このページの先頭です

本文ここから

第8期 第6回審議会(平成27年7月1日開催)

更新日:2020年10月13日

日時

平成27年7月1日(水曜) 午後2時00分~午後3時58分

場所

堺市役所 本館12階 第3・4委員会室

出席者(50音順:敬称略)

出席委員

厚地盛雄、大町むら子、加納年子、武田信三、谷口はるみ、辻林里美、西哲史、
福岡雅子、藤原正宏、札場泰司、松谷明男、水谷聡、山本重信

欠席委員

今堀洋子、田中徳子

傍聴者数

2人

議題

(1)前回審議会における指摘事項について
(2)今後のごみ減量化・リサイクルの取組等について
(3)「第三次堺市一般廃棄物処理基本計画」について(答申素案)  
(4)その他               

配布資料

(参考配布)

会議録

司会  
 定刻となりましたので、ただいまから「第6回 堺市廃棄物減量等推進審議会」を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、大変ご多忙のところご出席を賜りまして、誠にありがとうございます。
 本日の会議の司会をさせていただきます環境事業管理課の水谷と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、本日は委員総数15人のうち13人にご出席いただいておりますので、堺市廃棄物減量等推進審議会規則第3条第2項の規定によりまして本日の会議が成立しておりますことをご報告申し上げます。
 なお、今堀委員、田中委員におかれましては事前に欠席の旨ご連絡をいただいております。
 また、この会議は同規則第5条第1項の規定によりまして、公開となっております。
 本日は2人の傍聴者が来られておりますことをご報告いたします。
 傍聴者にお願いいたします。堺市廃棄物減量等推進審議会の傍聴に関する要綱の遵守事項をお守りいただきますようお願いいたします。
 また、携帯電話をお持ちの方は電源をお切りになるか、マナーモードに設定していただきますようよろしくお願い申し上げます。
 なお、本日の審議内容につきましては、これまでの審議会と同様に、発言者名を明記して、堺市ホームページへの掲載及び市政情報センターでの閲覧などによりまして公表させていただきますのでご了承願います。また、正確を期すため録音させていただきますので、重ねてご了承のほどよろしくお願いいたします。
 続きまして、委員の交代についてご報告させていただきます。
 堺市議会議員の改選に伴いまして、堺市議会から新たに2人の委員にご就任いただいております。
 まず、お一方ご紹介させていただきます。堺市議会議員の西哲史様でございます。
西委員  
 西でございます。よろしくお願いいたします。
司会  
 ありがとうございます。
 それでは、もう一方ご紹介させていただきます。堺市議会議員の札場泰司様でございます。
札場委員 
 札場です。よろしくお願いします。
司会 
 ありがとうございました。
 以上で、新たにご就任いただきましたお二人のご紹介を終わらせていただきます。
 次に、お手元にお配りしております資料の確認をお願いいたします。
 まず一番上が本日の次第、次に委員名簿、次に資料1としましてA4横向きの「前回審議会における指摘事項について」が1枚、次に資料2としまして「今後のごみ減量化・リサイクルの取組等について」これはホッチキスどめのものでございます。次に資料3としまして「第三次堺市一般廃棄物処理基本計画について(答申素案)」のホッチキスどめ、それから参考資料1としましてA4横向きの「堺市におけるプラスチック製容器包装の収集・処理フロー(平成26年度)」これが1枚、参考資料2としまして「ごみ処理事業 統計データ集」ホッチキスどめ、最後に平成20年9月の「一般廃棄物のごみの減量化の具体的手法について」の答申の冊子が1冊、以上お配りしております。
 配付漏れ等ございませんでしょうか。宜しいでしょうか。
 それでは、これからの議事進行につきましては、福岡会長にお願いしたいと存じます。
 会長、よろしくお願いいたします。
福岡会長
 こんにちは。今日はあいにくの雨ですけれども、多数お集まりいただきましてありがとうございます。有意義な会議を進めていきたいと思います。
 そうしましたら早速ですけれども、お手元の次第の議題1「前回審議会における指摘事項について」ということで、事務局から資料1の内容について説明をお願いできますでしょうか。
事務局
 はい。それでは「前回審議会における指摘事項について」ご説明いたします。資料1をご覧ください。
 平成27年2月9日に開催しました第5回審議会の中でご指摘いただいた事項について、本市の考え方及び今後の対応をご説明いたします。表の左側をご覧ください。1つ目、プラスチック製容器包装の分別収集について、最終的な処理方法やその割合、コスト等の数値についてのご質問とともに、次のような賛否様々なご意見をいただきました。
・せっかく分別収集が軌道に乗りかけたところなので、もっと分別に力を入れた方が良い。
・容器包装を運搬してリサイクルすることにどれだけのメリットがあるのか疑問。燃料を使って収集するのは石油を使っているという点で同じ。石油資源の消費を減らす観点で考えると、再考の余地はあるのではないか。
・分別は続けたほうが良い。頻度など収集の効率化を考える余地があるのではないか。
・費用がかかるという自治体の観点はあるが、「ごみを減らす」という観点に立ったときにどうかということではないか。
・容器包装リサイクルは中途半端と思う。家庭から出す場合のきっちりしたマニュアルもできていない。収集にコストもかかり過ぎており無駄だと思う。
・曖昧な分別の知識しかなく、分別にコストを浪費しているのは無駄。ごみを減らす意識は大事なので、それを市民に理解してもらえる方法を考えれば良い。
・分別することで市民の意識が変わってごみの減量が進むということは大事で、コストはまた別の話。行政のコストは無駄な部分に使うということもあるので、コスト論とは分けて考えるべき。
・堺市はやっと分別が定着してきたかなというところ。容器包装については基準が曖昧で、燃やしたほうがよいという意見もある。いろいろな意見を聞いて考えないといけない。
・分別を無駄だと壊してしまうと、市民はごみは出せばよいという考え方になる。とんとんであれば続けたほうがよい。分別して有効に処理するように考えてほしい。
以上のようなご意見をいただきました。
 次に、いただいたご意見に対する本市の考え方と今後の対応についてご説明いたします。表の右側をご覧ください。
 まずは、本市におけるプラスチック製容器包装の最終的な処理方法やその割合、コスト等の数値についてのご質問に対してご説明いたします。お配りしております参考資料1をご覧ください。これは、堺市におけるプラスチック製容器包装の収集処理フローと平成26年度の実績を示したものでございます。
 本市では、市民が分別排出しましたプラスチック製容器包装を収集し、クリーンセンター東工場貯留施設で一時貯留後、中間処理業者で選別・圧縮・梱包しております。そこで異物などを取り除いて、日本容器包装リサイクル協会が入札により決定しました再商品化事業者に全量を引き渡しており、炭化水素油、コークス、コークス炉ガス等にリサイクルしております。
 平成26年度は収集量が4,999トン、再商品化事業者への引き渡し量が4,587トンとなっております。市民が分別排出したもののうち異物等を抜いた約92%を資源化しております。
 コストについては、収集に約6億3,000万円、中間処理に約7,100万円かかっております。また、日本容器包装リサイクル協会から、リサイクルが想定より進んだ場合に品質等に応じて配分される合理化拠出金が約1,300万円支払われました。
 このフロー図については、平成27年度も同様となっております。
 すみません、資料1に戻ってください。
 次に2つ目の丸、容器包装リサイクル法は、家庭から出るごみの6割(容積比)を占める容器包装廃棄物を資源として有効利用することによりごみの減量化を図るための法律であり、消費者・行政・事業者がそれぞれ役割分担し、負担を共有することによりプラスチック製容器包装全体が削減されていくことを狙いとしているものでございます。
 次に3つ目の丸、プラスチック製容器包装を含む容器包装廃棄物の分別収集に努めることは地方公共団体の責務(容器包装リサイクル法第6条)とされており、本市としては平成21年度にプラスチック製容器包装の分別収集を開始し、市民の皆様のご協力により年間約5,000トンの回収量を継続的に確保するなど、その責務を果たしてまいりました。
 最後に4つ目の丸、プラスチック製容器包装を分別するほうが環境負荷がかかるのではないかとのご意見もございますが、環境省の調査によると分別せずに全量焼却した場合のみならず、全量高効率のごみ発電施設で焼却発電を行う場合と比べてもなお、容器包装リサイクルを行ったほうがCO2排出量が少ないとの結果が示されております。
 以上より本市としましては多額の収集運搬コストを要してはいるものの、ごみ減量化リサイクルの推進による循環型社会の構築に向けた責務を適切に果たしていく必要があり、また分別収集について市民の一定の理解・協力は得られていること、分別しない場合と比べて環境負荷の低減効果も確認されていること等から、現時点でプラスチック製容器包装の分別収集を廃止することは考えておりません。ただし、今後とも収集の効率化等による収集運搬コストの縮減やわかりやすい分別基準・方法などの検討、市民周知などの取り組みに努めてまいります。
 なお、現在国において容器包装リサイクル制度の見直しが進められていることから、その動向も注視しながら必要に応じて本市における容器包装リサイクルのあり方について再度検討することといたします。
 次に指摘事項2つ目については、資料3「第三次堺市一般廃棄物処理基本計画について(答申素案)」の26、27ページとあわせてご覧ください。将来推計の試算結果のうち、「2.対策効果を見込んだ場合」の「(1)対策効果の仮定」の27ページ中央の(5)でございます。前回の審議会では集団回収量の向上としておりましたが、集団回収量の向上という文言はおかしい、文章的には食いとめるという表現なので向上とあるが増えるわけではないと感じるとのご指摘をいただきました。それを受けまして、27ページの中央の(5)を集団回収量の向上から集団回収量減少の抑制に修正しております。
 それでは、以上で資料1の説明を終わらせていただきます。
福岡会長
 ありがとうございました。
 前回、ほかにもいろいろな議論させていただきましたけれども、特に今資料1でご説明いただいた点について、議論は深まりましたが、市の考え方が前回の審議会の中ではっきり言い切れなかった部分があったかと思います。そこで、今回、資料1の中で右側のほうに、市の対応を書いていただいています。
 まず、この資料についてご質問とか、ここはどういう意味なんだとか、この数字はどうなんだ、というようなことがありましたら出していただきたいのと、それから指摘事項の中で、自分はそんなつもりではなかったとか、もうちょっとこういう指摘もあったのではないか、というようなことがありましたらご発言お願いします。
山本副会長
 会長よろしいですか。
福岡会長
 はい。
山本副会長
 考え方の、今後の対応の右側のページですが、下から5行目ぐらいに、「今後とも収集の効率化等による収集運搬コストの縮減や、わかりやすい分別基準・方法などを検討・市民周知などの取組に努めていきます」ということがございますね。これについて、何か具体的なお考えはあるのですか。
環境事業管理課長
 環境事業管理課の小林です。
 収集自体は今現在、プラスチック製容器包装、ペットボトルなどいろいろ分別している状況になっています。その他不燃小物類の収集ですとか、様々な収集のパターンがございまして、それら総合的に分別収集方法の検討をする必要があるというようなことで、こういう形で書かせていただいております。具体的にプラスチック製容器包装をどうするという話ではないということでご理解いただきたいと思います。
山本副会長
 例えば、前回、委員の方から、ステーション制については抜き取りとかいろいろ弊害がございますけれども、今戸別収集でコストがかかっているのであれば、それをステーション制に戻すこともできないのかというご意見もあったかと思うんですけれども、そういう意味ではないのですかね。
環境事業管理課長
 ステーションと戸別収集という収集形態の話と、プラスチック製容器包装の分別とちょっと違うというように思っておりますが、基本的には収集体制については全体的な問題だというふうに思っております。
山本副会長
 ありがとうございます。
福岡会長
 前回こういう分別には考え直す余地があるのではないかというご発言も多数いただいていますので、そのご意見をおっしゃった方が、この市の対応をご確認いただいて、これだったら市の考えで良しとしていただけるのか、やっぱり納得できないというようなことがあるのか、そういうことも含めて、もし何かありましたらお願いします。
 いかがでしょうか。前回いらっしゃらなかった新任の方もいらっしゃいますので、このプラスチック製容器包装の分別収集について、新たな視点でご発言いただいても結構ですが。
 文章を拝見しますと、市としては結構強い決意を持って分別収集を今後もやっていくんだということです。いかがでしょうか。
札場委員
 すみません、札場です。考え方及び今後の対応のところの丸の4つ目に、環境省の調査によるとCO2排出量が少ないという結果が示されているということですけど、具体的な数字はあるんでしょうか。
福岡会長
 事務局いかがですか。
クリーンセンター所長
 クリーンセンター所長の高野です。CO2の排出量を具体的に申しあげますと、ごみ発電つきましては、平成23年度で8万4,270トン。ただ、基幹改良工事によって高効率の発電方式に再整備しましたので、天然ガス使用量は減っています。平成26年で4万8,879トンと約半分ぐらいCO2排出量が削減されております。
 ただ、プラスチック類については、CO2排出量にプラスされますので、その部分も含めて総合的に考えますと、今の廃棄物発電をすることによってCO2排出量は削減されてくるというような見解を持っております。以上です。
福岡会長
 今のご説明、廃棄物発電サイドのお話だけでしたので。
西委員
 すみません、西です。多分札場さんがおっしゃっているのは、その話ではなくて、環境省のデータはありますかということで、LCA分析で見たときに環境負荷的に低いのではないかということが環境省から発表されていると思うんですけど、その話をされたほうがいいのではないかなと思います。
事務局
 事務局、環境事業管理課でございます。こちらの環境省の調査結果につきましては、環境省から報道発表されている内容でございますけども、申し訳ございませんが、今手元に資料がございませんので、また別途情報提供させていただくという形でよろしいでしょうか。
福岡会長
 はい。そうしましたら、お願いします。西委員は割とよくご存じでしたら、ちょっとご紹介いただけたらと思いますが。
西委員
 僕も今手元に細かい数字を持っていませんので細かくは申し上げられないんですが、廃棄物発電で比較されるんじゃなくて、例えば今ここに書いてある話で言えば、トラック輸送の分の環境負荷も含んだ上で、それでもLCA分析的に見たら負荷が低いんだという発表が環境省からされていることを根拠にこれ書かれているので、その資料のほうがご説明として正しいかなと思ったんです。
環境事業部副理事
 環境事業部副理事の小坂でございます。
 まさにご指摘のとおり、数年前に環境省が収集運搬を含めて最終高効率の発電設備を伴う焼却場で焼却した場合、トータルのCO2がどうなるのかという試算を公表してございます。それについて、今は手元にありませんので、近々にまた皆様に配布させていただくようにしますので、よろしくお願いします。
福岡会長
 はい。LCAというのは、ライフサイクルアセスメントという、いろんなものをつくる段階から使って最後処理する段階までの間に発生してしまうCO2だったり、温室効果ガスの量を推計するということですね。推計なので、実際に何かとってきて物質として分析するわけではなくて計算上のことですが、そういう内容が環境省から発表されているということですね。
西委員
 一言だけよろしいですか。
福岡会長
 はい。
西委員
 今のお話とは違って僕の意見一言申し上げさせていただきたい。市の考え方については基本的に同意なんですけど、今の時点でどっちが環境負荷が多いか少ないかという短期的に見るのではなくて、中長期的に見て買い方が変わっていくんだということにもう少し重心置いてもらったほうがいいのではないかなと思いますけど、いかがでしょうか。
福岡会長
 その辺、今後事務局で宿題として考えていただくということでお願いします。要するに西委員がおっしゃったのは、こういう分別が面倒くさいから買い控えようかとか、そういうふうに環境に配慮した買い方ができるようになるから、分別も手間かけていただいてもいいと、そういうご意見でしょうか。
西委員
 その結果としてごみ量が下がっていくという、中長期的なことのウェイトが少ないなと、今のお話の中で思いました。
福岡会長
 ありがとうございます。
 この部分ばかり議論していると先に進めないので、この件に関しては、もしよろしければ、市の考え方がこうであるということで、審議会としてもそれを認めるというか、こういうことでやっていただくというふうに結論させていただきたいと思います。
 それから下側、集団回収量というのは表現上の問題ですのでこれで良いかと思いますが、よろしいでしょうか。
 そうしましたら、資料1につきましてはそういうことにさせていただきます。
 それから、続きまして、2つ目の議題「今後のごみ減量化・リサイクルの取組等について」です。前回の審議会でも家庭ごみの有料化の話も出していただいて、これまでのごみ減量化とか、リサイクル施策について説明していただいています。今日ここに一番議論のウェイトを置くべきところかと思いますので、今資料として提供していただいているものを土台に、審議会の委員意見を入れていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 事務局から、まず資料の説明をお願いします。

事務局
 それでは、「今後のごみ減量化・リサイクルの取組等について」ご説明いたします。資料2をご覧ください。
 先ほど会長からご説明いただきましたとおり、今後のごみ減量化・リサイクル施策等の具体的な方向性について、現時点での本市の考えをまとめたものでございます。最終的には、本日の審議結果を踏まえまして内容について修正等させていただき、後ほどご説明いたします資料3答申素案のほうに追記いたしまして、次回審議会で答申案という形でご提示したいと考えております。
 具体的に追記する場所でございますけども、お手数ですが一度資料3をお開きいただきまして、資料3の17ページ「2.次期計画における施策計画の方向性 (1)減量化・リサイクル」という部分に四角の囲みを入れておりますが、この部分に追記していく形で考えております。
 それでは資料2のほうにお戻りお願いいたしまして、内容のご説明に入らせていただきます。
 まず1ページ目「1.次期計画における減量化・リサイクルの取組」でございます。まず、「家庭ごみ有料化について」でございますが、家庭ごみ有料化につきましては一般廃棄物(ごみ)の減量化の具体的手法について、平成20年9月堺市廃棄物減量等推進審議会答申におきまして、その導入等と合わせて有料化を導入する場合のあり方とその運用方法、想定される問題及び市民周知のあり方についてご提言いただいているところでございます。
 答申の概要を抜粋してご説明させていただきますと、まず家庭ごみ有料化の意義といたしまして、循環型社会構築のための環境施策の展開、ごみ減量化・資源化施策を推進するための経費の確保、2つ目、環境負荷に応じた費用負担の公平性、ごみの排出量に応じて処理費用の一部を直接負担する仕組みが受益者負担の公平性につながる、3つ目、ごみに対する住民意識の高揚とライフスタイルの転換、市民のごみに対する意識の変革が消費行動を通じて製造事業者等に対してリサイクル可能製品を製造させる等のインセンティブを付与する、4つ目、ごみの発生・排出抑制、市民に経済的なインセンティブを与えることで、結果としてごみの発生・排出抑制に効果があるという4つの意義が示された上で、各種減量化施策の実践が第一としながらも、有料化が牽引役となってそれら施策が推進され、相乗効果によって減量化が促進されることを期待して有料化の導入を提言するとされております。
 また、市民周知につきまして十分に時間をかけて堺市の廃棄物行政が置かれている現状をまず知ってもらった上で、有料化の4つの意義や具体的な実施内容はもちろんのこと、今の堺市のごみ行政をどのように変えたいのか、どのように変わるのかを市民にわかりやすく説明し、十分な理解と協力を得るようにしなければならないとされております。
 本市といたしましては、この答申を踏まえ社会経済情勢等注視しつつ慎重に検討を行ってまいりましたが、現時点で家庭ごみ有料化の導入には至っておらず、家庭系ごみ排出量や清掃工場搬入量が第二2次堺市一般廃棄物処理基本計画の目標値を達成できない要因の一つとなっております。また、答申で意義として示された受益者負担の公平化やごみ減量化・資源化施策を推進するための経費の確保などについても対応できていない状況となっております。
 なお、仮に家庭ごみ有料化を導入する場合、市民理解得るためには答申で指摘のありましたとおり、有料化ありきではなく十分なごみ減量化施策とあわせて導入することが必要であると考えております。
 続きまして2ページ目をお願いいたします。「古紙類の回収について」でございます。古紙類の回収につきましては、現行計画におきまして全市域で分別排出を可能とするための回収システムの導入が位置づけられているものの、導入には至っておりません。現在、市内カバー率の拡大に向けて、集団回収未実施地域解消の取組を進めているところでございます。ただし、集団回収未実施地域が解消しても、美原区とそれ以外の区との古紙排出方法(計画収集の実施・未実施)の格差は解消されないことから、将来的な古紙類の全市的な回収体制についても検討することが必要であると考えております。特に、家庭ごみ有料化を導入する際には、古紙排出方法の格差について解消することが必須になると考えております。
 続きまして、これまでの審議会において、減量化・リサイクルの具体的な施策内容についていただきましたご意見をまとめております。読み上げさせていただきますと、
・堺市の特色として環境教育や啓発活動の促進を強化していくようなことを考えたらどうか。
・ごみ減量化推進員制度については、会議だけであまり効力を発してないのではないか。ごみ減量について目標を定めるなど、推進員にどのような意識を持ってもらうかが重要。
・市民がごみ減量に協力しやすいのは生きごみさん。臭いの問題があるとの話であったが、最近臭いの出ない方式があるというのを見た。親子・家族で取り組んでいけるように検討する必要があるのではないか。
・若年層のごみの意識について、ホームページの充実とか大学生への働きかけではインパクトが弱い。地域と一緒になって何かをしかけていくという具体的な考え方をしないと、ただ発信するだけでは見ていない。
・回収した資源物をどのようにリサイクルして、どんな品物に生まれ変わっているかということを、わかりやすく「見える化」すれば分別意識も向上するのではないか。
といったご意見をいただいているところでございます。
 以上ご説明しました状況やこれまでの審議会でいただいたご意見を踏まえまして、今後のごみ減量化・リサイクルの取り組みについて、次の四角囲みの中に記載している方向性で進める必要があると考えてございます。
・家庭ごみ有料化については、できる限り早期の導入を図ることが必要であると考えております。
・減量化・リサイクル施策については、現在実施している施策を継続的に実施するとともに、家庭ごみ有料化の導入とあわせて、情報発信の強化や古紙排出方法の格差解消も含めた新たなごみ減量化・リサイクル施策を集中的に実施することが必要であると考えております。
・有料化の具体的内容につきましては過去の審議会答申を踏まえつつ、近隣自治体の状況や最近の社会経済情勢等も勘案して、適切に検討していくことが必要であると考えております。
 次に3ページ目をお願いいたします。先ほども説明しました方向性に基づきまして、今後取り組む必要があると考えられるごみ減量化・リサイクルの具体的施策についてお示ししております。
 まず「平成27年度に実施予定の取組」でございますが、1つ目の丸、小型家電について、国の小型電子機器等リサイクルシステム構築実証事業を活用しまして、モデル事業としてボックス回収・イベント回収を実施する予定となっております。また、2つ目の丸、ごみ排出量等の現状やごみ減量化・リサイクルの取組内容等について、広報さかい等を活用して集中的な情報発信を行う予定としております。
 続きまして「家庭ごみ有料化の導入とあわせて集中的に検討・実施する取組」でございます。
 まず1つ目、「ごみ減量化・リサイクルにかかる情報発信の強化」でございますが、1つ目の丸、排出者意識の高揚に向けて、広報さかい等を活用したごみの排出・処理状況や減量化・リサイクルの取組に関する情報発信を強化することといたします。2つ目の丸、ごみの出し方やリサイクルの情報について重点的な啓発対象を検討し、より市民にわかりやすい情報提供及び啓発を進めることといたします。3つ目の丸、事業系ごみの排出方法や収集制度、減量化・リサイクル手法等について、商工会議所等と連携した情報発信方策の検討を進めることといたします。
 次に「家庭系生ごみの減量」でございますが、軽易かつ低廉な生ごみの減量方法である生きごみさんについては継続的に取り組むとともに、ごみ減量効果を高めるため家庭用生ごみ処理機の補助制度の全市での実施を図ることといたします。
 次に「家庭系古紙類の回収強化」でございますが、集団回収について現状の把握と分析を進め、未実施地域の解消に向けて取組を進めるとともに、家庭ごみ有料化導入とあわせて全市的な古紙類の分別排出・リサイクル体制の整備をめざすことといたします。
 次に「未分別ごみに対する指導強化」でございますが、生活ごみに資源物が混入している場合など、ごみの残置も含めた未分別ごみの排出者等に対する指導を強化することといたします。
 次に「ごみ減量化推進員制度の活性化」でございますが、ごみ減量化推進員制度についてはその課題や活性化方策等について早急に検討を行い、必要に応じて見直しを実施することといたします。
 次に「レジ袋削減の推進」でございますが、レジ袋削減の協定締結など市内のスーパーや小売店等によるレジ袋辞退者へのポイント付与制度やレジ袋有料化等の取組を促進し、全市的なレジ袋削減の推進を図ることといたします。
 4ページ目にまいりまして「事業系古紙のリサイクル体制の構築」でございますが、事業系ごみの組成の中で大きな割合を占めると考えられ、さらなるリサイクルの余地が残されている事業系古紙について、事業系古紙回収協力店制度の導入などリサイクルルートの構築を図るとともに、関係団体等との連携により当該ルートへの誘導を図ることといたします。
 次に「事業系食品廃棄物の減量・リサイクル推進」でございますが、事業系ごみの組成の中で一定の割合を占めると考えられ、さらなる減量化・リサイクルの余地が残されている食品廃棄物について、食品リサイクル法の趣旨や内容の普及啓発に努め、食品関連事業者の自主的・主体的な取組を促すことといたします。
 続きまして「その他検討を実施する取組」でございます。こちらのほうには、必ずしも有料化の導入とあわせて実施するものではない取組や中長期的な検討が必要である施策等についてまとめております。
 まず1つ目、「環境教育及び特に若年層に対する啓発の強化」でございますが、本市の特色として施設見学や出前講座等による環境教育のより一層の強化を図るとともに、SNSの活用やアプリの導入、大学等と連携した周知・啓発など、特に若年層に対する啓発強化に向けた検討を進めることといたします。
 次に「小型廃家電の最適な回収・リサイクル体制の確立」でございますが、平成27年度、今年度に実施予定のボックス回収等のモデル事業における成果を踏まえ、家電量販店等が実施している独自回収との連携も実施しつつ、将来にわたる最適な小型廃家電の回収・リサイクル体制を確立することといたします。
 次に「雑がみ回収の導入検討」でございますが、他市においても取組が進められている雑がみ回収について、集団回収等における雑がみ未回収の導入にむけて検討を進めることといたします。
 次に「リサイクル可能な事業系古紙の清掃工場搬入禁止」でございますが、事業系古紙のリサイクルルートへの誘導による効果を見きわめながら、リサイクル可能な事業系古紙の清掃工場搬入禁止について検討を進めることといたします。
 次に「未分別ごみ排出者に対する罰則等の検討」でございますが、未分別ごみ排出者に対する指導強化による効果等の検証を行い、将来的な未分別ごみの開封検査や排出者に対する罰則(過料徴収等)について検討を進めることといたします。
 次に「メタン発酵施設の導入検討」でございますが、廃棄物系バイオマスの潜在エネルギーの利活用方策として、清掃工場の更新時期にあわせて、メタン発酵施設の導入可能性について検討を進めることといたします。
 続きまして5ページ目をお願いいたします。ここからは2ポツとしまして、「今後のごみ処理施設体制」についてまとめております。
 まず「焼却施設の更新について」でございますが、これまでの審議会においては現状の清掃工場搬入量を踏まえた場合、老朽化している東工場第一工場が稼働停止した場合に処理できなくなる可能性が高いとして、早急に東工場第一工場の更新を進めるべきとのご意見をいただいているところでございます。具体的なご意見の内容でございますが、下の囲みの部分、
・町なかで清掃工場を新設する、土地を確保するというのは不可能に近いと思うし、大和川から南の地区は堺市が政令指定都市としてリーダーシップをとらなくてはいけない市町村という立場であると思うので、早い時点から東工場第一工場の更新を推進していただいたほうがよい。
・東工場の更新というのが一つの選択肢としてあるならば、技術的には恐らく南工場は建てかえということになると思う。収集運搬コストの観点や災害等の心配という点から、余り1か所に集中しておくよりも複数持っておくほうが安心という側面もあるので、いろいろな観点から考えていくほうがいいのではないか。
といったご意見をいただいているところでございます。
 しかし、「1.次期計画における減量化・リサイクルの取組」でご説明しましたとおり、今後ごみ減量化・リサイクル施策を集中的に実施し、かつ十分な効果が得られた場合、次期目標年度における清掃工場搬入量は大きく減少することが予測されます。この場合、東工場第一工場が稼働停止したとしても、当面の間東工場第二工場及び臨海工場で安定的に処理していくことが可能となることが見込まれます。
 一方で、太平洋沖の南海トラフ沿いで発生する東南海・南海地震の発生確率が今後30年で60から70%と言われているなど、いつ発生してもおかしくないこと等を踏まえますと、災害時に備えて焼却施設の分散配置を図るとともに、災害廃棄物処理を見据えた一定の余力を確保することが必要であると考えられます。
 また、平成25年5月31日に閣議決定された廃棄物処理施設整備計画においては、大規模災害等に備え、広域圏で処理体制を築いておく必要がある、市町村単位のみならず広域圏での一般廃棄物の排出動向を見据え、廃棄物処理システムの強靱化の観点も含め必要な廃棄物処理施設整備を計画的に進めていくべきとの考え方が示されており、南大阪地域の中核的役割を担うべき本市としましては、将来的なごみ処理の広域化も視野に入れた中での判断が求められるところでございます。
 さらに、今後平成24から25年度に基幹改良工事を実施した東工場第二工場と、平成25年度から稼働開始した臨海工場とが約20年後に同時に更新時期を迎えると想定されることから、次期計画期間における安定的なごみ処理体制の確保のみならず、長期的な視点からの安定的なごみ処理体制の確保も見据えた判断が求められるところでございます。
 これらの状況を踏まえ、焼却施設の更新については次の囲みの中に記載している方向性で進めることが必要であると考えております。
・焼却すべきごみ量の観点のみではなく、災害対応やごみ処理の広域化、長期的視点からの安定的なごみ処理体制の確保の観点も踏まえ、東工場第一工場にかわる新工場の整備を進めることが必要であると考えております。
・施設規模につきましては、ごみ減量化の見通しを踏まえ、適切な規模にダウンサイジングを図ることにより整備コストの縮減を図ることが必要であると考えております。
 続きまして6ページ目をお願いいたします。「将来的な清掃工場配置について」でございます。堺市では、現在クリーンセンター東工場第一工場・第二工場及び臨海工場においてごみの焼却(溶融)処理を行っており、南工場については平成26年3月末に休止しております。このうちごみ焼却場として都市計画決定しているのは東工場及び南工場の2か所であり、臨海工場につきましては建築基準法第51条ただし書き許可による暫定的な施設として、PFI方式により建設し運営する施設であり、その契約期間は20年となっておりますことから清掃工場用地として長期的に確保することはできない状況でございます。また、本市では市域の広範にわたり市街化が進んでいることから、新たな清掃工場用地の確保は困難でございます。
 このような状況の中、仮に南工場の敷地を他用途に転用した場合、都市計画決定した清掃工場が東工場のみとなり、災害対応も含めた安全・安心なごみ処理体制を長期的に確保することが困難になると懸念されます。
 これらの状況を踏まえ、将来的な清掃工場配置につきましては次の囲みの中に記載している方向性で進めることが必要であると考えております。
・クリーンセンター南工場につきましては、今後も清掃工場用地であると明確に位置づけることが適当であると考えております。
・その上で、将来的な清掃工場配置として現在のクリーンセンター東工場及び南工場の敷地内において順次施設更新を図っていくことで、長期的なごみの安全・安心な処理体制を構築することが必要であると考えております。
 ご説明は以上でございます。

福岡会長
 はい、ありがとうございました。
 この資料2は1と2の二部構成みたいな感じになっているんですけれども、タイトルの「今後のごみ減量化・リサイクルの取組」ということであれば1ですね。2のほうはまたちょっと違う話になっています。ですから、資料3のほうの17ページの二重枠の中に入るとご説明いただいたのは1の部分だということで、よろしいですかね。
 これまでのそれぞれ委員の皆様の意見を踏まえて、2ページの下に方向性をまとめていただいているということですね。その具体的な内容として、市として考えられること、やっていこうという内容が3ページ、4ページに整理されていることなのかなと思います。まず、資料につきましてご質問がありましたらご発言お願いします。
 資料2の1、2、両方全体を通してまず質問ですね。
 はい、どうぞ。
加納委員
 家庭系ごみの有料化ですけども、全てのごみに対する料化なのでしょうか。
環境事業管理課長
 前回の答申の中では、いわゆる資源については無料というような形でご意見を頂戴しています。いわゆる生活ごみ、週2回出していただいている分について単純従量制という形で導入するのが適当であるというご意見をいただいているというところです。
加納委員
 わかりました。
福岡会長
 その前回の答申とおっしゃっていただいたのが、この青い冊子ですね。平成20年9月に当時の審議会でいろいろ議論して結論づけられたもので、もう5年以上前に答申がきちんと出されていて、市のほうはその後ちょっと置いておかれた感じもするんですけれども。この答申があるということは、委員の皆さんはご理解いただいてますでしょうか。
札場委員
 家庭ごみの有料化のところでポツの4つ目、ごみの排出抑制ですね、市民に経済的なインセンティブを与えることということですけれど、具体的にはどういったインセンティブになるのでしょうか。
福岡会長
 事務局よろしいでしょうか。
環境事業管理課長
 この場合の経済的なインセンティブといいますのは、有料化という一定のご負担を持って、結果としてごみの発生、排出抑制にも効果があるというようなこととご理解いただきたいと思っております。
福岡会長
 今まで10枚100円で買っていた袋を450円で買わないといけなくなると、たくさん袋を使わないようにしようということでしょうか。
環境事業部副理事
 環境事業部副理事ですが、週2回の生活ごみで何でもかんでも詰め込む方というのはいらっしゃると思うんです。例えば1回の排出で2袋も3袋も入れる方いらっしゃいますよね。もしごみ袋が有料になりまして、いろんな有料化の方法があるんですけども、例えば1枚100円にするとしたら、何にも努力しなかったら、毎週2回収集で毎週6枚、600円かかります。しかしながら、減量とか努力していただく、例えばスーパーでレジ袋をもらわないということになりましたら、毎回排出する袋の数も減ります。それが半分になったら300円で済むと、600円が半分の300円になるというふうなことで経済的な優位性を与えまして、努力すればやっぱり少ない負担で済むんだよね、というふうな気持ちを持っていただこうという趣旨でございます。
福岡会長
 はい、加納委員。
加納委員
 スーパーのごみ袋というのはプラスチック製容器包装じゃないですか。それは今回の有料化の対象には入っていませんよね、当然。
福岡会長
 普通はスーパーの袋はプラスチック製容器包装として扱うべきものだと思います。プラスチック製容器包装として分別したらその分は資源ごみ扱いと思いますが、前の答申の時にはまだその分別区分がなかったですかね。
環境事業管理課長
 なかったです。
福岡会長
 なかったですよね。だから、資源ごみは無料という判断はされていますが、プラスチック製容器包装は資源ごみなのかそうでないのかについては誰もまだ判断していませんので、どこかで判断しないといけない、というところですね。加納委員、ご指摘ありがとうございます。
西委員
 いいですか。
福岡会長
 はい。
西委員
 1個だけ確認させていただきたいのですけども、先ほど小林課長、単純従量制の答申を引き継いでいるとおっしゃったので、確認なんですが、資料の1の一番下のところに家庭ごみ有料化についてできる限り早期の導入を図ることが必要というのと、一番下の項目、有料化の具体的内容については過去の審議会答申を踏まえつつ、近隣自治体の状況や最近の社会経済情勢等も勘案して適切に検討していく、つまり有料化については単純従量制だけじゃなくていろいろなやり方があると思うんですけれども、前は単純従量制という答申があったけれども、今回の答申においては単純従量制だけではなくて、ほかの選択肢も検討していくことも含むという答申に少し変えていくというのが堺市側の出された案ということでいいですか。
環境事業管理課長
 前回は単純重量制に限定した答申ということになるんですけども、ここにも書いていますように、社会経済情勢等も変わっています。ご意見いただいている経費の部分、市民に対する負担、そのあたりもやはり一応検討する必要があるというふうに考えていますので、ここの段階ではもちろん単純従量制という答申をいただくというふうには思っておりません。
 以上です。
福岡会長
 ちょっと今の補足というか、経済情勢はともかく社会情勢でいけば単純従量制にどんどんなってきていると、2段階従量制とかされているところも事務が煩雑であるとか、不公平感がなくならないとかいうことで、単純従量制のほうがよほど公平であるという判断で、そちらのほうにどんどんシフトしていっているのが他市の事例です。
環境事業部副理事
 5年ほど前の資料になりますが、町村を除きまして全国の各市でどのくらい有料化していますかという調査がありまして、当時809の自治体がございまして、うち有料化を導入しているのが432市あると、その中で超過従量制を導入しているところはありますかということで、数は有料化432のうち29だけです。大阪府下でも有料化がかなり導入されていますけども、いわゆる超過従量制を導入しているのは、言い方は悪いですが小さな町村のほうが多いです。例えば、旧美原町、千早赤阪村とか、いったところがどちらかと言えば多いです。なぜかと言えば、一定まで無料にしよう思ったら、各世帯の人数を把握して、この世帯は何人やから袋何枚は無償で渡しましょう、ということが、小さな市町村でしたら十分対応できるんですけど、堺市のように世帯数が38万ぐらいになりますと、住民票の世帯構成と実態が合ってないという世帯もたくさんあります。住民票のない世帯もあります。そういったところの対策をどうするのかということも含めまして、実態把握していくことがかなり困難という事情もございまして、単純従量制というのが主流になっているのかなというふうに考えてございます。
 以上です。
福岡会長
 はい。
西委員
 会長に質問したいんですけど、ここでまとめるのは有料化導入の方向性についてまでの答申でとどめるのか、有料化という方向で後はまたいろんな方策について検討を進めるということをやるのか、今小坂さんのおっしゃったところまでいくと主役のごみ排出量を税で賄うのか、利用料で賄うべきなのかという議論に入ってくると思うんですが、そこまでこの答申で出すのか、どこまでまとめますか。
福岡会長
 今おっしゃったようにそこまで行くと、多分あと3回以上審議しないといけなくなると思います。前の答申があるというのが前提で、ただし2ページの下に書いていただいているように最近の状態はもう一回確認して、というような意味合いでいいかと思うんですけどね。勘案してというと、その状態が全然違う話になっているというふうに文字面からしたら受けとめられますけれども、再確認してちゃんと決めるということでいいかなと思います。
西委員
 単純従量制以外の選択肢を捨てないという結論も出すべきだと思いますけれども。
福岡会長
 要するに。
西委員
 先ほどおっしゃったことから言えば単純従量制を引き継ぐというように聞こえたので、私としては確認をしたくて、この答申ではいろいろな選択肢を保持しておくということでまとめるのかなと思いましたけど。
福岡会長
 選択肢というか、表現上単純従量制で、ということは書かないということです。
 ほかの委員の方、ご意見いかがですか。
 今回の答申として、前の有料化の答申より一歩進んで、「できる限り早期」という表現で、すぐに行きましょうというようなことを書くというのが、今事務局から提案で出てきているんですけれども、まずその点はよろしいでしょうか。
 よく出てきます話は、生活が圧迫されるというようなことなんですけど、金額的な面で他市の事例ですと年間で5,000円から1万円とかですね。それでも負担がないほうがいいのか、将来、次世代のためにごみ減量を進めるうえで有料化したほうがいいのかというような判断かと思います。
 一つずつ押さえて行きたいです。「できる限り早期」というので合意よろしいでしょうか。審議会で答申しても、また例えば事務局サイドとか、政治レベルの話でまだまだ遅れがちになったりはするかもしれないとは思いますが、審議会としたら、もうこれはやはりやらねばならないということで、よろしいですかね。
 その2ページの下側の2つ目の黒点で当然ほかのことをやりますっていうの、これはすぐ合意できる話かなと思います。
 それから3番目、先ほど西委員のほうがご確認いただきましたけれども、方法については単純従量制以外の可能性も残しつつ、ベースは前回の答申ということで、再度現状を確認して対応していくっていうことでよろしいでしょうか。
水谷委員
 いいと思います。この部分を削ることはやはりできないだろうと思います。といいますのも、先ほどご指摘いただいたようなプラスチック製容器包装に関してどうするのかとか、そういう議論も残っているわけですから、以前の答申をそのまま使いますという結論はここではやっぱり出せないと思いますので、そういう意味では有料化をできるだけ早く導入するということを宣言するのとあわせて、まだ幾つか詳しく議論していくべきことはあるということは確認しつつ、そこを担保できるような文言としてこの3つ目を残すというのは必要なんじゃないかなというふうに感じます。
福岡会長
 はい。ほか、いかがでしょう。
山本副会長
 平成20年の答申の進み方、先ほど会長も言われましたが、ほったらかしみたいなところがあったので、この平成27年以降の取組について項目がいろいろありますけど、具体的に今後どういうふうに進めているかという部分を示していただきたいですね。取り組むという姿勢はわかりましたので、どのように進んでいるかというような部分をお示しいただいたらありがたいと思います。
環境事業管理課長
 基本的には平成27年を含めて、この審議会で今後取り組むべきものを、こういうことをしたほうがいいというご意見をいただくということですので、これまでの部分、実績についてはこれまでの議論の中でもご紹介してきましたけども、今後の取組ということでこういうことをやっていく必要があるということを私ども審議会からのご意見としていただくような格好になりますので、よろしくお願いいたします。
山本副会長
 はい。そうですね。
福岡会長
 よろしいですか。資料2の2ページの下のところは合意していただいたということで、3ページ、4ページの内容ですね。これは今、市でお考えのことであって、まだ何かこれはあるんじゃないかとか、これはおかしいとかいうようなご意見・ご指摘ありましたら、たくさん出していただきたいと思います。
加納委員
 先ほどの質問とかぶる点があるんですけども、3ページに検討する・強化するいろいろと書いてございますけども、いつまでにするというような、時間を区切ってやっていただきたいなと思います。検討するだけではできるのか、できないのかわからないと思うので、何月までにとかいうことを明確にして欲しいと思います。
福岡会長
 逆に審議会として、これはもうすぐやってほしいとか、何から何までって希望は希望なんですけれども、やはりメリハリも必要ですから。例えば3ページの下から2つ目の丸、減量化推進員制度だけほかに比べて「早急に」という言葉入っていますが。
加納委員
 もちろんどれもやってほしいことには違いはないんですけども、お台所から出る生ごみが確か37%でしたか、そのぐらい家庭ごみの中ででていると思うのですが、生ごみ処理機の具体的な補助を出そうということを書いていますね。それは私としては早くしてほしい。というのが、それをすることによって37%の生ごみが減るということですから、有料化する前にそれは実施してほしいと思います。
環境事業管理課長
 ご意見ありがとうございます。ちなみに広報の6月号で、生活ごみの内訳ということで市民の皆様にお知らせしている中では、手つかずの食品が4.3%、調理くず・食べ残しが33.5%で、あわせて生ごみのようなものが37.8%ということでお知らせさせていただいております。そのようなものについては、もちろんこの啓発を含めて市民の方に食品ロス、生ごみの減量に取り組んでいただく必要があるというように思っていますので、よろしくお願いします。
山本副会長
 ごみ減量化推進員制度の活性化の件なんですけども。
福岡会長
 ごめんなさい、今の生ごみの件は今の答えでよろしかったでしょうか。すみません。
加納委員
 生ごみ処理機の補助金を導入するということですよね、じゃないんですか。
環境事業管理課長
 趣旨としてはそういう生ごみ処理機の補助を実施することが望ましいということで、審議会としてご意見いただくということでここに書かせていただいております。
加納委員
 これから堺市のほうが取り組むということを書いておられるのではないのですか。
環境事業管理課長
 もちろん、そういう意味です。審議会としてこういう補助制度を含めて導入していくべきというご意見、先ほど会長おっしゃられたように、どれをどういうふうにやっていくのかというご意見があればまずこれを出していただく、やったらいいのではないかというのも含めてご意見いただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
福岡会長
 これはもう後回しにしたほうがいいとか、ここに早期にとかいう言葉を入れるとかですね、そういったご意見をいただければと思います。それで、この内容が答申の中に入るということになります。
山本副会長
 今年度からごみ減量化推進員、区ごとで研修していただけるということなりまして、推進員さんの意識の高揚とか、この課題や活性化方策というのは多分その意味だと思うんですが、前回も言わせていただいたんですけど、現場に携わっている方が出席されるのと、代理の方が会議に出られて下へおろす形のほかの区と、会議に出席される方の温度差が大分あるように思いますので、この推進員制度についてはもう少し充実したものにしていただいたら有り難いなと。若い方が住んでいる集合住宅とか、ごみの意識の低いところの地域での活動とかを推進員さんにやっていただけるような制度にしていただいたら、きめ細かいことができると思います。
福岡会長
 ありがとうございます。今のご指摘で、例えばこの表現をもうちょっとごみ減量化推進員制度は実質的に活動が進むような制度に改善していくことが望ましいとかいうようなことで、答申に記載させていただくとかでしょうか。
山本副会長
 もうちょっと具体的にしてほしいですね。

資源循環推進課長
 資源循環推進課、井川でございます。今の副会長のご意見ですけども、今年度は既にご案内させていただいておりますとおり、ごみ減量化推進員さんを対象としました施設見学会であるとか、そのような企画を予定してございます。ごみ減量化推進員さんは全市で約1,500人程度いらっしゃいますので、全員に個別にというとなかなか難しい面がございまして、これまで各校区から3人の幹事さんを募集いただいて会議等を行い、さらにその事案について各校区におろしていただくようなやり方でしたが、今年度は各ブロックごと区ごとではなくて全体の説明会なども予定してございます。できましたら、そういう企画以外に個々の減量化推進員さんとの総合的なそういう意見交換ができるようなチャンネルが持てればいいなとは考えておるんですけど、なかなかやはり大勢いらっしゃいますので難しい面がございます。さらに検討させていただきたいと思います。
山本副会長
 行政が見られて、各区のごみ減量化推進員は統一した組織になっていると思いますか。違うような気がするのですが。
資源循環推進課長
やはり区ごとに校区数が異なりますので、原則各単位町会からお一人ずつご推薦いただいておりまして、やはり人数差がございまして、人数の多い区とそうでない区がありますので、同じような扱い方というのはちょっと困難な面がございます。
山本副会長
 私が言いたいのは、推進員さんの意識ですね。それから現場で携わっている方が会議に出られる、いろんな情報を得る場所に出られるということについては、区ごとにばらつきがあるのではなですか。
福岡会長
 答申として、区ごとにばらつきがないようにとか、1,500人いらっしゃって全員が同じレベルでとか、例えばみんなが一斉にという方向か、ある程度リーダー的な人、違うランクで活動していただくほうがいいとか、そこまで含めて書かせていただくかどうかですね。そうでなかったら、先ほど言った実質的に活動されるように考えてくださいという答申になりますし、具体的に書くのもありだとは思います。
 ちょっとここで、この部分ばかり考えていたら時間が足りなくなりますので、頭の半分で考えつつ、ほかのところも見ていただいて、もしいいアイデアが浮かびましたらまた言っていただくということでお願いします。ほかの部分いかがでしょうか。
西委員
 その他検討実施する取組の中に雑がみ回収の導入検討というのが入っているのですが、京都ではもう平成26年から始まっていて、数字が正確ではありませんが、雑がみは家庭系ごみの1割から2割ぐらいを占めると思うんですよね。そういう意味では、この部分、集中的に取り組む項目に挙げてもらったほうがいいのではないかなと思いますが、いかがですか。
福岡会長
いかがでしょう、委員の皆さん。雑がみ回収、これは集団回収で雑がみを積極的に集めてくださいということを行政のほうがPRしたり、報償金を考えたりということでしょうか。
加納委員
すみません、雑がみの定義を教えていただけますか。
福岡会長
 これは例えば包装紙だとか、お菓子の紙箱とか、要するに新聞・雑誌・段ボール以外の紙類ですね。
加納委員
 チラシもですか。
福岡会長
 チラシは新聞と一緒に集められる場合と別になる場合があると思いますけれども、別になる場合はチラシも雑がみです。
加納委員
 私の場合、集団回収にティッシュペーパーの箱とかはナイロンをとって畳んで出しているんですけども、それはだめということになるんですか。
福岡会長
 いや、だめじゃないですけど、そういうのが雑がみです。だから、それの回収をもっとやりましょうというのがここの文章ですね。
加納委員 
 入れて大丈夫なんですよね。
福岡会長
 はい。
資源循環推進課長
 すみません、補足させていただきます。現在、集団回収の報償金制度につきましては、古紙類は新聞・雑誌等、あと古布ですね、あと紙パックも含まれております。そういうようなもの原則対象としておりまして、それら回収された物品に対して1キログラム当たり4円の報償金を交付させていただいているという制度でございます。今おっしゃっておられます雑がみについては、今のところ厳密に申しますと対象にはまだなっておりません。ただ、今後雑がみというのは検討対象項目であるというそういう認識は十分持っておりまして、あと実際の集団回収の現場では、既に雑がみとして積極的に回収していただいているということも実際にはございます。それが現在の状況であると考えております。
 以上です。
福岡会長
 リサイクルはできるけど、お金が出る対象ではないということですね。
加納委員
 ミスコピーも含めて集団回収で集めてもらっていて、包装紙も全て畳んで持って帰ってもらっているんですけども、それは収集されてから抜いて作業されているんでしょうか。
資源循環推進課長
 集団回収で回収された紙類の中に雑がみが混じっていた場合それは排除されているのかということですが、これは個別のリサイクル業者さんの扱いにもよると思います。実際には少量であればそのままリサイクルされているケースが多いようにも聞いております。これについてはもう個々のお話であるというふうに考えております。
福岡会長
 その辺はまた後ほど詳しくお話しさせてください。情報提供させていただけると思います。時間が大分たってしまっているんですけれども、ほかに3ページ、4ページに関してのご指摘事項がありましたらお願いします。
水谷委員
 先ほどの西委員のご指摘は雑がみが後ろのほうというか、優先順位が低いような形になっているけどそれでいいのかというご指摘だと思います。この資料の作り方を見ると、家庭系古紙類に関してもまだ十分にできていないという中で、雑がみまでというのがしんどいかなということで後ろへ回されたのかなという気はするんですけれども、そこも含めて、家庭系古紙類という中に、さらに雑がみに対する対策ということも視野に入れて考えていくべきだというような文言を入れてしまうということでもいいのかなというふうには感じます。
福岡会長
 ありがとうございます。「有料化の導入と併せて」の方に回してくるということですね。そうすると、例えば有料化したときのそのお金がこちらの補助金になるとか、そういううまい連携の運用ができるかもしれませんね。
 残りの時間がなくなってしまって、申し訳ないです。先に進ませていただきまして、5ページ、6ページ、このごみ処理体制についてということで、今の減量化・リサイクルではなく、資料3の18ページの辺に入ってくることかと思いますけれども、この点に関して、新工場の整備、それから整備はするけれども施設規模はなるべく小さくというような意味合いのことを5ページの下にまとめていただいていまして、それと6ページに施設配置の話を書いていただいています。この点につきましてご意見とか、ご指摘事項ありますでしょうか。
 よろしいでしょうか。このあたりはもう前から確認をしていたことですね。有料化のように前回、今回で出てきた話ではないと思いますので、この内容については審議会としても意見が一致しているということで、よろしいでしょうか。
水谷委員
5ページのほうの一番頭の焼却すべきごみ量の観点のみではなくというのが少しわかりにくいなと思っておりまして、災害廃棄物に関しても焼却すべきごみというか、災害ごみが出てきたときにはそれは焼却すべきだから、そういうものにも対応できるようにというようなことなので、少し焼却すべきごみ量という部分は、平常時のごみ量でありますとか、あるいは広域化に対応するということであれば市民からのごみとかですね、少し文言をわかりやすくしていただいたほうがいいのではないかなと感じます。
福岡会長 
 ありがとうございました。キーワードを言っていただきましたね、平常時とか、市民から排出されるごみとかですね。そういうことで、表現を変えたいと思います。
 ほか、よろしいでしょうか。先ほどペンディングしてしまいましたごみ減量化推進員に関しては、いかがでしょうか。
山本副会長
そうですね。私にはまだごみ減量化推進員制度の全体が見えないんです。どういう会議がされて、組織として同じなのか。ここに力入れて、早急に課題・活性化という言葉もございますので、そういう区ごとの研修も含めて意識を高めるための会議をしてほしいなと思っております。
福岡会長
 はい、そのあたりを酌んでいただきまして、よろしくお願いいたします。ほかにもあるかもしれませんけれども、3番目の議題が残っておりますので進みたいと思います。『「第三次堺市一般廃棄物処理基本計画」について(答申素案)』ということで、資料3の説明を事務局からお願いします。
事務局
 それでは『「第三次堺市一般廃棄物処理基本計画」について(答申素案)』についてご説明いたします。資料3をご覧ください。
 本資料につきましては、これまでの審議会でご説明いたしました内容やこれまでの審議会でいただきましたご意見を踏まえて修正した今後の方向性について取りまとめたものでございます。最終的には本日の審議結果を踏まえ、内容について修正・追記させていただき、次回審議会で答申案という形でご提示したいと考えております。お時間の関係もございますので、ポイントを絞ってご説明させていただきたいと思います。
 表紙をめくってください。「はじめに」といたしまして、今回の諮問の背景及び本答申に至った経緯等について記載しております。
 次のページをお願いいたします。目次を挿入しております。本答申の構成ですが、先ほどの「はじめに」から始まり、前半の1ページから13ページで「現状と課題」の整理を行い、後半の14ページから27ページで「次期計画の方向性」についてまとめ、最後の「おわりに」で結んでおります。
 次のページ、1ページ目をお願いいたします。「1現状と課題」といたしまして、「ごみの排出量等の現状と計画目標の達成状況」でございます。表1にお示ししておりますとおり、ごみ総排出量及び1日あたり事業系ごみ排出量は現行計画の目標値を達成しておりますが、1人1日あたり家庭系ごみ排出量、清掃工場搬入量、リサイクル率、最終処分量は未達成となっており、基準年度である平成16年度と比べごみ総排出量が約20%削減、清掃工場搬入量が約21%削減、リサイクル率が約5ポイント向上するなど、ごみの減量化・再資源化は確実に進んでおりますが、目標に対する達成状況は十分とは言えない状況となっております。
 次の1ページから4ページまではそれぞれの指標について推移や増減の要因、達成見込みについて記載しております。
 続きまして、5ページ目お願いいたします。「2.ごみ処理事業の現状と取組状況」でございます。現行計画期間には表2にございますとおり、新たに様々な取組を進めてまいりました。しかし、現行計画に位置づけられた施策のうち古紙類について全市域で分別排出を可能とするための回収システムの導入、少量排出事業者に対応する制度の整備については現時点で実施に至っておりません。また、家庭ごみ有料化については社会情勢等を 注視しつつ、慎重に検討を進めているところでございます。
 次の6ページから13ページまでは、「減量化・リサイクル」、「収集運搬」、「中間処理」、「最終処分」、「ごみ処理事業経費」の順に現状と取組状況についてまとめております。
 続きまして、14ページ目をお願いいたします。「次期計画の方向性」でございます。これまでの審議会でいただいたご意見をもとに次期計画の基本理念は、『ともに取り組み、実現する環境負荷の少ない「循環型のまち・堺」』とし、3つの基本方針といたしまして1つ目、「4Rのさらなる推進」、2つ目、「ごみにかかわる多様な主体の連携・協働」、3つ目、「環境に配慮した安全・安心で安定的な処理体制の構築」としております。
 16ページ目をお願いいたします。また今後、基本理念・基本方針に従い施策を立案するに当たりまして、基本視点として「費用対効果と市民サービスの向上」を設定しております。
 続きまして、17ページ目をお願いいたします。「2.次期計画における施策展開の方向性」でございます。1つ目、「減量化・リサイクル」につきましては、これまでの審議会資料をもとに本日の審議内容を踏まえて作成し、次回の審議会でお示しいたします。
 次に「収集運搬」でございますが、前回の審議会と同様の内容でございますので詳しくは省略させていただきますが、1つ目、「適正排出の確保について」といたしまして、ごみ排出方法の周知や指導の徹底、地域特性に応じた排出方式の設定、高齢者等の社会的弱者への対応、2つ目といたしまして「収集運搬制度の適正化について」、家庭系ごみの既存分別収集の整理、事業系ごみの収集運搬制度の整理、収集運搬経費の縮減、清掃工場への自己搬入制度の適正化について記載しております。
 続きまして「中間処理」についてですが、これまでの審議会資料をもとに本日の審議内容を踏まえて修正し、次回の審議会でお示しいたします。
 次、20ページ目をお願いいたします。「最終処分」でございますが、こちらも前回の審議会と同様の内容でございますので省略させていただきますが、1つ目として「南部処理場の適正な維持管理及び利活用方策の検討」、2つ目、「ごみ減量化・再資源化の推進による最終処分量の削減」、3つ目、「安定的・継続的な最終処分体制の検討」、4つ目、「最終処分量のさらなる削減に向けた調査・研究の推進」について記載させていただいております。
 続きまして、21ページ目をお願いいたします。「3.次期計画における目標設定等の方向性」でございます。1番「目標年度・計画期間」といたしまして、少し下の四角で囲んだ部分1つ目の丸、基準年度を平成26年度、目標年度を平成37年度とし、平成28年度から平成37年度までの10年間を計画期間とする、2つ目の丸、平成32年度を中間目標年度に設定し、ごみ減量化等の進捗や計画に掲げる各施策の進捗、事業内容等について評価を行うとともに基本計画について必要な改定を行うこと、3つ目の丸、その他計画策定の前提となっている諸条件に大きな変動があった場合についても、必要に応じて見直しを行うこととしております。
 次に2番目としまして、「目標設定項目及び目標値」でございます。次のページの四角で囲んだ部分をお願いします。目標設定項目といたしまして1つ目の丸、目標設定項目については現行計画のごみ排出量、リサイクル率のようなごみの減量化・リサイクルの進捗を把握できる指標を適切に選定することに加え、現行計画で進捗管理の指標としている清掃工場搬入量及び最終処分量についても、中長期的な中間処理・最終処分体制を検討する上で重要な指標であることから明確に目標値として位置づけること。2つ目の丸、CO2排出量については約半数の政令市において目標設定されていることも踏まえ、低炭素社会の実現への貢献の観点から参考項目として設定すること。次に目標値といたしまして、1つ目の丸、目標値については関連する他の計画の目標値等と整合をはかるとともに、将来における人口の推移や各種施策効果を勘案して将来推計を行い、少なくとも現行計画における目標値を下回ることのないよう設定すること。2つ目の丸、リサイクル率の目標値については、事業系の自主的な資源化量を含む場合と含めない場合の2通りの目標値を設定することとしております。
 次ページの23ページから27ページには、「将来推計の試算結果」など参考として添付しています。
 続きまして、28ページ目お願いいたします。「おわりに」としまして、審議会のコメントと言う形でまとめております。読ませていただきますと、本審議会では、堺市のごみ処理行政の基本的な方向性を示す「第二二次堺市一般廃棄物処理基本計画」が10年間の計画期間を終了するに当たり、ごみや資源を取り巻く状況や堺市のごみ処理行政の現状や課題を踏まえ、長期的な視点から堺市の今後のごみ処理行政のあり方を総合的に検討し、本答申を取りまとめた。
 堺市においては、本審議会が議論を重ねてきた提言を真摯に受けとめ、可能なものから着実に実行に移していくことが重要である。また、施策の実行に当たっては、本審議会における委員一人一人の貴重な意見を思い起こすとともに、市民・事業者などごみにかかわる多様な主体に対して十分に説明責任を果たし、理解を得て、連携・協働して実行していくことが必要不可欠である。
 なお、審議の中でプラスチック製容器包装の分別について、収集運搬費用、市民の分別意識などの点で賛否さまざまな意見があった。堺市においては、今後国における容器包装リサイクル制度の見直し等の動向も注視しつつ、分別収集品目の見直し等を行う際には、本審議会において深く議論を深めることが必要であることを付記しておく。
 最後に、本答申が「循環型のまち・堺」の実現に寄与することを期待するとしております。
 最後に参考資料としまして、29ページに委員名簿、30ページに第8期の開催状況、31、32ページに諮問文を添付しております。
 ご説明は以上でございます。

福岡会長
 ありがとうございました。
 これは今、素案ということで作っていただいていますけれども、最終的には今までの議論でもう少し修正をしていただいて、次回もう一回確認するということで答申を作り上げると、審議会からの意見として市長に返すということになります。
 この最後の「おわりに」の文章に、今日の最初のプラスチック製容器包装の分別の話とかも賛否様々な意見とかいうのも含めて書いてくださっていますので、これはいいなと思っているんですけれども。
 時間がなくて恐縮ですが、大きい点で何かありましたらお願いします。
大町委員
 いろいろと聞かせていただきまして、とても重要なことで大事なことがいっぱいあって、これだけのことを出していただくのは、ほんとに有り難く、良いと思うのですが、ただ家庭ごみ有料化という一言で終わらないでほしいです。ごみを出す市民の心にどう訴えるかということが一番大事やと思うので、その人たちの心を動かさない限り、ごみの減量化というのは難しいかと思いますので、難しいことばかりではなくて、ごみを出す人の心を打つようなこともひとつ重要ではないかと思いますので、最後にお願いいたします。
福岡会長
 ありがとうございます。
 ほか、まだご発言いただいてない方々もこの内容でなくても結構ですので、何かありましたらお願いします。
 細かいところを言うと、この表現はちょっと、というようなところがあるかもしれませんし、もしそういう部分がありましたら個別に事務局のほうに言っていただいて、次回の答申案に反映していただきたいと思います。例えば22ページの二重枠の2つ目の丸、CO2排出量について、他市で目標設定されていると、その次の参考目標として設定するとありますが、その参考目標というのがいかなるものかというのが漠然としていますよね。これは目標設定でもいいのではないかと思うんですけれども。
 そのあたり、全部ここで今日合意を図るというのは難しいかもしれませんし、これは目標の使い方にもよると思いますので、余りギリギリと詰めていくことでないかもしれませんけど、曖昧なことですね。いろんな取り方ができる言葉っていうのは余り使わないほうがいいのではないかと思います。参考目標というのは一体いかなるものなのかっていうのがわからない。そういうようなレベルではほかにもいろいろあるかもしれませんけども。
辻林委員  
 資料2なんですけども、有料化なんですけども、有料化した場合、その収入というのは何に使うんですか。環境のために使われるものなんでしょうか。
環境事業管理課長
 他市で有料化されているところを、もちろん参考にする必要もあります。堺市においても、そのような市民の減量化・資源化に対する取組に充てるような経費として使用することが適切ではないかということで、前の答申の中でもそういう趣旨を書いていただいていますので、基本的にはそのような考え方と思っています。以上、お願いします。
福岡会長
 有料化によって得た費用は、ごみ減量のために使っていくことが望ましいみたいなことですね。
 ほか、いかがですか。
 以前から出していただいている資料の内容を集めて答申素案になっているということなので、大体合意していることがまとめられている。あとはその強弱ですね、重みがどうかっていうことになるかと思います。
 もう一つ私から、28ページの「おわりに」の文章の5ページの一番後ろ側ですけれども、可能なものから着実に実行に移すと書いていますけど、そうではなくて、審議会としたら、できることからやればいいのではなくて、優先度が高いものからやっていただかないと困ると思いますので、市役所としてこれは簡単だからできるとかではなくて、やるべきものやってくださいと、可能なじゃなくて優先度が高いことからっていうような表現のほうがいいかなと思います。
 そうしましたら時間が残り少ないですので、この答申素案につきましては今の時点ではこのような内容で皆さん確認したと、ある程度合意はできたけれどもまだちょっとずつご意見がある、合意はまた次回させていただくということでよろしいですか。
松谷委員
 私ども堺リサイクル事業組合と申しまして、リサイクルに携わっているものなのですが、正直リサイクルというのは、社会情勢にものすごく左右されるわけなんですね。物自体の付加価値が高まるとリサイクル率が高まって、ごみが減量される。先ほどの古紙や鉄なんかもそうなんですが、メーカーが腹いっぱいになると値段を下げる、そうすると回収率が低くなる、こういった現象が波として出てくるわけですね。これによってごみの変動というのが多々あるわけなんですよ。ほんとに根本的な減量施策というのがどこにあるのかなと、私も40年やっているんですけどなかなかそれが見出せないのが現状なんですよ。それも踏まえて、いろいろとこれから勉強していきたいなと思っています。
福岡会長
 ありがとうございます。
 そういう生活の方法とかもどんどん時代時代で変わっていくということで、それに後追いのような感じでごみが出てくるということですね。難しい問題かもしれません。ありがとうございます。
 そうしましたら、あともう一つ「その他」というのが残っておりますが、事務局から何かありますか。
事務局
 そうしましたら、先ほど資料1のところでプラスチック製容器包装のCO2排出量の環境省の調査の関係でご質問・ご指摘をいただきましたが、今資料をご準備をいたしましたので、もしよろしければお配りさせていただいて簡単にご説明だけさせていただければと思いますけども、いかがでしょうか。
福岡会長
 お願いします。
事務局
 大変文字が小さくなっておりまして申し訳ございません。文字がずらずらと書いてある方をまずご覧いただければと思うんですが、こちらは環境省から平成21年9月15日に報道発表されている資料でございまして、上のほうにタイトルがありますけども、「プラスチック製容器包装の再商品化に伴う環境負荷の削減効果について(お知らせ)」ということで、その下に線で囲まれているような部分があるかと思いますが、その2段落目、環境省ではというところからですけども、先ほどもご指摘ありましたとおり、この資料に関しましては、環境省のほうでプラスチック製容器包装の再商品化に伴う環境負荷削減効果のライフサイクルアセスメント(LCA分析)を行った結果について発表されているものでございます。
 その次の段落の、その結果というところですけども、先ほどご説明した内容と同じなんですが、現行の容器包装リサイクル制度の効果については、昨年の分析でも検討した分別せずに現行技術で焼却した場合との比較のみならず、全量高効率のごみ発電施設で焼却発電を行う場合と比べてもなお、容器包装リサイクルを行ったほうがCO2排出量が少ないこと等が明らかとなりましたということが環境省のほうから発表されております。
 具体的な数字的な話につきましては裏面にグラフをお入れしておりますけども、上のほうがトータルのCO2排出量で、下のグラフがごみ1トン当たりのCO2排出量のグラフで、基本的には同じものだと考えていただいて構いません。一番左の縦棒が分別をせずにただ単純に焼却した場合のCO2排出量、1つ右の(2)というのが分別をせずに高効率の発電を行った場合はこれぐらい減りますと、その右側(3)というのがこちら少しややこしいんですが、既に分別しているところに関してはそのまま分別していただきましょうと、分別していないところに関しては全量高効率の発電してもらいましょうというようなパターンで計算すると、さらにちょっとだけ減りますと、一番右側の(4)日本で発生している容器包装プラスチックの全てを分別収集してリサイクルをした場合どうなるかっていうのが(4)で、このときが一番CO2の削減効果高いというように、こういったデータが示されているということでございます。
 以上でございます。
福岡会長
 よろしいでしょうか。
 そうしましたら一番最初の疑問もこれで解決しました。あといくつか言い漏らしたこととか、もしありましたら事務局までお願いします。ほか、委員の皆さんから特に何かありますでしょうか。よろしいですか。
 そうしましたら、本日の議事は以上で終了させていただきます。ご協力ありがとうございました。
 事務局、あとよろしくお願いします。
司会
 本日は福岡会長を初め、委員の皆様方には大変お忙しい中ご審議を賜りまして、誠にありがとうございました。
 今後の予定でございますが、既にご案内を差し上げておりますとおり、8月11日、火曜日の午前10時から、第7回の減量審議会の開催を予定しております。議題としましては、答申(案)の審議を予定しております。会場は市役所の本館地下1階の大会議室を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
 会議終了に当たりまして、傍聴者の方はご退席をいただきますようにお願いいたします。
 それでは以上をもちまして、第6回堺市廃棄物減量等推進審議会を終了させていただきます。
 本日は、どうもありがとうございました。

閉会 午後3時58分

PDF形式のファイルを開くには、Adobe Acrobat Reader DC(旧Adobe Reader)が必要です。
お持ちでない方は、Adobe社から無償でダウンロードできます。
Get Adobe Acrobat Reader DCAdobe Acrobat Reader DCのダウンロードへ

このページの作成担当

環境局 環境事業部 環境事業管理課

電話番号:072-228-7478

ファクス:072-229-4454

〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館4階

このページの作成担当にメールを送る
本文ここまで