阿弥陀如来坐像(法道寺)
更新日:2015年4月27日
指定区分
堺市指定有形文化財
説明
法道寺 阿弥陀如来坐像は、八角裳懸座(はっかくもかけざ)上に右足を上にして結跏趺坐(けっかふざ)し、阿弥陀の定印(じょういん)を結んでいます。八角形の宣字座の八方に裳(も)を垂らしており、同様の例は滋賀県・金胎寺(こんたいじ)像や京都府・三千院像など数例が知られるのみです。
ヒノキ材一木割矧(いちぼくわりはぎ)造で、内刳りの表面は平滑に仕上げ、表の造形に沿って厚みが均一になるように彫り整えられています。
気高く堂々とした等身大の像で、丁寧な内刳りや、整然と刻まれた螺髪(らはつ)、伏し目がちに瞑想する様や穏やかに流れるように表される衣文(えもん)などから平安時代後期、12世紀後半の作であると考えられます。
本像のプロポーションが、仏師定朝(じょうちょう)が制作した京都府・平等院像と近似していることが指摘されており、平安時代後期「仏の本様」と賞された定朝の作風を継承した作例と言えます。かつては、合わせて三十四の院坊があった法道寺の子院のいずれかに安置されていたと思われる本像は、非常に洗練された、当時でも一線で活躍した仏師の作と考えられ、堺における平安時代の仏教文化を代表する彫刻作品として貴重です。
※ 通常は非公開です。
阿弥陀如来坐像(正面)
阿弥陀如来坐像(左側面)
所在地
堺市南区鉢ヶ峯寺(はちがみねじ)401
所有者
宗教法人 法道寺
大きさ
像高87.0センチメートル、台座幅71.2センチメートル、台座奥68.0センチメートル
時代
平安時代 (12世紀)
指定年月日
平成27年3月13日
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