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第2回 (仮称)次期堺観光戦略策定に向けた懇話会 会議録

更新日:2025年12月4日

開催日時 令和7年9月22日(月曜)  15時30分~17時30分
会 場 堺市役所 高層館20階 第1特別会議室
出席構成員

座長 橋爪 伸也(大阪公立大学特別教授、堺市戦略アドバイザー)
   辻内 宏治(株式会社シティホテルサンプラザ代表取締役、大阪府公安委員長、堺商工会議所常議員)
   間宮 菜々子(SAKAINOMAマネージャー)
   吉本 昌史(南海電気鉄道株式会社、堺観光コンベンション協会理事)
                             (座長以下、五十音順)

欠席構成員

佐藤 郁子(元 株式会社JTB 総合研究所 客員研究員)

事務局 観光企画課長  若林 晴香 外
傍聴人数

2人

案件名 (仮称)次期堺観光戦略骨子案について
会議資料

次第(PDF:148KB)
資料1 (仮称)次期堺観光戦略 骨子案(PDF:956KB)
資料2 (別紙)本市の現状(PDF:840KB)
資料3 次期堺観光戦略 本編構成 検討資料(PDF:318KB)


開会

事務局

第2回(仮称)次期堺観光戦略策定に向けた懇話会を開催する。
会議については、すべて会議録を作成し、非公開部分を除き、後日、堺市ホームページで公開する。

構成員紹介

橋爪座長、辻内構成員、間宮構成員、吉本構成員の順で紹介した。

(議事の進行役が座長に移る)

座長

本日の議事内容を確認する。本日は主に次の3点の議論を行う。(仮称)次期堺観光戦略骨子案の方向性について、ターゲットエリアの名称について、戦略本編の構成についてです。
まず、(仮称)次期堺観光戦略骨子案の方向性の議論のため、事務局から内容の説明をお願いする。

事務局

資料に沿って説明した。

意見交換

座長

これより、骨子案のめざす姿、戦略、KPIについて意見交換を行う。まず、本日欠席の佐藤構成員より意見を伺っているため、事務局より発表をお願いする。

事務局

佐藤構成員のご認識として、堺は1700年前に造られた古墳があり、それが現在の刃物、自転車等の産業につながっている。どの街も現代と歴史は同居しているが、堺はそのギャップが1700年と長いことに魅力がある。その上で4点のご意見をいただいた。
1点目、めざす姿について。今の観光はマス・ツーリズムの時代ではないため、「多くの方に選ばれる観光目的地」ではなく「歴史、産業、人など、堺の魅力をそれぞれ知る人に選ばれる目的地」になることをめざすべきではないか。 歴史、刃物産業等の堺の魅力に興味・関心を持つ人を増やすことが重要。取り組むべき魅力を絞ればターゲットが絞られ、狭くとも深く、より具体的な行動に結びつけることができるのではないか。
2点目、KPIの観光消費額単価ついて。全国では国内旅行消費額約25%増の中、堺市は消費額単価が38%減となっている。その原因と目標の達成へのロードマップは考えるべき。
3点目、戦略について。来訪者数や消費額を上げるには市内周遊による滞在時間向上が重要だが、路線バスや自転車だけでは不十分で、オンデマンドバスやライドシェアなどの二次交通の充実もあわせて検討すべきではないか。
4点目、庁内連携について。観光分野はすそ野が広く、シティプロモーションや伝統産業、市民生活等、関連する部署が多い。めざす姿を共有し、他部局との連携を十分に図ること。
以上が佐藤構成員からのご意見です。

座長

他に意見があれば発言をお願いする。

吉本構成員

データに基づく取組や、仁徳天皇陵古墳をきっかけとした誘客・周遊には賛同する。その上で、まず1点は、堺が持つ歴史文化のストーリーの発信を強化し、周遊につなげることが重要だと考える。2点目、やはり二次交通について検討する必要があるが、路線バス等は採算取れないことも考えられるため、何かサポートがあれば良いと思う。

間宮構成員

歴史文化のストーリーを感じてもらって周遊を促すことも大事だが、実情では観光客それぞれに趣味嗜好があり、伝匠館にはヨーロッパやアメリカ、古墳にはアジア圏の方が多く来訪している。また堺旧港にはインバウンドは少ない。それを周遊させるのは時間がかかるし、周遊促進策をもっと検討する必要がある。それなら、例えば環濠エリアで刃物を見て回るとか世界遺産エリアで古墳を見て回って1日滞在してもらうとか、エリアごとにターゲットを決めて、エリア自体の魅力を高めてもらうことも必要ではないか。特に環濠エリアにある阪堺電車も堺の魅力だと感じているが、あまり知られていないように感じる。路面電車をはじめ、観光地としての景観とは言えないのが現状なので、路面電車に乗りたいから来たとか、歩いたり写真撮るだけで楽しいというエリアになればいいなと感じる。

辻内構成員

堺は良くも悪くも大阪市から近く、ミナミまで電車で10分。昼間は観光バスでお昼ご飯を食べに堺に来ても、夜はミナミで飲んで泊まり、翌日は京都という流れになっているのではないかと思う。以前からの課題であるが、滞在型の観光をどのように実現するかを考えると、現状はやはりグルメが弱いと思う。観光客にとって、魅力的なグルメが3食あれば長時間滞在・宿泊の動機になる。堺にたくさんある魅力的なグルメを効果的に発信することが重要だと考える。また、堺の飲食店の充実を図るためには、民間の若い活力を活かせるような施策も必要だと思う。
加えて、現代の観光は何気ない写真スポット一つで観光客がたくさん来ることも特徴である。SNSを活かした戦略の内容もあればなお充実した内容になる。

座長

まず、背景や目的等の項目で、大阪・関西万博の理念や、堺の取組をいかに次の時代につなぐのかということは謳うべきである。
次に、国が2030年にインバウンド6000万人の誘致をめざすという方針のもと、万博のレガシーである国際的視点を前提に策定いただけたら良いと思う。
また、インバウンドはどの地域から来てもらうのかという戦略が必要ではないか。これから国際観光客が伸びるのはタイやインドネシア、ベトナム等の経済成長している地域。そうなると、関空からの直行便があり、姉妹・友好都市であるベトナムからの旅行者が少ないのが気になる。ベトナム建国80周年等を契機として、たとえばベトナムに重点的な観光誘致を行ってもいいと思う。
あと、ステークホルダーの記載について、DMO等の観光団体だけではプロモーションばかりするように見える。地域の観光まちづくりや地元連携のことも記載する方が良い。

座長

次の議題に移る。ターゲットエリアの名称について、事務局から内容の説明をお願いする。

事務局

資料に沿って説明した。

座長

これより意見交換を行う。佐藤構成員のご意見について事務局より発表をお願いする。

事務局

佐藤構成員からのご意見を紹介する。
「環濠」は市外の人にはわかりづらい。市外への観光PRで使用する言葉とエリア名称は分けて、または併記してはどうか。市外へのPRは、堺ベイエリア、環濠エリア、堺東エリアをあわせて「旧市街エリア」がわかりやすく、興味をそそる言葉ではないか。

座長

他に意見があれば発言をお願いする。

間宮構成員

「環濠エリア」について、環濠とは何か聞かれることがよくある。歴史文化や職人に会えるとか、刃物等をイメージできるような名称になれば、興味を持つ方も増えるのではないかと思う。

吉本構成員

やはり「環濠エリア」という名称がわかりづらいと感じる。日本の環濠都市として堺も出てくるものの、例えば近江八幡や倉敷の美観地区も環濠都市であるが、運河や濠の情景が思い浮かぶ。一方で堺は思い浮かばないので、他のお茶や刃物、もしくは中世や国際貿易を連想できるような名称にしてはどうか。
また「堺東エリア」についても、地元の方は栄えていること等のイメージが湧くと思うが、堺市の東に位置するエリアと捉えられるかもしれない。またインバウンド向けには、シティホールエリアやダウンタウンエリア等がわかりやすいのではないか。

座長

佐藤構成員からの意見にもあったように、外から見てどういうエリア名称が良いのか、いかにわかりやすいかという視点で検討すると良い。特にインバウンドに関しては、英語に訳して通じるかどうかも考えておくべき。そういう意味では、「堺東エリア」も英語にすると伝わりづらい可能性がある。また「世界遺産エリア」も、インバウンドからすると日本に世界遺産はたくさんあるので、堺や百舌鳥などの固有名詞を加えた方がいいのでは。

間宮構成員

「堺東エリア」には商店街もあるし、繁華街らしい名前がいいかもしれない。

辻内構成員

イメージできるかどうかという視点とは異なるが、「堺東エリア」は地域の愛称である「ガシ」を使うのはどうか。

座長

では、最後の議題に移る。堺観光戦略の本編の構成について、事務局から内容の説明をお願いする。

事務局

資料に沿って説明した。

座長

これより意見交換を行う。佐藤構成員のご意見について事務局より発表をお願いする。

事務局

佐藤構成員からご意見を3点いただいた。
まず1点目、現戦略の取組や結果に関する分析は入れた方がよい。コロナ禍による負の影響はもちろんだが、屋根のないミュージアムとして両エリアの周遊促進を図った成果や消費額単価減少の原因など。その分析結果から今後の取組が見いだせる。
2点目、データについては、定点観測のほか、仮説に基づいたデータ収集と分析が必要。例えば、気球の試行期間はめったにないデータ収集の貴重な機会である。特にマーケットインのヒントを得るために、「これがあれば堺の観光がもっと盛んになるはず」と仮説を立て、「気球以外にどんな資源を知っているか、今回行こうとしているか」など、アンケート等により情報を得ること、
3点目、戦略について。今後の国内旅行者は、団塊世代が後期高齢層になり旅行市場から退出し、市場の若返りやインバウンドの増加が見込まれる。これまでの観光は言葉による説明が中心だったが、今後は知識ではなく五感や感情に訴える必要があると考える。住宅地に巨大な鍵穴が同居している「見た目の驚き」、1700年前の鉄器技術が現代の自転車の部品までつながっている「身近なものとのつながり」、その技術の流れを受け継いだ刃物で削ったかき氷はこんなにふわふわだという「味覚など身体感覚とのつながり」など、五感や感情に訴求することでリアルにブランド価値を経験させるようにしてほしい。その体験のためには周遊して当然という流れも作ることができる。

座長

他に意見があれば発言をお願いする。

間宮構成員

堺にはまちづくりを行っているNPO法人などの団体がたくさんある。民間との連携では、堺をより良くしていこうという取組をしている団体の意見を聞く機会をつくることも良いことだと思う。

吉本構成員

インバウンドについて、アジアはSNS映え、欧米は歴史文化など、市内の事業者の成功事例も収集しながら、国・地域別の戦略があってもいい。

辻内構成員

大阪市で人気のコンテンツでも、常にアップデートされていることは忘れてはならない。堺のコンテンツも、例えば気球ならライトアップやプロジェクションマッピングなど先々のことを考えておくとリピーター獲得につながる可能性があるのではないか。
また、茶の湯では千家などとタイアップすると良いのではないかと思う。

間宮構成員

包丁職人からは、今後の職人不足の声が聞こえてきている。いろんな課題があると思うが、そういう面での職人のサポートも大事なこと。

座長

私からも何点か。まず取り入れるべき視点は、DX化、持続可能な観光、文化財の利活用である。文化財に関しては、文化財保護法が改正され、保存だけでなく利活用することが強く前に押し出されている。
次に、観光人材をどう確保するのかが観光業界では課題であるため、飲食店やホテル開業のスタートアップ支援やMICE開催への支援があれば記載すること。
また、2030年には今よりも多くの観光客が堺東で食事し、ホテルも増え、昼間は多くのインバウンドが世界遺産エリアに訪れているという状況をイメージしたときに、堺東エリアから堺ベイエリアまでの東西軸の取組が必要ではないか。

辻内構成員

成果目標について、観光業はすそ野が広いから力を入れる。ただ、やはり観光客が増えて騒がしくなれば迷惑に感じる住民もいる。長く堺に住んでいる方と事業をされている方が混在しており、バランスを取ることが難しい。ただ、今度成果を出していくためには、単に来訪者数や消費額単価がどの程度かだけでなく、経済波及効果がいくらあったかということを示し、共通認識を持つことも重要である。試算するのは非常に難しいと思うが、経済波及効果の目標値等を掲げておくのも良いと思う。

座長

他に意見がないようなので、意見交換を終了する。
本日の議事は全て終了した。

(議事の進行が事務局へ移る)

閉会

事務局

本日の意見交換を踏まえ、次回に向けて観光戦略(案)を作成する。
以上で、第2回(仮称)次期堺観光戦略策定に向けた懇話会を閉会する。

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