市長記者会見 令和7年11月4日
更新日:2025年11月11日
市長
よろしくお願いします。
本日は、案件を3件お伝えしたいと思います。まず、「オレンジ&パープルリボンキャンペーン」、そして「SMI(堺・モビリティ・イノベーション)プロジェクト実証実験」、最後に「姉妹都市米国・バークレー市への訪問」です。
オレンジ&パープルリボンキャンペーン
まず、「オレンジ&パープルリボンキャンペーン」です。
堺市では、11月の「児童虐待防止推進月間」と、11月12日から始まる「女性に対する暴力をなくす運動」を合わせて「オレンジ&パープルリボンキャンペーン」としまして、毎年一体的に呼びかけを行っています。大阪府内の全ての市町村長が、私が今着ていますこのオレンジ色のジャンパーを着用しまして、児童虐待防止を呼びかけています。
児童虐待に関しましては、24時間365日つながる児童相談所虐待対応ダイヤル、189「いちはやく」を設けております。お住まいの近くなどでこどもの様子がおかしいと感じたときは、迷わず連絡をしていただきたいと思います。このジャンパーにも189と書いております。
そして、DVに関しましては、こちらも24時間365日つながる、#8008「はれれば」というダイヤルがございまして、こちらは配偶者など、暴力に悩んでいる方、またどこに相談して良いか分からないという方も、ぜひ遠慮なくご相談いただきたいと思います。
キャンペーンの効果を更に効果的に高めるため、日本製鉄堺ブレイザーズ、堺に本拠地を構えるバレーボールチームでございますが、ブレイザーズと連携して啓発も行っております。
先日、1日、2日に大浜だいしんアリーナで開催されましたホームゲームにおきましては、コーチやスタッフの方々に、キャンペーンロゴマーク入りのワッペンを貼りつけたジャージを着用していただきました。また、場内アナウンスなどを通じまして、来場者の皆様に呼びかけを行っていただいております。
そして、堺市役所をはじめ堺市内各地でも啓発を行っております。堺市役所の本館エントランスにおきましては、巨大なタペストリーの掲示やパネルの展示、また旧堺燈台におきましてはライトアップを行っております。大阪公立大学の2日、3日に開催された学園祭におきましても、パネル展示などを実施していただいております。
児童虐待、そして女性への暴力、DV、社会状況はますます深刻化していると認識しておりまして、決して許されない行為です。社会全体で大切な命と人権を守るために力を注ぎたいと思いますので、ぜひ市民の皆さん、また今日中継をご覧になられている皆さんも関心を高く持っていただいて、そして何か事態が起こったときには、迷わずに相談していただきたいと思います。
SMI(堺・モビリティ・イノベーション)プロジェクト実証実験
続きまして、2件目、「SMI(堺・モビリティ・イノベーション)プロジェクト実証実験」についてです。
市政運営の大方針であります「堺市基本計画2025」におきましては、重点戦略の施策としまして、「人が集う魅力的な都心エリアの形成と新たな交通システムの確立」を掲げて、取組を積極的に進めております。
堺市におきましては、人口構造の変化や働き方の多様化などに対応するため、堺市内の拠点間ネットワークや先進技術の導入など、便利で快適な移動環境の構築を包括的に行うSMI(堺・モビリティ・イノベーション)プロジェクトを進めています。
まず、堺都心部におけるSMI都心ラインについてです。こちらは10月から、既に実施しておりまして、来年2月27日まで実証実験を行います。堺の中心的な駅でございます堺東駅と堺駅の間での自動運転車両によるレベル2での走行に加えて、待合・休憩スペースの設置や情報発信の強化など、利用環境の向上を図ります。
これはイメージとして書いておりますが、大小路筋を車両が走っている様子、そして、今はバスの停留所というところで簡素な停留所が設けてありますが、ベンチであったり、また情報を得られるようなデジタルサイネージ等も設置しながら、滞留としてもここでお待ちいただける、待合環境の向上もめざしております。
こちらがSMI都心ライン実証実験の内容です。
まず、距離、区間としましては、先ほどお伝えした海に近い西側の堺駅と、そして堺市役所がございます堺東駅を結ぶこの区間、1.7キロメートルの区間で自動走行を実施いたします。
そして2つ目としまして、市之町西2の交差点、そして大小路の交差点、この2か所におきましては、信号の情報と車両を連携させて、安全で円滑な通行を実現する信号協調システムの実証実験を行います。
堺東のロータリーに関しましては、バスからは死角となります歩行者や自転車を道路側のセンサーで検知をして、車両を安全に右折できるように支援する路車協調システムの実験を行います。
そして、ベトナム総領事館や市小学校の周辺におきましては、自動運転車両の走行の妨げとなる路上駐車への対応としまして、既存の停車帯を広げることで十分な走行空間が確保できるかを実証します。こちらがイメージですが、実際に停車帯を広げる検証をします。
そして、堺市役所前、また熊野小学校前におきましては、プラットホームを設置しまして、バリアフリーな乗り降りができるかを検証します。今バスに乗るとき、皆さん経験あると思いますが、バスの乗り口は一段高いところにありまして、例えば障害をお持ちの方、ご高齢の方、ベビーカーであったり妊婦の方、少し体に負担がかかったり、もしくは乗るときにご苦労されていることもございます。これを正着制御、少し張り出して設けまして、そして自動運転でぴたっとそこに付けることによって、隙間なく平面で乗ることができる、これも今回のSMI都心ラインの大きな特徴でございます。
そして、南海バスの本社におきましては、運転士の無人化を見据えまして、車両内外の状況を遠隔で監視する遠隔監視システムの実験を行います。
待合環境につきましては、ジョルノや堺東商店街前におきまして、休憩スペースを設置したり、デジタル技術を活用して地域や交通情報の発信など、待合スペースの環境改善に向けた検証を行います。
さらに、歩行者や自転車の急な飛び出しに自動運転が対応できるかなど、現場で検証困難な事象は3Dシミュレーションを用いて対応策を検証しまして、自動運転システムにフィードバックを行います。
10月からこの実証実験を始めておりますが、実際に自動運転やインフラとの通信など先進技術を体験していただける乗車モニターを募集いたします。体験期間は明日、11月5日から来年2月27日まで、乗車は無料で、所要時間は約25分間です。乗車1週間前から当日30分前まで予約が可能ですので、ぜひこの機会にご乗車いただいて、そして皆さんの率直なご意見もいただきながら運行に活かしていきたいと思いますので、アンケートにもご協力をお願いいたします。
そして、SMIプロジェクトは、今お伝えした都心ラインと、そしてもう一つ、美原ラインもございまして、こちらも同時に実証実験を行っております。
こちらは、堺は7つ区がありまして、一番西側の堺区と東側にあります美原区の間というのは、今バス路線はございますが、途中で乗り換えをしなくては直通で行くことができません。乗り換えの少し不便なところであるとか、もしくは乗り換えのバスの時間帯もございますので、移動に時間がかかるため、堺市の東西交通の改善という視点から、堺駅と美原区役所を直通でつなぐという取組をこの間、実証実験を行ってまいりました。
今回の実証実験につきましては、10月から始まっていますが、過去最大の期間ということで、来年1月12日まで実施する予定としています。
そして運賃ですが、200円から、乗車区間によって変わりますが550円、時間としましては、始発から終点、堺駅から美原区役所前の美原ステーションまでが一番早い時間で36分、そして堺東駅と美原区役所は30分、これはもちろん交通状況にもよりますので、早い時間ということになりますが、かなりこれまでの乗り継ぎであったり、運行に比べると早く到着することができるというラインでございます。
そして、今回の実証実験では、新たに複数人でのご利用がお得になるデジタル乗車券「みんなでワンデーパス」を販売しております。大人2人、小学生以下3人の最大5人まで利用可能で、価格は1,200円です。
そして、チケットを提示していただくことによりまして、鉄炮鍛治屋敷や、みはら歴史博物館をはじめとした市内施設10か所で入館料割引などの特典を受けることができます。大変お得なチケットになっておりますので、ぜひご家族で堺市内を周遊していただきたいと思います。この秋のシーズンは各地でイベントが行われておりますし、年末年始も来年1月まで運行しておりますので、多くの方に堺を巡っていただきたいと思います。
今日ご紹介させていただきましたSMI都心ラインにつきましては、実証実験を重ねまして、2027年度に一部区間での自動運転レベル4、そして2030年度には全区間でのレベル4の実現をめざしています。
SMI美原ラインにつきましては、来年度以降の本格運行をめざして今取組を進めております。
市民の皆様が今以上に住みやすく、暮らしやすく、そして堺を訪れた方にとっても便利で快適に過ごしていただけるような市内の移動の利便性向上、そして地域の公共交通維持・確保につなげたいと考えております。
姉妹都市 米国・バークレー市への訪問
そして、最後の案件です。「姉妹都市米国・バークレー市への訪問」です。
今年2025年からちょうど60年前の1965年に、大阪府立大学の学生がカリフォルニア大学バークレー校を視察した際に、当時の堺市長からの親書をバークレー市長に届けたことをきっかけとして、1967年の11月3日に姉妹都市締結をいたしました。
それ以来、両市の姉妹都市協会をはじめ市民の皆様が主体となって、親善使節団の相互派遣や青少年の交流など、様々な分野で交流を深めてきました。
堺市にとって長い歴史のある姉妹都市でございますが、私自身は市長に就任して6年間、コロナ禍等の影響でまだ訪問できておりませんでした。来週、現地での滞在期間は12日と13日の2日間ですが、訪問しまして、昨年12月にアジア系初のバークレー市長に就任されたアデナ・イシイ市長との意見交換を行いたいと考えております。
バークレーは世界トップレベルの大学でありますカリフォルニア大学バークレー校が立地しておりますので、大学関係者との意見交換でありましたり、バークレー市の姉妹都市協会、そしてバークレー高校の学生とも交流する予定にしております。
カリフォルニア大学バークレー校は、スタートアップ創出においても世界トップクラスの実績を持っておりまして、学術的知見を活かしたイノベーション創出に先進的に取り組まれております。
このたびの訪問に関しては、大阪公立大学でイノベーションアカデミーや高度人材育成を担当されている松井利之副学長にご同行いただきまして、同大学間での人材交流をはじめ、イノベーション創出に向けた継続的な協議について意見交換する予定にしております。
今、イノベーションアカデミー構想を推進しておられる大阪公立大学と、そして基本計画に「未来を創るイノベーティブ都市」を掲げる堺市にとって、国際的な視点を取り入れながら、地域と大学の成長を加速させる重要な機会と考えております。
今回の訪問を通して、堺市とバークレー市の長年の姉妹都市関係を更に深め、イノベーション創出や大学連携、人材育成など、双方にとって効果的で発展につながる取組となるように力を尽くしたいと考えています。
私からは以上です。
質疑応答
(司会)
それでは、ただいまから質疑に移らせていただきます。挙手の上、社名を告げていただき、ご質問のほうをよろしくお願いします。ご質問ございますでしょうか。
それでは、日刊工業新聞さん、お願いします。
(日刊工業新聞社)
日刊工業新聞の冨井です。
SMIの件でお聞きします。27年度、30年度に一部、全区間レベル4の自動運転をめざされるということですけれども、現状で今、技術的なお話はいろいろ伺ったんですけれども、制度面、交通事情とかを含めて、自動化のための課題をどういうふうに捉えていらっしゃいますでしょうか。お願いします。
(市長)
今、日本各地でも自動運転の取組は行われておりますが、比較的人口が多くない地域での実験が多いということが特徴だと考えています。堺市内においては、特に堺市の中心部であります大小路筋で行いまして、ここは恐らく皆様通られたことがあると思いますが、日頃から人通りであったり、車も多く走る場所でございますので、その中で自動運転が安全に運行できるかどうか、それは運行するために今回実証実験を行うんですが、そこが一番の課題かなというふうに思っております。
この間、私自身も国土交通省を訪れながら、今の自動運転の現状であったり、もしくは取組について意見交換をさせていただいておりましたが、都市部での実証実験ということに対しては、国の期待も大きいというふうに認識しておりまして、堺市内での課題を解消しながら、2027年に一部区間、2030年に全区間でのレベル4の運行につなげたいと考えています。
(日刊工業新聞社)
分かりました。ありがとうございました。
(司会)
それでは、ほかにご質問いかがでしょうか。
読売テレビさん、お願いします。
(読売テレビ)
すみません、読売テレビの楠下と申します。
併せてSMIの件でお伺いしたいんですけれども、今のご質問とかぶっているところもあると思うんですが、今回SMI都心ラインを都市部でやろうと思っているところ、いわゆる堺市さんの課題点なのか、逆に言うと自動運転技術をここでやるというところの意味なのか、今回のプロジェクトを都心部でやるというところの意味だったり、それが堺市に与える良い点というのがどういうところだと思っているのかというのを教えてください。
(市長)
今回のSMI都心ラインというプロジェクトに関しましては、多面的な効果があるというふうに認識しています。まずは、堺市内の中心部、人通りも多くて、今も高頻度でシャトルバスが運行されております。そこを自動運転に置き換えることによって、先ほどの実証実験のご説明でもお伝えしたような、例えばバリアフリーの環境、課題がある今のバス乗車時の問題を改善する、歩きながら、しかも移動がしやすい交通環境を整えるということ。
そして、今は全国的にバスの運転手不足も課題となっていますが、自動運転に置き換えることができると、こちらは今10分間に1回ぐらいの頻度で走っていると認識しておりますが、自動運転によって、遠隔監視をするような方というのは、恐らく自動運転が実施されても必要になるかと思いますが、運転手の確保であったり、もしくはまた違う路線に運転手の方がついていただくなど、課題に対しても対応できるというふうに考えております。
そして、自動運転するためのバスの車体に関しては、基本的には電気自動車、自動運転のシステムを稼働するために電気を使いますので、脱炭素の面でも効果が発揮できるというふうに考えています。
そして最後ですが、待合環境に関しましても、今はバス停がぽつんぽつんとあるだけですが、堺の中心の大小路筋を歩いたり、もしくは公共交通を利用して移動していただきたい。そのためにも1.7キロというのは、歩けることはもちろんあるんですが、途中で例えば休憩するスペースであったり、どこからでも乗っていただくためには、待合環境が充実しているということも大事だというふうに思っておりますし、またここで歴史ある堺の旧市街の情報であったり、イベントを行っている、もしくは交通の情報等を入れていくことによって、より市内での周遊が活発になるのかなというふうに考えております。
これらは、今私たちがSMI都心ラインで効果を発揮できると考えていること、その一例をお伝えしました。
(読売テレビ)
今の都心部の市内のところには、シャトルバスなど通常どおり運行されていて、本数とかも比較的少ないというわけではないと思うんです。それを見据えての自動運転というところで言うと、堺市さんとしては、今後の先を見据えたときに、課題点としてはこういうところがあって、その背景として今回自動運転バスを導入して、更に遠隔で操作できたりというところをめざすというところって、今の課題点なのか、それとも先を見据えたところなのか、どういったところを見据えて今回導入されようと思っているのか、教えてください。
(市長)
今の課題点としては、堺東駅から堺駅の大小路筋を、歩いても楽しい、国土交通省はウォーカブルという言い方をされておりますが、ウォーカブルな都市であるために、例えば待合環境の改善であったり、バリアフリーによって様々な方が利用できるようにする、また情報を提供することによって周遊もできるようにするというのが、今のまずは課題です。
私もよく堺東と堺駅を歩くんですが、恐らく歩いてこの道を楽しむという方は、それほど多くないのかなというふうに思っております。堺のメインストリートですので、本来であればもっともっと多くの方が行き来をしながら、周りの商店で買い物をしたり、飲食をして楽しんでいただくような空間にしたいというふうに思っておりますので、そういう意味でも魅力的な交通機関が今回導入されるということは、意義があるかなと思っております。
特に歴史がある地域ですので、昔の繁栄を極めた頃の堺というのはこの環濠エリアでして、そこを東西に結ぶ線ですので、歴史あるまちの中で自動運転という最新の技術を活かすというところでも、これからの堺の姿勢もお示しできるのかなと思っております。
そして将来的には、自動運転が軌道に乗れば、都心部はもちろんですが、都心部以外のところでも、自動運転は堺市内で実証していますから、他の地域での展開も今後期待したいと思います。
(読売テレビ)
すみません、同じような質問になって申し訳ないですけど、最後に1点だけ。最新の技術というところを、堺市内のいわゆる都心部に当たるところで活用していくというところ、先ほどの実証実験の期待値も高いというところですが、都心部での活用というところ、ご自身として期待感だったりとか、受け止めというか、そういうようなところをお聞きできたらと思います。
(市長)
やはり、これからの都市が何をめざすのかというところの発信というのは、物すごく大事だと思っています。皆さんご存じのとおり、堺というのは大変歴史がある都市でして、世界遺産百舌鳥・古市古墳群でありましたり、中世の時代は「黄金の日々」と称されるほどに繁栄を極めました。歴史的なイメージが強い一方で、例えば市民の方も、堺市以外の方も、じゃあ今の堺はどうなんだ、これからの堺はどうなるんだというところがなかなかお示しできていなかったのが、都市としての課題だというふうに認識しております。
ですので、今回、都心ラインの導入に関しましては、先ほどお伝えしたような様々な効果が期待できることもございますし、その歴史を最大限にこれからも発揮しながらも、一方で未来を見据えても挑戦をしている。恐らく多くの方がこれからも堺東駅であったり、万博の大きな発着駅となりました堺駅周辺に関しましても、これからも多くの方が乗り降りされることだと思いますので、そこで、堺市において、歴史ももちろんすばらしいけれども、未来に向かっても挑戦しているということも感じていただきたいと思います。
(読売テレビ)
ありがとうございます。
(司会)
それでは、ほかにご質問いかがでしょうか。
日経新聞さん、どうぞ。
(日本経済新聞社)
日経の高橋と申します。
我々も今日午前中に試乗させていただいて、非常に私も思ったのは、路上駐車がかなりのハードルなのかなと思いまして、どう路上駐車のところをクリアしようと思っていらっしゃるのかお聞きしたいんですけども、1つは、道路交通法としてで、通常みんなセンターラインを越えて追い越しているにも関わらず、自動運転バスだけは絶対に越えちゃいけないと、この法律運用がもうちょっと弾力的になり得るんだろうか、そこの市長のお考えをお聞かせいただきたいのが1つと、それからあと、もし自動運転バスは絶対に越えちゃいけないということを厳守するのであれば、市民の人に対して、路上駐車をかなり制限しなきゃいけなくなってくると思うんですけども、市民の人にどう呼びかけるかというところ。さらには、今回スペースの確保ということを打ち出していますけども、今日も2か所拝見したんですけど、これだけでなかなか全部カバーできないかなと思うんですけど、その辺、どう見ていらっしゃるのか教えていただけますか。
(市長)
まず、仰ったように、今は路上駐車も見られる道路でありますので、今回の実証実験を通じて、改めて課題の洗い出しもしたいというふうに考えています。例えば、走行空間を広げる等は、今これらの取組というのは、実証実験の中でポイントを絞って行っています。ですので、これから課題と考えられるところに関しましては、ポイントをより多く設けるであったり、改善を図ることが大いに考えられるのかなと思っています。
以前、堺、堺東区間に関しましては、LRTの計画もございました。いろいろと経緯がありまして、私が市長に就任する前の段階でその計画は無くなってしまっていたんですが、そのときにも、例えば荷下ろしをする方、周りの商店の方が荷下ろしをするときに、LRTが通ったら荷下ろしがしにくくなるじゃないかと、そういう問題もございました。ですので、今回の走行空間の確保というところは、例えば近隣の商店の皆さんへのご協力、ご理解であったり、もしくはどういうところにポイントを設ければよりスムーズなのかというところも加味して行っています。
その上で、仰ったようにどうしても難しいということがあれば、例えばそれが法律の問題なのか、もしくは市民の皆さんへの、もしくは事業者の皆さんへの呼びかけなのかというところも含めて、改善を図りたいというふうに考えております。
(日本経済新聞社)
法律の問題は私も詳しく分からないんですけど、現実と非常にグレーなゾーンだと思うんですけども、そこは個人的にも国交省とかに働きかけていくのか、ほかの人はみんな越えていても自動運転だけは守るべきとお考えか、そこはいかがでしょうか。
(市長)
今回のSMI都心ラインの実証実験に関しましては、国土交通省の中の3つにまたがる局の補助金をそれぞれ得て行っております。ですので、私たちも実証実験を行う中で、またその結果について国土交通省と意見交換しながら、課題に感じるところがあれば、そこでまた改善に向けた協議をしたいと考えています。
他市の都市の事例も見ておりまして、また海外でも自動運転に対する研究であったり実験も行われております。その中では、自動運転車両とそうでない車両の協調というか、制御をどうするかというところは課題となっていると認識しておりまして、これから自動運転が普及する中では、避けては通れない課題だというふうに認識しています。ですので、このような交通量が比較的多い場所において行うことで、様々な課題を見ながら、そしてまた必要によっては、仰ったようなルールであったり法律というところも、それが必要があればというところですが、呼びかけていきたいと考えています。
(日本経済新聞社)
実験の結果を国交省ともいろいろお話をして、実現に向けて。
(市長)
そうですね。国交省であったり、事業者の皆さんも多く関わっていらっしゃいますので。
(日本経済新聞社)
法律の在り方も含めて、いろいろ協議をしていきたいなと。
(市長)
そうですね。必要に応じて、堺市からも問題提起ができればと思っています。
(日本経済新聞社)
ありがとうございました。
(司会)
それでは、ほかにご質問いかがでしょうか。
産経新聞さん、どうぞ。
(産経新聞社)
すみません、別件になるんですけども、おおさか堺バルーンの運行がちょうど1カ月になったかと思います。この間の運行状況とか利用状況についての受け止めはいかがでしょうか。
(市長)
まず、多くの皆様にご協力をいただきまして、バルーンが6年越しに実現したことを大変うれしく思っています。この間、まずは安全運行が大事だということで、天候によって運休になる日も多くあったと認識をしています。今日は運行されておりますが、私も実際に乗った方の感想であるとか、もしくはSNSでの発信を拝見しておりますが、乗られた皆さんが楽しんで、とても良かったというふうに仰っていただいていると思います。
私も搭乗いたしましたが、百舌鳥古墳群を、地上からでももちろんすばらしい貴重な資産でございますが、一方で空から見ると、住宅街が密集した都心部においても、古墳群が今もそこに存在しているというところに価値を感じていただけるかなと思いますので、ぜひ多くの方にご搭乗いただいて、これからも世界遺産百舌鳥・古市古墳群を守らなくてはいけないという思いを強くしていただければと思います。
(産経新聞社)
利用者数を見ると、想定内、あるいはちょっと良いぐらいの形で推移しているというふうに聞きましたが、その評価についてはいかがですか。
(市長)
こちらは、運行事業者の方のお話も1カ月を振り返ってお聞きしてみたいと思いますが、当初はかなり慎重に、風であったり雨、もしくは雷が予想されるであるとか、そういうところも慎重に運行されていたというふうに報告を受けております。ですので、ここまで安全運行で、そして乗っていただいた方、多くの方が楽しんでいただけたということは、大変良い結果だと思いますし、またこれから1カ月間の取組を通して、今後より多くの方に乗っていただける、もしくは楽しんでいただけるような取組を期待しています。
(産経新聞社)
ありがとうございます。あと、周辺市町から堺に戻ってくるときに見えて、そういう意味では、結構ランドマークとしての意味合いも出てきているのかなと思うんですが、その辺りいかがですか。
(市長)
実際に今、おかげさまで気球の搭乗に関しては、予約は10日後の日程までの期間は予約できるんですが、そこまではほとんどいっぱいだというふうに認識をしています。予約が取れていない、もしくはまだ乗られていなくても、仰ったように、SNSでは気球の様子が写真で上がっていまして、気球だけでもわくわく感があるのかなというふうに思っています。
もう一つの効果は、遠くから見ている方もそうですし、堺市以外の方も、大阪の観光であったり、もしくは貴重な文化遺産を体感するものとして、堺に多くの方を連れて訪れていただいているということも見聞きをしております。
万博期間中では、例えば大阪市内の方が海外のパビリオンのスタッフを連れて気球にご搭乗いただいたり、関東に住んでいらっしゃる文化芸術に関わる方も乗られたというような報告も上がっておりまして、そういうところでは、今までの百舌鳥・古市古墳群に訪れていた方以外の方々も、魅力を引きつけながら運行できているのかなと思っています。
(産経新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
毎日新聞さん、どうぞ。
(毎日新聞社)
毎日新聞の中村です。
今の関係で、ちょうど運行から1カ月ですけど、大体利用者ってどれくらいいたんでしょうか。
(市長)
11月3日時点で、搭乗者数は合計で5,365人と報告を受けております。
(毎日新聞社)
その人数は、市長は受け止めとしては、多いのか少ないのか、好調なのかとか、どう受け止めておられるでしょうか。
(市長)
まずは当初の1カ月ということで、安全運行をより重視しながら、これからももちろん安全運行は必須なんですが、そういう意味では、より多くの方に乗っていただけたのかなと思っています。
私も気球の運行が気になって、毎朝起きるとホームページをチェックして、運行していますとか、今日は午前中は運休しますとかというのを見て、運休になると残念だなと、予約されていた方ががっかりするだろうなと思いながら拝見をしていますが、気象状況等も今は確認しながら行っていると思いますので、今までのところは順調に運行されていると思いますが、運行事業者の皆さん、もちろん安全という範囲内ですが、より多くの方に体感していただけるような機会を設けていただきたいと思います。
(毎日新聞社)
ありがとうございます。あと別件で、都構想についてお伺いしたいんですけれども、維新の会が先般、政権樹立合意され、副首都構想というのを入れられておられましたけど、堺市の立ち位置というのは、現在どのような状況と市長は考えておられるんでしょうか。
(市長)
まず大阪都構想というのは、2回住民投票で否決されていまして、3回目というのはまだ出ておりませんので、都構想についての受け止めとしては、大阪府と大阪市の話であるというふうに認識しております。
ですので、今後、都構想という話が出た場合でも、堺市ではなくて、大阪府と大阪市内ということを私自身は受け止めております。
(毎日新聞社)
市長は選挙でも、大阪都構想への参加は検討しないというふうな趣旨のことも、2023年までにはとか仰っておられましたし、やる場合は住民投票というようなことも仰られていたと思うんですけれども、都構想を公約に前回の選挙で掲げられなかった理由と、あと今後、都構想の参加についてどのようなスタンスなのかというのを教えていただけますか。
(市長)
掲げなかった理由は、政令指定都市として、堺市の場合はまだまだできることがあるんじゃないかというところを感じていました。来年でちょうど政令指定都市になって20年を迎えます。一方で、私が就任したのが2019年ですが、当時、政令市の特徴というのは、人口規模が大きい都市ですので、行政区が置かれています。7つ区がありますが、その7つの区がほとんど同じ組織だったんですね。ただ、例えば堺東駅に近い堺区と、一方で美原区であったり、泉北ニュータウンがある南区というのは全く土地の状況も違うんですが、一方で役所の組織というのはほとんど一緒だったんですよね。そして、就任した後に、各地の特性を活かしながら発展をめざす、各地の区役所が代表する役所として信頼されるようにという取組を行っておりまして、今いろいろな取組を各地で、ばらばらというか、特色ある取組を行っています。
ですので、やはり堺市の場合は、今は政令市としてできる力を最大限発揮するというところに力を注いでいますし、選挙のときもそういうふうに考えておりましたので、公約として掲げませんでした。公約として掲げていないということは、その任期中はもちろんしないということですし、私は都構想というのは、正直なところ堺市では考えておりません。考えておりませんが、今後将来、もし私じゃなくても、そのときの市長が掲げる場合には、やはり公約で住民の皆さんにお聞きをして、当選をして、その後でまた住民投票であるとか、更なる皆さんのご意見を聞くような場が必要なのかなというふうに考えています。
(毎日新聞社)
最後に、そうしますと、もし今後、大阪が副首都になった場合、大阪市と言ったほうが良いかも分からないんですけれども、特別区というふうに旧大阪市はなります。隣接する堺市は政令市のままということなんですけども、旧大阪市と堺市が共存する姿というのは、どのように考えられるでしょうか。
(市長)
それは十分あり得るんじゃないかなというふうに思っています。大阪市というのは、今人口280万人近い、約280万人だと思うんですが、880万人の大阪府の中でその中心的な位置に大阪市があって、そして主要な機能もやはり大阪市に集まっているというところから、これまで大阪府と大阪市の「府・市合わせ(不幸せ)」という状況が大変大阪全体の発展にとって課題でした。
堺市の場合は、政令市の制度ができた当初から指定都市であった大阪市と違って、今20年というまだ比較的若い政令市です。そういう面では、大阪の中の中核を担う大阪市と、今大阪市に隣接はしていますが、堺市とはやはり役割は違うのかなというふうに考えています。
(毎日新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
朝日新聞さん、どうぞ。
(朝日新聞社)
朝日新聞の小田です。よろしくお願いします。
先日、赤旗さんの報道で、藤田共同代表の交付金を主な原資とした業務の発注に問題があるんじゃないかという記事が載りましたけど、まずその記事の内容についての受け止めをお願いします。
(市長)
実際に秘書の方については、兼業の届けも出されていたということですので、何かルールであったり法律に違反しているものではないと、藤田代議士ご本人も仰っているものと確認しています。
(朝日新聞社)
法律上、法に触れていないとはいえ、身内とも言われる立場にある人に交付金を使った事業を発注するということについては、触れていなければオーケーだという市長のお考えでしょうか。
(市長)
赤旗新聞の記事自体、私は拝見していないんですが、インターネットであるとか、メディアの皆さんの報道を拝見している限りですが、その中で、今日ですかね、ご本人が記者会見されるというふうにお聞きしています。ですので、その会見の中でご本人から、どういうところが適正で、これは少し認識としても良くなかった、もしくはルールに従っているとしても、例えば倫理的に問題があったんじゃないかと、そういうところはお話があるものと思います。
ですので、私自身は、ご本人の口からご説明いただく機会を待ちたいと思いますし、ルールに違反していなければ何をやっても良いのかということではないと思いますので、その辺りも、特に今は党の共同代表でもありますから、適正な対応をしてもらえればというふうに思っています。
(朝日新聞社)
例えば市長でしたら、このような業務発注の仕方をされるかされないか、いかがでしょうか。
(市長)
しないとは思いますが、特に私の場合は、かなり堅苦しくというか、また議員と市長という立場も違うかと思います。市長が例えば不祥事であるとか、大きな問題が発生すると、市の業務であったり、市民の皆さんの堺に対する思いにも大きく影響すると思っていますので、私自身は身を律しながら、今回の件は特に問題があるからというわけではなくて、私自身に関しては、疑わしきことが全くないようにというところで意識をしておりますので、今のご質問にお答えする内容としては、私は行わないかなと考えています。
(朝日新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
それでは、ほかにご質問はいかがでしょうか。
読売新聞さん、どうぞ。
(読売新聞社)
読売新聞の福永といいます。
先ほどの気球の件に戻るんですけども、気球を体験された方の感想も非常に好評で、周りで見ている方もかなりカメラで撮影したりとか、非常に評価は良いと思うんですけども、実際に気球に乗れなくても行ってみたい、見てみたいという人もこれからますます増えていくと思うんですけども、アクセスが十分整っていないんじゃないかなという印象も持っています。その辺、市長として、これからどのように取り組んでいかれるかというのを伺いたいのと、気球の効果を市全体に広げるために、他の市内の観光施設などとの連携についても、もしお考えがあれば伺いたいと思います。
(市長)
まず、今のご質問のお答えとしては、今検討しております。今検討しているということに関しましては、気球が運行したのがちょうど1カ月前でして、そして、大阪・関西万博に関しても、万博会場に来られた方、そして堺にも多く来訪されているというふうに認識していますので、その結果を今集計を取っております。それらの大阪・関西万博での効果であったり、実際にお越しいただいた方の様子であったり、そういうところを事業者の皆様からもヒアリングをしたりしてまとめた中で、そして今後のレガシーとして、堺市内の周遊であったり、来訪につなげていくという取組をしていきたいと考えております。
検討中とお伝えしましたが、できるだけ早い時期に次のアクションを起こしたいというふうに考えておりますので、課題となっております百舌鳥古墳群がある大仙公園エリアと、そして先ほどもお伝えしました歴史が色濃い環濠エリアを、できれば結ぶような取組が何かできればというふうに考えています。
(読売新聞社)
あと、大仙公園を訪れた印象として、観光客が多く訪れる場所になる一方で、飲食する場所がちょっと少ないかなという印象を持っています。あと、アクセスも百舌鳥駅が一番近いと思うんですけど、百舌鳥駅からのルートももう少し看板とかで分かりやすく、これからインバウンドの方もかなり来る可能性があると思うんですけども、英語とか中国語とか、日本語以外の言語での対応についても必要になってくるのではないかと思うんですけど、その辺のお考えを伺えたらと思います。
(市長)
まず、この間、世界遺産に登録されてから、例えば大仙公園の中に飲食施設を設けたり、もしくは、以前は大仙公園事務所、市の事務所だったところを今レストランとしてオープンをしていますので、5年前と比べると、大仙公園周辺の環境というのは変わってきているのかなと思っております。
一方で案内につきましても、これまで注力してきたのは、それぞれの古墳群に関するパネルであったり、解説というところを、より見やすくなるようにというのは注力をしてきましたが、仰るように今回気球が運行して、また多くの方に周遊していただきたいというところから、ぜひ今ご指摘いただいたような、私自身も歩いてみて、例えばこういうところが分かりにくいんじゃないかとか、こういうところはより来られた方が分かると安心して観光できるんじゃないかというところもありましたら、積極的に行動したいと思います。
(読売新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
ありがとうございます。それでは、ほかにご質問ございますか。
日経新聞さん、どうぞ。
(日本経済新聞社)
日経の高橋です。
今の気球の話で、当初は年間6万人という目標だったと思うんです。1カ月の実績からすると、かなりまだ開きがあるんですけれども、これを埋めていくすべとして、天候頼みなのか、それとも、さっき安全に徹してと仰っていたんですけれども、例えば今15人しか乗せていないと思うんですけども、これが30人とか上がってくればということなのか、あるいは、予約という制度をとってしまっているが故に、本当はまだ余裕があるのに諦めちゃって行かない人も多い、そうすると予約システムという制度そのものも見直していったほうが良いような気もするんですけども、どう6万に近づけていくかというところでの道筋というか、手立てを教えていただけますか。
(市長)
まず、搭乗者数に関しては、1カ月間の搭乗者数、先ほど5,365人、昨日時点ですが、ということは、掛ける12をすると6万人ぐらいなのかなというふうには考えております。
一方で、仰ったように、気球は30人ゴンドラに乗ることができるというふうにお聞きしていますが、多くの場合、仰ったように15人にしている。それは、より安全にとか慎重にというところもあるかと思いますが、今後より軌道に乗れば、そこの人数を増やされるということもあるかと思いますし、期待されるのは、今後、もちろん世界遺産ですので、遺産の保存に影響しないということは前提ではありますが、例えば気球が飛ぶ時間の延長みたいなことも、将来的には考えられるのかなと思っています。
気球に搭乗して眺めることができる景色というのは、1つは百舌鳥古墳群が都市化された住宅街の中で今も存在していることの価値と魅力、そしてもう一つは、大阪府内だけではなくて、関西の景色も一望できるということも大きいのかなと思っています。なかなか都心部で、特に南大阪で、その景色が眺められる場所というのはございませんし、夜景は大阪平野も含めて、私自身、気球からの夜景は見たことがありませんが、美しいだろうなというふうに思いますので、もちろん安全運行の中で、軌道に乗れば、ぜひ運行事業者の皆さんとそういう話もできればと考えています。
(日本経済新聞社)
5,300人、ごめんなさい、先ほど聞き逃したので、これが維持できれば6万いけるので、もしかしたら時間延長とか、15人を30人にすれば6万以上もいけるんじゃないかぐらいの皮算用なのか、それとも、この後、だんだん乗ったことがある人も増えてくるので、これから維持が大変だぞというような感覚なのか、そこはどっちの方でしょうか。
(市長)
今多くの方に予約いただいて、予約が取れない方もおられると思います。ですので、今の6万人ということに関しては、初めての月は5,000人でしたが、今後2カ月、3カ月と運行していくにしたがって、ある程度の傾向というか、どれぐらいの方が乗っていただけるかというところが掴めるのかなというふうに思っています。
先ほどの質問、少しお答えが漏れていたと思いますが、予約というシステムを設けることによって、搭乗できない方が多いんじゃないかということを仰いました。予約はいっぱいになっていても、現場によって、その日の状況によって乗れることもあるというふうにお聞きをしていますので、これも1カ月間運行してみた状況によって、予約の枠と、もしくは予約がなくても、時には並ぶことになるかもしれませんが、ご搭乗いただけますという案内もすることによって、より効果的に乗っていただけるのかなと思っております。
まだまだ今の搭乗の状況というのは、いっぱいいっぱいというか、私自身は上限とは思っていませんで、一人でも多くの方にご搭乗いただくことによって、世界遺産・百舌鳥古墳群の価値を発信できるというふうに思っていますので、もちろん安全運行というのがベースではございますが、6万人とは言わず、より多くの方がご搭乗いただけるように、堺市としても広報もPRもしたいと思っていますし、より日本中から、もしくは海外の方もご搭乗いただければと思っています。
(日本経済新聞社)
6万人、さらに上積みできたらいいなぐらいな感じなのか、まずはこれを維持して何としても達成したいという感じなのか。
(市長)
もちろん上積みできればと、希望としてはそう思っております。
(日本経済新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
それでは、最後にご質問よろしいですか。
読売新聞さん、どうぞ。
(読売新聞社)
同じくまた気球の話なんですけども、気球を体験しに来る方に百舌鳥古墳群の魅力をより幅広く知ってもらうために、周辺に世界遺産、百舌鳥古墳群って複数あると思うんですけど、そこら辺を巡ってもらうための仕掛けとして、市として考えていること、例えばSNSで発信するとか、そういった情報発信の仕方で今考えていることがあれば教えてください。
(市長)
仰ったように、SNSの発信であったり、ホームページはあるんですが、このたびスマホのアプリケーションをリニューアルしていまして、これは百舌鳥古墳群を周遊できる、もしくはデジタルスタンプラリーも今実施をしております。メディアの皆さんであったり、テレビで放映されるときには、仁徳天皇陵古墳が特に注目を集めやすいのかなと思いますが、百舌鳥古墳群だけでも44基がございます。ですので、それぞれの個性であったり、特色ある古墳、前方後円墳だけではない古墳も多くありますので、仰ったように、皆さんにぜひ周遊していただいて、なぜこの形をしているんだろうかと、どういう特徴があるんだろうかというところを体感いただければと思いますし、気球に乗ると100メートル上空から見渡すことができますので、古墳の向きであったり位置であったり、そういうところも実際に肌身で感じていただけるかなと思います。
