堺の手織緞通
更新日:2021年10月15日
指定区分
大阪府指定無形民俗文化財
説明
堺緞通「南蛮行列」辻林白峯(峯太郎)作・長谷川望 原画
緞通(だんつう)は、中近東から中国を経て日本に伝来し、江戸時代から近代にかけて盛んに生産された敷物の手織技術です。肥前鍋島藩でおこなわれたのが始まりで、江戸時代後期には播州赤穂や泉州堺でも生産されるようになりました。
堺の手織緞通は、天保2年(1831年)堺の糸物商藤本庄左衛門が泉利兵衛に織らせて堺緞通として売り出したのが始めとされています。
明治10年(1877年)の内国勧業博覧会に出品されたのを契機に広く世間の知るところとなり、庄左衛門の孫で「緞通王」とよばれた藤本荘太郎が技術改良を加え、渡米して海外への普及に努めたことから、明治時代中期には国内のみならず海外にも盛んに輸出され隆盛を迎え、今日の堺における敷物生産の基盤となりました。
現在は、堺式手織緞通技術保存協会によって技術の伝承がおこなわれているほか、大阪刑務所の職業訓練としても採用されています。
所在地
堺市中区東山693番地の5
大阪特殊織物工業協同組合内
保持団体
堺式手織緞通技術保存協会
指定年月日
平成18年1月20日
堺緞通の実演
堺緞通の実演は、堺市産業振興センター2階で、毎週月曜日の午後1時から4時に行っています。
堺市産業振興センターの地図情報は「堺市e-地図帳(外部リンク)」をご覧ください。
堺緞通(赤穂市立美術工芸館田淵記念館所蔵)
堺式手織緞通技術保存協会では、現在堺市と協力して、堺緞通に関する情報や資料を集めています。緞通そのものはもちろん、昔織っていた経験のある方のお話、織機や緞通鋏などの道具類、写真や図面・書類など緞通に関することならどのようなことでも結構ですので、情報をお寄せください。
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