大和川サイクルモニュメント「廻」
更新日:2024年9月12日
堺における自転車の歴史文化 ~堺と自転車のつながり~
堺の金属加工の歴史は、1,600年前の古墳づくりが起源とされ、巨大古墳の築造には、膨大な労働力と鍬などの道具が必要でした。鍬の製造には、鉄の加工技術が必要だったため、多くの職人が集まった結果、堺に鉄文化が根付いたといわれています。その、金属加工技術は、戦国・江戸時代に鉄砲・刃物鍛冶の技術として生かされ、堺のものづくりを支えました。明治時代、堺に外国製の自転車を時間貸するお店が開業し、多くの若者が利用しました。しかし、当時自転車にうまく乗れる人はまだ少なく、転倒して倒れてしまうことがよくありました。その際、金属加工の技術を持つ鉄砲鍛冶職人が、自転車部品を制作し、これが、自転車産業の発展につながったと言われています。
堺市が有する自転車の歴史・文化を踏まえつつ市民が自転車に愛着を持ち、堺市を訪れる人にも自転車を活用した都市魅力を感じられる「サイクルシティ堺」の実現をめざし、今後も取り組みます。
堺市と大阪芸術大学が連携し、 大和川サイクルモニュメント「廻」が誕生
「廻」(かい)
大和川サイクルモニュメント「廻」が誕生
「サイクルシティ堺」の新たな都市魅力を創出するため、「自転車」×「アート」をテーマに、堺市と大阪芸術大学が連携し、令和5年4月30日に大和川サイクルモニュメント「廻」が誕生しました。ご自身の自転車と大和川サイクルモニュメント「廻」を一緒に写真撮影して、SNSに#サイクルアート#堺市#大和川#浅香山緑道 などで投稿してみませんか。
マイ自転車と一緒にカメラに収めませんか?
設置場所 浅香山緑道(堺市堺区香ヶ丘町5丁1)
モニュメントに込められた思い
モニュメントに込められた思いを大阪芸術大学の学生にお聞きしました。
作品の制作にあたり、「人」と「時間」という2つのテーマから堺と自転車を考えました。
自転車は約200年前にドライジーネという地面を足で蹴って進むものが開発され、そこからさまざまな形、乗り方、用途に分岐し、現在の馴染みの自転車の形に発展してきました。
堺市の自転車文化の歴史は長く、きっかけは古墳時代まで遡ります。シマノ自転車博物館を見学した際に、「堺市の自転車の歴史は自転車を作る歴史である。」ということを学び、ここまで天文学的な数の試行錯誤やたくさんの人の関わりの上に今日の自転車文化が成り立っているのだという驚きと発見がありました。
これを形で表現するとなるとなかなか難しく、歴史や堺のオリジナリティ、周辺への派生など色々な形への試行錯誤を重ね、原点回帰して誰もが自転車をわかるような自転車のアイコンとすることとしました。
遠くから見たら白い自転車のアイコンですが、近寄ってみると小さな人型のパーツが組み合わさってできていることがわかります。この人型のパーツは自転車にまつわる動作から抽出された24種類からなり、この24という数字は時間を意味しています。
また、自転車のタイヤが回転する方向を地球の自転の方向と対応させることにより、人型が意味する時間に動きをもたらしています。
海側の面に貼られたヒトガタはこれまでの自転車の作る歴史に関する動作、山側の面はこれからの自転車に乗って楽しむシーンを表しており、堺の自転車文化のこれまでとこれからを繋ぎ、新たな歴史への転換点の標識となるように制作しました。
タイトルは「廻(かい)」といいます。
回るという意味のほかに方向を変えるという意味があります。今、堺市ではサイクルシティ堺を推進するため、(仮称)大和川サイクリングロードの整備や市内で自転車に関連するさまざまな取り組みが行われています。
この「自転車に乗って楽しむ」という新たな歴史を作品と共に漕ぎ出してほしいと願っています。
最後にはなりましたが、作品の制作にご尽力くださった皆様に厚く御礼申し上げます。
完成披露式典について ※中止となりました。
日時 令和5年4月30日(日曜)12時30分~13時
場所 浅香山緑道(堺市堺区香ヶ丘町5丁1)
出席 堺市、大阪芸術大学
※完成披露式典は、当日午前6時30分時点に大雨・強風注意報が発令されていたことにより中止となりました。
完成までの道のり
完成に向けた仕上げ作業
作業風景(1)
作業風景(2)
ヒトガタの意味
自転車を構成する「ヒトガタ」は、両面で自転車の「過去」と「今」を表現しています。ぜひ、近くに寄ってご覧ください。(銘板を設置している側が過去、反対側が今)
【過去】
自転車の起源とされるドライジーネや前車輪が大きいオーディナリーに乗車しているヒトや、鉄の加工技術が栄えた堺市で鉄砲を構えているヒトをかたどっています。
【今】
自転車のロードレースやBMX等の競技中の風景や、現代のスポーツバイクに乗車するヒトをかたどっています。
モニュメントの構成パーツ
さまざまな「ヒト」がつながり自転車を構成
設置予定場所を見学
設置予定場所の確認(1)
設置予定場所の確認(2)
学生によるパースの移り変わり
初期
最終
シマノ自転車博物館で自転車の歴史について学ぶ
自転車のはじまりについて見学
自転車の楽しみ方を見学
サイクルアートのはじまり
ワークショップの様子
このページの作成担当
建設局 サイクルシティ推進部 自転車企画推進課
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