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令和7年10月2日(木曜)開催 第5回SMI都心ライン自動運転技術等検討分科会

更新日:2025年12月23日

開催日時

令和7年10月2日(木曜)

開催場所

堺市堺区南瓦町3番1号
堺市役所高層館16階会議室A

出席委員

波床 正敏 分科会長、塩見分科副会長、中川 智皓 委員

テーマ

令和7 年度SMI 都心ライン実証実験について

資料

議事録

事務局

それでは、定刻となりましたのでこれより開始させていただきます。
本日は大変お忙しい中、ご出席賜りまして、誠にありがとうございます。本日司会進行を務めさせていただきます。交通政策課の甲野でございます。よろしくお願いします。
始めに会議中の注意事項について、お伝えさせていただきます。
会議室内は禁煙でございます。会議中は携帯電話の電源を切るか、マナーモードにしていただき、携帯電話等の使用もご遠慮ください。会場への出入りは会議の進行の妨げにならないよう、お静かにお願いします。
本日の会議は議事録等の作成のため、録音させていただきますのでご了承ください。また本日の会議時間につきまして、16時までの1時間半程度を予定しております。円滑な会議運営に皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

本日の出席ですが、分科会委員としまして、
大阪産業大学の波床教授です。
立命館大学の塩見教授です。オンラインでの参加となります。
大阪公立大学大学院の中川准教授です。オンラインでの参加となります。
なお関西大学の岡本准教授におかれましては本日欠席となります。

次にオブザーバーとしまして
南海バス株式会社 野谷常務取締役 企画部長です。
先進モビリティ株式会社 第1技術部 部長 吉永様です。オンラインでの参加となります。
関西電力送配電株式会社 企画部 新規事業推進グループ 寺前様です。オンラインでの参加となります。
株式会社パナソニックシステムネットワークス開発研究所 ITS事業推進室長 角(すみ)様です。オンラインでの参加となります。
パナソニックコネクト株式会社 西日本社 関西プロジェクト室 シニアエキスパート 信田(しのだ)様です。

なお、事務局支援として、株式会社建設技術研究所 大阪本社 道路・交通部 副部長 吉岡様が出席しています。

次に本日の資料を確認させていただきます。お手元の資料を確認ください。
・次第
・出席者名簿
・配席表
・資料1 令和7年度SMI都心ライン実証実験について
でございます。

資料の不足等ございましたらお申し出ください。
よろしいでしょうか。
無いということで、ありがとうございます。

進行につきましては、分科会長の波床先生よりお願いいたします。

波床会長

皆様、お忙しいところありがとうございます。会議室の一室ですけれども、公開会議ということですので、よろしくお願いいたします。早速ですけれども、準備していただいております資料に基づいて、話を進めてまいりたいと思います。テーマは、令和7年度SMI都心ラインの実証実験についてということで、これについて事務局より説明をしていただき、後ほど、ご意見の交換をしたいと思いますので、よろしくお願いします。

事務局

意見交換テーマである令和7年度SMI都心ライン実証実験の検証について説明させていただくにあたりまして、SMI都心ラインの概要について説明させていただきます。SMI都心ラインとは自動運転技術を活用した車両とバス待合環境の向上などバリアフリーな乗降に対応したバス停を一体的に整備するプロジェクトとなっております。人口減少・高齢化の更なる進展やバス運転士不足などの中においても、SMI都心ラインにより既存バス路線における高頻度な運行サービスを維持・向上しつつ、省人化の効果を他路線に波及させ、地域公共交通の維持・確保につなげるほか、高齢者や障害者など、すべての人にとって便利・快適なバリアフリーな移動環境の構築を図ることを目的に取り組みを進めております。
2027年度の一部区間での自動運転レベル4運行、2030年度頃に全区間レベル4の運行を目指して現在取り組みを進めております。続きまして、今年度の実証実験の内容と検証項目についてSMI都心ライン社会実装推進事業コンソーシアムの構成員である、株式会社建設技術研究所からご説明いたします。

それでは資料の2ページの方から説明いたします。まず初めに令和7年度の取組ですが、実施項目としまして、バス運転士不足への対応や、都心部の便利で快適な移動環境を実現するというのが主目的でございまして、今年度では特に8つの取り組みを行います。
1つ目は自動走行実証実験ということで、堺東駅から堺駅の間で行います。
その中で2つ目の信号協調実験は、大小路の交差点と市之町西2の交差点で行います。
3つ目の路車協調システム実証実験は、堺東駅前広場の進入部で行います。
4つ目の走行空間実証実験というのは、ベトナム領事館前と市小学校前の2か所で実施いたします。
5つ目の遠隔監視実験におきましては、自動運転の車内と南海バス様の本社とをつなぎまして遠隔監視を実施します。
6つ目の正着実証実験に関しましては、バス停で実施します。VIPライナー停留所の前と熊野小学校前の2か所で実施いたします。
さらに、それらの内容を事前に把握し、今後の課題を出すために、3Dシミュレーションを行います。
最後に、バスの待合環境の向上を目指して、休憩スペース・情報発信の実証実験を、ジョルノ前と商店街前で行います。
具体的に次のページに行きます。
まず、自動走行実証実験ですが、今回の目的は、写真にあります小型バスで自動走行実証実験をやります。実際、令和4年でも実施していましたが、今回、特に自動運転の実施率を向上というのを行う上で、どんなことが課題になるのか、どんな対策がいるのかということを検証したいと考えています。
実験の期間に関しましては、10月1日から2月27日まで実施します。実験区間は堺東駅から堺駅まで約1.7キロメートル。大小路筋及び大阪和泉泉南線を走行します。堺駅、堺東駅のロータリーでも走行することになります。運行時間は10時台から16時台。1日6便実施します。自動運転のレベルは、普段皆さんが運転されているレベル0、レベル1から言いますと、少しレベルが高いレベル2というもので、運転士が乗車した上での自動運転の実証を行います。モニターが乗れる状況というのは11月からやります。これは平日のみで、運賃無料で、事前予約制で実施します。定員は19人となります。
検証する内容としましては、経営面では事業性の確保ということで、レベル4運行時の運行体制が、どうなっていくかっていうのを、まずこの実際の実験をやることで検証していきたいと思っています。さらに今回、シャトルバスのコースでやりますので、定時性がどれぐらいあるのか、こちらの方を見ていきたいと思っています。どこで遅延するのかというのを見ていきたいと思っております。
次に技術面として、自動運転率というのは極力手動介入しないで走行できる率を見ていきたいと思います。では、手動介入した場合って、なんで手動介入したのかというのは、発生した要因や地点っていうのを押さえていき、再現性があるものでしたら、それを改善していくということを考えております。通信も今回、重要な要素でありますので、GNSSという携帯の電波とよく似たものなのですけれども、そちらの方の測位精度っていうのも確認していきたいと思っています。
最後、社会受容性として、今回モニター乗車していただくのですが、自動運転の信頼性がどれぐらいあるか、どれだけ安全性があるかということを、乗っていただいた方に答えていただくということと、どういうとこが不安であるか、そういうことが分かれば、レベル4運行時の課題が確認できると考えております。メインの自動走行実証実験の説明は終わります。
次に信号協調実験ですね。信号協調って何かと言いますと、普段ついています信号機の色が残り何秒で青に変わるか赤に変わるかみたいなものを、信号機側の情報を車に伝えます。じゃあそれ全部やればいいじゃないか、それがないところはどうするのだという話になると思います。ないところは信号機の色を見ます。自動運転の車が信号機の色を見てやります。
では今回なぜ、その色だけでできないのっていうのは、今回の交差点2か所ですね。大小路筋の交差点は阪堺線がありますので、交差点の間隔が非常に大きいと。交差点内で50mぐらいあることで通過に6秒か7秒かかるので、途中で赤信号になったらまずいと。立ち往生してしまうということがありますので、今回信号連携を協調するということです。さらに、下り勾配で赤信号だった場合、より強いブレーキが発生することになります。そうすると車内で転倒するようなことになって、危険だということもありますので、安定的に、交差点に入れるように、この2か所で信号協調をやろうと思っています。こちらは技術面としては、成功率ですね。伝達がうまくいったかいっていないかで、残りの秒数に応じてきちんと停車できているか、そういったことをシステムのログ等から確認していきたいと思います。
こちらで、自動運転率が向上するかということも、この信号協調があるところとないところで、信号を渡る上で比較しまして、やっぱり信号協調ある方が高いかどうかを確認していきたいと思います。
社会受容性としては、信頼性ですね。信頼性として運転士様が、今の走り方に課題を持つかどうか、こちらの方をヒアリングしていきたいと思っております。
次にいきます。路車協調実験です。路車協調というのは、信号と同じインフラ側と自動車の方を、協調させようということになります。インフラというのは、ここで言いますと、このセンサーがちょっと横にある写真があると思うんですが、このセンサーですね、LiDAR(ライダー)とか、あのカメラとかそういうずっと交通の挙動を抑えているものから、自動運転の方にデータを送りまして、それで自動運転の車の死角になっているところに対して、情報を与えることで円滑に、今回の場合はこの進入部の右折になりますので、右折ができるということをめざすという実験になります。こちらの実験期間も10月から2月の間になりまして、このデータがある時とない時と分けて二段階で評価する予定になっております。堺東駅前広場になります。特徴としては、右折する時に対向車の死角が出てきて、飛び出してくる自転車、歩行者が対応するとそういうことがありますので、今回既存の信号柱の方にセンサーを設置するということで実施します。検証の内容としては、技術面では路車協調の支援の成功率ということで、路車協調の情報がしっかりと伝送されたかどうか、センサーの死角の移動物がきちっと検知できたかどうか。さらに、検知情報に基づいて衝突回避の支援というのができたかどうか、こちらの3点をまずやります。それらを全部加味して、自動運転の向上につながったかということをやります。社会受容面としては、路車協調システムに信頼があるかっていうのを、また運転士様の状況で課題認識を確認するということになります。
次にいきます。走行空間の実験として、非常に大小路筋で路上駐車が多いということもありますので、路上駐車が多いのをどう対応するかという案として、停車帯があるのですが、こちらの停車帯をもう少し広げて、そういう場所を部分、部分で作ることで、違法駐車がなくなるということを目指しております。場所は、今示していただいている2か所になりまして、この場所で少し幅を広げることで、ここに集約して駐車していただきますと、中央の方を自動運転の車両が走ることで手動介入せずにそのまま走れるということになります。これは検証内容としましては、技術面として自動運転率の向上ということで、走行空間の中でもいろいろな空間ありますので、この中で走行空間が作っている中でウィズ・ウィズアウトをやって運転率が変わるかというところとか、他の路上駐車による走行への支障の状況とかを見ていきたいと思っております。また停車帯をこういうふうに作った時にどれぐらい利用しているか、さらにはその停車した車両がどのぐらいはみ出したか。それによって、もう少し角度をつけて停車帯を作った方がいいとか、そういう知見をしっかりと得ていきたいと思っております。
5ページの方に移ります。飛びますので丸5番ですね。丸5番は遠隔監視の実験になります。遠隔監視っていうことはどうなるかと言いますと、まず自動運転のバスの中とか外で起こっている状況がこの絵の真ん中にありますように、ちょっと見づらいですけど、本来この黒くなっているところが、カメラの映像の画像になっていまして、運転席の状況、それとか外の状況というのが見えると。これを見て、監視員の方が南海バス様の方にいらっしゃいますので、監視員の方がこの画像でしっかりと監視ができるか問題がないか、通信への影響ないか、そういったことを検証していくということになります。技術面としては、通信環境の確保ということで、遠隔監視システムの通信状況を確認すると。通信といっても2種類ございます。バスからデータを送る方の通信と、インターネットを経由してパソコンといいますか、モニターの方に映す通信の2か所ありますので、その両方の通信状況を確認していって、その中で遠隔監視の画像が乱れてなかったかとか、音声が途切れてなかったかとか、そういうことを確認していきたいと思っています。さらにこの運営面では、体制の効率化ということで、今回1台でやるんですけど、これが1台1人だと運転士が乗っている状況と変わりませんので、何台ぐらいまで見えるかみたいなことを少しテストするということも考えております。さらに無人になるという時に、どういうトラブルが起こったら、どういうふうに連絡して伝達できるか、そういったこともこの実証を踏まえた上で、できることっていうのを確認していきたいと考えております。
次のページお願いします。正着実験ですね。こちらも無人になった時のことを想定していまして、自動運転バスとバス停っていうのが、正確に停車できるかということで、バリアフリーをめざすということになります。バリアフリーになるということは、今は少し高さに違いがあって、フラットに登れない、どうするかっていうとタラップを出して車椅子の方が乗れるようにするのですが、それをやろうとすると、人が乗っていないといけないということになりますので、今回それがなくてもできるように、しっかりとなるべく近づけていくというのを目指しております。
それを近づけるためにどうするかっていうと、電波だけではなく、磁気マーカーというものに沿って走ると、通信だけでやっているよりも安定性が増しますので、そこに沿って、しっかりと近づくことができると。ただし、この周りの環境で、そこに持っていく手前で違法駐車とかそういうのがありますと、入ってくる角度とかが出てきますので、どう影響があるかとか、ないかとか、そういうのをしっかり見ていきたいと思っていますので、今回実験させてもらおうということになります。技術面として、正着の実現ということが検証になりますので、停車位置がどうだったかっていうのを現地で計測します。これをマーカーがある時にやって、停車位置から7センチメートル以内、ないしは極力磁気マーカーがあることで、一定目標値とした隙間と、ブレがどれぐらいないかというのを見たいと思っています。
それ以外に、なぜそんな風にうまくいかなかったのかというのは、その車両の軌跡を見てですね、どんな風に入ったから、すっと正着できているかっていうのをチェックしていきたいと。その正着ができたことによって、走りや、当然安定した正着になりますので、この場合、乗っていただいた方々が降りやすかったとか、そういうようなアンケートをとっていったりとか、一番狙っていることは、車いすの方が介助なく乗車できるか、こういったことをやっていきたいと思っております。
次のページお願いします。3Dシミュレーションですけれど、実際に起こり得るものの、実環境で検証しにくい事象、それを3D都市モデルを活用しまして、ソフトによって安全走行するための対応策っていうのを検証して、自動運転車両のシステムにフィードバックするというのを目的としています。このシミュレーションについては、対向車両の間から歩行者や自転車が飛び出すなどの事象をあえてシミュレーションのほうで起こして、そういう時にどういうふうに走るのが、自動運転車両が安定して走れるかっていうのをチェックしたりとか、正着シミュレーションによって、円滑に停車できるプラットフォームの形状の検討とか、先ほど申しましたように、どのように入ってくるとすっきりと正着できるかっていうのをチェックしていきたいと思っています。さらにですね、路車協調システムの設置や角度等のシミュレーションによって、2年目以降の実験や本格設置時に活用したいと考えております。検証内容としては、こちらのほうでシミュレーションをやった時に自動運転率がどう向上するかっていうのをチェックしていきたいと考えております。
最後に休憩スペース、情報発信の実証実験でございます。大小路筋の幅広い歩道を利用して、休憩スペースを設置してサイネージによる地域交通の発信を行うことで、バス待ち環境の改善に寄与するかを確認するということで、こちらはジョルノ前の方に、芝生を敷いたりとか、ジョルノ前は傾きがありますので、そちらが休憩しやすいように、傾きはなくすようにデッキを置いて、そこにファニチャーを置いて、サイネージを置くと。また商店街の前ですね。今もベンチはあるのですが、後ろと、車道の方とをそのまま向いていますので、少し囲いみたいなものを付けて、休憩しやすく寛げるようなものにするとか、その横の西側については、バス停がありますので、バス停の横にも椅子はついているのですが、その部分で少しファニチャーがあった方が休憩しやすいとか、そういうのを考えてやっていきたいと思っています。検証内容としては、休憩スペースの活用として、休憩スペースの利用率や人数、こちらをカメラで調査したりとか、休憩スペース満足度、利用心理、利用者ニーズなどをアンケート調査すると。町の活性化として発信した地域情報がどんなふうに利用されたかとか、こちらの発信について、今後こういうのを発信していきたいよ、みたいな意向をアンケートを実施するということになっております。
少し早くなりましたが以上でございます。

波床会長

ありがとうございます。
令和7年度SMI都心ライン実証実験の検証内容について説明がありました。
ここまでについて、委員の皆様から、何かご意見等ございますでしょうか。

塩見委員

ではすみません。よろしいでしょうか。

事務局

お願いいたします。

塩見委員

ご説明ありがとうございました。
そうですね。全体的に今回が技術的に完全に新しくて、全国初というようなものはおそらくないのかなというふうに理解していて、それがこの場所でちゃんと機能するのかというのが、検証の目的になってくると思うのですけれども、例えばこの自動走行実証実験丸1番ですね。3ページにあります。自動運転率の向上とか、ここは非常に大事だと思うのですけれども、何か目標値のようなもの、言い方を換えるとKPIとかKGIとかいわれるものですね。だいたいどれぐらいを目指したいとかっていうのがあるのか、あるいは現状では全く、特にそういう目標の達成をめざすというようなものではなくて、本当に純粋にどれぐらいの自動運転率で走ることができるのかっていうのを、まずは検証したいというものなのか、そのあたりどういうふうに考えて、この実験実証実験に臨まれるのかっていうのを、まず1つお伺いしたいです。
あと万博のパークアンドライドのバスでも2回ちょっと事故があって、1つは駐車場内での事故だったかと思いますけれども、要因としてはかなり想定していないような、内部でのサイドブレーキが通信エラーか何かで消えてしまうとかで、2回目の事故は、GPSの自己位置推定の誤差、切り替わり時の誤差とか、そういう話もありましたけど、何かこれまでに他の実証実験で明らかになっている技術的な綻びであるとか、実際に起こった事故とか、何かそういう課題みたいなものを整理されて、それに対してどれぐらい頑健に今回のシステムでは対応できそうなのかとか、そういう起こりうる課題に対する現状の準備状況はどうなっているのか、その点について2つ目ですね、お伺いさせていただきたいです。とりあえずこの2点でお願いします。

波床会長

はい。ありがとうございます。今の2点いかがでしょうか。
目標の自動運転の率、他の事例を受けた対策状況についてです。

事務局

まず目標について、具体的な数値は定めていませんが、目安としまして、2027年度にレベル4に先行して移行したいと考えていることも想定しまして、8割程度をまず目標として掲げていきたいと考えております。2つ目のご質問の方ですね、こちらは先進モビリティ様よりご回答をいただけますでしょうか。

吉永部長(先進モビリティ株式会社)

先進モビリティの吉永でございます。万博の方も再開に向けて、様々な安全に対する検証も実施をしてきまして、まあ会期がもう間もなくというところですので、かなり限定的な実証の再開になっておりますけれども、再発防止に対する様々な施策というところは、関係する皆様、運輸局の皆様とも、国交省の皆様ともご報告をし、再開に向けて、ほぼ道筋は整っておったところです。先ほど先生ご指摘の2点目の事故については、自己位置推定の切り替わりに依存するような、自動運転システムに依存するものですので、それについては、万博の会場がどうかという話ではなくて、当社で活用しております、その自動運転システムに全く由来するものですので、筑波を事業の開発拠点にしておりますけれども、そこのクローズのテストコースでの再現試験、あるいは再発防止策、また別の様々な実証、地域でやっておりますプロジェクトの皆様にも、そこの対策内容というところは、ご報告をし、この事象についても、当然反映させていきたいというふうに考えております。
1点目のパーキングブレーキの件については、ベースとしている車両に依存する問題というところもゼロではないと。我々の立場からいうとそういったスタンスですので、今回について言うと、BYDさんの車両を活用いただくというところで、そこのリスクは、過去感じたことも、発生したところもないというところで大きくないのかなというふうに考えております。少し曖昧な回答で恐縮ですが、一旦以上でございます。

塩見委員

ありがとうございます。そういうような形で、万博の方も先進モビリティさんだったかと思いますけれども、いろいろな当初は想定していないようなことも起こり得るかと思いますので、またそういうところを注視していただいて、慎重に運行していただければというふうに思います。
1点目のKPIに関してですけれども、令和9年度に一部区間レベル4で、その後令和11年、12年度に全区間ということですけど、大体どういう順番でこのレベル4を取得していくのか、認可をもらっていくのか、そういったことは考え方などあるのでしょうか。そうすると、目標の立て方としても、どれぐらいのどこの区間をレベル4、最初のレベル4にするのかというのと、目標の結果の評価の仕方というのはちょっと変わってくるのかなと思うのですけど、そのレベル4の認可をどうとっていくのかっていうのは、もし決まっていれば教えてください。

事務局

ありがとうございます。説明不足で申し訳ありません。今、ルート図があろうかと思いますけれども、まず一番左側が堺駅前になります。ここからちょっと右の方に行っていただいたところに阪神高速、その手前に熊野小学校前ですね。停留所がございますけれども、まずはこの堺駅前から熊野小学校前、この区間について先行してレベル4に移行していきたいと考えております。そのあたりの距離感として、8割程度、全体との比率で8割程度かなと考えております。

塩見委員

はい、わかりました。そうですね。阪神高速を曲がるところであるとか、堺東の方に行ったら高いビルも多いので、なかなかGPSの感度とかの意味でも課題が多いのかなと思いますので、状況承知いたしました。
とりあえず以上です。

波床会長

ありがとうございます。中川先生、お気づきの点はありますでしょうか。

中川委員

ありがとうございます。少し細かい点になるんですけれども、事前予約制で自動運転に乗れるというところで、どういった予約の仕方になるのかというのをもう少し教えていただければと思います。

事務局

今回の予約方法につきましては3種類ございまして、まずはウェブの予約。それからもう一つはLINEを使った予約。それからどちらもスマホとかがですね、苦手な方もいらっしゃるかなということでございますので、電話で予約していただくと、これで3種類の対応を考えております。

中川委員

ありがとうございます。1つ目を聞き逃してしまったんですけれども、もう一度教えてもらっていいですか。

事務局

ウェブでの受付です。

中川委員

ウェブですか。ありがとうございます。お年寄りの方とか、情報にアクセスしづらい方がちょっと体験しづらいのかなとも思ったんですけれども、いかがでしょうか。

事務局

その点を踏まえて、電話での受付対応もしております。

中川委員

ありがとうございます。あとこれは直前で予約はできるんですか。何時間、何分前という決まりがあれば教えてください。

事務局

乗車日のですね、1週間前から予約開始ということで、直前でいきますと30分前までの予約となっています。

中川委員

30分前ですか。わかりました。例えば堺東駅に着いて、次こう横に行きたいなっていう時に、堺東の駅の中でチェックしてとかができると便利かなと思ったんですけど、今のところはあらかじめ予定をある程度立てたほうおいたほうが良さそうな形ですね。ありがとうございます。

波床会長

他はないでしょうか。なければ私からもちょっと喋りたいことがあるんですが、ページでいうと4ページ目の信号協調のシステムということで、システムが使えないところは、信号機の色を見て判断すると仰っていました。実は今日初めて聞いたんですけれども、そうすると安全性の問題です。
よくバス会社の方はご存じだと思うのですけれども、薄暮のお日様が下がってきた時間帯って危ないといわれますよね。そういう時間帯は信号機が見にくかったりしますけれども、当然対策ってしていますよね、とそういう質問ですがいかがですか。

事務局

まずは基本的には今回レベル2ですので、ドライバーさんが乗っておられますので、そのように灯火の色が見えないような状況ですと、手動介入になります。そちらの方が今回課題になってきますと、今度はそれの対策ということで、信号協調の場所を増やしていくことになると考えています。

波床会長

では当面はドライバーがいるという前提ですか。

事務局

はい。

波床会長

それでレベル4になってドライバーがいなくなった時には、システムがもう全部に入っているという前提ということですね。

事務局

そうですね。見にくいところがないように。インフラ側からは、なかなか薄暮は対応しづらいと思いますので、協調を増やすのかなと思っています。

波床会長

そういうことですね。はい、わかりました。ありがとうございます。
それから7ページ目の遠隔監視のところですけれども、遠隔監視しますね、それでレベル2の時だとトラブルが発生したら、そのドライバーが対応すればいいと思います。ただレベル4でも、さっきの話を聞いていますと8割方自動運転ができたらレベル4に進むかみたいな話がありましたけど、この状態ではおそらくドライバーは乗ってないといけない状況ではないかと思います。その状況下ではレベル4でも、ドライバーがいるので何かあれば対応すればいいんですが、将来的に本当にドライバーなしで運転されるようになった場合、トラブルが発生した場合はどういうトラブル対策を今考えているんでしょうか。これからかもしれませんけれども。

事務局

まず今回ですね、特定自動運行の許可の制度を使ってのレベル4運行になると思うのですが、その場合ですね、特定自動運行主任者の義務として、今回、遠隔監視の装置の作動状況を確認することと、現場措置業務実施者が、事故の現場等に向かわせるということがマストの状況になってきますので、そういったことが可能かどうかっていうことを南海バス様であったりとか、いろいろな関係者の方とお話しながら進めていきたいと思います。つまり無人でやった場合にも起こりうることっていうのを考えながら、何が体制として必要なのかっていうところも見ていきたいと思います。

波床会長

今回の実験を通じて、どういう事態が起こりうるかっていうのを把握する。それも実験の主旨の一つかもしれないですね。

事務局

基本的にレベル4が導入されたとしても、運転士がゼロになるっていうのは、我々としては想定していなくて、先ほど言った現場措置業務実施者みたいな方が何人かは必要になってきたり、例えば緊急車両が道を塞いでしまったときに、公共交通としてどう運行するのかみたいな話もあって、人が対応しないといけないことも充分に考えられますので、そういうときにバックアップ体制として、そういった方や運転士免許を持った方が何人か必要ということになると思いますので、そういうところで何人体制が必要なのかといったことも含めて南海バス様とも話をしながら進めていきたいと考えています。

波床会長

それは必ずしもバスに乗ってなくて、すぐに行けるところで、スタンバイしているということもあり得るということですね。委員の先生方いかがでしょうか。他にありませんでしょうか。

塩見委員

では、もう一つよろしいですか。
これもまた丸1番の自動走行実証実験のところになるんですけれども、遅延の話があったと思います。定時性ですね。遅延の話も外部的な要因の遅延なのか、それとも内部のシステムに起因する遅延なのか、そこはしっかり識別できないといけないかなと思うんですけれども、通常渋滞とかが起こるところかと思いますので、そういう意味で渋滞状況を評価するためには、何か別のデータが必要になってくるかと思うんですね。そのあたりどのようにその自動運転システムに起因した遅延と外部要因、交通状況によって発生した遅延を識別、区別するのか、そこはどういうふうにお考えなのかお聞かせてください。

事務局

今回の路線の場合、シャトルバスがですね。南海バス様が同じか少しずらしたダイヤで走られておりますので、そのダイヤと実装した結果との比較で、外的要因なのか内的要因か分けて評価したいなと思っております。

塩見委員

シャトルバスの方も何らかの走行履歴、GPSのデータを取られて、それと照らし合わせて、何らかの評価をされるということですね。わかりました。

事務局

そうですね、渋滞かどうかっていうのは、やっぱりちょっと外的に見るのなかなか難しいところがありますので、そこは南海バス様とのご相談のうえ、考えたいと思います。

塩見委員

そうですね。ETC2.0のデータとか使われると、どういう渋滞が起こっていたのかっていうのは、よくわかるかと思いますので、評価方法についてはまたご検討ください。

事務局

承知しました。地域コミッティにはですね、国交省の道路局の方もいらっしゃいますので、ETC2.0が活用できるかどうかも確認していきたいと思います。

塩見委員

はい、よろしくお願いします。

波床会長

どうもありがとうございました。他はいかがでしょうか。中川先生、何か他にありますでしょうか。

中川委員

大丈夫です。ありがとうございます。

波床会長

そうしましたら私からもう一つ、10ページ目、実験内容8、休憩スペース情報発信実験等々のところですけれども、こういったいわゆるストリートファニチャー系のものを配置するという時には、割とヨーロッパが参考にされがちなんですけれども、ヨーロッパって割と雨に関して寛容で少々の雨が降っても傘を差さない人がいっぱいいたりして、あまり雨よけのこと考えてないケースが多いんですけども、日本の場合は、ちょっとした雨でもすごく気にする人がいっぱいいるので、しかも割と雨が多いので、雨のことを考えておいたほうがいいと思うんですが、その辺は考えてあるのでしょうか。

事務局

そこはすごく難しくて、何が難しいかと言いますと、維持管理との兼ね合いなんですね。
誰かがいて、パラソルを閉じてくださる方とか、撤去してくださる方がいたらいけるのですが、今回はなるべく、1週間に1回の清掃っていうところでできる範囲で考えていますので、次の宿題ですかね。
あとは風が強いとパラソルが飛ばされるということもあって、関係機関からいろいろなご意見があるところでございますので、雨の対策というのはなかなかすぐには動かずということがあって、そのあたりまた利用者のご意見を聞きながら、どういう対策ができるのか、可能性があるのか、検討課題として捉えております。

波床会長

はい、ではよろしくお願いします。実証実験ではちょっと難しいかもしれませんけれども、本当に整備する時になったら考えたほうがいいことかもしれませんね。他はいかがでしょうか。

塩見委員

すみません。関連してですけれども。この夏に韓国に行った時に、韓国って結構信号を待ちする歩行者の横断歩道の手前のところに大きなパラソルがぼんと置いてあって、雨が降ったらその下に待機したり信号待ちをしたり、日差しも避けられるので、わりと仮設のものでも欧米の外オープンテラスのところにあるような大きなパラソルがあったので、誰が管理しているのか、おそらく道路管理者が管理しているんだろうなと思うんですけど、大きなパラソルがどんとあってもいいのかなと思いました。また韓国のやつを見てみていただけると、こんな仮設のやつでも便利なんだなとそんなふうに思った次第です。

波床会長

情報ありがとうございます。また検討の参考にしていただければと思います。
他はいかがでしょうか。

野谷常務取締役企画部長(南海バス株式会社)

うちは運行を担う側ですので、ご意見をお聞きしたいなと思います。今ですね、最近報じられているだけでも万博のトラブルもそうですし、八王子の西東京バスの事故も結構大きなものだったかと思います。
海外で結構自動運転が普及しているということもありますし、我々も取り組んでいかないといけないことだと考えているんですが、特性として日本はやっぱり安全に対する社会的な要求、精度的な要求が極めて高い国かなと思っています。特に安全マネジメントですね。毎年のように我々ヒアリングを受けている状態で、毎月事故防止のために営業所ごとにどんな取組をやっていくか、必死でやっています。それぐらい厳しい国なんですね。人命優先ということで。
海外では、言い方が悪いですけど、軽微な接触事故とかは受容されているような国もありますし、あんまりそういう話って伝わってこないと思うんです。それが日本だったら、前あった時でも、熊野小学校前でちょっと接触的なことがあっても、あれだけ騒がれるという中でですね、ああいった八王子の事故等が起こった上で、こういうことがあったときに、我々が一番怖いのが、運転者がどうだったのかということばかり言われて、そういうシステム的な不具合があってしまうとどこまで我々の責任であって、どこまでが許容されるのかっていうところ、その辺はすごく難しいところだなと思っています。
当然ながら担当する以上は、極力そういうことは防いでいくっていうことは考えていくのですが、あの八王子の事故にしたってそれなりに大手のバス会社さんが、安全意識も高くお持ちでしょうし、それでもああいうことが起こっているということを、皆さん、どのように捉えているのかなということをバス会社として知りたいと考えています。

波床会長

はい、ありがとうございます。すみません、八王子の事故についてあまり存じ上げておらず、どういった事故があったのでしょうか。

野谷常務取締役企画部長(南海バス株式会社)

結構、動画とかでも報じられていたと思うのですが、結構、木の方にぶつかっていっていて、怪我人まで出た事故ですね。

事務局

直線の道路を走っているところで、急に曲がって、街路樹に。

野谷常務取締役企画部長(南海バス株式会社)

街路樹に、木にぶつかっていって、動画もたくさん出ています。

波床会長

あまり原因をよく知らないのですが。

事務局

まだ発表されていないです。

野谷常務取締役企画部長(南海バス株式会社)

そうなんです。ですので怖いなと。そういう中でのこれを迎えますので。なぜあれだけ大手の、そういったことにも充分取り組んでおられるところでも防げない何かがあるんだったら、またここも同様に都心部ですし、単純にバス会社として、皆さんどういう感覚をお持ちなのかなっていうのを一度参考までに聞かせていただければなと考えております。

波床会長

現状では、完全にドライバーの責任ですよね。そのために座っているのだからという話になりますね。

野谷常務取締役企画部長(南海バス株式会社)

だとすれば、すごくやっぱり我々としては、できるだけそういうことが起こらないようにっていうのは、皆さんにご協力をいただかないと、あまりにもやっぱりそういうリスクだけ背負うのだったらハンドルを持ちたくない、となってしまったら、先進的なことが何もできなくなると思います。我々もそういうようなことは本意じゃないので、積極的な前向きな姿勢を持たないといけないっていうのは、会社一丸となって思っているんですが、かたやあんな事故が起きて、あれは乗務員の責任だ、乗務員の免許に傷がつくのだということになれば、これはどうなのかなと。
やっぱり新しいシステムが、技術革新の時って、必ずそういうことが起こると思うので、あんな事故でも、どういう原因で起こっていて、それを防止するために、業務員はこういう手立てを取り得たんじゃないかというような情報があれば教えていただきたいですし、もうちょっとそういうところに皆さんご関心を持っていただけたら幸いに思います。

事務局

一応制度上、そのレベル2と3を境にして、運転士側、システム側という話はあると思うんですけど、ただそれは一般的にはそうかもしれないですけど、事故の内容によっては、そこはちょっと違うのではないかなと実際には思っていまして、八王子の事故の映像を見ていまして、あれは多分、急にいっているので、運転士の方は反応できないと思うんですね。その辺っていうのは、やっぱり事故の種類とか、どういう理由、原因で起こったかとか、どんな場所で起こったかとか、いろんな状況を加味して、どう判断されるかというふうになってくると思いますので、一概にレベル2だからって、運転士の責任だというのはないのかなと個人的には思っているところです。あと、この実験を実施するにあたりましては、運転士の方にもお願いしたいところでございますが、事前にこういうリスクがあるよねっていうことを全員が共有していく、運転士の方も含めて共有させていただいて、安全確保しながら、実験を進めていきたいと考えていますので、そのあたりにつきましてはご協力をよろしくお願いいたします。

野谷常務取締役企画部長(南海バス株式会社)

わかりました。また現場の方で、小さなことでも気が付いたことは連携させていただきます。

事務局

運転士様のご意見も非常に重要だと考えております。今回実験が長い期間ありますので、実験中でも改善できていく部分もあるかと思いますので、よろしくお願いします。

野谷常務取締役企画部長(南海バス株式会社)

わかりました。

波床会長

他はご意見いかがでしょうか。
では私からもう一つ。ちょっと今回の実証実験とは関係のない話かもしれないですけども、これもどの程度信憑性があるかどうかわからないですが、中国で自動運転をやっていますよね。
中国で自動運転をやっていて、例えばドライバーレスのタクシーが運転していたりしますけど、自動運転装置が行き詰まると、管制センターで管制員がハンドルを回しているという噂があります。
本当かどうかわからないですけど、まあありそうな話ですけどね。そうすると、日本でも自動運転が始まりました。ドライバーレスですね。それで行き詰まりました、そういう場合に管制センターが代わりにハンドルを回すとかそういったことは現行の法律では想定されているのでしょうか。

事務局

その点については、一度国土交通省と警察の方にお問い合わせさせていただきました。警察の方から回答があったのは、現行の法律ではそのあたりは対応できていないということです。なので、遠隔操作というのは、今回の実験においてもしないでいただきたいということです。する場合にきちんと実証実験の手続きを踏んで、やっていただくことが必要というふうに言われております。

波床会長

ということは、現状ではできないと。でも今後の課題かもしれないですね。
最終手段として、管制センターが代わりにハンドルを回すということもあり得る話ではないかと思います。
他はいかがでしょうか。
ではもう一つ私からいいですか。これもあの今回の実証実験とは直接関係はないんですけども、フランスのナントっていうところに行くと、連接バスが専用の道路を走っているんですね。これは別にドライバー有りですけど、普通に運転士が操作しているわけですけれども、正着が必要なんですね。停留所がありまして、ホームに正着する、それでハンドルを切ってるわけですけれども、どうもよく観察していると、車体の裾に擦った跡があるし、ホームというか、縁石にも擦った跡があると。多分、日本では事故扱いなんですけども、現地ではおそらく事故扱いされていないんですよね。
だから、擦ることを許容すれば、多分正着っていうのはだいぶ楽になるんじゃないかなと私は思ってるんですね。いや、事故扱いにならずに、上手いこと擦るっていう、擦ることを前提に、バンパーじゃないですけど、ゴムでもつけておくとかっていうのは、一つの解決策かなと思っているんですけど。今だとおそらく事故扱いになるかと思うのですけれども。

事務局

擦ることを許容できるか我々では判断ができないですが。

野谷常務取締役企画部長(南海バス株式会社)

道義的な面ですね。損害がないとなれば。
ただ日本は結構何でも事故扱いにしようという傾向があるように思います。

事務局

例えば歩道にぐっと乗り入れて、行けば正着しやすいんですけど、それもやっぱり無理じゃないですか。実際、そういう運転の仕方が、こう入れるとかね。

波床会長

現行法をちょっと緩めてくれると、いろいろ許容してくれるとだいぶ楽になるのかなと思うのですけれども。

事務局

一応今回プラットフォーム側には、くし状ゴムの緩衝材、よく鉄道なんかで使われている、3年前も使っているんですけれども、そういうもので、あってはならないですけど万が一擦った場合でも特段何もないと、ヘッジしようかと考えています。そこは磁気マーカーがあるので逆に擦らないかもしれませんが。

波床会長

細かい話はまたお願いできればと思います。
単なる感想ですけれども、それでも今後の課題かなと思います。
他はいかがでしょうか。お気づきの点はありませんでしょうか。中川先生いかがですか。

中川委員

ありがとうございます。今回実証実験で1台19人が乗られるということですけれども、それでビジネスモデルとしてしっかり回っていくか、というのが実際の導入で大事なところかと思います。他の自治体の例なども見ながら、今回の距離で1つのバスで、19人で回していって、ビジネスモデルとして、安全圏だとか、かなり儲かりそうだとか、結構トントンだとか、もし何か予想がついていたら教えていただきたいです。

波床会長

はい、ビジネスとして儲かりそうかどうかという質問ですが、いかがでしょうか。

事務局

今回、自動運転に関しましては、新たな路線としてやるわけではございませんので、そのビジネスモデルがというところは、そういう観点ではないのかなというふうに考えております。あくまでも既存の路線をベースに考えていくものかなというふうに考えています。

中川委員

ありがとうございます。私もUCバークレーの方で在外研究しているときに、自動運転なり、交通関係の先生方とディスカッションした時に、やっぱり最初の実証実験などでは、自治体や国からの補助があるので、結構うまく使えていたり、無料でみんな乗るとか、いろいろあるけれども、補助がなくなった途端、やっぱりビジネスモデルとしてサステナブルじゃないという。電動モビリティ、キックボードとか、そういった小さいものも含めてなんですけれども、補助がなくなった後もいけるのか、やっぱり補助を離れてどうしても無理なのであれば、補助も含めてサステナブルにその予算を確保するっていうのを前々から考えておくと、そういうことも必要になるのかなと思いまして、質問をさせていただきました。ありがとうございます。

野谷常務取締役企画部長(南海バス株式会社)

そうですね。現状まだそこまで先進的な例がないんですけど、ビジネスモデル、普段路線バスを運営しているサイドからの観点で言いますと、着席で、余裕で乗れてしまっているようなところっていうのは、採算がもともととれていないんです。やっぱり採算をとれているっていうことは立ってお乗りになるぐらい乗られている時間帯がある。それで1日を通してペイできるっていうようなものがバス路線なんです。ですので、その観点から言うと、自動運転で、立ち席で乗られて、車内転倒をせずに、お客さんの運賃収受が漏れなくできていて、例えば行列ができているような停留所でしたら、どのタイミングで扉を閉めるのか、までできるようになるかとか、それが遠隔的なものなのか、ある程度そういうのを配置できるのかとか、やっぱりビジネスモデルとしてやろうと思ったらそういう観点が出てきて、一つは物理的な運営、運行ができることと安全面のこと、あと立ち席でオーケーなのかという許認可的な問題もあります。ですので、そういう面で、これから一つ一つ、事例とか、法改正とかを学んでいかないと、まだそこまでいっていないのかなというのが、バス会社としての感想です。

波床会長

はい、よろしいでしょうか。おそらく、バス会社の収支構造を細かく説明してもらうわけにはいかないですけれども、本当に信頼できるシステムで、完全にドライバーがいらないという状況になると人件費がいらなくなるので、大分ビジネスモデル的には楽になるんじゃないかなと想像します。他はいかがでしょうか。塩見先生、もうすぐ終わりに近いですが、お気づきの点ありますでしょうか。

塩見委員

いや、特にございません。気をつけてやっていただければと思います。

波床会長

はい、どうもありがとうございます。そうしましたら大体ご意見が出てしまったように思うんですけれども、この際のご意見は他にはございませんでしょうか。そうしましたら特にもう意見は出ないようですので、本日のこのテーマに関する議論は以上で終わります。事務局から他に何かございますか。

事務局

はい、ありがとうございます。本日のご議論を踏まえまして、さらに検証内容等を充実させていきたいと思っております。また来年1月頃には協議会の時にもご案内させていただいた通り、皆様に乗車いただく機会を設けさせていただき、その後ご意見交換ということを実施したいと考えております。なお、次年度にはなりますが、今年度の実証実験の結果について、またご報告させていただきたいと考えておりますので、引き続きどうぞご協力のほどよろしくお願いいたします。

波床会長

はい、どうもありがとうございました。お忙しい中、ありがとうございました。1月の会議で乗車できるということですので、皆様ぜひ参加いただきまして、できればご意見いただきたいと思います。そろそろ予定の時間で、議論は出尽くしたと思いますので、この辺りにしたいと思いますけれども、最後の機会に、本当にご発言ありませんよね。では無いようですので、これで終わりにしたいと思います。それでは事務局にお返しします。

事務局

本日はどうもありがとうございました。本日のご議論を踏まえ、さらに検討を進めたいと思います。次回以降の日程調整につきましては、事務局からまたご連絡させていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。これをもちまして、第5回SMI都心ライン自動運転技術等検討分科会を終了いたします。本日は、ありがとうございました。

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