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たばこについて

更新日:2022年7月7日

たばこによる健康影響については、国内外の多数の科学的知見により因果関係が確立しています。

喫煙は、がん、循環器疾患(脳卒中、虚血性心疾患等)、糖尿病、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患等)、周産期の異常(早産、低出生体重児、死産、乳児死亡等)の原因であるとされています。
受動喫煙も虚血性心疾患、肺がんに加え、乳幼児のぜん息や呼吸器感染症、乳幼児突然死症候群(SIDS)等の原因であるとされています。

禁煙することによる健康改善効果についても明らかにされており、肺がんをはじめ、喫煙関連疾患のリスクが禁煙後の年数とともに低下します。

たばこの煙は、大きく分けると3種類。

  • 主流煙:喫煙者が直接吸い込む酸性の煙
  • 副流煙:点火部から立ち上る煙
  • 環境たばこ煙:副流煙といったん喫煙者に吸われた後に吐き出された煙が混じりあって、生活空間を汚染し、受動喫煙(他人のたばこの煙を吸わされること)の原因となるもの

たばこ煙に含まれる有害物質

喫煙によって発生する主流煙には、粒子成分が4,300種類、ガス成分が約1,000種類の合計約5,300種類と報告されています。
これらの化学物質には、発がん性があると報告される物質も約70種類存在しています。これらの化学物質は、喫煙により速やかに肺に到達し、血液を通じて全身の臓器に運ばれます。
たばこ煙に含まれる発がん性物質は、DNAの損傷等を通じてがんの原因になります。
たばこ煙への暴露は、動脈硬化や血栓形成傾向の促進等を通じて、虚血性心疾患や脳卒中などの循環器疾患につながります。
たばこ煙に含まれる物質は、肺の組織に炎症等を引き起こし、永続的な呼吸機能の低下の原因となります。
また、たばこ製品は、ニコチンにより、喫煙者を長期的に使用継続させる「依存性」とヒトの健康に悪影響を与える「有害性」を有しています。

有害物質は、4種類に大別されています。

  • タール

さまざまな有害物質が混ざり合ったものの総称で、含まれる「発がん物質」の数は数十種類。特に、ニトロソアミンとベンツピレンは、細胞内のDNAに損傷を与え、細胞をがん化させるといわれている。低タールのたばこでも、発がんの危険性はあまり変わらない。

  • ニコチン

血管を縮めるため血液の流れが悪くなる。また、依存性があるので喫煙の習慣をやめたくてもやめられなくなる。

  • 一酸化炭素

赤血球に結びつき、酸素の運搬を妨げる。全身の細胞を酸欠状態にする。

  • 微細粒子

刺激により咳やたんを引き起こす。

詳細は、e-ヘルスネット:厚生労働省(外部リンク)もご覧ください。
引用:高校生用喫煙防止教育パンフレット

厚生労働省e-ヘルスネット けむりの正体はこれだ!動画から引用

国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer;IARC)は、有害化学物質の暴露研究と疫学研究をもとに発がん性リスク一覧を作成しており、「喫煙」「受動喫煙」「たばこ煙」さらには「無煙たばこ」をグループ1(ヒトにおける発がん性がある)に指定しています。

副流煙に含まれる化学物質は主流煙に含まれる成分とほぼ同じであるが、主流煙の分析値よりも含有量が多くなっており、受動喫煙の健康影響は、環境によって大きく変化します。
特に、車両中の喫煙は、その空間が狭いため、たばこ副流煙の暴露量は多くなることが予測されます。

たばこには様々な健康影響があります。

たばこは日本人の疾病と死亡の原因として、最大かつ回避可能な単一の原因です。

たばこ分野の目標「なくそう受動喫煙、チャレンジ禁煙」

禁煙することによる健康改善効果についても多数明らかにされています。

ニコチンないし、たばこには、ヘロイン・コカイン・アルコールなど一般的な依存性物質と同様の特徴が有ります。
たばこがやめられないのは、ニコチン依存症かもしれません。
現在は、ニコチン依存症を軽減する飲み薬や貼り薬を処方してもらうこともできます。
あなたとあなたの周りの人々の健康のために、禁煙に取り組みましょう。

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