伝染性紅斑(リンゴ病)について
更新日:2025年6月13日
伝染性紅斑(リンゴ病)とは
ヒトパルボウイルスB19による感染症です。小児を中心にみられる流行性の発しん性の病気です。両頬がリンゴのように赤くなることから、「リンゴ病」と呼ばれることもあります。
国内の発生状況としては、年によって違いはあるものの、年始から7月上旬頃にかけて増加し、9月頃に最も少なくなる季節性を示すことが多いです。
患者さんの年齢分布では、5~9歳での発生が最も多く、ついで0~4歳が多いとされています。
主な症状
約10日~20日の潜伏期間の後、微熱やかぜの症状などがみられ、その後両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発しん(紅斑)が現れます。続いて、体や手・足に網目状やレース状の発しんが広がりますが、これらの発しんは一週間程度で消失します。中には長引いたり、一度消えた発しんが短期間のうちに再び出現したりすることがあります。成人では関節痛を伴う関節炎や頭痛などの症状が出ることもありますが、ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。多くの場合、頬に発しんが出現する7~10日くらい前に、微熱やかぜのような症状がみられ、この時期にウイルスの排出が最も多くなりますが、発しんが現れたときにはウイルスの排出はほとんどなく、感染力もほぼ消失しています。
感染経路
感染した人の咳のしぶき(飛まつ)を吸い込むことによる感染(飛まつ感染)や、感染者と接触したりすることによる感染(接触感染)が知られています。
治療方法
伝染性紅斑に、特別な治療法はありません。基本的には軽い症状の病気のため、経過観察を含め、症状に応じた治療となります。
予防と対策
伝染性紅斑を予防するワクチンや薬はありません。
紅斑が出ている時期にはほとんど感染力がないため、かぜ症状のある人はこまめな手洗いや、せきやくしゃみをする時には口と鼻をハンカチ等でおおうなどの「咳エチケット」を心がけることが大切です。
妊娠中又は妊娠の可能性がある方へ
これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。熱や倦怠感が出現した後に発疹が出るなど、伝染性紅斑を疑う症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。また、感染しても症状がない場合(不顕性感染)もあるため、周囲に伝染性紅斑の人がいる場合は、妊婦健診の際に、医師に伝えてください。
かぜ症状がある方との接触をできる限り避け、手洗いやマスクの着用などの基本的な感染予防を行ってください。
伝染性紅斑(リンゴ病)関連情報ページ(国立健康危機管理研究機構ウェブサイト)
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