【視察レポート】演劇「陽気な地獄めぐり」(2022年3年26日)
更新日:2022年5月24日
演劇「陽気な地獄めぐり」
フェニーチェ堺の大スタジオの入り口前、笑顔でお迎えしてくれるのは、可愛い鬼の角をつけた受付係。まくらの落語にひきこまれ、いつの間にやら芝居の世界へ、堺の有名無名の人々が次々と登場。漫才で優勝したい鬼たちも現れて。
若い頃に戦争で親友を失い、笑えなくなった老人のために、劇の中で劇が始まる第二部。そして、生きることをあきらめかけていた若い女性が、地獄で与謝野晶子たちに出会い、再び生き返ろうと思い直します。
地獄をめぐる群像劇に観客たちは、自分をあるいはよく知る誰かを重ねたことでしょう。戦争を体験していない観客が、登場人物の語りから戦争を想像し、この春戦争が起こっている地に思い馳せました。物語の力を感じた瞬間です。生きることは未来を変えることかもしれません。芝居愛につつまれた二時間。帰り道は桜の花が満開でした。
(令和3年度 堺市文化芸術活動応援補助金採択事業)
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