桜井神社拝殿
更新日:2021年10月15日
指定区分
国宝
説明
この拝殿は、建築様式やその技法から鎌倉時代中期に建てられたと考えられる建物で、現存する拝殿建築のなかでも最も古いもののうちのひとつです。
現在、拝殿は中央に通り抜けの通路を持つ割拝殿形式の建物ですが、祭礼時には、通路の両脇の蔀戸(しとみど)という建具を降ろして、床にすることができるように工夫されています。通路に面した柱には長方形の穴の跡があり、従来はこの通路の部分も板敷の部屋であったことなどが考えられています。
正面から妻側にまわると、梁の間にはかえるの足のような形をした蟇股(かえるまた)という部材があります。この形が簡単な板状のものであることや、梁の両端に彫刻がもちいられていないことなどは、鎌倉時代の建物の特徴です。内部も天井板が貼られていないので、妻側の構造技法と同様な梁や蟇股で建物が組み立てられていることがわかります。
堺市内では唯一の国宝であり、簡素で大変美しい建物です。鉢ケ峯方面へのハイキング途中などに立ち寄られてはいかがでしょうか。
桜井神社拝殿
所在地
堺市南区片蔵645
地図情報は「堺市e-地図帳」(外部リンク)をご覧ください。
所有者
宗教法人 櫻井神社
構造
桁行五間、梁間三間、一重、切妻造、本瓦葺
時代
鎌倉時代
指定年月日
大正6年(1917年)4月5日
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