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事業所紹介 株式会社フタバ

更新日:2022年8月2日

株式会社フタバ画像

株式会社フタバについて

  • 所在地

     堺市西区浜寺石津町東4-8-19

  • 事業内容

     ペーパーコースターの製造販売、紙ナプキンの製造販売、外食産業向け紙製品の製造販売、凸版印刷を利用したオーダー製品の製造販売、各製品のOEM提供

株式会社フタバ外観写真

「創業は易く守成は難し」ということわざがあります。
これは、創業より継承の方が困難であるという意味です。
それに果敢に挑戦したのが、今回訪問した株式会社フタバで、会社を受け継いだ代表取締役である三上 一登氏に話を伺いました。

同社は、ペーパーコースターや紙ナプキンなどの製造販売を手がけて約50年の歴史ある企業。
専門性が高く、独自の技術を強みとしています。
同社は平成25年に、新たな飛躍のために、先代社長から現在の三上社長へと経営をバトンタッチ。
三上社長は、経営方針を刷新し、会社の変革を続けています。
経営資源を見直すとともに、職場の環境改善や人材採用・育成に注力。

堺市女性雇用促進等職場環境整備支援事業を活用する他、さかいJOBステーションの企業交流会「Good Job! inさかい」、「The 就職塾 第10期 企業交流会」に参加するなど、積極的に制度を活用することで会社を活性化させ、全社一丸となって次のステップに挑んでいます。

総点数2万4,000点、総制作枚数10億枚以上の実績

株式会社フタバの創業は昭和43年。
ペーパーコースターや紙ナプキンの販売に始まり、昭和48年にペーパーコースターの自社製造を開始。
以降、ペーパーコースター、紙ナプキンの製造を主とする企業として歩んできました。
同社のものづくりにおける特長は、専門メーカーならではの技術力の高さです。
例えば、厚みのあるコースターなど、同業他社ができない案件などにも対応し、国内生産100%のオリジナル紙ナプキンも開発しています。
その実績は、総点数2万4,000点、総制作枚数10億枚以上の数に表れていると言えるでしょう。
三上社長は「いい機械があるだけではものづくりは、できるものではありません。完成するまで技術者が何度も試行錯誤を繰り返し、挑戦してきた結果のひとつとして製品が誕生します」と技術があってこそ、お客様が満足される製品を供給できると話します。
そこには、単なる印刷物ではなく、ものづくりの視点から厳しい基準でオリジナル性の高いコースターや紙ナプキンの制作に取組む姿勢が伺えます。

人材、仕組み、資源を見直して成長する企業へ

三上社長株式会社フタバ 代表取締役 三上 一登さん

三上社長が株式会社フタバの代表取締役に就任したのは平成25年のこと。
それまでは、別の業種メーカーで大勢の部下を抱える管理職の立場にありました。
同じものづくりとは言え、全く異業種からの転身。
さらに大規模企業と中小企業の違いなどがあったものの三上社長は、最初に打ち立てた方針を遂行していきました。
「私が入社するまでの株式会社フタバは、良くも悪くもワンマン経営。閉鎖的だったので、従業員からすると会社の方針や制度などで見えにくい点が多々あったと思います。また職場環境も男性中心で、改善すべき余地が多分にあると感じたのです」と三上社長は入社当時を振り返ります。
電話の応対や工場内の美化推進など、細かな決めごとの変更指示はもちろん、経営計画の策定まで進めて、就任1年目で業績を向上させました。
「もともと弊社には、すばらしい技術や製品があったのに、それが活かせていなかったように思います。自社内で眠っている資源を活用し、そのアピール方法を変えました。特に新規拡販では、技術力や国内生産100%など、弊社の特長を徹底的に伝えたのです」と営業方針の転換について言われます。
また、社内的には、先代とは違った形でも、同じワンマン経営でしたが「その代わりやると言ったらやる!」ことを徹底しました。
「社長になって最初の3、4年はトップダウンも仕方がないと思っていました。でも、方針を押し付けるのではなく、腹を割って社員に内容を話し、オープンであることを意識していました。例えば、電話の応対を変えるように伝えた時も『電話の受け答えひとつで売上が3~5%変わるから』と従業員に理由を説明しました。実際にそれで売上が向上したので社員の意識も変わってきました。社内の風通しを良くして、その後、社員の意見を経営に反映させて行こうと考えていたのです」と三上社長は語ります。

堺市の制度を職場環境の改善と人材採用に活用

フタバトイレ

同社は、三上社長が就任するまで職場の環境改善で補助金を利用したことがなく、人材採用もハローワークを主としていました。
「これからの社会は、今以上に女性の活躍が見込まれますし、それに応じた職場づくりをしなければなりません。そのため堺市のさまざまな制度を積極的に活用することにしました」と三上社長は、制度を利用された理由を話します。
もともとトイレの改修は、経営計画の中でも装置の整備、冷暖房機器の入換えに並ぶトップ3のひとつだったそうです。
そして、1階の男女兼用トイレを堺市女性雇用促進等職場環境整備支援事業の補助金を活用して男性用、女性用に分けて整備。
休憩時間の順番待ちなどが解消されるなど、社員の方に好評を得ています。

また、さかいJOBステーションが主催する企業交流会への積極的な参加が女性や若手採用にもつながっています。
「企業交流会は、書面では、伝わりにくい仕事の魅力を直接求職者にアピールできるメリットがあります。面談時に伝えたことは、やはりものづくりの仕事であること。続けることで技術が身につく点です。そのおかげで、現在のところ11人の方が企業見学に来社されています。業務内容がコースターやナプキンづくりなど、分かりやすかったこともあると思います」と三上社長は言われます。

誰もが働きやすい企業にしてさらなる飛躍を

現在、株式会社フタバの男女比はほぼ同じ。
20代女性も現場で活躍しています。
三上社長は「見学に来られた求職者が、ここなら働ける、と思えるような環境づくりが大切です。男女別に新しく整備したトイレの仕様も女性社員の意見を重視しました」と言われます。
また「コースターづくりは紙を扱うので、力仕事の側面があり、男性社員の仕事というイメージがありました。けれども弊社で創業以来、初めて採用した女性技術者は、今では社内でナンバーワンの仕事をしています」と固定概念にとらわれず、人を採用し育成することが大切だと言われます。
また人事や待遇などを見直し、評価制度も導入。
従業員のモチベーションアップに関わることが公平になるように改革を続けたのでした。

同社では、一カ月に一回、全員ミーティングをして、そこで自由な意見が言える機会を設けています。
三上社長は「その場で言いにくいこともあるでしょうからフォローアップ面談で直接聞き取りをしています。また、2カ月連続で意見なしは認めていません。問題意識を常に持っていて欲しいからです」と言われます。
また、社内の良好なコミュニケーションが製品の品質向上にもつながると考えて伝え方の研修も導入。
「本人は、伝えているつもりでも、聞いた人が別の解釈をしたり、誤解したりすることがあります。それをなくすことは、よりよい製品づくりにつながるからです」と導入理由を三上社長は言われます。
また、ワークライフバランスについては、従業員間で不公平感がでないように配慮をしながら柔軟に対応しています。

「今後は、さらに品質を追求し、グレードの高い宿泊施設や飲食施設などから好評価を得られる製品開発に力を入れるとともに、インターネットを通じた販売にも力を入れる計画です」と三上社長は話を締めくくられました。

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