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令和2年度第2回 泉北ニュータウン再生府市等連携協議会 議事概要

更新日:2022年6月28日

1.日時

令和3年3月30日(火曜日)午後2時から午後3時30分

2.場所

堺市南区役所2階 201・202会議室

3.出席者

島田憲明(会長・堺市副市長)、田中清剛(副会長・大阪府副知事)、塚本貴昭(委員・独立行政法人都市再生機構西日本支社副支社長)、山下久佳(委員・大阪府住宅供給公社理事長)、高木俊之(委員・南海電気鉄道株式会社代表取締役専務執行役員)

4.議事次第

(1)報告
泉ケ丘駅前地域活性化に向けた検討支援業務について
SENBOKU New Design(案)について

(2)議案
第1号議案 泉北ニュータウン公的賃貸住宅再生計画改訂について
第2号議案 泉北ニュータウン再生府市等連携協議会規約の改正について
第3号議案 令和3年度事業計画及び予算について

5.議事概要

島田会長(あいさつ)

 本日は年度末のお忙しい中、泉北ニュータウン再生府市等連携協議会に御出席を賜りましてありがとうございます。また、平素は泉北ニュータウン再生はもとより、本市行政に多大な御協力をいただき、この場をお借りしてお礼申し上げる。
 今年度はコロナ禍のもと、集会や会議の制限をはじめ、あらゆる社会経済活動が制限され、縮小されている。本日、御参加の皆様方におかれても、それぞれの事業推進に御苦労されていることと思う。本日の会場である南区役所では、スマート区役所を目指した取組を行っている。その1つとして、これからの働き方であるテレワークを行うスペースを区役所内に設置し、市民の皆様にも御利用していただいているところである。
 本市では、来年度予算の重点施策として、新型コロナワクチン接種体制の整備をはじめとした新型コロナウイルス感染症対策、セーフティネットを守り地域経済を支えること、また将来の税源涵養につながる投資の呼び込みを3本柱として掲げて進めている。泉北ニュータウンの再生に向けた予算としては、この重点施策の1つである将来の税源涵養につながる投資の呼び込みの中で、特に泉北ニュータウンで進めるスマートシティ関係の予算を掲げている。
 本日御報告させていただくが、平成22年に策定した泉北ニュータウン再生指針に変わる新たな指針として、このたび「かつてのベッドタウンから、より豊かに暮らせるまちへ」を理念にSENBOKU New Design案を策定し、この4月1日からパブリックコメントを行い、5月下旬に公表する予定である。
 さらに組織に関しても、現在建設局にあるニュータウン地域再生室をこの春から市長直轄の泉北ニューデザイン推進室と改め、SENBOKU New Designの実現に向けて施策を強化していく。
 皆様には、永藤市長をはじめ私どものこの意気込みを受け止めていただき、ニュータウンをより豊かに暮らせるまちへと変貌させるため、ますますの連携強化をどうぞよろしくお願いする。

(1)報告 泉ケ丘駅前地域活性化に向けた検討支援業務について

(事務局から説明)
田中副会長
 課題整理、活性化戦略の方向性など、その辺はまさにこのとおりだと思う。問題はこれをどうやって実現していくかということだ。実施主体であるとか、事業主体であるとか、事業資金であるとか、その辺を踏まえて次に掘り下げていくことになると思うが、やはり駅前の地域ではエリマネの導入というのは絶対必要だと思っている。エリマネを構成する団体は、通常のエリマネ制度でいうとそこのエリアの地権者等ということになるが、この駅前エリアのニュータウン全体の中における位置づけを考えると、これは大変個人的な意見だが、もう少し広い範囲でニュータウン全体の地権者等が参画できるような、それはエリマネ制度の拡大になるのか、エリマネ制度にさらに何か緩い別のシステムがかぶさってやるのか、そういうことを考えないと駅前のエリマネそのものもなかなか機能しないかもしれない。それに何よりもニュータウン全体で今後はスマートモビリティとかも導入しようとしていくと、必ずそんな話が必要になってくる。その話の中心になるのがこの駅前と思っている。
 だから、そのほかのニュータウン全体のことを考えて、今後を考えないといけないというようなことがあったときに、とりあえず駅前のエリマネでスタートしたら、今申し上げたようなことも含めてもしスタートすることができたら、何となくこれはいけそうやなとか、そういう実感が湧いてくると思う。そういう意味でも、非常にハードルは高いかもしれないが、一度は検討してみる価値があるんじゃないかなと思う。

 いずれにしても、この泉ケ丘駅前地域は、南大阪全体の発展にとっては欠かすことができない非常に重要なポイントで、大阪府もここが重要な拠点であるというふうに認識している。先ほど説明があったように近大医学部の移転をはじめ住宅環境も含めて、いろいろなプロジェクトが相次いで動こうとしているので、それが相乗的な効果を発揮できるようにすべきだと思う。そのためにはぜひとも堺市さんに主要的な役割を担っていただいて、いろいろなプレイヤーが連携を強化できるような形にしていきたいなと思っている。ひとつよろしくお願いする。
島田会長
 ありがとうございます。今田中委員からも御指摘いただいているが、泉ケ丘駅前はほかの地区センターと比べてもより大きく、ニュータウンの中心になる部分なので、そこのエリマネの範囲を駅前だけで考えていくのではなく、全体をということだが、事務局から何か意見はあるか。
事務局(堺市)
 今回、泉ケ丘については、この報告書という形で一旦取りまとめさせていただいたが、次に報告するSENBOKU New Designでは、副知事から御紹介のあったスマートシティに積極的に取り組んでいくということ、また今日の議題である公的賃貸の再生計画も活用地をどういうふうに活かしていくのかという話もある。駅前だけじゃなくてニュータウン全体をどうやっていくのかというのは、今後しっかりと構成員の方とも協力しながら進めていきたいと思っている。
山下委員
 今の副知事の御発言にあったエリアマネジメントについて、おもしろいなと思った。駅前は駅前だけで存在できないし、我々団地のほうも団地だけで存在できない。いわゆるBIDみたいなものは、駅前の地権者だけで金銭的に負担をしながら、というのはあるかもしれないが、例えば駅と近隣センター、駅と団地の中の人たちの生活を結びつけるという意味では、我々団地の地権者と南海さんなんかの駅前の人たちと緩くつながっていくというのは非常におもしろいというか、大事な発想ではないかなと思う。できたら公的賃貸WGの中でこれから一緒に検討をしていくとか、戸建てのほうはさすがにしんどいかと思うので、半分の地権者であるURさん、それから我々公社、府営住宅と駅前の地権者さんたちとつながるとか、そんなことを考えたらいいかなと感じた。
島田会長
 組織のつくり方ということで、非常に広く、緩い組織であってもより広めの取組をというのは重要だと思うが、大阪府さん、事務局のほうで何か。
事務局(大阪府)
 先ほど山下委員のほうから御提案あった内容については、10年前ぐらいから同じような議論をずっとし続けてきている。会長も御存じかと思うが、なかなか実現ができてないというのもある。今副知事からの御提案もあったので、特に駅前は堺市さんを中心に今御検討をいただいているので、そこはもう少し連携しながら。先ほど緩くというお話もありまして、これまでのBIDのような条例でかっちりと固めてお金を取るという仕組みではなく、事実上どういう連携で、どうやれば実際に可能な仕組みができるか皆様と検討をしていきたいと思っている。
高木委員
 まず大きなところで、新たなライフスタイルの創造や一定の都市機能のダウンサイジングというところについては、賛同する。
 ただ、違う意見も述べたほうが建設的だと思うのであえて申し上げる。前回の中間報告のときにも申し上げたが、どうしても他のエリアにはない差別化要因のみを強調し過ぎているということについては違和感が拭えない。なぜそうなるかと考えてみると、ターゲットとするボリューム感がないからだと思う。
 先に現状分析、将来予測を行い、そこからスタートしているが、将来予測にとどまるのではなく、それがまず将来予測としてあり、人口回復のターゲットを設定して、現状放置した場合とのターゲットの差をそこで把握して、幾つかの施策を積み上げてターゲットに近づけていくといった骨格が不明確。それはこのような取組の中では必須、必要不可欠だと思っている。
 一通りほかの報告書も含めて目は通させていただいており、別の報告書にもたしか記載をされていたと思うのだが、平均と非平均という表現があったと思う。言い換えると平均は普遍的な施策で、非平均は差別化施策であるというふうに私は理解しているが、その両方が共存して両立することの必要性が明確になるのではないかなというふうには思う。
 あともう一点は、SDGsが世界的に大きな潮流となると。これについても異論はないが、それとも深く関係するスマートシティ戦略について、大阪府の中で泉北ニュータウンが重点エリアに位置づけられ、今後本格的な取組が始まろうとする時期である。それらの要素も今回の中では地産地消的な取組等で取り入れられているが、それを中核センターとして位置づけられている泉ケ丘駅前でどう具現化するかというのが、緑道を活用したパーソナルモビリティという表現は一部にあるがややまだ不十分で、次年度以降、誰がどのように具体的な施策に落とし込んでいくかというのをもう少し議論が必要であると思う。
島田会長
 ありがとうございます。誰がどのようにという話について、事務局のほうでも何か、その点意見あるか。
事務局(堺市)
 今回、ビジョンを補完するという形でコンサルに提案をいただいた。アイデアレベルのものもたくさんある。おっしゃるとおりスマートシティは日進月歩で、次々新しいものが生まれてくるため、今段階でこれを誰がどうというのはなかなか難しいとは思う。我々も堺でスマートシティ戦略というのをつくって取り組んでいくので、しっかりとアウトリーチで取り組んでいきたいと考えている。引き続き御協力をお願いしたいと思っている。
島田会長
 将来予測とターゲットをきっちり決めてやっていきたいと思うので、よろしくお願いする。
塚本委員
 今回の報告書については、大きな流れ、目標として、こういうことを意識してまちづくりを進めていく、ということで理解している。
 私どもの団地に関しては、泉ケ丘駅の北側に竹城台1丁団地がある。何とか一番最初の工区の建設工事に着手することができた。駅前での工事なので、私どもとしては慎重にやっていくつもりにはしているが、御迷惑をおかけするかもしれないので、御了承いただければと思う。
 泉ケ丘駅のまちづくり、近大さんの医学部の病院ということ、それから南海さんの南側のまちづくり、北側では私どもの建て替えをきっかけに新たなまちづくりを進めていければと思っているので、引き続き御理解いただきたく思う。

(1)報告 SENBOKU New Design(案)について

(事務局から説明)
島田会長
 ご質問、ご意見はあるか。4月1日からパブコメだが、その前に御意見いただければと思う。
高木委員
 泉ケ丘駅前をニュータウン全体の中核的センターとして位置づけられ、ICTの活用で住民のQOLを向上させるというスマートシティ実現への強い意志も感じられる。かつ堺市さんが官民の橋渡し役を主体的に担われる方針と聞いているので大変心強く、我々もこの方針に賛同しまちづくりのお手伝いをさせていただければと思う。
 その上で意見を2点申し上げたいと思うのだが、1点目は計画の期間と目標年次である。ICT技術やスマートシティの技術革新が急速に進んでいることは事実だが、まちづくりという視点では、10年後というのは少し短いのではないかなと思う。中間的なマイルストーンを置かずに、というのは実効性を下げてしまうと思う。例えば中間的なマイルストーンも10年後に置きつつ、堺市さんは全エリアで2040のグランドデザインを定められているので、例えば2040年のグランドデザインを他のエリアと同じターゲット年次にするというのは、ひとつどうかなというのが1点。
 2点目はKPIについて。人口の絶対数ではなく、39歳以下の人口の割合という定め方を今回されているが、割合は言うまでもなく39歳以下の人口を全人口で割った数字なので、両方とも変数としたら、39歳以下の人口をどれだけ増やして人口割合を高めるかという行動計画に移しにくいと思う。
 また、若年層以外のシニア層も含めた総合的な計画として策定されて初めて全体の実効性が担保されるというふうに思うので、従前の目標数値そのものに固執する必要は全くないと思うが、人口目標の絶対数というのは必要不可欠ではないかなと思っている。
島田会長
 ありがとうございます。事務局のほうで人口目標とか計画期間についての考え方を提示願う。
事務局(堺市)
 計画年次につきましては、今回市の中でいうと計画ではなく、指針という方向性を示すものという位置付けをしている。概要版にはないのだが、本編には、グランドデザイン2040を見据えて策定している旨を記載している。おっしゃっているとおり20年先を見据えた形で作成しているが、今回は方向性を示す指針をつくっているということで御理解をいただければと思う。
 あとKPIについては、前回の再生指針にはKPIがなかった。今回KPIを設けるのか設けないのか、内部で議論をした。市の基準の中では、指針、ビジョンに準ずるものは、基本はKPIを定めないという方針があるのだが、今回あえてこういう数値を掲げさせていただいた。確かに人口が増えないところも当然あるので、若年層の割合を増やすということは、若年層を誘引して人口の底上げを図らないといけない。そこはそういう方向性で取り組んでいくというように考えているので、その辺りは御理解いただきたく思う。
島田会長
 高木委員さんの意見もまた参考にということで、よろしくお願いする。
山下委員
 SENBOKU New Designには非常に期待している。理念にあるように、「かつてのベッドタウンから、より豊かに暮らせるまち」ということで、2枚目にあるイメージ図で、例えば団地エリアの中にカフェがあったり、店舗らしきものがあったり、横が農地になっていたり、そういったことがより豊かな暮らしを実現できるんだろうなと思っている。
 これを実際に具体化するために、ブレイクダウンするためには、やはり都市計画の問題が出てくると思う。皆さん御存じのように、都市計画は用途純化と教科書で書いてある。ニュータウンはその優等生を50年間続けてきた。それがこういう用途混合のイメージ図が出来てくるということで非常に期待したいわけだが、やはり都市計画との整合というのはすごく難しい問題だと思うし、それを変えていくというのは、もう本当に難しい問題だと思う。ぜひ都市計画の変更、新たな都市計画をつくっていただいて、具体化に向けて力をつけていただければありがたいなと思う。
 あわせて、一団地の総合設計も例えば分割をするとか、変更を容易にするとか、そういったことで団地が動きやすくなっていく。そういったこともぜひこの指針を踏まえて、具体的な検討を深めていただければと思う。
 もう一つ、資料を読んでいると、ニュータウンの周りの調整区域、こちらも人口が増えているということで、自然発生的にそういうところに新しいライフスタイルが生まれていると思う。これも教科書的には調整区域は開発禁止の区域ということで、排除していかないといけないみたいなところがあるが、そういったことも否定せずに、ニュータウン、駅前、団地、ニュータウン周辺のエリア、そういったことも新しい暮らし、豊かな暮らしのために、総合的な新たな取組につなげていくような、ぜひ堺市さんとしての施策をやっていただければありがたいと思う。
島田会長
 ありがとうございます。御意見として、用途地域の問題を含めて都市計画の対応の考え方、また運用しやすいような形の一団地認定ということも課題だと思う。団地が非常に多いニュータウンなので、それはまた検討したいと思う。あと周辺の調整区域の問題も含めて、総合的に今後も考えていきたいと思うので事務局のほうでも、それをちょっと意識しておいてもらえたらと思う。
 New Designについては、これからどんどんフラッシュアップも、決まったとしても今後ますます充実したような形で進めていきたいと思うので、また皆さんの御協力をよろしくお願いする。

(2)議案 第1号議案 泉北ニュータウン公的賃貸住宅再生計画改訂について

(事務局から説明)
田中副会長
 私のほうから先ほどの説明に対しての補足みたいなことになるが、New Designと公的計画が共通理念を掲げ、それを踏まえて公的計画では、ここに書いているように「居住機能中心から多様な活動に挑戦的できるまちへの転換」となっている。先ほどあったように、アフターコロナに向けての新しい生活様式への対応であるとか、あるいは住宅単位、団地単位ではなくまち全体の魅力をアップしていくとか、あるいはいろいろなプランの中で出てくるが若い世代を呼び込むという。いろいろなことを考えたときに、特に若い世代に関していうと、望んでいただけではだめなわけで、その人たちがそこで住みたいとか、そこで活動したいと思うような仕掛けを用意することが大事だと思う。
 そういうことから幾つかの提案もしているが、やはりこれを実現していこうと思うと、ニュータウン全体を俯瞰した上での部分最適ではなくて全体最適という視点と、もう一つは、先ほども山下さんからあった、規制等の都市計画運用を大胆に見直していくという方向性も必要かなと思う。
 その上で今後府営住宅の建て替えに伴う活用地、ここで15ページ、16ページに書いているように、住みたくなるという意味では木造低層、新しいデザインの住宅、あるいは店舗、その周辺の魅力アップ、あるいは活動を高めるという意味でも、いろいろな新しいライフスタイル提案型の商業施設の導入、これをぜひとも実施していきたいというふうに考えている。つきましては、堺市さんをはじめこの協議会のメンバーの方々とも連携してやっていきたいと思っているので、ぜひともよろしくお願いしたい。
島田会長
 ありがとうございます。今の御意見の分で事務局から何かあるか。
事務局(大阪府)
 公的担当をしています三崎です。
 先ほど副知事からあったように、これは各専門の委員の先生方とか堺市さんがやられているアンケートを含めて、できるだけ今ある情報を集めて提案をさせていただいている。御承知のとおり今調整区域で行われているような、確かに魅力的ではあるが、それを実現するためにはかなりハードルが高い。最後のほうにいろいろ緩和措置とか、これまでにない提案をしているが、これ一つ一つも結構調整が要ったり、大変な状況ではあるが、やはり先ほどの理念を実現するということで、この場で共有させていただいて、実現に向けて物を見据えていくということ。大阪府の中で活用地が令和5年ぐらいから出る。一緒に皆様で実現できるように取組をさせていただきたく思うので、どうぞよろしくお願いしたい。
島田会長
 ありがとうございます。もともと住宅地のニュータウンについては、住専系の用途地域になっているということで、建て替えをする団地だけでなく、建て替え以外の団地のバランスも見ながら都市計画の対応というのは考えていき、言われているように今のまま都市計画の対応というのでは実現がしんどい部分があるので、副知事からも山下委員からも意見が出ていたが、その辺の都市計画など運用の仕方も含めて検討していかないといけないと思う。
山下委員
 府営住宅を建て替えて活用地が出てくるということで、今までニュータウンの中で更地が出てきたことがほとんどなかったので、そういう意味ではすごく進んだというか、新しい第一歩を飛び出したのかなと思っている。
 ただ、先ほど副知事からもあったが、部分最適と全体最適という意味では、この第一歩、建替えで活用地を生み出すというのは、必要で大事なことだと思うが、その次に全体最適という意味では既存の住宅の活用であったり、新たに立地する用途であったり、建て替えた住宅の使い方であったり、トータルを議論していかないといけない。これは増田先生からも指摘があったと思うので、ぜひこの次に全体最適をとるような既存の使い方、それもハードだけではなくて例えばキッチンカーとか、ウィズコロナ、アフターコロナの団地としての使い方というのも十分連携できるんじゃないかなと思う。URさんと一緒に連携したり、我々は既存で使うけどもURさんは建て替えるとか、その場合では我々が受け入れたり、その逆もあったり、そういう公的主体間の連携というのはいろいろなパターンで、ソフト、ハードあり得ると思うので、ぜひこの次に検討を一緒に深めてまいりたいと思う。
島田会長
 ありがとうございます。全体最適ということで、大きなところを持っておかないと少ししんどいところがあるのかなと私も思う。
事務局(大阪府)
専門委員の方からも、既存のストックをどうするのかという議論がでている。特にリノベーションとかURさん、公社さんも含めて取り組んでいただいているが、その効果なり、次のステップをどうするのかとか、あと活用地と既存ストックをどう連携させて、それを相乗効果でどうまちに伝えていくのか、活性化していくのかという視点は、まだ十分にできていないので、そこは先ほどのエリマネの話も含めて、どこまでできるかというのはあるが、可能な限り努力していきたい。
島田会長
 ありがとうございます。
田中副会長
 先ほどの山下さんの意見、まさに私もそのとおりだと思っている。さっきから部分最適、全体最適という話があるが、これだけの広範なエリアで、住宅1つとっても府営住宅、公社住宅、UR住宅という事業主体もいろいろあるし、そんな中でどうしても空間的な意味での全体最適、あるいは事業者間での全体最適というのはもちろんあるが、これだけの大きいプロジェクトだと時間も長くかかるので、時間軸に沿った観点からの全体最適というのが要るだろうと思う。
 つまり、いろいろな機能を分担し、先発組が何かをやろうとしたときに、後発で必ずこういう機能がついてくるんだと、そういう保険があって初めてリスクも抱えた上でスタートできる。あるいは早い者勝ちとか後出しじゃんけんにならないように、全体としてしようと思うとやはり長い時間軸に沿った中での関係者間が合意できる、あるいは担保できるシステムが要ると思う。もう一つはやはり今住んでおられる住民の方と新しく入ってこられる住民の方とがどううまく調和していくかとか、いろいろな切り口からの全体最適というのが求められると思うので、そこは事務局のほうでいろいろなスキームを検討してほしいなと思っている。
事務局(大阪府)
 今副知事から御指摘のいただいた1つ目の御報告の泉ケ丘30年を見据えて、実はこの中で団地の対応年数の70年を超えた後どうするのかという問題提起がされている。そこは今まで分かってはいてもなかなか進まなかったところで、今のお話を聞いて、どこまで見据えるのか、これは各事業主体さんの経営計画等いろいろあるが、できるだけ議論の中で今いただいた視点も含めて、時間軸を含めて考えていければなと思う。
事務局(堺市)
 本日、検討していただいている議案、公的賃貸住宅の再生だが、泉北ニュータウンにとって量的に非常に多い公的賃貸住宅の再生ということについては、本当に大きな課題だと思っている。新たなまちをつくるということ、先ほど委員もおっしゃったように、これまで50年間にわたって住み続けてきた方々も住み続けている。これは既に出来上がったまちを新たに再生していくということなので、その難しさは当然伴うと思っている。
 部分最適、全体最適という話もあったが、9月に事務レベルで議論をさせていただいており、その中では、活用地の活用という意味で言うと、目の前に具体事例が出てくるということもある。時間軸に沿った見方という観点も御意見いただいたので、十分そこを踏まえて協力しながら進めてまいりたいと考えているので、よろしくお願いする。
島田会長
 公的賃貸でしたら冒頭でもUR竹城台がスタートしたということで、これから大きな活用地が生み出されるが、いかがか。
塚本委員
 これから泉北ニュータウン全体の再生を考えていくと、土地利用を見直していくという場面は出てくるかなと思っている。
 答えがない中で問題提起というのか、意見を言わせていただくが、公的賃貸住宅の整備敷地をどう活用していくかというところと、先ほどのSENBOKU New Designの中で全体の再生をどういうふうに進めていくかというところ。これはなかなか難しい問題だとは思うが、戸建てエリアの再生をどういうふうにイメージをして働きかけていくのか、あるいは仕組みに乗せていくのかというところも時間軸も考えながら取り組んでいかないと、そこだけ何も手がつかない状態で、泉北ニュータウン全体の再生というのは、SENBOKU New Designでイメージしているところに行き着かないのではないかなと思う。例えば公的賃貸住宅の再生の中に生まれてくる土地について、戸建て住宅の再生の活用ができないかとか、非常に難しいテーマかとは思うが、そこを見ないふりしていくのは、逆に全体の再生を考えていく上では必要になってくるのではないかなと思う。
 URとして答えがあるわけではない。戸建て住宅にどういうふうにアプローチするかというのは非常に難しい問題だと思っている。こういう大きな議論をする中で戸建てエリアの再生みたいなもの、イメージは先ほどの中で出ているが、どういう仕組みを考えていくのがいいのか。以前、堺市さんのほうで住み替えの制度もつくられていたかと思うが、なかなかうまく転がっていかない。それをどういう仕組みで変えていくかというのも、どこかで議論していく必要があるのかなと思っている。
事務局(堺市)
 実は先般の2月議会でも、戸建て住宅エリアに対する取組という質疑があった。これにつきましては、大阪府さんなり公社さんなり、URさんの皆さんと連携していろいろやっているが、なかなか戸建てエリアは難しい。でも塚本委員おっしゃったとおりしっかりやっていかないといけないということで、我々としても今回のSENBOKU New Designのほうで既存住宅の循環する仕組みづくりというのをテーマで上げている。ここは私権の土地なのでなかなか難しい部分があるが、そこにも市がしっかり介在しながら、不動産の事業者であったりとか、住宅供給メーカーの方であったりだとかと連携しながら、戸建て住宅を循環させていくという仕組みをつくっていかないといけないと認識している。
 また、議員のほうから、高齢となり広い戸建て住宅は要らない、逆に駅前近くのURさんとか公社さんの住宅に移りたいというような人もいており、そのようなことも市のほうで案内できたらいいのではないかという提案もあったので、そのところについては構成員の方々と連携しながら進めていけたらなと考えている。どうぞ協力よろしくお願いする。
島田会長
 2月議会でも議論があって、ニュータウンの中で住み替えしたいとか、戸建てに住んでいたが年がいってきたら、ニュータウンから離れるのは嫌なので駅近くに住んで、戸建てのほうは活用してもらえるのがありがたいかなというような話である。確かにニュータウンに一度住んだ人間からすると、ニュータウンから離れるのは嫌だが、年がいくと戸建てではなかなか住みづらいという話があって、市のほうでもそういう検討をしていかないといけないと課題にはなっているところ。
塚本委員
 あと1点ちょっと教えていただきたいのだが、先ほどの15ページとか、この概要のペーパーの右下にある大東市の木造低層という、これは公営住宅で木造の低層をつくられたという事例なのか。
事務局(大阪府)
 正確に言うと、もともと市営住宅の中層の住宅が建っていたところで、建て替えするときに、通常であれば行政がそのまま公営住宅を建てるが、そうはせずに、民間さんで。民間さんといっても大東市さんが出資した官民連携組織みたいなところが民間の賃貸住宅を建てて、それを大東市が従前居住者分を借り上げるという仕組みになる。
 かつ、そこには店舗とかオフィスみたいな、地域に広がりのある機能も入れていて、そこの部分は純粋に民間さんが人も探してきて経営もしていると、そういう状況である。
島田会長
 高木委員さん、民間の立場で公的賃貸住宅、何か御意見あるか。
高木委員
 KPIについては先ほどと同じなので、これは省かせていただいて、15ページを各論例として申し上げますと、項目が3つありまして、1つ目は幹線道路沿道で、2つ目、3つ目がそれ以外というふうに読めるが、なかなか幹線道路沿道とはいえ、活用地の広さにもよるが、完全にライフスタイル提案型の商業のみで土地を活用するというのは、事業的にリスキーであるというふうに思う。幹線道路沿いかそれ以外かを無理に区別するのではなく、1、2、3をミックスしたような複合施設のほうがより今回の取組の方向性にも合っていると思うし、事業的にも成立する可能性も高い。大資本ではなく小資本が入ってこられることも踏まえて、これらのミックスのほうが適切ではないかなというふうには思っている。
事務局(大阪府)
 分かりやすくこの3つの視点に分けて書かせていただいているが、おっしゃるようにミックスして、例えば一番下にある、簡単にいうと店舗付住宅だが、先ほどの戸建てのほうでも店舗付住宅という、リノベーションして住み開きという形でやっている事例もあるので、そういうニーズはあると聞いている。御指摘のようにうまくミックスして、あとは事業主体さんがどれだけここに投資してくれるかというところがまさしく大事。そこを見極めながら、御指摘いただいたような何が最適かというのを求めていきたいなと思う。
島田会長
 もう意見ないようでしたら、採決のほうをとっていきたいと思う。第1号議案を承認してよろしいか。

(「異議なし」の声あり)

島田会長
 「異議なし」ということで承認された。
 これに基づいて令和3年度、また作業を引き続きやっていただくということで、よろしくお願いする。

(2)議案 第2号議案 泉北ニュータウン再生府市等連携協議会規約の改正について

(事務局から説明)特に質問がなく、承認の議決を得る

(2)議案 第3号議案 令和3年度事業計画及び予算について

(事務局から説明)特に質問がなく、承認の議決を得る
 
すべての議事が終了、閉会。

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