セッツ株式会社 | 企業の取組事例集
更新日:2026年2月3日
「いつかは働きたい」と考えていても、子育てなど家庭と仕事の両立が難しいと感じている女性は少なくありません。
堺市では、女性をはじめ、すべての人が自分らしく働き続けられる社会の実現をめざしています。働きたいという希望を持ちながら求職活動に至っていない女性、いわゆる「潜在求職者」の就労に向けた支援を実施し、堺市における女性の就業率の向上をめざし、女性活躍推進と中小企業の人材確保に取り組んでいます。
女性が活躍できる社会にするうえでは、企業の「女性の雇用促進の取組」も欠かせません。実際に、多くの企業が女性が働きやすく活躍できる職場環境整備をめざし、さまざまな取組をおこなっています。
今回は、西区に本社があるセッツ株式会社・執行役員 経営企画室長 梅澤 寛さん、管理部兼経営企画室 笠井 順子さん、 久田 愛さん、サプライチェーン統括部 受注グループ 千種 厚子さんにお話を伺いました。
同社は、130年以上の歴史を持ち、衛生管理事業を中心に活躍している会社です。製油会社として創業した同社の特徴は、ケミカルな目線ではなく、食の安心・安全に重きを置いて商品を製造していることです。現在は、「キレイと安心の、その先へ。」を掲げ、冬にピークを迎え、食の環境を脅かすウイルス対策のアルコール製剤等除菌剤や厨房用洗剤など、私たちの生活を守るさまざまな商品を製造しています。
衛生管理商品を通じて、私たちの生活に安心を与えてくれる同社では、働く人にとっても安心な環境整備に取り組んでいます。その中で、女性の雇用促進のためにはどのような取組をおこなっているのでしょうか。さらに、どのような想いで取り組んでいるのか、今後どのような企業にしていきたいかなども伺いました。
「子育てや家事との両立をしながらも働きやすい企業があるのか知りたい」という方、「女性雇用促進のために取り組むべきことがわからない」という企業担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください!
セッツ株式会社
左から、久田さん(管理部兼経営企画室)、梅澤さん(執行役員 経営企画室長)、笠井さん(管理部兼経営企画室)
| 所在地 | 堺市西区築港新町1-5-10 |
|---|---|
| 事業内容 | 洗浄・除菌を通じて安全で快適な環境を提供する衛生ソリューション企業 |
| ホームページ |
女性の雇用促進のために取り組んでいること
― 久田さん
「女性がやりがいを持って働ける環境整備」を常にテーマに掲げています。弊社は工場を中心とした事業ですから、休日出勤や時間外勤務が少ないとは言えません。しかし、その中でも、各部署で働き方についての意識を高め、仕事の効率化や勤務時間の短縮に向けた改善を含め、より働きやすい環境となるよう現場の声を活かした取組を少しずつ進めています。
弊社は、育児休業制度や短時間勤務など働き方に関する制度が充実しています。「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定を受ける「くるみんマーク」を取得できていることは、日々の取組が働きやすさにつながっている証だと感じますね。
― 笠井さん
くるみん認定に加え、「健康経営優良法人(中小規模法人)※1」にも認定されています。女性特有の健康を守るため、年2回の健康診断では、乳がん検診・子宮がん検診を受けられたり、50歳以上を対象に骨粗しょう症の検診も実施しています。健康保険組合と協力しながら、いかに健康な体を保てるか、を重視して取組を進めています。
― 梅澤さん
年2回健康診断を実施すると費用はかかりますが、やっぱり従業員の健康が1番じゃないですか。女性はもちろん、全従業員の健康を守ることが私たちの使命だと思っています。
― 笠井さん
健康に関する取組として、年1回の健康セミナーを開催しています。女性特有の健康課題、例えばPMS※2や妊活、妊娠、出産、更年期などについて、男性も含めた全従業員が受講しています。
― 久田さん
事業柄、従業員は男性が多く、管理職も男性が多い状況です。管理職は部署やチームの業務を引っ張っていくことはもちろん、従業員の健康や働き方をサポートするポジションですよね。しかし、女性特有の悩みや健康課題について、わかっているようでわかっていない方が多いんです。そのため、健康セミナーを受講して理解してくれる管理職を増やし、組織として変化していきたいと考えています。
― 梅澤さん
セミナーの内容は回を重ねるごとに工夫しました。体調が悪いときはどのように対応すればいいのかなど具体例を交えながら説明したところ、満足度が上がったんですよ。セミナー後のアンケートでは、意外と男性からの声が多くて。
― 笠井さん
また、セミナーで生理休暇について取り上げてみたところ、男性従業員の理解が深まったためか、低調だった生理休暇の申請が増えました。これまでは生理休暇を取りたいと言いづらい方が多かったのですが、生理休暇の申請が着実に増えているのは嬉しいことです。
※1 社員の健康を守る取組を積極的に行う企業を評価する仕組み。
※2 月経前症候群の略で、月経前に起こる心身の不調や情緒変化を指す。
女性が働きやすい環境整備がグンと進んだのは、マミクリさかいから入社した千種さんがきっかけ
― 梅澤さん
女性の働きやすさを高める取組はおこなってはいましたが、環境整備がグンと進んだのは、千種さんが入社してくれたからですね。千種さんは、堺市と株式会社マミー・クリスタルの協働プロジェクト「マミクリさかい」が実施する、いつかは働きたいママと企業の「おしゃべり交流会」をきっかけに弊社に入社してくれました。千種さんと話す中で、どのような働き方であればやりがいを持って働けるのか、と何度も考えましたね。
― 千種さん
弊社に入社する前の就職活動では、こどもが小さいという理由だけですぐ休むんじゃないか、すぐ早退するんじゃないか、と懸念されて不採用になることもありました。社会に自分の居場所が無いように感じて、とてもショックで。そんな中、受け入れてくれたのがマミクリさかいで出会った「セッツ」でした。こどもが熱を出した場合でも早退やお休みが柔軟に取れるように考慮する、との声がとても印象に残っています。
― 梅澤さん
入社されてしばらく経ちましたが、働きやすさはどうでしょうか。
― 千種さん
私が所属するメンバーにも、小さなこどもがいる中で働いていることを理解してもらい、柔軟に対応してもらっていることに、とても感謝しています。私のこどもはあまり熱を出さないのですが、一般的にこどもは熱を出しやすいので、同じように共働きでこどもを持つ皆さんは大変なんだろうなと感じることがあります。今後、我が子たちが時間差で体調を崩したり、入院することになったらと考えると、お休みは足りるかなとちょっと不安になることがあります。
― 梅澤さん
こういう生の声を聞けることは非常にありがたいです。千種さんが抱える不安点をクリアできるように、できる限り改善していきたいと思います。お子さんが小さい間は、お子さん中心になるのが当たり前じゃないですか。大変な思いもされているかと思いますが、さらに働きやすい環境にできるように取組を進めていきたいですね。
右、千種さん(サプライチェーン統括部 受注グループ)
― 笠井さん
本当に梅澤さんって諦めないんですよ。あらゆるアイデアを出して、さまざまな部署に根回しをして、厳しい状況でも取り組み続けてくれます。持ち上げているわけではないんですけど(笑)、女性が活躍できる環境が整ってきたのは梅澤さんのおかげだと思いますね。今後も、女性の働きやすい環境整備がどんどん進んでいくはずです。
いつかは働きたいママの就活部「マミクリさかい」に参加した感想
― 梅澤さん
令和4年度に「マミクリさかい」に参加させていただきました。具体的には、千種さんと出会った「おしゃべり交流会」と、いつかは働きたいママに実際に弊社に来ていただき、仕事風景を見てもらう「企業見学ツアー」の2つです。
おしゃべり交流会で気づいたのは、社会に出て仕事がしたい、働くきっかけを求めている子育てママが多いということです。参加者の中には研究職など特殊な職種に就いていた方もいて。私たちはそのような方が活躍するにはどのような場所を提供すればいいのか、と考える機会になりました。
また、弊社が考える条件と、子育てママが考える条件が異なることもあるので、それにどう寄り添って改善すればいいのか、とも考えました。小1の壁※3や小4の壁※4にも対応できるような環境は、どういうものなんだろう…と。私が想像していた以上に本当にたくさんの方が仕事を探していて、でも簡単には見つかるものじゃなくて…、それが結構衝撃的でした。
― 笠井さん
企業見学ツアーでも、子育てママが就労に感じるハードルの高さを実感しました。数時間働きたい、週数回働きたいなど子育てママが求める条件の受け入れ先が少なすぎるんですよね。また、弊社は駅から4キロある場所に本社がありますから、通勤バスはあるとはいえ、こどもが急に熱出したらどうするんだとか、心配なことはたくさんあって、セッツで働きたい!とすぐにご判断いただくのは難しいんだろうなと思いました。
― 久田さん
工場が欠かせない事業なので移転は難しいですが、セッツで働きたいと思ってくれる方のご要望にできる限り答えていきたいですよね。
※3 こどもが小学校に入学すると、保育園に通っていた頃よりも放課後の預け先や長期休暇中の対応が難しくなり、仕事との両立に悩む状況。
※4 小学4年生頃になると、学童の利用条件が厳しくなったり、こどもが学童に行きたがらなくなる場合がある等、保護者の働き方に影響が出ること。
健康や働き方に関する従業員の意識が変わってきた今、実現したいこと
― 梅澤さん
現在までさまざまな取組をする中で、健康や働き方に関する従業員の意識が変わってきたように感じます。
― 久田さん
健康に関することを話題にする方が増えましたよね。歯周病チェックのアンケートを実施した際も、5割の回答が得られたんですよ。1割2割ほどの回答があればいいだろうと考えていたので、驚きの回答数でした。これも、健康意識が高まっている表れだと思います。
― 梅澤さん
性別問わず、育児休業制度を取得していることも、働き方に関する意識の変化ではないでしょうか。女性はもともと取得率100%だったんですが、男性の利用も100%となり、取得期間も長くなってきていますし、私たちが考える健康や働き方に関する意識が浸透してきているのだと感じます。
今後は、厳しいところは厳しく、改善できることは改善する、というメリハリをもって取組を進めていきたいと考えています。弊社は洗浄・除菌用品など身の回りをキレイにする商品を製造している会社。それと同じように、社内の環境をキレイにしつつ、維持できるような会社をめざしていきたいです。
こどもがいるから働いていないという方も、社会のどこかに自分の居場所が必要だと思います。居場所の一つが会社であり、その会社がセッツだったら嬉しいです。そんな会社をめざして、これからも「女性がやりがいを持って働ける環境整備」に取り組んでいきます。
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