大寺縁起
更新日:2021年10月15日
指定区分
重要文化財
説明
大寺縁起
大寺とはかつて開口(あぐち)神社の神宮寺であった念仏寺の通称で、堺の人々は開口神社のことを「大寺さん」と呼んでいます。本縁起は元禄3年(1690年)に制作された三巻より成る縁起絵巻で、絵は土佐光起(とさみつおき)の筆、詞書は関白近衛基煕(このえもとひろ)をはじめとした25人の公家による寄合書となっています。
絵巻の上巻には開口社の草創と住吉社との関連が述べられ、中、下巻では念仏寺を開いたとされる行基の生涯を、そして最後に開口社に住む天狗三村坊(みむらんぼう)の伝承が記されています。
絵の作者である土佐光起の祖父光吉、父光則は、16世紀の後半から17世紀の前半にかけて堺を拠点に活動を続けていました。堺に生まれた光起は、寛永11年(1634年)に光則とともに京に帰り、近世土佐派の再興に力を尽くします。本絵巻は天正年間(1573~1592年)に焼失した原本の復元を意図して企画された作品で、光起の手になる丹念な下絵が別に残されており、堺ゆかりの絵師による記念碑的な大作の絵巻として大変貴重です。
宗教法人 開口神社
特徴・大きさ
紙本著色 三巻
上巻 35.0センチメートル×2,300.5センチメートル
中巻 35.0センチメートル×2,407.5センチメートル
下巻 35.0センチメートル×2,144.5センチメートル
時代
江戸時代 元禄3年(1690年)
指定年月日
明治43年4月20日指定
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