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令和7年度 第3回 堺市環境影響評価審査会

更新日:2025年12月2日

日時

令和7年10月20日(月曜) 午後1時~午後1時半

場所

堺市役所本庁舎 本館3階 第1会議室

出席委員

新井 励     大阪公立大学大学院准教授
岩﨑 智宏    大阪公立大学大学院教授
大島 昭彦    大阪公立大学都市科学・防災研究センター特任教授
清水 万由子   龍谷大学政策学部教授
中野 加都子   元甲南女子大学人間科学部教授
西堀 泰英    大阪工業大学工学部准教授
宮路 淳子    奈良女子大学研究院教授
𠮷田 準史    大阪工業大学工学部教授

欠席委員

上田 萌子    大阪公立大学大学院准教授
金田 さやか   大阪公立大学大学院准教授
島田 洋子    京都大学大学院教授
髙野 恵亮    大阪公立大学大学院教授
田中 みさ子   大阪産業大学建築・環境デザイン学部教授
宮地 茉莉    関西大学環境都市工学部助教
吉田 恵一郎   大阪工業大学工学部教授

傍聴者

1人

議題

南港発電所更新計画に係る環境影響評価準備書について

配布資料

議事録

環境共生課長

 それでは、定刻となりましたので、ただいまより、「令和7年度第3回堺市環境影響評価審査会」を開催いたします。本日はお忙しいところ、当審査会にご出席いただき、誠にありがとうございます。本日の司会を務めさせていただきます、環境共生課長の藤田でございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
 本日の会議の定数は15人ですが、ただいま会場で2人、オンラインで6人の合計8人の委員にご出席いただいております。
 従いまして、堺市環境影響評価審査会規則第3条第2項の規定により、本会議は成立しておりますことをご報告申し上げます。
 なお、上田委員、島田委員、髙野委員、宮地茉莉委員、吉田恵一郎委員につきましては、本日ご欠席となっております。よろしくお願いいたします。
 また、本日の会議は同規則第6条第1項の規定により公開となっております。
 1人の傍聴者が来られておりますことをご報告いたします。
 傍聴者の方へのお願いですが、堺市環境影響評価審査会傍聴要綱の遵守事項をお守りいただきますようお願いいたします。携帯電話をお持ちの方は、電源をお切りになるか、マナーモードに設定していただきますようお願いいたします。
 続きまして、堺市の出席者を紹介いたします。環境局長の植松、環境保全部長の辻尾、環境共生課課長補佐の吉田、同じく環境共生課審査係の眞下、大浦、小西、青木でございます。
 最後に、本日の司会を務めております、わたくし環境共生課長の藤田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 以上で、出席者の紹介を終わります。
 次に、配布資料の確認をさせていただきます。次第の下の部分に示しております配布資料の一覧の順に確認いたします。「堺市環境影響評価審査会 委員名簿」「南港発電所更新計画に係る環境影響評価準備書についての検討結果(案)」「第2回審査会等における主な意見と対応」「南港発電所更新計画に係る環境影響評価手続の流れ」をお配りしています。
 また、参考として「準備書の本編」と「準備書の要約書」についても、会場でご出席の委員につきましては、各席に備え付けております。
 資料に漏れなどはございませんでしょうか。漏れがある場合は挙手または挙手ボタンにてお知らせください。よろしいでしょうか。
 それでは、以降の議事進行は岩﨑会長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

岩﨑会長

 それでは、本日の議題であります「南港発電所更新計画に係る環境影響評価準備書について(検討結果)」の説明を、事務局からお願いします。

【環境影響評価準備書の検討結果(案)について、事務局から説明】

岩﨑会長

 ありがとうございました。
 ただいま事務局から説明がありましたが、委員の皆様から何かご質問がございましたら、よろしくお願いします。オンラインでご出席の委員の皆様は、挙手ボタンを押していただいて、ご質問等よろしくお願いします。
 では新井先生、お願いします。

新井委員

 (検討結果案の)268ページの施設の稼働(温排水)による流向・流速への影響について、意見があります。環境影響評価の評価項目には「流向・流速」は含まれていないにも関わらず、なぜその予測シミュレーションを実施したのかについて疑問があります。
 仮に環境影響評価に関係がないのであれば、そもそもシミュレーションを行う必要はなかったのではないかと考えます。しかし実際には実施されていることから、少なからず周辺環境への影響があると想定し、その可能性を把握するために予測を行ったのだと思います。その点について、どのような考えのもとシミュレーションを実施したのかをご説明いただきたいというのが1つ目の質問です。
 また、そもそも(放流水の)流速が減少したにも関わらず、なぜ周辺海域への影響が低減すると言えるのか疑問に思います。
 南港発電所が稼働してから30年以上が経っており、その間、排水による影響が継続的に周辺環境に及んでいたと思います。現在では、そうした影響を含めた形で一定の平衡状態が形成されており、生態系も育まれていると考えられます。このような状況下で、単に流速が低下することをもって影響がないとなぜ言えるのか、というのが2つ目の質問になります。

事務局

 新井先生、ありがとうございます。
 長期間にわたり一定の流速が維持されてきた中で、今回は将来的に排水量が減少することにより、流速がおおよそ半減すると予測されています。この点について事業者は、流速が低下するために周辺海域への影響は小さいと評価しています。
 排水量の減少による影響については、方法書の段階に審査会委員からご指摘があったと思います。そのため、事業者としても方法書でのご指摘を踏まえて、(検討結果案の)269ページに掲載していますが、流速そのものに対する評価ではありませんけれども、環境影響評価項目には含まれていない底層の溶存酸素(DO)に関する三次元シミュレーションを実施し、排水量の減少が水質に与える影響の有無を確認しています。
 その結果、DOに関しては現状とほぼ変わらないという予測が示されており、排水量の減少による水質への影響は小さいと判断されています。
 新井委員がご懸念されている部分につきましては、流速の低下そのものが周辺海域に与える影響については直接的な評価がなされていないものの、底層DOについての三次元シミュレーションを基に、事業者としては今回の排水量の減少に伴う周辺海域への影響はないという判断をされていると、事務局としては考えております。以上です。

新井委員

 流速が低下することにより、底層の水塊が動かなくなり、DOが低下して貧酸素水塊が発生しやすくなる可能性があるという懸念から、今回のDOの予測計算が実施されたものと考えられます。
 事業者の回答に示されているグラフにはBottomとの記載があることから、おそらく海底から1m程度の底層におけるDOのシミュレーション結果であると思います。
 269ページに記載された計算結果を見るとエラーバーが示されており、これは変動幅を表していると考えられますが、その幅が比較的大きい点が気になります。一般にDOが2ミリグラム/Lを下回ると多くの生物が生存できなくなるとされている中で、今回のシミュレーション結果ではDOが2~5ミリグラム/Lの範囲で変動していることから、この結果の精度を心配しています。
 以前から指摘していましたが、このシミュレーションが現況をどこまで再現できているのかという点を心配しています。

事務局

 新井委員がおっしゃった通り、長年にわたり継続してきた排水の状況が変化することにより、何らかの環境への影響が生じる可能性はあると思います。一方で、環境影響評価における評価項目には流向・流速が含まれていないことから、それらの予測や評価を事業者に求めるのは少し難しいと思います。
 流向・流速の変化が環境にどの程度の影響を及ぼすのかを予測結果として見ることは難しいとは思いますが、委員から事業者に対して確認しておきたい事項はございますでしょうか。

新井委員

 この予測に関してですが、DOを評価するために7月や9月といった貧酸素塊が発生しやすい時期を対象にシミュレーションが行われているものと思います。実際に7月や9月については、水温や塩分濃度のグラフを見ても大和川の流量が大きいので、表層の塩分濃度も大きく低下しています。おそらく、比較的水塊が動きやすい時期であると推察されます。
 その一方で、(水の動きが鈍くなる時期である)冬季はどうなるのかという点については、個人的に気になります。冬場は貧酸素水塊が発生しにくいとはいえ、そもそも水の動きが少ないため、排水量が減少することでさらに水塊の停滞が進み、底層環境にどのような影響が出るのかは気になるところです。ただし、この点は環境影響評価の評価項目には含まれていないため、現時点ではそこまでやらなくてもいいのかとも思います。
 一点、教えていただきたいのですが、排水に関するシミュレーションをしていますが、取水口の影響についてはどのようになっているのかが気になります。取水のみで計算しているのか、取水もシミュレーションに含まれているのか、どちらなのでしょうか。
 おそらく、底層には水温が低く塩分濃度の高い水が存在し、それが(取放水によって)表層へと流れ出すような構造になっていると思います。排水口の境界条件のみを設定して計算していると思うのですが、その予測計算の中で取水の影響がどの程度あるのか、もし計算に含まれているのであれば、教えていただきたいです。

事務局

 おそらく取水口につきましては、シミュレーションされていないと思います。基本的には温排水についての予測を行っているので、排水口の部分についてシミュレーションされていると思います。

新井委員

 はい、わかりました。ありがとうございます。

岩﨑会長

 その他ご質問いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 では質問が無いようですので、委員からの質問は以上となります。
 それでは、この資料の内容で、堺市長あての答申としたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、準備書の検討結果について答申します。
 事務局、よろしくお願いします。

環境共生課長

 ありがとうございました。それでは、ただいまより答申をお願いしたいと思います。
 岩﨑会長、植松局長、よろしくお願いいたします。
 それでは会長、よろしくお願いいたします。

岩﨑会長

 令和7年10月20日。堺市長、永藤英機様。堺市環境影響評価審査会会長、岩﨑智宏。
 南港発電所更新計画に係る環境影響評価準備書の審査について、答申。
 令和7年7月30日付堺環共第698号により本審査会に諮問のありました標記の件について、慎重に審議を重ねた結果、この度結論を得ましたので、別添のとおり答申いたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。ただいまの答申の写しにつきましては、後日、委員の皆様にお送りさせていただきます。

岩﨑会長

 それでは続きまして、今後の審議の進め方について事務局から説明をお願いいたします。

【今後の審議の進め方について、事務局から説明】

岩﨑会長

 はい、ありがとうございます。
 ただいま事務局から今後の進め方について説明がありましたが、委員の皆様から何かご質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、本日の議題はこれですべて終了となりますが、全体を通して何かご意見、ご質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは議事については以上とさせていただきまして、事務局にお返しいたします。

環境共生課長

 本日は岩﨑会長をはじめまして、委員の皆様方には大変お忙しいところご審議いただきまして、誠にありがとうございました。
 会議終了にあたり、環境局長の植松から一言お礼を申し述べさせていただきます。

環境局長

 環境局長の植松でございます。委員の皆様におかれましては、本日は大変お忙しい中、当審査会にご出席いただきまして、誠にありがとうございました。
 また、「南港発電所更新計画に係る環境影響評価準備書」の審査につきまして、答申をまとめていただきましたこと、厚くお礼を申し上げます。
 今後は、「準備書の検討結果」の中で、ご指摘いただきましたご意見につきまして、その趣旨を十分踏まえ、大阪府からの意見照会に対する回答の期限である令和7年11月14日までに、環境の保全の見地からの市長意見を作成いたしまして、大阪府知事に送付したいと考えております。
 最後になりますが、今後とも、本市の環境影響評価行政の推進にお力添えをたまわりますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、お礼のご挨拶とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。

環境共生課長

 ありがとうございました。
 それでは、これをもちまして、「令和7年度第3回堺市環境影響評価審査会」を終了させていただきます。オンラインでご出席いただいている委員の方におかれましては、切断ボタンを押していただき、「ミーティングから退出」を選択して、Webexを終了していただきますようによろしくお願いいたします。
 本日は、どうもありがとうございました。

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このページの作成担当

環境局 環境保全部 環境共生課

電話番号:072-228-7440

ファクス:072-228-7317

〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館4階

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