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浪華本染め(注染)・和晒

更新日:2024年7月12日

注染ちゅうせん和晒わざらしは、石津川沿いの津久野地域(西区)・毛穴けな地域(中区)で発展した堺の伝統産業です。
浴衣や手ぬぐいなど、現在も伝統的な技法により色鮮やかで多種多様な製品が生み出されています。
伝統的な手法で美しく染められた注染・和晒製品に触れ、堺の伝統に思いを馳せてみませんか。

注染・和晒について

注染は、和晒の生地に糊(のり)で土手を作り、染料を注ぎ込む日本独自の染色技法です。
「ぼかし」などの独特の柄の表現をはじめカラフルな多色染めができ、染めた生地に裏表がなく、長く利用してもほとんど色あせないのが特長です。

和晒は、綿布から糊・油などの不純物を取り除き、漂白された小巾(こぎん)木綿のことで、洗うほどに柔らかくなる優しい肌触りの生地です。
注染は令和元年に「浪華本染め」として国の伝統的工芸品に指定され、手ぬぐいや浴衣だけでなく日傘やマスク、エコバッグなど幅広い用途で重宝されています。

注染職人  北山雅啓さん

kitayama1日本の伝統工芸士の認定証を掲げる北山さん

北山雅啓きたやままさひろさんは、西区にある株式会社北山染工場の代表取締役を務める注染職人です。
日本の伝統工芸士(経済産業大臣認定)・堺市ものづくりマイスターとして知られています。
小中学校、高等学校、専門学校などでの実演、学生の工場見学の受け入れなど、注染の普及や後進の指導にも力を入れています。
注染職人になったきっかけや創作への情熱などを伺いました。

注染職人になるまで

このお仕事を始めたきっかけを教えてください

私の親が注染の工場を経営していたこともあり、幼少期から干場ほしばで遊ぶなど、慣れ親しんでいました。高校時代には工場でアルバイトをしていました。
卒業後は別の道に進みましたが、22歳の頃、特に迷いなく親の経営する工場に入りました。

注染職人になって

最初はどのようなお仕事をされていましたか

き、排水、洗いの手伝いなどをしていました。ひと通り経験を積んでから、親から工場を承継しました。

お仕事をする中でやりがいを感じる時はどんな時ですか

良いものをつくれたと実感できた時にやりがいを感じます。発注してくれた人の要望も多様化し、苦労もありますが、お客様に喜んでもらえると、すべてが報われた気持ちになりますね。
私は板場(型枠を操作して防染糊ぼうせんのりを置いて型ごとに生地を折り畳む作業のこと)の部門で伝統工芸士の資格をいただきましたが、精進が必要ですね。この道に入って40年が経ちますが、日々自己研鑽しなくてはならないと気を引き締めています。

手ぬぐいだけでなく、子ども用の甚平が人気がありますね

ありがたいことです。地元である津久野町の手ぬぐいを作った時、皆さんに喜んでもらえたのは印象深いです。

コロナウイルス感染症が5類に移行した後の状況はいかがですか

コロナ禍では、夏まつりなどのイベントが中止され、注染製品の発注が激減していましたが、5類に移行した後は祭りの復活や、外国人観光客の急増もあり、ひっきりなしに注文があります。
ありがたいことですが、注文に応えるためにも、後継者をどう確保していくかが喫緊の課題です。

展望

これからどんなことに挑戦していきたいですか

若く、志のある人に「注染職人になりたい」と思ってもらえるよう、後継者を発掘・育成していきたいです。
工場見学の依頼も受け付けていますし、高校や着物の専門学校などで注染の実演もやっています。
今後も注染を広めていき、魅力ある業界にしていきたいですね。

西区のみなさんに一言をお願いします

西区役所で毎年注染製品の展示や実演、販売会を開かせてもらっていますし、ぜひ足を運んでほしいです。
「西区にも伝統産業がある」ということを広めていきたいです。
工場見学も随時受け付けています。予約してもらえれば染め作業の体験もできます。ぜひお越しください。

北山さんの工場

北山染工場
西区津久野町3丁5-12 電話番号072-262-5707

令和6年度 注染・和晒の展示・販売・実演見学会

展示会

日時:7月9日(火曜)~7月12日(金曜) ※7月12日(金曜)は午後4時までです。
場所:西区役所1階玄関ホール
※終了しました。
鮮やかな色合いと自然なぼかしで染められた手ぬぐいや、染の工程などを展示します。
(昨年の展示会の様子)

販売会

日時:7月11日(木曜)・12日(金曜) 午前9時30分から午後4時まで
場所:西区役所1階玄関ホール
※終了しました。
手ぬぐい、ガーゼハンカチ、子ども用甚平、子ども用浴衣などを販売します。

実演見学会

7月12日(金曜) 11時、13時30分(2部制。ただし、開始時間が当日に変更されることがあります)
場所:西区役所1階玄関ホール
※終了しました。
注染職人による「土手引き」「注ぎ染め」等の染工程の実演をします。
美しく染める伝統技法を間近でご覧ください。
(昨年の実演)

このページの作成担当

西区役所 政策推進室

電話番号:072-275-1926

ファクス:072-275-1915

〒593-8324 堺市西区鳳東町6丁600

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