(2024年4月30日)ふりかえると、歩いてきた道
更新日:2025年1月14日
アートプログラムの風景
新緑のまぶしい季節になりました。
年度が変わり新しい生活が始まった方も、すこし落ち着きはじめた頃でしょうか。
歩き続け、そして新しいチャレンジに向かっている方もいるかもしれません。
いつも前を向いているばかりだと、ふりかえってみると、こんな道だったのか、と気づくことがあります。
堺アーツカウンシルでは(公財)堺市文化振興財団(以下、財団)と協働し、公立文化施設の職員向けの研修事業を2年間行いました。市民が利用する文化施設の職員がアートコーディネーターとしてのスキルを身につけることを目的としています。
文化施設で働く職員の所属はさまざまですが、9人が参加し、1年目は月一回、座学とワークショップの体験を中心に取り組み、2年目は3チームに分かれて地域でアートプログラムの実践を行いました。
地域で受け入れてくださったのは、堺市内のこども食堂、病院、高齢者施設。
これまで、財団が地域での取組を重ねてきたことによって、快く引き受けていただけました。
3チームにわかれ、実際にヒアリングに行きました。それぞれの現場に足を運び、どんな人たちが集い、どんな活動をしていて何を楽しみにしているのか、課題としているのはどんなことか、などを聞き取ります。些細な雑談にもヒントが隠されています。
持ち帰って、企画の方向性を定めると、堺アーツカウンシルはアーティストの候補をあげ、研修参加者がアーティストを選定します。
アーティストもまじえ、打ち合わせを重ねて、当日を迎えます。
終了後は施設の方もふくめ全員でふりかえりを行いました。
3つの現場では、ふだん集う人たちの異なる表情が見られました。
アートの持つ創造性が日常を異化する効果や関係をつなぎなおすきっかけが生まれ、施設の方からも新鮮な声が届けられました。
地域には暮らしの場、働きの場、集まる場などさまざまな場があります。
そうした場を支える人がいます。
地域の文化施設で働く職員にとっても、今回の研修は地域を知るきっかけにもなりました。
お互いが知り合うことによって、人生の道が交差します。
ふりかえると、道には種子が落ちたのか、花が咲いていることもあります。
くねくね道でも歩いてきてよかったと思う瞬間です。
研修2年間の取組を冊子にまとめました。
ダウンロードして読んでいただけます。
令和4~5年度企画担当者ワークショップ実践研修記録冊子『公立文化施設職員が地域に出てアートコーディネーターになるための2年間 —— 社会包摂についての学びと実践をふりかえる』(堺市文化振興財団・堺アーツカウンシル)
2024年4月30日
上田假奈代
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