O157などの腸管出血性大腸菌感染症について
更新日:2019年9月13日
腸管出血性大腸菌感染症について
大腸菌は人の腸にも存在し、そのほとんどは無害ですが、なかには下痢等を起こすものもあります。これを病原性大腸菌といいます。その中には毒素(ベロ毒素)を出し、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)とよばれる病気を起こす、腸管出血性大腸菌感染症とよばれているものがあります。腸管出血性大腸菌感染症には血清型によりO157、O26、O111等のタイプがあります。
感染経路
感染経路は、腸管出血性大腸菌感染症に汚染された飲食物を摂取する、感染者の糞便で汚染されたものを口にすること等から感染します。話をする、咳、くしゃみ、汗などでは感染しません。潜伏期間は2日から14日(主に3日から5日)程度です。
症状
全く症状がないものから、軽い腹痛や下痢で終わるもの、頻回の水様便、激しい下痢、血便、発熱、嘔気、嘔吐がみられる場合など様々です。また重篤な合併症としては、HUS(溶血性尿毒症症候群)があります。HUSの症状は尿量減少、意識障害等があり最悪の場合、死に至ることがあるので注意が必要です。
予防するには?
(1)食品の保存、運搬、調理にあたっては、衛生的に取扱い十分に加熱してください。
(2)食品を扱う場合には、手や調理器具を流水で十分に洗ってください。
※詳しいことはこちら(家庭でできる食中毒予防の6つのポイント)をごらんください。
腸管出血性大腸菌感染症と診断されたら、あるいは家族に患者が出たら…
二次感染の予防が重要です!
(1)便の処理をするとき
腸管出血性大腸菌感染症の患者さんの便を処理する時には、使い捨てのゴム手袋を使用するなど、直接手に触れないようにししてください。処理したあとはしっかり手洗いを行ってください。
(2)トイレを使用するとき
患者さんが用便をしたあとはドアのノブ、蛇口など触れたところの消毒(塩素系漂白剤を薄めた消毒液を布に浸してふき取ってください)を行ってください。
(3)入浴するとき
患者さんは、できるだけシャワーのみですませてください。浴槽につかるときは、家族の最後に入浴し、お風呂の水は毎日入れ替えてください。バスタオルはひとりで1枚を使い、家族で共用することは避けてください。
(4)衣服を洗濯するとき
便で汚れた衣服は、便がついたまま塩素系漂白剤などで消毒後、家族のものとは別に洗濯し、日光に当てて十分に乾燥させてください。
(5)食器の洗い方
食器は通常の家庭用洗剤と流水で洗ってください。
塩素系漂白剤を用いた消毒液の作り方と効果的な手洗いの方法(PDF:259KB)
保健所の対応について
O157等の腸管出血性大腸菌感染症と診断した医師は、感染症法に基づいて届出を行うことになっています。保健所ではこの届出に基づいて、発生状況の把握、分析、感染症のまん延防止(2次感染の防止)の為の対応を行います。その為、腸管出血性大腸菌感染症と診断された患者さんへは、面接(家庭訪問)を実施します。
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