堺歴史文化市民講座「昭和30年代の登美丘劇場-北野田に映画館があった頃-」を開催しました
更新日:2018年4月5日
平成30年3月11日(日曜日)、東文化会館研修室で平成29年度堺歴史文化市民講座「昭和30年代の登美丘劇場
-北野田に映画館があった頃-」を開催しました。
講師に、登美丘劇場で看板絵師として20代を過ごし、現在はイラストレーターとして活躍されている小林忠市氏と
映画資料のコレクターとして自身のコレクションを展示会などに提供されている南明弘氏を迎え、講演していただきました。
まずは、対談形式でお話いただきました。
まずは、講師のお二人に対談形式で昭和30年代の北野田の様子や登美丘劇場についてお話いただきました。
南氏のコレクションからの貴重な資料を含むスライドを見ながらお話を伺います。
続いて看板制作実演!
いよいよ小林氏による看板制作実演の時間です。
紙張りと下書きまでを準備したものに、色をのせていきます。
下書きは、A4サイズ程度のものに格子状に線を引き、それぞれのマスに合わせて拡大し線を引くとのこと。
身長よりも大きな看板のサイズに拡大された下書きに、参加者の前で色を付けていきます。
まずは薄い色から。
小林氏が筆を持つと、会場は緊張感に包まれ、参加者は息をのんで見つめていました。
同じ色を少しずつ濃くしながら、何度も何度も重ねて、濃淡をつけていきます。
近づいて作業をしていると全体のバランスが崩れていくこともあるので、時折離れて全体を確認し、
調整しながら塗るそうです。
少しずつ立体的になっていく絵がとてもおもしろい!
広い面積の色をつけ終わったら、いよいよ瞳が入ります。
緊張の瞬間!
会場からも歓声が起こりました。
人物の色が整ったら、背景の色を入れます。
微調整を行い、完成!
大きな高倉健さんの絵が出来上がりました。
ご参加いただきありがとうございました。
登美丘劇場があったころを知る参加者も多く、アンケートでは当時を懐かしむ声も聞かれ、好評をいただきました。
実演では、少しずつ出来ていく様子に歓声も聞こえ、高倉健さんの看板が仕上がった時には会場は拍手で包まれ大盛り上がりとなりました。
開催後もしばらくの間、図書館へ講演会の内容に関係する資料の問い合わせもいただき、地元の歴史に対する興味を深めていただけたのではないでしょうか。
講演会の貴重な資料や、実際に堺でされていた看板絵の作業も見ることができ、堺の新しい歴史を知っていただける機会となりました。