黒姫山古墳出土甲冑類
更新日:2024年9月27日
指定区分
堺市指定有形文化財
説明
黒姫山古墳は、堺市美原区黒山に所在する全長114メートルの古墳時代中期の前方後円墳です。昭和23年度(1948年)の発掘調査で、前方部上の竪穴式石槨(たてあなしきせっかく)から大量の鉄製甲冑と附属具等が出土しました。
出土した甲冑は、短甲24領、衝角付(しょうかくつき)冑(かぶと)11個、眉庇付(まびさしつき)冑13個からなり、その附属具として、頸甲(けいこう)11領、肩甲(かたよろい)12領、草摺(くさずり)4個が伴っていました。
調査時の所見による甲冑類の内訳は、短甲が三角板鋲留襟付(さんかくいたびょうどめえりつき)短甲1領・三角板鋲留短甲10領・横矧板(よこはぎいた)鋲留短甲12領・形式不明短甲1領、衝角付冑が横矧板鋲留衝角付冑8個・形式不明衝角付冑3個、眉庇付冑が横矧板鋲留眉庇付冑3個・小札(こざね)鋲留眉庇付冑5個・長方形小札鋲留眉庇付冑1個・形式不明眉庇付冑4個に及びます。これらの甲冑類は、その形式と革綴(かわとじ)技法によるものを含まないことから、5世紀中葉に製作されたもので、その埋納時期は5世紀後半と推測されます。
古墳時代中期は、祭祀具が副葬品の主体的な位置を占めた古墳時代前期とは異なり、武器・武具の副葬が卓越する時期です。その中でも24組という甲冑は、一古墳への副葬量としては我が国最多の出土量であり、当時の武装や軍事機構、及び鉄製品の製作技術を考える上で重要な資料です。
世界遺産課「堺市立史跡黒姫山古墳歴史の広場ガイダンス施設」のページ へ
みはら歴史博物館「黒姫山古墳の出土遺物と出土状況 (1)武具・武器類」のページ へ
黒姫山古墳出土甲冑類(堺市博物館提供)
出土地
堺市美原区黒山302外 黒姫山古墳
所在地
堺市美原区黒山281 堺市立みはら歴史博物館
所有者
堺市 (堺市立みはら歴史博物館保管)
時代
古墳時代
指定年月日
平成20年7月17日
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