
 オンラインでご出席いただいている委員の方におかれましては、切断ボタンを押していただき、「ミーティングから退出」を選択して、Webexを終了していただきますようによろしくお願いいたします。本日は、どうもありがとうございました。

以上

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