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省エネ・節電アドバイザー派遣事業でのアドバイス事例の紹介

更新日:2019年4月18日

 平成27年度から平成30年度において実施していました省エネ・節電アドバイザー派遣事業では、省エネルギー・節電に関するアドバイザーを派遣、電力使用量が多い夏季もしくは冬季にデマンド監視装置を3ヵ月間設置し、電気使用量の見える化を行い、電気使用量の推移を基に、アドバイザーがアドバイスを行いました。
 ここでは、これまでに実施したアドバイスの内容や事例について紹介します。
 

主なデマンド対策方法

 デマンド監視装置の導入により、リアルタイムでデマンドを確認でき、また、デマンドが予め設定した目標値を超えそうになった場合には、アラームが鳴動し、空調等を一時的に停止することによって、効果的なデマンド対策を実施できます。(デマンド監視装置によるデマンド対策)

 また、デマンド監視装置に、機器の制御機能が加わった、「デマンド制御装置」の導入により、デマンドが設定した目標値を超えそうになった場合には、予め設定しておいた機器が自動で制御されます(空調の設定温度の変更、停止等)。そのため、デマンド監視装置よりも確実なデマンド対策を実施できます。(デマンド制御装置によるデマンド対策)

業務系施設(病院、特別養護老人ホーム、幼稚園、保育園等)における事例

空調が影響する場合

 業務系施設では、夏季または冬季に最大デマンドが発生する場合が多く、その要因として空調の使用があります。
一般的に空調など電力を使用する機器は、起動時の消費電力(起動電力)が定格消費電力よりも大きくなります。
 複数台の空調を使用する場合には、同時に起動せずタイミングをずらしましょう。

電気式空調と他の機器の起動が影響する場合

 電気式空調の起動と他の機器の起動が重なっている場合には、そのタイミングで最大デマンドが発生することがあります。電気式空調の起動が、他の機器の起動と重複している場合は、起動時刻をずらすか、その他の機器の使用時間をずらすことで、複数の機器の同時使用を避けます。

イベント時における普段使用していない空調が影響する場合

 幼稚園や保育園における参観日や遊戯会、園庭解放日等、イベント時のデマンドは要注意です。イベント時には普段使用している以上に空調を使用するため、最大デマンドが発生しやすいです。
 同様に、老人福祉施設等でも夏祭りといったイベント時に最大デマンドが発生しやすいため、注意が必要です。

電気式床暖房が影響する場合

冬季に使用する暖房機器は、特にエネルギー消費が大きいです
 特に、電気式の床暖房を使用する場合、起動時に注意が必要です。
 また、空調がガスだから床暖房もガス」という認識は要注意です。ガス空調を使用していても、床暖房が電気式であることがあります。

電気式厨房・給湯機器が影響する場合

 電気式の厨房機器を使用している施設では、空調に加えて、厨房機器の使用によって最大デマンドが発生する場合があります。
 保温・保冷用配膳カートや、スチームコンベクション、コンビオーブンといった調理機器のほか、食器洗浄機、食器消毒保管庫といった洗浄・消毒・滅菌用の機器の同時使用によって最大デマンドが発生する場合があります。
 特に、給食調理を外部委託している場合は、デマンド対策において盲点となりやすく、委託業者と十分に連携することが必要です。

頻繁な自動ドアの開閉が影響する場合

 遊戯施設では、遊戯機器がデマンドに影響していると想定されますが、空調(冷房)使用時に注意が必要です。
 例えば、パチンコ店での事例において、利用者等の出入りが多い時間帯(夏季16時~17時)に最大デマンドが発生していました。これは、他の時間帯よりも出入口の自動ドアの開閉回数が多く、室内の空調負荷の増大が影響していると考えられます。
 こうした要因は、他の遊戯施設においても想定されます。

水銀灯・メタルハライドランプが影響する場合

 スポーツ施設(体育館、テニスコート等)や野外灯において使用する水銀灯やメタルハライドランプといった照明設備は消費電力が大きく、特に、起動時に注意が必要です。
 LED照明等の消費電力の小さい照明設備に更新することで、電力使用量を大幅に削減するだけでなく、デマンドの低減にもつながります。

工場(製造業など)における事例

コンプレッサが影響する場合

 一般的に、インバーター制御方式のコンプレッサに更新することで、ロード時やアンロード時の消費電力を低減し、大きな省エネ効果を期待できます。また、コンプレッサを複数台使用している場合は、台数制御盤を導入し最適な運用を行うことで、省エネ効果を期待できます。

空気圧縮機(コンプレッサ)に特化した空気圧縮機・省エネアドバイザー派遣事業における、これまでのアドバイスの内容等についてもご参照ください。

生産設備が影響する場合

(1)電気炉の起動時

 工場では、複数台の生産設備を同時に起動する場合に注意が必要です。
 特に、昇温を伴う電気炉(リフロー炉、焼バメ炉、圧力釜、成型機の加温ヒータ等)や乾燥設備の起動時は、要注意です(特に冬季)。

(2)特定の生産設備の起動時

 特定の生産設備が最大デマンドに影響することが予め分かっている場合は、その設備の使用を停止できないため、空調の設定温度の緩和や停止、照明設備の消灯等で対応するといった対策が必要となります。

全事例、全デマンド散布図

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