堺市長記者会見 令和7年4月8日
更新日:2025年4月15日
市長
よろしくお願いします。
本日の案件としましては2点ございまして、1点は「大阪・関西万博の開幕にあたって」、そして「堺旧港の活性化への取組」です。
大阪・関西万博の開幕にあたって
まず1点目、「大阪・関西万博の開幕にあたって」、いよいよ5日後の4月13日に「大阪・関西万博」が開幕します。開幕が間近に迫る中で、テレビや新聞等でも万博会場内の様子やパビリオンの情報、また先日はテストランも実施されまして、訪れた方々の感想など続々と発信されていまして、万博の機運が高まっていると、期待の高まりも感じております。
そして、今回の「大阪・関西万博」におきましては、半年間の期間中に約2820万人もの方が国内外から大阪を訪れると想定されておりますので、この機会に、堺が持つポテンシャルを最大限に活かして、会場内外で魅力を発信し、市内への誘客促進、そして地域経済の活性化、また次の時代の堺を担うこどもたちの可能性を伸ばすなど、様々な効果を発揮できるように努めたいと考えて、今行動を進めております。
そこで、本日は万博と連携した堺市のふるさと納税の取組を2点ご紹介します。万博の開催中に堺を訪れ、魅力を感じていただけるように、ふるさと納税の新たな返礼品を展開します。
2点のうちの1点目は、万博と併せて、堺の類いまれな歴史や伝統・文化を感じていただくことができる返礼品です。現在、大阪府との共通返礼品である万博入場チケットに併せまして、包丁の製作体験や、交通機関と連携した堺おもてなしチケット、また、文化・観光施設のチケットなどを併せて展開いたします。今日こちらにご紹介している返礼品以外にも、「ハーベストの丘」であるとか万博と併せてチケットとセット予定をしております。この返礼品につきましては、万博が開幕する4月13日から提供する予定にしております。
そして2点目としましては、市内の宿泊施設であります「ホテル・アゴーラリージェンシー大阪堺」、そして「SAKAINOMA(さかいのま)ホテル熊」におきましても、こちらの宿泊券を返礼品といたします。ぜひ、この機会に万博会場から近い堺市にお越しになっていただき、堺市の魅力を存分に感じていただきたいと考えております。
堺旧港の活性化への取組
続きまして、「堺旧港の活性化への取組」についてです。
市政運営の大方針「堺市基本計画2025」、こちらの中で重点戦略に「人や企業を引きつける都市魅力」を掲げておりまして、これまでなかなか活かし切っていなかった海辺の空間であります「堺旧港」についても、魅力を最大限発揮するために積極的に行動をしています。
こちらの写真が堺旧港ですが、堺駅がこの辺りにございまして、堺都心部の西の玄関口でございます南海本線の堺駅から歩いてすぐの場所に位置しておりまして、海を囲むように親水護岸が整備されております。そして、堺は古代から海とともに発展をしてきた場所でございまして、古代から海に開かれ、また海を通じて世界とつながる場所でもございます。中世の時代には国際貿易都市として「黄金の日日」と称されるほどの繁栄を極め、海外との交易によって新しい技術や文化、また価値観を積極的に取り入れながら次々とイノベーションを生み出し、また国内に広めたことから「ものの始まりなんでも堺」とうたわれる都市でもございます。
そして、海とともに発展してきた、この堺を象徴する場所、こちらが江戸時代の地図ですが、これが堺旧港です。そして東の方向を向かう地図になっておりますが、現在のこの地図と比べても、今もこの江戸時代につくられた堺旧港であったり、区割りが今も残っておりまして、散策していただくと、このまちの至るところで堺の歴史を感じていただくことができます。
このような海との歴史が深い堺の海辺である「堺旧港」の魅力向上や活性化に向けた取組をご紹介したいと思います。
3点ございまして、まず1点目としまして、堺旧港の南側のエリア、こちら地図がございまして、この(1)がまず1点目です。「ポルトマーレ」と名称がついておりますが、先月25日にグランドオープンをいたしました「ポルトマーレ」、今この写真のところ、ここに護岸がありまして、海がこちら側に広がっております。一足早くオープンしたイタリアンレストランでありましたり、3月25日にオープンしました「ドーセット バイ アゴーラ(大阪堺)」がこちらにございます。奥が「アゴーラ リージェンシー 大阪堺」です。こちらは歩道橋も整備しておりまして、こちらの事業につきましては、市有地の活用に向けて公募を行いまして、「株式会社アゴーラ ホスピタリティー グループ」を代表法人とする事業者と基本協定を締結いたしまして事業を進めてまいりました。レストランやホテルと併せて海を眺めながら回遊できる歩行者デッキも整備しております。美しい海辺を臨む堺旧港が堪能できます。
そして2点目は、ポルトマーレから少し北側に行ったところです。この(2)のところです。こちらは堺旧港の親水護岸をレクリエーションの場として開放する「乙姫の休日」というイベントです。多くの仮設の店舗やキッチンカーが出店をしまして、椅子やテーブル等を配置しまして、また音楽ライブ等も行われておりまして、この事業は令和3年度から開催しております。これまで秋に1回行っておりましたが、今回は万博開催と併せて春と秋の2回開催する予定にしております。
そして取組の3点目、この場所から更に北側です。この(3)の場所です。堺旧港の北側の場所ですが、こちらは居心地がよい海辺の交流空間を創出する施設の整備や管理運営を行う事業者の公募を行いまして、2月に「株式会社RETOWN」を優先交渉権者に決定いたしました。今後、設計や工事を進め、来年春に開業する予定です。こちらで示されていますのが屋台村、これは事業者の提案の資料ですが屋台村でございましたり、またカフェ、海を眺められるようなカフェスペースを設けられ、またバーベキューのスペースも設けられる予定とお聞きしております。
続きまして、海上交通です。こちらは、堺市と大阪港湾局との共同事業として堺旧港の南側に船着場を設置しまして、民間事業者が万博開催期間中の4月13日から10月13日に、堺旧港と万博会場を行き来する船を運航いたします。こちら、先ほどポルトマーレをご紹介しましたが、こちらの船着場、既に設置されておりますが、こちらから海を通って万博会場まで行くことができます。約35分間の船旅でございまして、堺旧港からは3便、早めの便の9時、10時半、そして夕方の16時、そして万博会場がある夢洲桟橋からは17時、20時半に出発をする計5便でございまして、堺の海を感じながら、堺の都心部から離れて大阪港の夢洲へと行く魅力的な船旅ですので、ぜひ多くの方にご利用いただきたいと思います。
そして最後に、先ほどお伝えしました「乙姫の休日」、今年の取組についてお伝えいたします。
「乙姫の休日。in堺旧港2025」としております。令和3年に開催をして以来、回を重ねるごとに来場者が増えておりまして、昨年は10月に2日間開催しまして約6,000人の方に来場いただきました。今回は、先ほどお伝えしたように万博開催の期間に併せて春と秋の2回開催を予定しておりまして、春は5月9日、そして10日に開催いたします。これまで日中に開催しておりましたが、今回海上交通や宿泊される方もホテルができたことにより多く利用されると想定されますので、そのご来場いただく方々を想定しながら、15時から21時と夜間の時間帯も行っております。堺旧港は西側に面しておりますので大変夕日もきれいでして、ぜひこの2日間に多くの方にこの「乙姫の休日」にお越しいただいて、夕日が見える堺の美しい海を感じていただきたいと思いますし、また、このイベント以外の日でも大変魅力的な場所になっておりますので、堺旧港にお越しいただければと考えております。
今回のこの「乙姫の休日」、令和3年度から実施しておりますが、これまで多くの方にご協力をいただきながら進めてまいりました。今回も堺のお店を中心とした様々なジャンルの飲食物でありましたり、海辺のロケーションにマッチした音楽ステージなど、多くの方に楽しんでいただければと考えております。
今日、堺旧港の取組をお伝えいたしましたが、堺市では歴史とのつながりが深い海辺の貴重な空間を最大限に活かすために、引き続き挑戦を積極的にしたいと考えております。多くの方が堺旧港を訪れて、堺の魅力を改めて感じていただければと考えております。
私からは以上です。
質疑応答
(司会)
それでは、ただいまから質疑に移ります。挙手の上、社名を告げていただき、ご質問のほうをよろしくお願いいたします。
ご質問ございますでしょうか。
それでは、日刊工業新聞さん、どうぞ。
(日刊工業新聞社)
日刊工業新聞の冨井です。今年度もよろしくお願いします。
ふるさと納税で、新たな返礼品を追加するとありますけれども、この包丁の体験というのは今までにもあったと思うんですけど、これセットで返礼品をするというのは、初めての試みでいいんですよね。その狙いといいますか、セットにしたという、なぜセットにしなきゃいけないのか、そこを教えていただけますか。
(市長)
まず、包丁体験に関しましては、以前この記者会見でもお伝えをさせていただきました。そして、仰ったように、これまでも大阪府との共同ということで返礼品を行っておりましたが、やはり、この万博の機会と堺の魅力をセットでお伝えをするということは非常に重要だと考えております。特に万博会場には2820万人の方がご来場いただくと想定されていますが、一人でも多く堺にお越しをいただきたいと。万博とセットで堺にお越しいただくことによって堺の魅力を感じていただくことができる。今回、「大阪・関西万博」の会場では、今、5月の催しに関して皆様にお伝えをしていますが、夏と秋も予定しておりまして、例えば堺の刃物であったり伝統産業も広くPRしたいと考えております。そんなところから、万博会場の中でも積極的に堺の伝統文化等を発信したいと思いますし、併せて万博にご来場いただいた方にも堺にお越しいただいて体感していただきたいと。そういうところから、今回包丁の製作体験でありましたり、また交通機関に乗っていただける周遊チケット、また堺の魅力ある名称を巡っていただけるチケットと合わせることによって、万博と堺の名称という結びつきを強くしたいという思いがございます。
(日刊工業新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
それでは、他にご質問いかがでしょうか。
それでは、産経新聞さん、どうぞ。
(産経新聞社)
産経新聞の中野です。今年もよろしくお願いします。
この万博のセットチケットの関連ですけども、こういう万博の入場チケットと、それぞれの自治体の特徴的な産品をセットにしたふるさと納税というのは、府内で、他でやっているかどうか分かりますでしょうか。
(司会)
担当局、お願いします。
(担当局)
すみません。全て把握できていませんので、確認させていただいてご回答させていただきます。
(産経新聞社)
あと、ホテルに万博チケットはくっつかないんですね。
(市長)
そうです。ホテルのみです。
(産経新聞社)
宿泊券ですね。
(市長)
そうです。宿泊券が返礼品ということです。
(産経新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
ありがとうございます。
それでは、他にご質問いかがでしょうか。
毎日新聞さん、どうぞ。
(毎日新聞社)
毎日新聞の中村でございます。
堺の港と万博会場を結ぶ船の件ですけれども、この期間中、どれくらいの利用客数を想定されているかどうかは分かりますでしょうか。
(市長)
今この船ですね、1回の便で146人乗船できるとお聞きしておりまして、今想定の乗船率を私たち試算しておりまして、大体50%ぐらいを見込んで、そして期間が184日間ございますので、今合計をして67,160人というのが本市としての想定です。ただ、50%の想定ですので、もちろん毎日満員乗っていただければそれ以上ございますので、多く堺と万博会場を行き来していただきたいと思います。
(毎日新聞社)
この運航費とかは、完全に民間なんですか。それとも何か補助金、その他、あるいは万博協会から何か入ったりというのはあるんですか。
(市長)
今回、完全に民間で考えております。桟橋の設置に関しましては堺市と大阪港湾局で連携をして行いましたが、今回の運航に関しては民間事業者が行うということです。
(毎日新聞社)
もし想定より少なくて赤字になったりという場合も、特に補塡とかそういうのはない、もう完全に民間さんのやってる事業ということになるんですね。
(市長)
そうですね。そのように考えております。一方で、やはり多くの方に乗船していただくことで堺の魅力にもつながると思っていますので、もう日曜日から万博も始まりますので、実際に運航される際には堺市も連携しながらPRと魅力発信を行っていきたいと思います。
(毎日新聞社)
運航開始にあたって何か誘客策みたいなのを打ち出したりという、市としては何かありますか。
(市長)
ホームページで万博会場と堺市の交通アクセスについて紹介しております。堺市ホームページに特設のページを設けまして、この海上交通というのを新たに設けられるのも一つですし、例えば堺東駅、堺駅から夢洲の会場まで直通のバスもございます。「大和川リバーサイドサイクルライン」、自転車でございましたり、またパーク&ライドもありますので、今回の万博に関して多くのルートが設けられていますので、堺市からも移動手段を発信しながら、多くの方に万博に行っていただきたいなと思います。
(毎日新聞社)
ありがとうございます。
(司会)
それでは、他にご質問いかがでしょうか。
読売新聞さん、どうぞ。
(読売新聞社)
読売新聞の北口と申します。
ふるさと納税の、万博チケットの返礼品のことで1点教えていただきたいと思います。今回4月13日からの返礼品開始、開幕と同時に提供できるということですけれども、半年間期間がありますが、また更に様子を見て、堺市として返礼品のその万博チケットとのセットのメニューを加えるつもりがあって準備をされているのかということと、あと、ちょっとお答えにくいのかもしれないですけど、例えば今回打ち出されている返礼品、万博チケットとのセットは5種類あると思うんですけれども、どれぐらいの申込みといいますか寄附額と、何か目標値みたいなのを定めたりとか、もしされていたら教えていただけますか。
(市長)
まず、今回の報道提供をさせていただいている分を含めて5種類あるかと認識をしていますが、これらについては、まず今回、事業者の皆様の調整もございますので私たちがまずお伝えをさせていただきました。そして、仰るように万博期間が半年間ございますので、ぜひ効果的な取組に関して、もちろんふるさと納税の手続もございますが、間に合うのであれば、より活用していただけるようなプランはこれからも増やしていきたいなと考えております。
そして、目標というのは、今の時点で、まずは始まる直前ですので、一人でも多くの方に活用いただきたいということがございます。他のふるさと納税の返礼品に関しても特に目標ということは定めておりませんが、やはり全体として、ふるさと納税も今堺市として収支でいえば赤字の状況ですので、今回万博との組合せということで魅力発信にもつなげたいという思いがございますが、ふるさと納税全体を通じて、広く堺市に御寄附をいただいて、堺の財源の確保にもつなげたいという思いがございます。特に目標は設定しておりません。
(司会)
それでは、他にご質問いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、ご質問がないようですので、これにて市長記者会見を終了させていただきます。
(市長)
ありがとうございました。
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