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行動デザイン(ナッジ)について

更新日:2021年9月27日

行動デザイン(ナッジ)とは

  • ナッジ(nudge:もともとは「そっと肘でつつく」という意味)とは、行動科学の知見(行動インサイト)の活用により、「人々が自分自身や社会にとってより良い選択を自発的に取れるように手助けする政策手法」のことです。人々が選択し、意思決定する際の環境をデザインし、それにより行動をもデザインするという考え方から、「行動デザイン」とも呼んでいます。
  • 例えば、「食堂でより健康な食事をとってもらう」ことを考えたときに、「揚げ物やスイーツの販売を中止する」(規制)、「サラダや野菜料理でもらえるポイントを2倍にする」(財政)、「健康的な食事をとりましょうと貼り紙をする」(啓発)といった従来の手法に対し、行動デザイン(ナッジ)では、「揚げ物やスイーツは取りにくい場所に、サラダや野菜料理は目線と同じ手に取りやすい場所に置く」といった手法を検討します。

堺市環境局がナッジに取り組む理由・背景等

  • 2021年3月に策定した環境将来ビジョンである「堺環境戦略」では、市民の環境配慮型の価値観・行動を、ビジョン実現に向けた最も重要な基盤として位置付けています。
  • 環境配慮型の価値観や行動を促すよくある手法として、環境問題の深刻さや、環境に配慮した行動についての啓発や情報発信があります。これは、「何が環境に良い行動かを知れば知るほど、環境にとってより良い行動をする」、すなわち、「人は合理的である」ことを前提としています。補助金などの金銭的インセンティブや規制も同様です。
  • しかし実際には、膨大な情報、時間や金銭的な余裕の無さ、心身の疲労など様々な状況により、環境問題は大事だと思っていても、環境にとって良い行動をいつも確実にとれるとは限りません。例えば、2019年に実施した市のアンケート調査では、「環境問題に関心は無い」と答えた人はわずか0.6%、つまり99.4%の市民が環境問題に関心があるとの回答であったのに対し、「実際に個人でできる環境行動をしているか」との問いに対しては、項目にもよりますが、最大でも8割程度の人しか、実際に環境行動をとっていませんでした。
  • こうした課題を踏まえ、市民が自由な選択肢を奪われることなく、環境にとってより望ましい行動を自発的にとることのできる手法として、環境施策への行動デザイン(ナッジ)の活用を進めています。行動デザイン(ナッジ)は、一般に、補助金など従来の行政手法と比べて費用対効果が高いことも知られており、厳しい財政制約や複雑化する行政課題に対し、行動デザイン(ナッジ)で伝統的な行政手法を補完・強化していきます。
  • また、行動デザイン(ナッジ)は、環境分野に限らず、健康・医療、教育、徴税、行政の効率改善、働き方改革など、SDGs達成に向けた様々な社会課題の解決に適用し得るものです。環境分野での取組発信を通じて、他の分野への行動デザイン(ナッジ)の波及にもつなげます。

このページの作成担当

環境局 カーボンニュートラル推進部 環境政策課

電話番号:072-228-3982

ファクス:072-228-7063

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