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令和7年度スタッフ紹介

更新日:2025年5月14日

 堺市博物館は、館長以下、副館長・学芸課長・学芸課参事・学芸課長補佐・学芸課主幹、管理係・学芸係・推進係・さかい利晶の杜担当のスタッフで運営しています。
 このページでは、博物館のスタッフの仕事・イチオシを紹介します。

副館長

喜多 隆枝

私のしごと

 博物館の管理や事業の運営方針などを取りまとめ、その実施に当たって総合調整を行っています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 堺には、仁徳陵古墳をはじめ巨大古墳が多数あり、そこにはまだ解き明かされていない謎が・・・。また、古墳時代以降に泉北丘陵一帯で大規模に焼かれていた須恵器が、日本の焼き物のルーツなんですよ!なんだかワクワクしてきます。
 お休みの日に、ゆったりと四季折々の大仙公園を満喫し、堺市博物館で、古の浪漫に浸ってみるのはいかがでしょうか。博物館ボランティアにお声がけいただければ、キャプションには書いていない、とっておきの話が聞けるかも!? 帰りに、茶室「伸庵」でお茶を一服なんていうのもおすすめです。

学芸課長

石﨑 典和

私のしごと

 博物館の管理運営に関すること及び(仮称)堺ミュージアムの整備に関することを担っています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 堺市博物館は、世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」の構成資産に囲まれた大仙公園の中にあり、堺の歴史・文化の発信拠点です。是非、当館にお越しいただき、古墳について学んだ後、近くの古墳を巡るなど、実際に古墳を体感してみてください!
 特に仁徳天皇陵古墳を一周すると、その大きさに驚かれることと思います。古墳の木々の緑を楽しみながら、是非、古墳散策を楽しんでください。

学芸課参事(企画推進担当)

十河 良和(学芸員)

私の専門分野・しごと

 日本考古学、特に古墳時代に作られた埴輪の勉強をしてきました。古墳から出土する埴輪を念入りに観察すれば、ひとかけらの埴輪でも、古墳が造られた時期、埴輪の作り方、製作者のくせなど、いろいろなことを語りかけてくれます。
 博物館では、展覧会の実施、収蔵品の保全、資料の調査・研究、学校団体の対応や体験学習会の実施などの調整を担当しています。館のスタッフ全員で皆さまのお越しをお待ちしています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 いたすけ古墳出土の衝角付冑形埴輪(しょうがくつきかぶとがたはにわ)をおすすめします。
この埴輪は、昭和30(1955)年、いたすけ古墳が住宅開発のため破壊の危機にさらされた際に採集されました。市民を中心とした古墳を護(まも)る運動の結果、いたすけ古墳は国史跡に指定され保存されることとなりました。古墳の被葬者を外敵から守る目的で作られたともいわれる冑形埴輪が、保存運動のさなかに姿を現したことは、その後の史跡指定への展開を考えると感慨深いものがあります。
 古墳を保存するために立ち上がった当時の人々の熱意を、この埴輪から感じていただければと思います。

学芸課長補佐

海邉 博史(学芸員)

私の専門分野・しごと

 考古学が専門です。中でも歴史時代のお墓に興味があり、全国各地の墓地やお寺、博物館などを巡っています。
 業務では百舌鳥古墳群や古墳に関する展示などを担当しているほか、シンポジウムや講座などの企画運営、収蔵資料の整理などに携わっています。さまざまな形や方法で博物館や堺の魅力発信に努めていこうと思います!

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 オススメする展示品は、ニサンザイ古墳出土の「木の埴輪」です。
 埴輪というと土で作ったものというイメージがありますが、実は木でも製作されています。ニサンザイ古墳では、濠の中の発掘調査を実施し、多くの木製品が出土しました。中でも日傘を模した木の埴輪「木製蓋(きぬがさ)」の発見は、古墳に土の埴輪が並んでいるイメージを覆すものでした。私自身がニサンザイ古墳の調査を担当していたこともあり、非常に思い入れのある展示品です。

学芸課主幹

矢内 一磨(学芸員)

私の専門分野・しごと

 中世から近世・近代にかけての文化史学(歴史学)が専門です。歴史上の人々の息吹や足音を感じるようなテーマと資料を研究しています。価値があるのかな?と思うテーマや美しいとはいえない?作品を研究し、そこに秘められた素晴らしい生命(歴史と文化)を読み取り、皆さんへ伝えることがこの上ない喜びです。
 堺ゆかりの一休宗純が亡くなった後の600年間の弟子たちの歩み、顧みられることが少なかった江戸時代の堺、吉田初三郎のパノラマ地図などを研究し、展示や研究論文、講演会などで市民に還元してきました。
 

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 全長3メートルを測る日本最長の火縄銃です。その巨大さは見る人を圧倒します。大坂の陣を前に徳川家康が製作させたもので、堺と国友の鉄砲鍛冶の合作です。慶長15(1610)年銘があり、砲筒上面には美しい真鍮象嵌が施されています。
 この作品の重量は135キログラムもあり、力持ちの男性が6人がかりでようやく運ぶことができます。私も運んだことがありますが重心をつかむことが難しく、本当に大変でした。常設展示をしていますので、是非ご覧ください。

学芸課主幹(施設管理担当)

紀田 和巳

私のしごと

 堺市博物館の維持管理等を担当しています。もともと公園緑地が専門で、いわゆる計画系の仕事をしていました。堺市環濠エリアの仕事に関わって以来、環濠エリアに係る歴史や文化に関心があります。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 おおよそ2カ月ごとに入れ替わる企画展には、毎回、学芸員の熱い思いがこもっています。ぜひご観覧ください。

管理係

赤坂 亜衣(管理係長)

私のしごと

 堺市博物館の設備点検や維持管理の仕事を担当しています。施設の設備に問題がないかなどを確認し、ご来館いただいた方の安心安全な空間づくりを行う業務です。また、堺市博物館の予算に関する業務も担当しています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 古墳群から発掘された埴輪など古墳時代の貴重なものをたくさん展示しています。また、堺は商人のまちでもあり、堺の商人が鉄砲の製法を学び、広めました。江戸時代に堺で作られた火縄銃も展示していますので、ぜひご覧いただきたいです。
 そして、堺市博物館の隣には庭園があり、庭園内の茶室では抹茶を楽しむこともできますので、ぜひ、ゆったりとした時間をお過ごしください。

飯田 和人

私のしごと

 堺市博物館の施設の維持管理を担当しています。
 「世界遺産 百舌鳥・古市古墳群」のおひざ元にあり、世界中から楽しみにしてご来館されるすべての方々に、安心・快適に展示物をご覧いただけるよう、博物館の施設設備の点検と維持管理の業務に携わっています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 古墳群から発掘された埴輪や土器、「黄金の日日」で有名な中世・堺の華やかな出土品など素晴らしい展示物はもちろんおススメですが、大阪の都心部からわずか15分というロケーションでありながら体験できる「古墳に抱かれた緑の中の博物館」は、他では味わえないまさにオンリーワンの魅力です。ぜひ心やすまるひとときをお過ごしください。

三宅 晴登

私のしごと

 博物館に来館される方が、安心・快適に観覧できるよう施設の維持や管理を担当しており、委託業者との契約等を行っています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 古墳群から発掘された埴輪等の出土品を展示しており、貴重なものとなっておりますので堺市博物館に来館された際にはぜひともご覧になってください。

学芸係

橘 泉(学芸係長・学芸員)

私の専門分野・しごと

 昔の人はどのような暮らしをしていたのだろう?ということに興味があり、考古学を勉強しています。特に古墳に立てられている色々な形の「埴輪」が専門です。
 また、人々が使っていた(使っている)道具【民具】にも関心があり、古い道具をみると、道具が使われてきた歴史を感じてわくわくします。
 歴史や文化財って身近で面白いと思える展示やイベントができる博物館に少しでも近づけるように、日々ネタを探しています!

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 「おすすめ」がありすぎるので、泣く泣く絞った一つが、御廟山古墳の円筒埴輪です。御廟山古墳の円筒埴輪には「鹿」の絵が線刻されています。1600年前の人が描いた 「鹿」!と思うとじっと見たくなりませんか?ちなみに赤山古墳の円筒埴輪には「馬」が表現されています。
 博物館の楽しみ方は、人それぞれ。ですが、展示品を見て、なんでこんなの作ったんやろう?、どんな人が作ったんやろう?、ここ失敗したんちゃう?…と想像するとめっちゃ面白いです。誰かとあーでもない・こーでもないと話しながらみるのも楽しいですよ。是非博物館に楽しみを見つけに来てください!

倉橋 昌之(学芸員)

私の専門分野・しごと

 本来の専門は日本中世史・日本古文書学です。それをベースに、博物館では日本書道史を中心にして「お茶の歴史」など「日本文化史」分野を広く研究し、展覧会や「博物館連続公開講座」等の講演会などを企画、開催してきました。
 堺市は、大阪府初の世界(文化)遺産「百舌鳥古墳群」の所在地として世界中から注目を集めていますが、それ以外にも、多くの歴史・文化が育まれたところです。そのことについても広く情報発信していきたいと思います。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 私のおすすめは、「博物館ボランティア」の方々の活動です。
 活動内容は、常設展示を一緒に回りながら解説を行う「展示解説ボランティア」活動、そして普及事業の体験学習会をサポートする「体験学習ボランティア」活動です。IT時代の今日こそ「人のつながり」「人の温もり」が重要ではないでしょうか。ぜひ当館のボランティアの方々との交流をお楽しみください。

石畑 いづみ(学芸員)

私の専門分野・しごと

 美術工芸担当の学芸員で、専門は染織文化史です。資料に用いられている素材や技法、はたまた意匠(デザイン)などに興味があります。そこには、作り手の高い技術と、使い手の願いや祈りが込められているからです。
 資料のもつ魅力や面白さについて、展示や講座等を通してわかりやすく発信し、市民の皆さんと共有していきたいです。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 私のイチオシは常設展示室にある「堺緞通織機(さかいだんつうしょっき)」です。緞通とはいわゆる絨毯(じゅうたん)のことで、その緞通を織るための機織です。幅約4メートル、高さ約2.4メートル、奥行き約1.4メートル。なんといっても、その大きさに圧倒されます。博物館に移動する時、大変だったことが想像されます。 
 これは3人の織り手が横並びに座って同時に織るものです。博物館のyoutube等で実際に織っている姿をご覧いただくことができます。大きさだけでなく、機織として動く姿をお楽しみください。

渋谷 一成(学芸員)

私の専門分野・しごと

 専門分野は中世史ですが、博物館では文献資料を中心に中世から近代の歴史に関する展示を担当してきました。
 これまで担当した展覧会のテーマは、堺市域の中世文書、南海ホークス、開口神社、泉北ニュータウン、近世・近代の堺の芝居と演劇人、『堺市史』編纂90周年などです。
 約90年前の『堺市史』、約50年前の『堺市史続編』の成果を受け継ぎ、地域の歴史資料の状況に目を配りながら、「市民の文化遺産の庫」であり「市民の文化の広場」としての博物館の役割を意識した活動を続けたいと思います。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 博物館の収蔵品には、古文書をはじめとする多くの文献資料もあります。とくに、鎌倉~戦国時代に現在の南区美木多地域を中心に活躍した武士の活動を伝える和田(みきた)家文書(重要文化財、個人蔵)や、近世~近代にいたる堺の町に関する古文書群―芝辻理右衛門家文書、谷善右衛門家文書、米屋甚兵衛家文書など―はいずれも、この地域に生きていた人々の暮らしや文化を知る上で不可欠の資料です。
 博物館では展示のほか、講演会や古文書講習会などの機会を通じて、古文書のもつ魅力を皆様に伝えていきたいと考えています。

下原 あゆみ(学芸員)

私の専門分野・しごと

 専門は日本中世史になります。大学院までは近江国(現在の滋賀県)の集落を対象に、そこに暮らす人々の生活について研究していました。この4月から堺市博物館のスタッフとなり、資料の保存管理や整理、データベース化などの業務に携わっています。どうぞよろしくお願いいたします。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 堺の歴史についてはまだまだ勉強中の身ですが、その長く、厚みのある歴史に日々驚いています。
 おすすめの資料は「中村結鎮御頭次第」(なかむらけっちんおとうしだい)です。これは村落の祭祀を執り行う世話役を年毎に書き上げたもので、その記録はなんと南北朝期から江戸時代前期に至るまでの約350年にわたります。見た目の華やかさはあまりないかもしれませんが、当時の堺に暮らしていた人々の生活に触れることのできる資料の一つです。何百年も前の堺に暮らしていた人々の名前を知ることができると考えるだけでも、なんだかわくわくしてきませんか?

田村 駿汰(学芸員)

私の専門分野・しごと

 専門は中世史学です。主に九州の戦国大名とその下にいる領主(国衆・戦国領主)との関係について研究しています。博物館では史料の整理・目録作成やデータ化の作業などを担当しています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

私のおすすめは中世都市堺の展示です。堺の町は、16世紀後半に環濠が埋められ、大坂の陣に伴って焼失し、現存していません。その著名さに反して未だ多くの謎が残っていますが、これまでの研究・調査により少しずつその実像が明らかになってきています。中世の堺の町の息吹を是非堺市博物館でご体感下さい。

増田 達彦(学芸員)

私の専門分野・しごと

 大学で何気なく入った考古学研究会の先輩に誘われて初めて発掘調査に参加しました。すると、普段使っているようなお茶碗のかけらがいっぱい出てきて、危ないなぁ、手を切りそうだなぁと思っていると、調査技師の方が「これは中国製、16世紀後半!」びっくりすると同時に感動したのを覚えています。当時の人々がどんな器や道具を使って日々暮らしていたのか。ごく普通のそんなことがわかればいいなと思っています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 百舌鳥・古市古墳群が世界遺産に登録されました。堺市博物館ではお越しくださった方々に古墳のことをよく知っていただくため古墳時代の展示をリニューアルしました。どうぞお出かけください。その際は、他の展示もご覧ください。展示数は少ないのですが、15世紀後半から17世紀初頭にかけて大きく発展する「堺」の発掘調査の成果を紹介しています。ドラマなどで、その頃の想像された堺の町が描かれますが、実際ににぎやかで大きな町だったことがわかりますよ。

推進係

宇野 千代子(推進係長・学芸員)

私の専門分野・しごと

 歴史ある資料のなかでも鑑賞性の高い美術資料を専門にしています。
 これまでに担当した展覧会は、「ICOCU異国~南蛮とキリシタンの美術~」(平成25年度)、「更紗メイド・イン・ジャパン」(平成27年度)、「富岡鉄斎~和泉国茅渟海畔の寓居にて」(平成29年度)、「土佐光吉~戦国の世を生きたやまと絵師~」(平成30年度)、「都市の祈り~住吉祭と堺~」(令和5年度)などです。
 博物館は、昔の人々が大切にしてきた美術資料を楽しむことのできる場です。その楽しみを多くの皆様と共有し、さらに次の世代にも伝えていけるよう資料の保存にも努めています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 私のイチオシは「住吉祭礼図屏風」(堺市指定文化財)です。現在も続いている住吉祭ですが、この屏風には400年前の祭がにぎやかに描かれています。商家の立ち並ぶ堺の町を仮装した人々が練り歩く様子など、細かいところまで生き生きと描かれていて見飽きません。
 実物は期間を限って企画展などで展示していますが、精巧なレプリカを常設展示していますので、ぜひご覧いただきたいと思います。

遠藤 浩也

私のしごと

 学校園の対応を担当しています。来館した児童生徒に堺の歴史や文化を少しでも知ってもらえたら幸いです。
 体験学習会で勾玉(まがたま)作りや、埴輪(はにわ)作りの指導もしています。オンラインでも発信していますので、ぜひご覧になってください。また、教員研修の担当もしています。堺の教職員が堺を知り、子どもたちに堺を伝えてもらえたら嬉しいです。
 今後とも子どもたちが興味を持って見学できるイベントやクイズを考えていきたいと思っています。ぜひ堺市博物館にご来館ください。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 私の堺市博物館のおすすめは、地下体験コーナーの土器やはにわの立体パズルです。小学生が来館したときには展示場以上に盛り上がって遊んでいます。また、休日には大人の方でも夢中になっている姿を見かけます。来館された折には、ぜひ地階に降りて体験してみてください。

柿沼 菜穂(学芸員)

私の専門分野・しごと

 専門は日本考古学。弥生時代後期から古墳出現前夜の社会と鋳造関連に注目してきました。現役時代は、堺市博物館で考古学からみた漁具の展示などを、みはら歴史博物館では銅鐸や河内鋳物師など主に鋳造関連の特別展を担当してきました。令和4年度からは再任用職員として勤務しています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 思い入れがある資料は、実物の浜寺昭和町出土銅鐸や自身が手掛けた複製品である仁徳天皇陵古墳の甲冑図と石室・石棺図、浜寺昭和町出土銅鐸(現在未陳資料あり)などです。

河合 延明

私のしごと

 主に学校園対応や体験学習会開催・職場体験対応を担当しています。来館する児童生徒に博物館への興味関心を持ってもらったり、古代の道具やレプリカの制作体験をとおして歴史に触れてもらえればと考えています。
 また、職場体験では博物館のバックヤード体験を通して、博物館業務のおもしろさを感じてもらえればと思います。
 今後、学校園むけの新しい展示内容や新な体験活動内容を紹介していきたいと思っています。是非堺市博物館にご来館ください。お待ちしています。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 私の堺市博物館のおすすめは、体験学習会での「ダンボールで仁徳天皇陵古墳の模型」制作と「厚紙で古代の冑(かぶと)」作りです。古墳模型では部品の切り取りに、冑では紐での結びあわせにいずれも時間がかかります。完成度や満足度に加え、古代の歴史に興味関心が深まることと思います。また、大人と子どもが共同作業し、一つの物を完成させる楽しさも体験できます。
 これら以外にも勾玉・埴輪等を制作する体験学習会もあります。是非堺市博物館での体験学習会に参加していただき、古代の歴史文化の魅力をご堪能ください。

北林 千明(学芸員)

私の専門分野・しごと

専門は民俗学で、神社の信仰圏やお祭りのことを調べています。民俗学を志したきっかけは、小学生時代に児童向け図書や映画の「学校の怪談」が大好きだったことです。高校生になったときに「これって民俗学という学問なんだ!」と知り、大学で学び始めました。初めて堺を訪れたのは、大学時代に、環濠都市内で最大の夏祭り「住吉祭」の調査のためでした。学生時代と令和の世の中を比べると、人口減少・高齢化やコロナ禍の影響で、地域の様子、お祭りの様子が少なからず変化しています。こうした変化を調査・記録し、後世に残していくことが必要だと考えています。
 この度令和7年度から堺市博物館での勤務となりました。まだ慣れないことだらけですが、調査・研究を行いながら、民俗学の奥深さや魅力を多くの方々に伝える活動にも力を入れていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 「日本三大祭り」と聞いて、皆さんすぐに思い浮かびますか?京都の「祇園祭」、大阪の「天神祭」、東京の「神田祭」です。堺市と同じ関西圏の祇園祭、天神祭には馴染み深い方も多いかもしれません。祇園祭といえば、ユネスコの無形文化遺産にも登録された山鉾巡行で有名なお祭りですが、なんと昔の堺には似たような「祭礼鉾」があったのです。
 堺市博物館では、かつて開口神社の八朔祭で曳かれた大小路鉾をもとに復元した祭礼鉾を常設展示しています。昭和初期の貴重な写真や幕などの懸装品をもとに復元されました。堺南庄の氏神である開口神社の鉾数基のほかに、堺北庄の氏神・菅原神社の青龍鉾の存在が知られていますが、どういう町の組織で、どういうお祭りをしていたのかなど、明らかでないことばかりです。
 現在“堺のお祭り”と聞くと、上記の住吉祭や、秋祭りの勇壮なだんじりやふとん太鼓の印象が強いですが、そういったお祭りに足を運びつつ、博物館でもかつて堺の町を彩った祭礼鉾に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

徐 素娟

私のしごと

 専門は文化人類学です。それに関連して、当館内に開設されているアジア太平洋無形文化遺産研究センターとの連携事業である無形文化遺産保護の普及事業に携わっています。これまでに、無形文化遺産シリーズ展、無形文化遺産理解セミナー、ワークショップ、パネル展示などの企画、実施を担当しました。
 また、より多くの方に堺市博物館の事業に関心を持っていただけるよう、工夫しながらホームページやフェイスブックの発信に取り組んでいます。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 アジア諸国の文化にご興味のある方は、ぜひ『ユネスコ「アジア太平洋無形文化遺産研究センター」との協力連携(内部リンク)』をご覧ください。

白神 典之(学芸員)

私の専門分野・しごと

 専門分野は考古学になります。研究まで昇華できたものはありませんが、しいて言えば、遺跡や遺物を主題に堺の歴史や文化を考えることです。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 展示場への入り口や地階の年表を見ていただくと、堺の長い歴史を彩る事象の多さにお気づきいただけるかと思います。これを入り口に堺の歴史全体に興味を持っていただければ幸いです。

馬場 千寿子(学芸員)

私の専門分野・しごと

 大学では南米のインカ帝国、中でも征服史を征服した側であるスペインの記録から研究しておりましたが、大学卒業後は長らく大阪府下(特に大阪市内)の発掘調査現場での調査に携わってきました。業務では、微力ながら堺の魅力をお伝えできるよう取り組んでまいります。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 私のイチオシは、ポルトガル人地図製作者であるルイス・ティセラの日本島図です。昔のヨーロッパで印刷された地図に日本が描かれています。しかもよくよく見ると「Sacay」の地名まで記載されています。とても小さい記載ですが、ご来館された際にはぜひこの地名を探してみてください。

阪東 寛之(学芸員)

私の専門分野・しごと

元々の専門は中世史ですが、近代の堺にも関心があります。これまで、「堺のくらし大百科」(令和6年度)という展示を担当しました。業務では広報などを担当しております。皆さまに少しでも堺の歴史を身近に感じていただけますように頑張ります。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 堺市博物館には、屏風絵をはじめ、多くの貴重な絵画資料が収蔵されています。その描写を細かく見ていくと、昔の人々の生活の様子、身だしなみがとてもよくわかり、まるで息遣いが聞こえてくるようです。来館された際にはぜひ注目してみてください!

肥田 翔子(学芸員)

私の専門分野・しごと

 考古学を専門としています。特に古墳時代の馬の文化に関心があります。百舌鳥古墳群の時代である5世紀ごろに日本列島へやって来た馬は、その後の社会に欠かせないものになります。
 古墳時代は、現代と異なる文化を知る面白さもありつつ、今の日本につながるさまざまな原点をもつ時代。その魅力や謎を、より多くの方に知ってもらう機会を堺市博物館で作っていきたいです。

堺市博物館のここがおすすめ・これがイチオシ

 陶邑(すえむら)窯跡群の須恵器は、重要文化財に指定されています。しかし綺麗な優品とは言い難く、破片をつなぎ合わせ復元された部分が多かったり、ぐにゃっと曲がったものもあったり…。おそらく、上手に焼けたものは出荷するため、窯近くに残ったこれらは失敗品だったのでしょう。窯業の幕開けを代表する遺跡の、大変重要な資料ですが、当時の人が「こりゃ使えない!」と嘆いて捨てた姿を思い浮かべると、少し親しみが湧いてきませんか?

さかい利晶の杜担当

木下 響子(学芸員)

私の専門分野・しごと

 日本近代文学が専門です。特に、女性作家やジェンダーにかかわる研究を続けています。今年から、さかい利晶の杜で与謝野晶子記念館を担当することになりました。与謝野晶子については、これから勉強を積み重ねていき、職務に励みたいとわくわくしています。お茶を習っているので、職場に利休に関する情報があり、建物の周囲が茶花で囲まれ、茶室があるこの環境がとても恵まれていると感じられて、毎日幸せです。

さかい利晶の杜のここがおすすめ・これがイチオシ

 2階の与謝野晶子記念館にある、晶子の生家、駿河屋の帳場の展示がおすすめです。晶子が店番をしながら、源氏物語を読んでいた光景がそのまま再現されています。ここを見ると、堺という場所が持つ文化的な側面が感じられると共に、商家の中で雅な世界にあこがれた少女晶子のいろいろな思いを想像することができます。また、暖簾をくぐって展示場からでた先には、晶子の生家裏手の道を見ることができ、晶子が歩いていないか、ふと探してしまいます。

髙原 茉里奈(学芸員)

私の専門分野・しごと

 専門は美術です。昨年度までは堺 アルフォンス・ミュシャ館の学芸員として、色々な切り口の展覧会やプロジェクトを企画してきました。ミュシャと日本近代美術の知られざる関係を探ったり、ミュシャの絵画と堺緞通をコラボレーションさせたり…。これからはさかい利晶の杜で、文学と美術、日本と西洋など、領域を横断しながら研究を進め、新たな発見を皆さまにわくわくする形でご紹介したいと考えています。

さかい利晶の杜のここがおすすめ・これがイチオシ

 2階与謝野晶子記念館内のコーナー展示です。当館所蔵の貴重な晶子関連資料を、定期的に入れ替えながらご紹介しています。お越しいただく度に、新しい魅力を感じていただけると嬉しいです。

根來 孝明 (学芸員)

私の専門分野・しごと

 中国・日本の書道史を研究しています。書の作品にどのような造形的特質があるのかを分析し、それが歴史上にどう位置づけられるのか、どのような意味があるのかを考えています。
 毛筆で文字が書かれている書の作品は、難しい・何が良いのか分からない、とよく言われます。また、現代では文字は「打つ」ものになりつつあり、手で「書く」経験もどんどん少なくなっています。そのような状況で、どうすれば書の魅力や楽しみ方を伝えられるのか、日々苦心しています。

さかい利晶の杜のここがおすすめ・これがイチオシ

 さかい利晶の杜では、主に千利休茶の湯館を担当します。書や茶道具など、茶室で用いられるあらゆる作品が、茶の湯という文化の中でどのように活用され、機能しているのかをお伝えしていきたいと思っています。
 常設展示が充実していますので、いつお越しいただいても、過去の堺がどのような姿であったか、どのような人々が活躍したのかを学ぶことができます。歴史を知ることで、いまの堺をさらに楽しめるようになるはずです。堺にお越しの際は、ぜひ一度ご来館ください。

森下 明穂(学芸員)

私の専門分野・しごと

 さかい利晶の杜で与謝野晶子記念館を担当しています。記念館の前身である与謝野晶子文芸館で10数年間学芸員として主に企画展を行い、その後さかい利晶の杜の開館準備に関わり現在に至ります。
 「情熱の歌人」や「反戦詩人」というイメージが強い晶子が最初は苦手でしたが、彼女の言葉や生き方に触れ、今では晶子の生き方が人生の教科書です。12人もの子どもを育てながらたくさんの仕事をこなした晶子の言葉に励まされながら、私も2人の子どもを持つ母として、日々子育てと学芸員の仕事に奮闘しています。当館所蔵の晶子資料を間近で調査できる喜びを感じながら、晶子の声に耳を傾け、その声を一人でも多くの人たちに届けたいと思っています。

さかい利晶の杜のここがおすすめ・これがイチオシ

 さかい利晶の杜の2階にある与謝野晶子記念館の展示をぜひ「体感」してください。私は、この記念館を作るにあたって、前身の与謝野晶子文芸館でいただいた来館者の声を活かしたいと思い、分かりやすい展示構成と手法を検討しました。その結果、晶子の短歌を映像と音声で体感するコーナーや、晶子の美しい装幀本を立体的に鑑賞するコーナーができました。晶子の生家・駿河屋の店先をほぼ実寸大に再現し、晶子の堺時代を紹介していますので、ご観覧後にぜひ堺市内の晶子ゆかりの地も巡っていただきたいと思います。

このページの作成担当

文化観光局 歴史遺産活用部 博物館 学芸課

電話番号:072-245-6201

ファクス:072-245-6263

〒590-0802 堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁 大仙公園内 堺市博物館

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