バーベキューにおける着火剤等の継ぎ足しによる火災
更新日:2024年4月8日
着火剤等の継ぎ足しによる火災
アウトドアを楽しむには絶好の季節になり、公園やキャンプ場などでバーベキューをされる方も多いのではないでしょうか。
毎年この時期には、全国でバーベキューに起因する火災が多発しています。炭などに着火したが「火力が弱い」や「早く調理したい」などの理由から、火力を強めるためにゼリー状の着火剤を継ぎ足したことで、火がついた着火剤が飛び散って衣服に燃え移り負傷する事故や、消毒用アルコールを投入したことで一気に燃え広がって死傷者が発生した事故も起きています。
ゼリー状の着火剤の成分はメチルアルコールなど揮発性・燃焼性が高いものが多く、火をつけた際の特徴として青白い炎であることから晴天時は炎が見えにくいため、着ているものに燃え移る危険性があります。また、揮発性が高く容易にガス化するため、着火剤の容器の蓋を開けたまま放置したことで、バーベキューコンロに火をつけた際に容器からガス化した着火剤に引火する火災も発生していることから、着火剤の容器の蓋は開けたまま放置せず、コンロの点火の際には十分に距離を取るようにしましょう。
後片づけ時の火災
バーベキュー時の火災は着火時だけなく、バーベキュー終了後の後片づけ時にも発生しています。使用済みの木炭に水をかけ消火したつもりで捨てたが、水は木炭の表面にしか浸透しておらず、ゴミ箱の中で再び着火して火事になることがあります。
消火時には水蒸気で火傷をしないように、バケツの水に少しずつ炭を移し、内部に水が浸透するまで待ちましょう。大きな炭を割ってみて、完全に熱気がなくなれば大丈夫です。
炭火の不始末により木製のテーブルが燃えた事例
バーベキュー時の注意事項
バーベキューをする場合は大切な家族や自宅を火災から守るため、以下のことに注意しましょう。
1. バーベキューコンロに点火後は、着火剤の「継ぎ足し」は行わない。目的外使用である消毒用アルコールは
絶対投入しない。
2. 着火剤を容器から出した後は速やかに点火する。
3. 着火剤を使用する場合は必ず取扱説明書をよく読み、大量にかけず適量で使用する。
4. 子どもによる着火剤の取扱いは大変危険なため、必ず大人が取扱い、管理する。
5. 使用済みの木炭を捨てる際は、木炭を水道水などで十分に浸してから捨てる。
6. すぐに消火できるよう水バケツを用意しておく。
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