事業者ができること
更新日:2025年3月11日
これまで、プラスチックの高機能化の技術開発が進められた結果、プラスチックは、食品ロスの削減やエネルギー効率の向上など、今日の私たちの生活に安全・安心・利便性などをもたらしています。こうした便益を今後も持続的に享受していくために、経済性や技術可能性、製品・容器包装の機能(安全性や利便性など)の確保に配慮しつつ、自らの製品や事業活動の中で海洋プラスチック問題に貢献していくことが求められています。
消費者(お客様)への働きかけ
使い捨てプラスチックは、その利便性や機能性から様々な製品・サービスに使用されており、消費者は、無意識のうちに使い捨てプラスチックの使用に慣れています。消費者(お客様)に、使い捨てプラスチック包装等の必要性を積極的に確認することや、使用しないことへのインセンティブを与えることにより、消費者に気づきを与え、その行動の変革を促すことにつながります。
取組事例
- レジ袋や使い捨てストロー、スプーン等が必要かどうかについての声掛けの徹底(スーパーマーケット、コンビニエンスストアなど)
- マイボトルで飲料を購入した場合、購入金額から一定金額値引き(コーヒーショップなど)
製品・サービスの見直し
製品・サービスの中で消費者に提供している使い捨てプラスチックの中には、消費者が必ずしも必要としていないものがあるかもしれません。消費者のニーズを的確に把握することで、削減につなげることができる可能性があります。
取組事例
- 使い捨てのプラスチック製ストローを廃止し、紙製のストローへ変更(コーヒーショップ、飲食チェーン店など)
- プラスチック製コップを紙製コップに変更(コーヒーショップなど)
- 割りばしの個包装をプラスチック製から紙製に変更(飲食チェーン店など)
- ドリンクバーカウンター等でのプラスチック製ストローの設置を廃止(飲食チェーン店など)
- 客室に設置していたハブラシやカミソリなどのアメニティを、フロント周辺のアメニティコーナーに設置し、希望者のみに提供(ホテルチェーン)
- 客室に設置しているハブラシやカミソリなどのアメニティを、プラスチック製からバイオマス等の環境に配慮した素材に変更(ホテルチェーン)
- プラスチック製のアメニティを設置しない宿泊プランを設定し、宿泊者が持参する。その代わり、宿泊者には繰り返し使うことができるシリコン製のストローを提供(リゾートホテル)
技術開発の推進
技術開発により、製品の質や機能性を確保しつつ、容器包装を減装・肉薄化することや、代替素材を使用することで、使い捨てプラスチックの量の削減ととともに、コスト削減にもつながる可能性があります。
取組事例
- 環境配慮設計により、品質や機能性を損なうことなく、製品の外装やトレイを薄肉化(スーパーマーケットなど)
- 一部の商品で、トレイを使用しない「ノントレー」包装を導入(スーパーマーケットなど)
- 従来使用されてきた、プラスチック製容器のふたを「トップシール」包装に変更(コンビニエンスストアなど)
- 化粧品でのスクラブ材としてマイクロプラスチックビーズを使用することを停止し、代替素材(天然由来成分のセルロース、コーンスターチ)への切替を実施(化粧品メーカーなど)
- 化粧品の容器に使用されるプラスチックを再生プラスチックや植物由来の原料を使用したものに変更(化粧品メーカー、食品メーカーなど)
CSR活動の推進
近年では、企業のCSR活動の一環として、社員による使い捨てプラスチック削減の取組を推進している事例もあります。
取組事例
- 社員食堂でプラスチック製のストローやカップ等を紙製に変更(金融機関など)
- 自社オフィスや主催するイベント等で使い捨てプラスチックの使用を廃止(自動車メーカーなど)
- 社内でのペットボトル飲料の販売中止(家電メーカー、不動産会社など)
- 社員による使い捨てプラスチックの持ち込みを原則禁止(スポーツ用品メーカー)
流出対策
使い捨てプラスチックは、製品の安全・安心の確保や、私たちの便利な生活のためには欠かせないものです。適切に使用・管理することで、使い捨てプラスチックの流出を防ぐことができます。
取組事例
- スポーツ用人工芝からマイクロプラスチック流出を防ぐためのゾーンを設置し、場外に流出しない仕組みを導入(ゴム製品メーカー、スポーツ施設など)
- 人工芝施設利用者や施設管理者に向けたセミナーの実施(コンサルティング会社)
【参考】大阪府内の人工芝施設におけるマイクロプラスチック流出抑制に関するガイドライン Ver.1.0(PDF:2,179KB)
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