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ライフストーリー1 掛橋駿さん・乃利子さん

更新日:2023年2月1日

このストーリーは2018年に公開されたものです。

2017年、私たちは結婚した。同時に、二人で住みたい場所、暮らしたい家を探し始めた。そこまで人が多くないところで、普通のマンションではできない住まい方をする。そんな暮らしが、私たち夫婦の希望だった。

ご縁は大蓮公園で開催されていた「まちの住みかを楽しもう」というベントの中にあった。出会った人から茶山台団地に、二部屋をつなげて一部屋にした賃貸のリノベーション物件があることを教えてもらったのだ。

それは「ニコイチ」という団地再生プロジェクトでリノベーションされた部屋だった。内見してすぐ、「ここおもろいやん」と私たちは住むことに決めた。堺市から支給される若年夫婦向けの家賃補助(※)は、嬉しい誤算だった。

(※)令和3年度から新規申込み受付は終了しています。

90平米ある間取りは二人で住むには十分な広さで、夫婦共通の趣味であるロードバイクやマウンテンバイクを5台置いても手狭にならない。開放的でゆったり過ごせて、手前味噌だけれど、なかなか気に入っている。

朝ごはんは、いつも向かい合わせで食べる。毎朝ちゃんとつくれるわけじゃないけれど、簡単なものでも食卓に並べて、些細な話をしながら一緒に食べる。今日が始まる。私たちの一日が始まる。

夫は自転車部品を製造する企業で設計の仕事をしている。彼は自社製品の部品でできたロードバイクを担ぎ、団地の階段を下りていく。通勤時間は30分ほど。家の前から自転車道が整備されているのも嬉しい。

泉北には、団地と駅や商業施設を結ぶ「緑道」という歩道が整備されている。夫を見送り家事を済ませた私は、「緑道」を歩いて5分の職場へ。50年前に開かれた街の木々は成長して、明るい森のようになっている。

働いているのは、特別養護老人ホームに併設された「OAKcafe」。地域に開かれたこのカフェには、年配の方も小さな子どもたちも、いろんな人が集まってくる。賑わう場所での仕事は、元気をもらえるし、楽しい。

仕事を終え、泉北の雑誌創刊プロジェクト「RE EDIT」の会議に参加。泉北では、街を自主的に楽しもうとする市民団体がいくつも活動している。ちなみに夫は、「泉北にドッグランをつくろう」という活動に加わっている。

会議の後は夕食の買い出しへ。「泉ヶ丘ひろば専門店街」には、お肉屋さんや八百屋さんなどいろんな専門店が並んでいる。「泉北タカシマヤ」や「パンジョ」という大型店もあって、大抵の買い物は駅前で済ませられる。

帰り道、「SEIN」というNPOが運営する「茶山台としょかん」に立ち寄る。ここは近隣のみんなが集えるサードプレイス。泉北に越してきて知り合いのいなかった私をいろんな人とつないでくれた、とっても安心できる場所。

家に帰ると夕方で、太陽が少しずつ西に沈み、角度を変えながら街を美しく染めていく。その様を窓辺に立ってしばらく眺めてから、夕食の準備を開始。夫が階段を上る足音が聞こえてくる。お帰りなさい。お疲れさま。

食事を済ませた後は、それぞれ好きなように過ごす。コーヒーにはまっている夫は、いろんな淹れ方を試している。その横で私は本を読んだり、家事をしたり。一日の終わりに訪れる、なんでもない、大切な時間。

泉北での団地暮らしは、今の私たちにはちょうどいい。二人で住むには十分な間取り、無理のない家賃。自然豊かな環境、心地よいコミュニティ。階段の上り下りは大変なときもあるけれど、健康的だと思うことにしている。

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