第5回歴史文化都市有識者会議を開催しました
更新日:2012年12月19日
平成19年7月27日、午後2時から、第5回堺市歴史文化都市有識者会議(座長:石森秀三 北海道大学観光学高等研究センター長)が開催されました。その概要は下記のとおりです。
1.百舌鳥・古市古墳群の一体的取組について
事務局から、堺市、大阪府、羽曳野市、藤井寺市による連絡会議の開催状況などについて報告。
2.世界遺産暫定一覧表掲載提案書(案)について
世界遺産暫定一覧表掲載提案書(案)の内容について各委員から意見があり、下記の方向性が示された。
(1)提案のコンセプト
- 名称は「百舌鳥・古市古墳群-仁徳陵古墳をはじめとする巨大古墳-」
- 百舌鳥・古市両古墳群は、墳長200メートル以上の前方後円墳10基を含む様々な規模と墳形の古墳が集中する古墳群であり、古墳文化を代表する資産である。
- 本資産は、日本の国家形成過程を示すモニュメントであると同時に、古墳文化の存在を物語る資産であり、人類共通の普遍的な価値をもつ。
(2)保存管理計画
- 資産は91基(百舌鳥古墳群47基、古市古墳群44基)の古墳
- 古市古墳群は群としての国史跡指定に移行しており、百舌鳥古墳群についても群としての国史跡指定に早急に移行する。
保存管理の基本方針
- 古墳ごとの詳細な調査を実施し、資産の範囲と価値を確定する。
- 土地利用・規制状況を勘案し、保存管理の方法について検討を行う。
- 個々の古墳の歴史的価値、規模や立地条件、遺構の保存状況などに応じて、望ましい整備のあり方を検討する。
- 関係行政機関の連携を緊密にしながら、保存管理を進めていく。
バッファゾーンについて
- 百舌鳥古墳群については、上町台地につながる低・下位段丘を利用して築造されたことから、築造時の地形を考慮しつつバッファゾーンを設定する。
- 古市古墳群については、低・下位段丘上への集中が認められることから、地形分類を基本としてバッファゾーン設定の目安とする。
- 設定にあたっては、有識者に意見を求め、関係機関との協議調整、地域住民の理解と協力を得ながら進める。
(3)世界遺産登録基準への該当性
[1]資産の適用種別・該当する登録基準
適用種別は「文化遺産」、登録基準は2、3、4に該当する。
[2]真実性/完全性の証明
- 考古学的研究や文献資料の考証等が進められた結果、古墳の築造年代は4世紀後半から6世紀前半に求められるようになった。
[3]類似資産との比較
- 世界の巨大墳墓の中でも仁徳陵古墳は前方後円形という特異な形態を採用し、世界最大の平面積を誇る。また、さまざまな形態の墳墓がともに採用されていることなど世界の類似資産と著しく異なった特徴を有する。
- 古墳の大きさを競い合った結果として巨大化した前方後円墳の頂点に立つ仁徳陵・応神陵古墳を含むのが百舌鳥・古市古墳群である。
※上記の方向性を踏まえて、提案書(案)の具体的な内容については再度調整を行うこととなった。
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