堺市指定管理者評価に関する外部有識者からの意見
更新日:2025年2月28日
指定管理者制度導入施設全体に関するもの
安定的な管理運営の確保
- 人件費の上昇や物価の高騰等により運営費が増加する中、経費の削減を図りながら適正に施設の管理運営を行い、様々な自主事業の実施等を通じ利用者サービスの向上に努めている点は評価できる。
- 一方、経費の削減によって収支を安定させるだけでなく、利用者数や利用料金収入の増加、自主事業の活用など、収入の拡大につながる取組の検討が期待される。
- また、収支の赤字が継続している施設については、指定管理者による安定的な管理運営を確保するため、次期指定管理者の選定等の機会に収支の状況を分析し、管理運営方法等の見直しについても十分に検討されたい。
市が求める事業の見直し
- 指定管理者の選定の際には、施設の設置目的や役割の達成につながる魅力的な事業の企画提案を確保できるよう、社会情勢や利用者ニーズの変化に応じた事業の見直しを行い、仕様書の内容の充実を図られたい。
利用者サービスの向上
- 利用者満足度や施設の稼働率が低下している施設については、利用者サービスの向上に向け、要因分析を十分に行い、課題を抽出の上、具体的な対策を検討されたい。
実現可能な目標の設定
- 利用者数や利用料金収入の目標と実績に乖離がある場合は、その要因を十分に分析の上、過去の実績や社会情勢なども考慮し、指定管理者の努力により達成できる実現可能な目標を設定されたい。
産業・基盤施設に関するもの
農業公園(加工体験施設)
- 入園者数の減少の要因とされる夏の猛暑対策として、未使用建物の開放や給水スポットの設置など、創意工夫しながら利用者が快適に利用できる運営を行っている点で評価できる。
- 令和5年度の入園者数は目標の75%程度に留まる中、収支の規模に見合った事業の実施により目標達成ができるよう、持続可能性を踏まえて入園者数の目標設定を検討されたい。
- 令和3年度から収支の赤字が継続しているが、新規顧客の獲得や利用者満足度の向上のために実施した設備投資や情報発信等の効果を注視しながら、引き続き運営方法や事業の見直しにより収支改善を図られたい。
農業公園(交流施設)
- 施設の設置目的である農業の振興に資するため、農作物の販売はもとより地元出荷率や出荷者数の向上につながる更なる取組が期待される。
- 曜日により割引商品を変えるなど、恒常的に利用者数の維持・拡大を図っている点は評価できる。今後、限定商品の販売やポイントカードの導入など、施設周辺の競合施設との差別化に向けた新たな取組を検討されたい。
- 収支の赤字が継続・拡大していることから、新たなイベント開催による利用者数の増加や運営方法の見直しによる効率化等により、赤字幅の圧縮に取り組まれたい。
市営住宅
- 市営住宅使用料の現年度収納率は、改善の余地はあるが従業員間で情報共有を行いながら、組織的に取り組むことにより、高い収納率が維持されている点で評価できる。
- 指定管理者のノウハウを生かした管理運営により、収支の黒字が確保されており、また、入居者満足度も高水準が確保されている点で評価できる。
- 自主事業については、全ての住宅で均一に行うのでなく、入居者のニーズを把握して個々に実施することも視野にするなど柔軟に取り組まれたい。
自転車等駐車場
- 利用料金が低廉に設定されている中、必要な従業員を確保し、駐輪場の整理と秩序を維持するなど、適正な管理運営を確保している点で評価できる。
- 不特定多数の方が日々利用することを念頭に、施設の老朽化による事故の未然防止など、引き続き利用者の安全面に配慮した維持管理に取り組まれたい。
- 収支の赤字が継続していることから、駐輪場の設置場所や利用者の特性、管理コスト等を分析しながら、機械式駐輪場の導入を検討するなど、経費の削減による収支改善に取り組まれたい。
鳳公園
- 令和4年度と比較してキッチンカーの出店等により利用料金収入が増加しており、経費の削減を図りながら、収支の赤字を少額に圧縮できている点で評価できる。
- 公園が有する防災機能を利用者が認識して設備を使用できるよう、イベントなど人が集まる様々な機会を通じた周知に一層取り組まれたい。
- 近隣の小中学校による公園を活用した防災活動の促進などの取組により、設備利用による点検強化や防災活動の担い手の裾野の拡大が期待される。
金岡公園プール・大浜公園プール
- 人件費の上昇や期間限定の営業のため従業員の確保が難しい中、利用者の安全面を最優先に従業員を配置し、適正な管理運営を確保した点で評価できる。
- 収支の赤字が継続する中、低廉な利用料金の設定に加え、利用者数の増加により人件費や光熱水費等の経費が比例して増加するため、利用者数の実績に応じた指定管理料の設定も含め、収支改善に向けた方策を検討されたい。
堺市大仙公園 日本庭園
- 利用者数はわずかに目標には達しなかったが、目標を上回る様々な自主事業を実施しており、また、利用者満足度や利用料金収入も目標を上回る高水準を維持している点で評価できる。
- 指定管理者の高い造園技術により、引き続き芸術性と鑑賞価値を維持しながら、利用者数の増加に向け、日本庭園の魅力創出になる更なる価値の向上が期待される。
- 従来からニーズの高い結婚式の前撮りに加え、撮影イベントや観光客向け撮影の実施など、様々なニーズに対応した新たな取組を通じて利用者層の拡大に取り組まれたい。
原山公園・原山かもめ公園
- 令和4年度と比較すると利用料金収入が増加し、収支も黒字を維持しており、また、利用者数や利用者満足度も高水準を確保している点で評価できる。
- 公園内で実施する観察会等の事業の参加者数の増加に向け、屋外プールや屋内施設の利用者の誘導など、施設全体を活用した取組が期待される。
- 指定期間が他施設より長期である点を踏まえ、各事業の実施内容や利用者ニーズ等を分析しながら、年数をかけて人気のコンテンツを作り上げることにより更なる公園利用を促進されたい。
堺自然ふれあいの森
- 郊外の立地でありながら、小学校の利用が目標値を上回るなど、令和4年度と比較して来園者数が増加しており、また、プログラム参加費等の収入を得ながら、収支の黒字を維持している点で評価できる。
- 施設運営に携わるボランティアを安定的に確保し、持続的に適正な施設管理を図るため、次世代ボランティアの育成に向けた更なる取組が期待される。
都市緑化センター
- 学校園と連携した取組により多世代交流が図られている点は評価できる。今後、来場機会や利用者数の更なる増加に向け、大仙公園や図書館など周辺施設の利用者の周遊につながる連携手法の構築に取り組まれたい。
- 令和5年度は利用者数が減少しており、施設の設置目的の達成に向けた利用促進を図るため、利用者数に関する目標設定について検討されたい。
- 緑化に関して求められる現代的なニーズを分析し、施設の魅力や特徴を再開拓しながら事業を展開するなど、従来の枠にとらわれない新たな取組が期待される。
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