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【報告】音読教室「読む・詠む・語る」【中図書館】

更新日:2026年2月18日

令和7年9月30日(火曜)に中図書館で音読教室「読む・詠む・語る」を開催しました。
参加された11人のみなさんのほか、講師や大学生、ボランティアなど、協力していただいた多くの方とともに、もりだくさんのプログラムで、あっというまの2時間でした。

当日プログラム

当日の様子

アイスブレイク「みなさんの自己紹介・好きな詩の紹介など」

参加者のみなさんが、自己紹介とともにおすすめの詩を紹介しました。
それぞれの方が、こども時代やこれまでの半生を振り返り、詩から感じた思いを語りあいました。
参加者のみなさんが紹介された詩は、こちらです。

音読教室「知ろう読もう健康(健口)になろう」

浅香山病院で言語聴覚士をされている上野雅広さんから、音読することでどの筋肉を使うかなど、口腔機能の働きや発声のメカニズムを学びました。

浅香山病院リハビリテーション部発行「リハビリ通信」で、「言語聴覚士」のお仕事についてわかりやすく紹介されています。

みんなでわらべうた、音読

みんなでわらべうた

中図書館を中心に活動しているボランティアグループ「わらべうたの会こまめ」のメンバーの実演に続き、皆さんで発声します。
今回は、
秋のうた「チンチロリン」(『日本わらべ歌全集 8 埼玉神奈川のわらべ歌』柳原書店より)
顔あそび「大やぶ小やぶ」(『日本わらべ歌全集 21 愛媛香川のわらべ歌』柳原書店より)
の2曲を、参加者同士向き合って、ふれあいながら楽しみました。
詳細は当日プログラム(PDF:331KB)をご参照ください。

言語聴覚士の上野さんから、「チンチロリン」は子音が続いて舌先を使う音が多いため、構音(発音)訓練にぴったり!とのアドバイスをいただきました。舌の位置にも注意して、楽しく口腔機能をアップしましょう。

みんなで音読

詩人長田弘の代表作のひとつ「最初の質問」。中学3年生の教科書にも掲載されています。
参加者の皆さんは、大切な人への贈り物のような一つ一つの言葉を声に出して味わっていました。

『最初の質問』 長田弘/詩 いせひでこ/絵 講談社

ミニ講座「ほんとうのトコロ 認知症ってなに?対話からはじめる認知症ケア」

認知症ってどんな病気? 認知症のある人も、誰もが自分らしく暮らすためにできることとは?
大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授の山川みやえさんから、認知症の基礎知識について学ぶとともに、認知症の人と支える人の語り、一人一人のストーリーの聞き取りから共感へ、対話からはじまる認知症ケアについてお聞きしました。
「声」と「語り」と「つながり」の大切さを学んだひと時でした。

参加者から紹介された詩

参加者から紹介された詩

詩の作者・タイトル
【かっこ内は掲載資料】

詩の全文または紹介された方が特に印象を語られた部分を掲載します

八木重吉「太陽」
『定本八木重吉詩集』弥生書房『国語1』光村図書

太陽をひとつふところへいれていたい てのひらへのせてみたり ころがしてみたり 腹がたったら投げつけたりしたい まるくなって あかくなって落ちてゆくのをみていたら 太陽がひとつほしくなった
[思い出]こどもの頃、夕日が健気にオレンジ色にきれいに光り、滲むように揺れるように落ちていくのを、とても魅力的に感じていました。発想が可愛いらしく、改めてその情景が目に浮かぶようで、こどもの頃の思い出とともに心に残っている詩です。

正岡子規「秋」
『日本の文学15』中央公論社

砂の如き雲流れゆく朝の秋
[思い出]最近、お天気も涼しくなりました。美しい秋の雰囲気を感じられる詩です。

やなせたかし「アンパンマンのマーチ」
『やなせたかしみんなの夢まもるため』NHK出版

なんのために生まれて なにをして 生きるのか こたえられないなんて そんなのは いやだ!
[思い出]本を読む機会は少ないのですが、地元が高知県ということもあり、朝ドラの「あんぱん」を観ています。その中でアンパンマンのマーチが出てきます。こどもの頃は何となく聞き流していた歌詞も、意味を考えながら読むと、今は自分の将来のことを不安に思ったりするのですが、大事なことだと改めて思います。

王勃「騰王閣 序」

落霞与孤鹜齐飞,秋水共长天一色
(落霞と孤鴨、共に飛び、秋水と長天、一色なり)
[思い出]今、日本で海の近くに住んでいて、人生で一番なくらい素敵な日入りを見て、学生の頃に暗記した中国の古詩を思い出し、気持ちがすごく楽になりました。今日はそんな思い出の古詩をシェアできて嬉しいです。

柴田トヨ「忘れる」
『くじけないで』飛鳥新社

忘れていくことの幸福 忘れてゆくことへのあきらめ ひぐらしの声が聞こえる
[思い出]思い出の詩などないと思っていたら、本箱に詩集が何冊かあって、栞が挟んであるんです。読んだときに感動したんだと思い出しました。柴田トヨさんは90歳から詩を書き始めたとか。私はもうすぐ81歳になりますが、人生の先輩の詩を読み返して、すごく短い中にうまく書かれているなと、いい本だと思います。

カール・ブッセ「山のあなた」
『はじめてであう世界の名詩』3 あすなろ書房

山のあなたの空遠く「幸」住むと人のいう。噫 われひとと尋めゆきて 涙さしぐみ、かえりきぬ。山のあなたになお遠く「幸」住むと人のいう。(上田敏訳)
[思い出]人前で話すことは多いけれど、本や詩を声に出して読むことはあまりないと気づきました。老年看護学という高齢者の健康を守ることを研究していますが、自分も歳はとるけれど追いつくことはない方々のケアをするとき、「どういう気持ちなのか」といつも思い、いろんな方の話を聞いたりしています。
この詩は、山の向こうに幸せがあると思って歩いて行くけれど、いろんな人に聞いても幸せは見つからない。遠くを見ても幸せは見つからなくて、足許を見たら幸せがあるという、そういう詩です。
研究活動みたいだなと。歳を重ねていくということは、日々を大事にするということなんだろうと、だんだんわかってくる歳に差し掛かってきたのかなと思います。大事な詩を思い出すことができました。

勝海舟「黙々静観」
『日本の名随筆』別巻95 作品社

時ぞとて咲きいでそめしかへり咲 咲くと見しまにはやも散なん
[思い出]戦国時代の小説が好きなのですが、戦国時代とはかけ離れていますが、幕末に勝海舟が徳川家康を皮肉った詩があります。
最近のコロナの時代でも、また今ちょうど総理が代わろうという時、この詩を思い出しました。僕たちは期待するけれど、やっぱり咲かない、散ってしまうという詩です。実は勝海舟はあまり好きじゃないんですけれど、この詩だけはすごく好きです。

北原白秋「あめんぼの歌」
『日本語を味わう名詩入門7北原白秋』あすなろ書房

水馬赤いな。ア、イ、ウ、エ、オ。浮藻に小蝦もおよいでる。
[思い出]3年半前に脳梗塞を起こし、右半身不随で言葉も出ない状態になって、今も治療で言葉を出す練習をしています。詩は思いつかなかったのですが、言葉の練習として「あめんぼ」の発声に毎日取り組んでいます。

金子みすず「私と小鳥と鈴と」
『日本語を味わう名詩入門2金子みすゞ』あすなろ書房

鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。
[思い出]童謡は好きで歌うのですが、詩はあまり知らなくて。ただ、金子みすずさんの「みんなちがってみんないい」っていうところがとても好きです。

金子みすず「星とたんぽぽ」
『日本語を味わう名詩入門2金子みすゞ』あすなろ書房

青いお空の底ふかく、海の小石のそのように、夜がくるまで沈んでる、昼のお星は眼にみえぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。
[思い出]詩はあまり読まなくて、ネットで、金子みすずさんの詩を見つけました。
声に出すのが好きで、昔は音訳ボランティアや朗読ボランティアに参加していましたが、今はこどもたちに絵本を読むのが楽しみです。

[思い出]義理の父が大腸がんで亡くなりましたが、2時間ぐらい正座をして説教するような、昭和によくいるような父でした。その父がよく「人は人に生かされているんだ」というのを口癖のように言うのが心に残っています。
「星とたんぽぽ」は私が小さい時からよく聞いていた詩ですが、最近になって読み返してみると、普段昼間は見えない星、タンポポも普段気づかずに咲いているけれど、いずれも無くなってしまうと寂しい。周りの人によって自分自身が生きているんだなという痛感させられる詩だなと感じます。

※「星とたんぽぽ」はお二人の方が、ご紹介されました。

工藤直子 へびいちのすけ「あいさつ」
(工藤直子『のはらうた1』童話屋

さんぽを しながら ぼくは しっぽに よびかける 「おおい げんきかあ」
[思い出]高齢の親がいるので、話すことの大切さ、親に対して会話することの大切さを感じています。最近、自分も忙しすぎたりするとき、自分にちゃんと「大丈夫か」って言い聞かせながら、この詩を思い出しています。

谷川俊太郎「めのまどあけろ」
『めのまどあけろ』福音館書店

めのまどあけろ おひさま まってるぞ みみのまどあけろ だれかが うたってる
[思い出]こどもたちにお話をする時、最初に読む詩があります。お話は耳で聴いてもらわないといけないので、「耳の窓をしっかり開けて聞いてね」って言うと、こどもたちは本当によく聞いてくれます。

スヌーピー [思い出]SNSではスヌーピーの詩がたくさんあって気に入っています。

宮沢賢治「雨ニモマケズ」」
『宮沢賢治童話集』世界文化社

雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 欲ハナク 決シテ瞋ラズ イツモシズカニワラッテイル
[思い出]本は全然読まないのですが、小学校の授業で読んだ宮沢賢治の詩が、心に残っています。

谷川俊太郎「色」
『自選 谷川俊太郎詩集』岩波書店

希望は複雑な色をしている 裏切られた心臓の赤 日々の灰色(中略)
絶望は単純な色をしている 清潔な白だ
[思い出]家の本棚で一番古い詩集を持ってきました。私が二十歳の頃に好きだった谷川俊太郎さんの詩です。
希望はたくさんの色があるけど絶望は白なんだという所が、若い時の私はすごく気に入って、一番絶望している時に一番未来があるような真っ白な状態になるっていうのが、これから色をつけていけるっていうことなんだなと思い、感動したことを覚えています。


資料展示

会場では、山川みやえさんの著書、音読や認知症予防に関する資料などを展示しました。

協力

上野雅広さん(公益財団法人浅香山病院リハビリテーション部言語聴覚士) 
山川みやえさん(大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授)、同大学学生のみなさん
南都智紀さん(森ノ宮医療大学言語聴覚学科准教授)、同大学学生のみなさん
中基幹型包括支援センター
わらべうたの会こまめ

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