堺市国保の現状と取組について
更新日:2022年11月1日
国保の保険料は被保険者の皆様の医療費を給付する際の大切な財源です。
もし、保険料を納付されない方がいると、国保の財政は非常に苦しくなり、健全な事業運営に支障をきたすこととなります。未納状態が続くことは負担の公平性からも見過ごすことはできないため、堺市国保では次の収納対策を実施し、保険料の収納確保・納付促進に努めています。
堺市国保の現状について
以下は令和3年度決算時における堺市国保の現状についての統計資料です。他市との比較も掲載しています。
なお、表中の「堺市の順位」は、数値の最も大きい市町村を1位として順位付けしています(1人当たり年間保険料を除く。)。
堺市 | 政令指定都市(20市) | 大阪府内(43市町村) | |||
---|---|---|---|---|---|
平均 | 堺市の順位 | 平均 | 堺市の順位 | ||
平均加入世帯数 | 111,742世帯 | 181,430世帯 | 14 |
28,741世帯 | 2 |
平均被保険者数 | 169,881人 | 265,096人 | 14 | 43,104人 | 2 |
1人当たり年間医療費 |
425,233円 | 390,684円 | 5 | 407,162円 |
11 |
1人当たり年間保険料 |
87,329円 | 96,413円 | 低い方から |
94,442円 | 低い方から |
保険料(現年分)の収納率 | 95.11% | 94.58% |
6 | 93.84% |
16 |
不納欠損額 ※1 | 4億6,879万円 | 8億688万円 |
16 | 1億4,894万円 |
2 |
1人当たり不納欠損額 |
2,759円 |
3,044円 |
12 | 3,455円 |
15 |
※1 不納欠損とは、滞納分の保険料が徴収できなくなったとして、その保険料債権を消滅させることをいいます。国民健康保険料の徴収権は、行使しない場合、2年間で時効により消滅するため、時効により消滅した保険料について不納欠損処分を行っています。
保険料の軽減及び減免
件数 | 金額 | |
---|---|---|
保険料の軽減 | 72,335件 |
37億3,225万円 |
保険料の減免 | 11,181件 | 11億2,964万円 |
医療費及び保険料の推移
平成29年度 | 平成30年度 | 令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 |
|
---|---|---|---|---|---|
1人当たり年間医療費 | 395,309円 | 401,116円 | 411,024円 | 401,750円 |
425,233円 |
前年度比 | 103% |
101% | 102% | 98% | 106% |
1人当たり年間保険料 | 86,923円 | 85,704円 |
87,842円 | 87,709円 | 87,329円 |
前年度比 | 99% | 99% |
102% | 100% | 100% |
保険料収納率(現年分)の推移
収納対策の取組について
- 納期限を過ぎた期別の保険料について、納付のない世帯に督促状を送付します。
- 督促状発送と同時に、平日(土曜日は除く。)の昼夜や日曜日にコールセンターから電話による納付案内を行います。
- 督促状発送後、なお納付のない世帯に催告書を送付します。
- 保険料を納期限後に納付した場合は、延滞金がかかる場合があります。
- 短期被保険者証又は被保険者資格証明書を交付します。
- 督促状、催告書を発送しても、なお納付がない場合は、差押えなどの滞納処分を行う場合があります。
収納対策の実績
堺市国保が令和3年度中に実施した収納対策の主な実績は次のとおりです。
1 督促状の送付
納期限までに納付の確認ができない世帯に対して、毎月、納期限後30日以内に督促状を送付しています。
送付件数 | 督促状による納付 |
---|---|
130,932件 |
4億7,033万円 |
2 国保コールセンターによる納付案内及び届出勧奨
督促状送付後も未納である世帯に対して、コールセンターから電話による納付案内や各種届出の勧奨を行っています。
案内件数 | 納付確認額 | 資格確認による調定減額 |
---|---|---|
43,583件 | 1億1,665万円 | 6,035万円 |
3 催告書の送付
滞納世帯に対して催告書を送付しています。
送付件数 | 催告書による納付 |
---|---|
39,496件 | 1億315万円 |
4 休日納付相談窓口を開設
区役所において、収納促進を図るため休日納付相談窓口を開設しました。
休日納付相談
土・日曜日:7回
5 短期被保険者証及び被保険者資格証明書の交付
滞納者との接触の機会を確保するため、通常より有効期限の短い「短期被保険者証」を交付しています。
短期被保険者証の有効期限までに、特別な事情がなく、保険料の納付がない場合は、短期被保険者証を返還していただき、窓口負担が10割の「被保険者資格証明書」を交付しています。
短期被保険者証交付世帯数 | 3,908世帯 |
---|---|
資格証明書交付世帯数 | 3,254世帯 |
(令和4年3月末時点)
6 滞納処分の実施
財産調査の結果、資産のある滞納者に対し、財産の差押えなどの滞納処分を実施しました。
差押件数 | 898件 |
---|---|
交付要求件数 | 55件 |
適正な医療費を維持するための取組(医療費の適正化)
堺市国保では、国保財政の安定化を図るため、次の医療費の適正化を実施しています。
1 診療報酬明細書(レセプト)の点検強化
レセプトとは、医療機関が国保などの保険者に請求する医療費の明細書のことです。
被保険者が受けた1か月分の診療内容について、医療機関が点数に換算して作成します。
堺市国保では、レセプトの点検業務について民間事業者のノウハウを活用し、診療報酬請求の適正化に努めています。
過誤調整分の財政効果等の状況 | 令和元年度 |
令和2年度 |
令和3年度 |
---|---|---|---|
件数 | 32,169件 |
26,309件 | 21,428件 |
効果額 | 4億2,595万円 |
3億3,251万円 | 3億1,882万円 |
2 第三者行為求償事務の強化
交通事故など加害者(第三者)から受けたケガについて、国保を使用して治療を受けた場合、加害者がその責任の範囲において負担すべき治療費は、国保から加害者へ請求することになります。この事務を第三者行為求償事務といいます。
堺市国保では、レセプトに交通事故などのものはないか、再点検することで第三者行為求償事務の強化に努めています。
第三者行為求償事務 | 令和元年度 | 令和2年度 |
令和3年度 |
---|---|---|---|
求償件数 | 129件 |
128件 | 153件 |
効果額 | 8,377万円 | 6,350万円 | 6,697万円 |
3 ジェネリック医薬品の普及促進
ジェネリック医薬品とは、最初に作られた薬(先発医薬品)の特許が切れた後に販売される後発医薬品のことで、先発医薬品と同じ有効成分、同じ効能・効果をもつ医薬品と言われています。また、先発医薬品よりも安価で経済的なため、自己負担額の軽減や国保財政の改善につながります。
堺市国保では、先発医薬品をジェネリック医薬品に切り替えた場合の差額通知書を作成し、効果が見込まれる被保険者へ送付するなど、その普及に努めています。
国への要望について
国民健康保険は、国民皆保険制度において重要な役割を担いながらも、被用者保険と比較して高齢者や低所得者の加入割合が高いという構造上の問題を抱えています。
平成30年度からの国保広域化後も、堺市は、政令指定都市国保・年金主管部課長会議等を通じて、国に対して、医療保険制度の抜本的な改革の実現と、更なる公費拡充などの国保の構造的な問題の解決に必要な財政措置の実施等について、引き続き要望しています。
このページの作成担当
健康福祉局 長寿社会部 国民健康保険課
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